機動戦士ガンダム -烈火のジャブロー-   作:オリーブドラブ

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-第4話からの登場人物-

-リリアーヌ・ガブリエル-
 22歳。サイド2出身。アクセル・ウィルマンの同期だった元戦闘機乗りであり、コロニー落としにより家族を失った過去を持つ小柄な美女。ガンダムGダッシュに搭乗する。階級は大尉。
 ※原案はmikagami先生。

-ジャック・オコーネル-
 24歳。サイド3出身。寡黙で冷徹な印象を受けるが腕は確かであり、フィーネ・エイムの教え子でもあったパイロット。ジム改に搭乗する。階級は大尉。
 ※原案はエイゼ先生。

-シエラ・マクナイト-
 26歳。ローレンス出身。淑やかな佇まいの美女だが、その振る舞いに反してかなりのスピード狂でもある戦闘機乗り。コアブースターに搭乗する。階級は中尉。
 ※原案はマルク先生。



第4話 流星の天女 -リリアーヌ・ガブリエル-

 ジュスト機とケンジロー機の同時攻撃に、ザクレロが僅かに怯む。その好機に乗じて、周囲のMS隊も追撃を仕掛けるが――Iフィールドを破るにはまだ、火力が足りない。

 

『ケン、お待たせっ!』

「……ッ! その声、リリ先輩ですか!?」

 

 そこへ、さらに畳み掛けるかの如く。

 ガンダムの上半身を持つ、RX-78Opt.「ガンダムGダッシュ」が、流星の如く駆け付けてきた。その左肩には、天使ガブリエルのマーキングが施されている。

 

 巡洋艦に匹敵する加速性能を持つ、下半身のブースターユニットの推力は、ザクレロをさらに上回るほどの速度を発揮していた。だが、そのパイロットであるリリアーヌ・ガブリエル大尉は、加速に伴うGを真っ向から浴びても余裕の笑みを浮かべている。

 

「先輩、奴を仕留めるにはビームを打ち消すバリアを破らないといけないんです! 俺達の火力だけでは……!」

『もちろん分かってるわ。地球で頑張ってる同期(アクセル)にもカッコ悪い戦果なんて見せられないし、ここは私に任せてっ!』

 

 士官学校時代の後輩であるケンジローの窮地と聞き、馳せ参じたリリアーヌは――鋭い眼差しをザクレロに向けている。

 コロニー落としで家族を奪われた彼女にとっても、ザビ家を信奉する敵兵は憎むべき仇敵なのだ。

 

『……それに、何より。あなたのような連中をのさばらせておくわけには、行かないもの』

『抜かせぇぇえッ!』

 

 その闘志をさらに上回る、レゾルグの殺気を目の当たりにしても。リリアーヌは怯むことなく、Gダッシュのユニットに搭載された、2門のフォールディングビームキャノンを展開する。

 見目麗しい容姿だったことから、コロニー落としを非難するための「広告塔(アイドル)」として利用されることもあった。その時のコネで昇進したのだろうと、陰口を叩かれることもあった。

 

 それでも彼女が戦ってきたのは、家族の無念を晴らすため。そして、自分を色眼鏡で見ることなく、真摯に接してくれたアクセルと――ケンジローのためであった。

 

『落ちろおぉおッ!』

『ぐぬぁあぁッ!』

 

 彼らのためならば、誰が相手だろうと引き金を引く。その一心で放たれた二つの閃光は、接近するザクレロをあっという間に吹っ飛ばしてしまった。

 Iフィールドさえなければ、間違いなく今の一撃で勝負は決まっていただろう。だが、レゾルグ機は不死身と見紛うほどのタフネスを発揮して、再び襲い掛かってくる。

 

女子(おなご)の分際で、生意気なァアッ!』

『きゃああッ!』

「先輩ッ!」

 

 不意を突かれ、まともに体当たりを浴びてしまったリリアーヌ機は、姿勢を激しく乱されてしまう。悲鳴を上げる彼女の豊かなGカップの双丘も、大きく上下に弾んでいた。

 そんな彼女にとどめを刺すべく、レゾルグ機は拡散ビーム砲を集束させていく――の、だが。

 

『ぐぉッ……! 貴様らァ、どこまで我輩の邪魔をッ!』

『……どこまで、か。ならば、貴様が死ぬまでと答えておこう』

 

 その大顎に炸裂した弾頭の爆炎により、発射を阻まれてしまうのだった。射線を辿り、レゾルグが見上げた先には――2丁のバズーカを構えた、「新手」の姿が窺える。

 RGM‐79C「ジム改」。そのパイロットを務めるジャック・オコーネル大尉は、リリアーヌ機への注意を逸らすべく、敢えてレゾルグを挑発していた。

 

『貴様ァッ! いいだろう、ならば貴様から血祭りにッ……!?』

 

 その目論見通りに、挑発に乗ったレゾルグ機が動き出すが。突如、機体後部に命中したミサイルの衝撃に、姿勢を揺るがされてしまう。

 それは、この星の大海を裂かんとばかりに駆け抜ける――FF-X7-Bst「コアブースター」による奇襲であった。

 

『うふふっ、余所見なんていけませんわね。あなたの遊び相手は、彼1人ではありませんのよ』

 

 柔らかな口調に反して、狂おしくスピードを追求し続けているシエラ・マクナイト中尉は。妖艶な笑みを浮かべ、レゾルグ機を翻弄するかのように、その周囲を高速で飛行していた。

 殺人的な加速でありながら、彼女の表情は余裕そのものであり。単なるスピード狂とは片付けられないほどの、常軌を逸したタフネスを見せ付けている。

 

『シエラ、囮は俺1人でいいと言っただろう』

『あら、ごめんなさい。あんまりにもあのMAが鈍いものですから、つい』

『……おのれぇえッ!』

 

 2丁のバズーカを連射するジャック機。機関砲による掃射で撹乱するシエラ機。

 彼らの陽動に釣られたレゾルグ機は、怒髪天を衝く勢いで彼らを付け狙う。その隙に、ダメージを負ったリリアーヌ機へと寄り添うケンジロー機は、彼女のガンダムに肩を貸していた。

 

「リリ先輩、今のうちに!」

『……ははっ。立派になったね、ケン。昔は落ちこぼれで、よく私やリュータ君に助けて貰ってたのになぁ』

「ちょ、今はいいでしょう、そんな話……!?」

 

 そして、少しだけ余裕を取り戻したリリアーヌが軽口を零した瞬間。言い返そうとしていたケンジローの目に、信じ難い光景が映り込む。

 

 こちらに合流しようとしている、友軍機の中に。

 

「……なんじゃ、ありゃ」

 

 ガンダムの顔を持つボールが、紛れ込んでいたのだ。

 




 活動報告にある通り、キャラ募集企画は7月26日00:00まで続いております。機会がありましたらお気軽にどうぞー(о´∀`о)

Ps
 番外編の方が本編よりも長くなってきてしまいましたので、3部作構成として再編集させて頂きました。読みやすいように一部のエピソードを入れ替えたり、ちょっとオサレな章タイトルを付けてみたりと、色々イジりましたぞ(´ω`)
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