機動戦士ガンダム -烈火のジャブロー-   作:オリーブドラブ

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-第7話からの登場人物-

-リューコ・タカスギ-
 18歳。京都出身。マコト・カザマの元同期であり、繰り上げで士官学校を卒業した期待の才媛。ジムコマンドに搭乗する。階級は少尉。
 ※原案はMrR先生。

-ルーデル・シャカタク-
 17歳。サイド1出身。一週間戦争で故郷を失った元難民であり、戦争の長期化に伴い徴兵された少女兵。ボールに搭乗する。階級は伍長。
 ※原案はピノンMk-2先生。

-カタリナ・キャスケット-
 20歳。エアーズ出身。ジオン軍に故郷を占領されて以来、生き別れた家族との再会を目指して戦い続けてきたボーイッシュな美女。ジムコマンドに搭乗する。階級は少尉。
 ※原案はスノーマン先生。



第7話 東洋の剣姫 -リューコ・タカスギ-

 長きに渡る攻防の中で、ケンジロー達を苦しめてきたIフィールドバリア。それが破られた今、流れは大きく傾いている。

 

「ぐぅッ……!」

『いい気になるな、連邦の雑兵共がッ! Iフィールドが失われた程度で揺らぐ我輩だと思うなァッ!』

 

 だが、レゾルグ機に怯む気配は全くない。むしろIフィールドという殻を失ったことで、腹を括ったのか益々攻撃が激しくなっていた。

 一気に畳み掛けようと接近するケンジロー機を跳ね飛ばしながら、ザクレロは宙を駆け抜けミサイルランチャーを連射する。周囲の仲間達も回避に徹するしかなく、攻撃に移る隙を見出せずにいた。

 

『ケンジロー先輩、ここは私達に任せてくださいッ! ――リューコ・タカスギ、参りますッ!』

『ル、ルーデル・シャカタク、頑張りますッ!』

「リューコ!? 無茶だ、ガンダムタイプですら寄せ付けない相手なんだぞッ!」

 

 そこへ、戦闘の流れを変えるべく。ジムコマンドとボールの、2人1組(ツーマンセル)で構成されたチームが合流してきた。

 

 士官学校時代におけるケンジローの後輩であり、飛び級で卒業を果たした才媛――リューコ・タカスギ少尉。その部下であり、ボールのパイロットを務めているルーデル・シャカタク伍長。

 彼女達はケンジロー機の傍らを抜き去ると、ミサイルランチャーの雨を掻い潜り、ビームガンと低反動キャノンを同時に撃ち放つ。

 

『そんなの分かってます! でも……だからって、先輩達が命懸けで戦ってる時に、私達だけ下がっているわけには行かないんですッ!』

「け、けどな……!」

『それだけじゃありませんッ! 地球で戦ってる同期(マコト)に、約束したんです! 先輩を支えられるような、立派なパイロットになるってッ!』

『私もですっ! 故郷を無くして、行き場もなくて……どうしようもなくなった私を、リューコ少尉は相棒にしてくれた! だから私も……証明したいんです! させてくださいっ! 私にも、少尉のために出来ることがあるんだってっ!』

「リューコ、ルーデル……」

 

 いくらIフィールドが破られたとはいえ、レゾルグの操縦技術とザクレロの機動性は健在なのだ。彼女達の攻撃は僅かに機体を掠める程度であり、レゾルグ機はその殆どを巧みにかわしている。

 それでも、若さ故の真摯な想いが気迫となって顕れているのか。レゾルグ機の方も回避を優先しており、リューコ機とルーデル機の猛攻に手を焼いているようだった。

 

『勢いだけの小娘共が、調子に乗りおってェッ! 余程死にたいらしいなァアッ!?』

「……! マズいッ!」

 

 だが、その攻勢も長くは続かない。ビームガンのエネルギーと、キャノン砲の砲弾が底を付いた瞬間――弾かれるように急加速したザクレロのヒートナタが、2人に襲い掛かった。

 

『きゃあぁあっ!?』

『ルーデルッ!』

 

 悲鳴を上げるルーデル機を庇うように、前方へ回ったリューコ機が盾を構える。だが、ジムコマンドのシールドではヒートナタを凌ぐことなど不可能。

 

『カタリナ、俺達で守るぞッ! リューコだけでは持ち堪えられないッ!』

『言われるまでもないさッ! ボクだって、可愛い後輩をやらせるわけには行かないんだからッ!』

 

 それを見越し、彼女達を守るべく動き出したケンジロー機の傍らでは――黒とクリーム色を基調とする、1機のジムコマンドがバーニアを噴かしていた。

 

 士官学校時代の同期であり、異性でありながら同性と変わらない距離感で付き合ってきた、カタリナ・キャスケット少尉。

 そんな彼女との相変わらず(・・・・・)なコンビネーションで、ザクレロの正面に回ったケンジローは、乗機(ジム)のシールドを前方へと突き出す。それは、カタリナ機も同様であった。

 

『おおぉおッ!』

『はぁあぁッ!』

 

 ヒートナタを振り下ろせないように、ザクレロの腕の真下から盾を突き出した2機に、凄まじい衝撃が襲い掛かる。

 ケンジロー機とカタリナ機はそのまま弾き飛ばされてしまったが、彼らがクッションになったことでヒートナタの一閃も勢いを失い、リューコ機を撃破するには至らなかった。

 

『よくもやってくれたね……! こいつを喰らいなッ!』

「リューコ、ルーデル、今だッ!」

『は、はいッ!』

『あっ、ありがとうございますっ!』

 

 それでもヒートナタの威力は、ケンジロー達の見立てをさらに上回るものだったらしく、リューコ機は盾ごと左腕を持っていかれている。だが、パイロットが無事なら御の字とも言えるだろう。

 カタリナ機が牽制としてブルパップマシンガンを連射する中、ケンジロー機はリューコ機とルーデル機を後退させながら、ビームスプレーガンを撃ち放っていた。

 

『さっさとサイド3にでも、どこへでも帰れッ! ボクの故郷から……出て行けぇえッ!』

『鬱陶しい……! 貴様の故郷など、我輩の知ったことかァッ!』

 

 故郷(エアーズ)をジオン軍に占領されて以来、音信不通となった家族との再会を目指して、戦い続けてきたカタリナは。悲鳴にも似た叫びを上げて、ブルパップマシンガンを撃ち続けているが……ザクレロの装甲を破るには、一歩及ばない。

 

『くッ……!?』

『いい加減に落ちろ、羽虫がァァアッ!』

 

 やがて、狙いをカタリナ機へと切り替えたザクレロが、急加速して彼女に襲い掛かる。先程とは比にならないほどの疾さで、ヒートナタを振り翳すレゾルグ機は――彼女のコクピットを確実に捉えていた。

 

『ぐぉおおあッ!?』

『……!?』

 

 だが、その刃がカタリナ機に沈むことはなく。彼女の機体に触れる寸前で、真横から飛び込んできた閃光に焼き切られてしまった。

 

 一体、何が起きたのか。それを理解するべく、カタリナとレゾルグが同時に、視線を閃光の向こうへと移した瞬間。

 

『あれは……!』

 

 双方が、息を飲む。

 彼らの視線の先には、さらなる「新手(ガンダム)」が現れていたのだ――。

 




 活動報告にある通り、キャラ募集企画は明日の7月26日00:00まで続いております。長きに渡るこの企画も、残すところあと僅か。まだまだ募集は受け付けておりますので、機会がありましたらお気軽にどうぞー(о´∀`о)


Ps
 ザクレロボコボコシリーズはもちっとだけ続くんじゃ(゚∀゚)
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