第九章 DEMへ
「う・・・ん・・・ここは」
「天宮市ではあるな・・・?」
士道たちは目を覚ますとショッピングモールの駐車場に立っていた。
「モールに入ってみよう」
「はい」
モールに入り時間を確認する。
「この時間は・・・式神が発生する数分前だ。急いで過去の俺たちに知らせよう」
「待ってください!過去の俺たちに会ったら世界が崩壊する可能性があります。本来なら俺らはここにいないはずの人間ですから」
「なら篝が操られ俺たちが来る前にあいつを倒すしかないな、ビルで待ち伏せをする」
「秀真さん!俺はここに残ります!」
「何!?」
秀真は驚いた、士道はなぜここに止まるのかを。
「これから多くの死傷者が出ます。俺はそういう人を一人でも助けたい!」
「ああ、すまない。俺は篝の事ばかり考えていた、そっちはお前に任せる」
「はい!」
秀真と士道は頷き。お互いに確認を取ると士道は鏖殺公《サンダルフォン》を顕現させ、秀真は跳躍した。今度は失敗しない、必ず助けると二人は心に誓った。
♢
秀真は壁を走り目標のビルへ向かう。それはもはや走るというより瞬間移動であった。
「これは・・・?」
そう、ステルスダッシュ。朧の上忍が使える残像を残し高速移動ができるというものである。秀真はこれらを駆使し目的のビルへたどり着いた。室外機の影へ身を隠す。その瞬間爆発が起きた。
「始まったか・・・」
モールの様子を伺い悪食に手を掛ける。
数分が経ちモールから一人の人間が跳躍した、物凄い勢いでこちらへ向かって来る。悪食に込める手の力が上がる。忍びが着地し篝に妖術を使おうとした。瞬間、秀真は今だ!と直感し忍びに向かって駆け出した。
「!?」
秀真の一振りを寸前で
「朧の末裔か、あの状況からどうやってここまできたか知らんがこのままでは分が悪いな」
忍びはそう悟ったのか逃げる準備をした。
「待て!」
しかし背後に気配を感じたと思うとミサイルが飛んできた、秀真はミサイルへ飛びかかりミサイルを真っ二つに切った。その間に謎の忍びは逃げてしまった。
「くそ逃げられたか」
そう思ったが今は篝の方が大事だった、悪食を仕舞い篝のもとへ駆け寄る。
「篝!おい!しっかりしろ!」
「秀真・・・・様?」
よかった篝は生きている、秀真は安堵と嬉しさで篝を抱きしめた。
「ほ、秀真様!?//////」
驚いた篝だったがすぐに抱きしめ返した。数分間二人はそのまま抱き合った。
♢
式神が蔓延るモール内で士道は一人奮闘していた。
「くっ、こいつら次から次へと」
式神に鏖殺公《サンダルフォン》を振りかざし想いをぶつけ上から一直線に振り下ろす、衝撃波を当て式神を倒す。しかし多勢に無勢であった。こちらは一人、相手は多数。次第に囲まれ式神が炎を吐く。
「!?氷結傀儡《ザドキエル》!」
氷の壁を張り攻撃を防ぐ、しかしそれも時間稼ぎにしかならず、ある程度のダメージを受ける。
「くっ!」
腕が焦げ血の臭いが充満する。それに被さるように士道の傷が青い炎で燃え治癒されていく、十香の鏖殺公《サンダルフォン》で攻撃し、四糸乃の氷結傀儡《ザドキエル》で攻撃を防ぐ、怪我を琴里の灼爛殲鬼《カマエル》で治す。一掃し次の攻撃に備える、しかし士道も限界であった。
「敵の攻撃のペースが早すぎる、このままじゃ・・・・」
するととある店から女の子が出てきた。
「ママ!ママ!」
式神がそれを逃すはずがない。式神は女の子の方に向かい攻撃しようとしている。士道は何も考えず駆け出した。「頼む間に合ってくれ!」士道に気づいた何体かの式神が士道を攻撃する、体はボロボロになり血が焦げた臭いがする。しかしそんなことはお構いなしに少女の元へ駆け寄る。
「うおおおおおおおおおおおおおおお!」
士道は女の子を抱え式神から守るように背を向けた。士道は目を瞑り覚悟を決めた。ーーー
何も起こらない?振り返ると式神が悲鳴を上げたまま真っ二つになり死んだ。空中を見ると誰かいる。ラタトスクのCR-ユニットを身につけレイザーブレードを片手にした少女が立っていた。
「真那・・・?」
そうそこにいたのは士道の実妹の
「間に合ってよかったです兄様、兄様がやつらを引き付けてくれたおかげでそんなに被害はでてねーようです」
「ああ、助かった真那」
「それにしてもなぜここに?十香さんたちと一緒にいあったはずでいやがりますよね?」
「ああ、それはその・・・な?」
「???まあ事情はわかりませんが脱出しましょう」
するとそのとき士道の体が淡く光だした。
「(まずい、【一二の弾】《ユッド・ベート》の効果時間が・・・)」
「真那!悪いが俺は行かなければならないところがある、その子の親御さんを探してあげてくれ!」
「あ、ちょっと兄様!」
真那から離れると士道は目眩に似たような感覚に陥り気絶をした。
♢
「し・・・・ドー、・・・・シドー・・・」
「ん・・・?十香?」
「シドー!目が覚めたか!?」
士道は体を起こすと今の時間、精霊や篝、秀真の安否を確認した。
「あれ?秀真さんは」
「ここだ、士道ありがとう、おかげで未来を変えることができたようだ」
そこには五体満足の篝がいた。
「士道様、ありがとうございます」
「いえ、本当に無事でよかった」
「士道、起きて早々で悪いがDEM社の場所を教えてくれ、俺は八面王を倒しに行かねばならない」
「ええ、でも俺たちも一緒に行きます、みんなで協力すればDEMの警戒を突破できるかもしれない、みんな力を貸してくれ!」
「うむ!もちろんだ!」
「私も・・・行きます!」
「四糸乃が行くから私も行くのよ!」
「かっかっか、この八舞がDEMごときにしっぽを巻いて逃げるわけなかろう」
「指摘、耶倶矢の顔に怖いと書いてあります」
「んなっ!ビビってないし!怖いなんて思ってないし!」
「だーりんや篝さんを守るなんて当たり前じゃないですか、ついでに秀真さんもまもってあげますそうすれば篝さんにお礼を言われてぐへへ・・・・」
一人欲望を丸出しにさせていものがいたが士道はあえて口に出さず。
「みんな、よろしく頼む!」
「「「「「「おお!!!!!!」」」」」」
士道たちはDEMに向けて一歩踏み出した。