序章 覚悟/第一章 出会い
序章 覚悟
「敵陣のど真ん中で死ぬとは、これも定めか......。」
秀真は死を覚悟し、妖刀「悪食」《あくじき》をしまう。彼は朝日を見つめながら崩れゆく黄金城の中で目を瞑った。
第一章 出会い
「ふぁ〜、今日もいい天気だ」
ある日
「お兄ちゃんご飯まだ?」
そう問いかけてくるのは彼の自慢の妹、
「ああ、もう少しだから待っててくれ、よっと。」
いつものようにスクランブルエッグをハムと一緒にトーストに乗せオレンジジュースを注ぎ準備する。世のお母さんたち並に早く出来たと感心していると扉がバタンと開いた。
「シドー!おはようだ!」
「あの、おはようございます....。」
「おっはよー士道くん」
「刮目せよ!颶風の御子!八舞耶倶矢の降臨であるぞ!」
「挨拶、おはようございます」
「おはよ....」
ぞろぞろと入ってくる5人の少女、彼女たちは普通の人間ではない。夜色の髪に凛としているがいつでも元気いっぱいの
精霊。世界に大災厄を引き起こすとされている、対処法は武力をもって制するかデートしてデレさせる。士道は後者の方法を使い数多の精霊を救ってきたのだ。
「みんなおはよう、飯出来てるぞ」
「おお!いただきますなのだ!」
ワイワイガヤガヤと朝食が始まる、士道はこの幸せをみんなと噛み締めて朝食についた。
「おはよう五河」
「おう殿町、おはよう」
彼は士道の友達であり悪友である
「昨日の地震は結構大きかったよなあ」
「ああ、俺もびっくりして飛び上がっちゃったよ」
「なんでもここ数年のやつじゃあ結構大きいらしい、ま、空間震よりはマシだな」
「ああそうだな」
士道は悩んだ、空間震じゃないならなんなのだろうと、まあ普通の地震なら問題ないはずだと心に潜め授業の準備をする。すると、
「士道、おはよう」
「折紙、おはよう」
彼女は
「ってトビイチさん!?」
「何?』
「いや何じゃなくていきなり胸元に俺の手を突っ込まないでくれよ///////」
「こら!折紙!シドーに何をしているのだ!」
「アプローチ」
「抜け駆けはずるいぞ!」
といつも通り全開の茶番を喰らった士道は一目散に逃げるのだった。
「はぁはぁ、ここまでくれば......。」
士道は深呼吸をし心を落ち着かせる、すると耳につけているインカムから通知音が鳴った。
「士道、ちょっといい?」
「琴里か?どうしたんだ?」
そう、通信相手は士道の妹、五河琴里である。彼女は士道の妹であるとともに、秘密組織ラタトスクの司令官なのである。
「昨日の地震で気になることがあるの、地震が起きたところに強い霊力に似たものがあるの....」
「新しい精霊か?」
「それとは違う反応ね、今のところ脅威ではないけど放課後に調べるわ、放課後になったら調査開始よ」
「ああわかった、じゃあまたあとで」
士道は何が起きているのかを考えながら教室へ戻った。
放課後、士道は十香たちと別れた後、その反応のポイントへ向かった。
「ここらへんのはずだけどな」
「気をつけなさい士道、何が出るかわからないわ。」
「ああ」
士道は少しずつ進む、すると黄金の瓦が散らばっていることに気づいた。
「なんだこれ?琴里、これは本物の金なのか?」
「わからないわ、あとで調べてみましょう。反応はそこが一番強くなってるわ。注意しなさい。」
瓦礫を退けながら少しずつ進む、すると人の足のようなものが見えた。
「うわ!?」
近づくとそこには、まるで忍者のような格好をした青年が横たわっていた。
「これは?刀?それより生きているのか?」
士道は脈を確認すると気絶しているだけだと知り、安堵する。
この青年の見た目はとてもおかしなもので刀を背負っているし背中には
「新しい精霊じゃないみたいね、力の反応はその刀らしいけど、とりあえずその男を回収するわ。」
琴里はクルーに命令すると士道と青年を空中艦フラクシナスに回収した。
「誰なんだろう、一体」
「さあわからないわ、とりあえず目覚めるのを待って話を聞きましょう。さすがにいきなり攻撃はしてこないでしょ」
琴里は少し考えるといつものようにチュッパチャップスを手に取りピコピコと舐め始めた。
「琴里、俺は一旦帰って晩ご飯の支度をするよ」
「そう、わかったわ、精霊たちのケアを頼むわね」
「ああ」
そういうと士道はフラクシナスを後にし帰路へ着いた。