第四章 タイムリミット
「っ!?なんなのだこやつらは!」
「驚愕、倒しても倒しても出てきます!」
既に式神と戦闘になっていた十香達は苦戦を強いられていた、倒しても倒してもどこからか式神たちは出現するのだ。
「こ、このままだと霊力が..........。」
それもそのはず十香たちがいくら精霊だと言っても士道に封印を施されたため限定霊装しか使えないのだ。
「はぁはぁ......。」
十香たちは次第に追い込まれていった。
そこへクナイが一本投げ込まれた、式神の動きが止まると目にも止まらぬ速さで式神が倒れたのだ。そこへいたのは.......。
「秀真......なのか?」
悪食を片手に朧の忍具に身を包み、トレードマークのマフラーを着けた秀真がそこにいた。
5分前
司令室で町の様子を見た士道と篝は困惑していた。
「なんだあいつら!?」
「あれが式神です。このままだとこの町も私たちの町のように........。」
「くそ!十香!」
モニターには式神と戦う十香達の姿があった。
「こうしちゃいられない!俺も行く」
「待ちなさい士道!あなたが行っても足手まといになるだけだわ!」
「じゃあどうすれば!」
「俺が行く」
と名乗り出たのは秀真だった。
「でもその体じゃ」
「悪食を見ただろう、あれはまだ魄を吸い足りないということだ」
「っ.......」
「気をつけなさい」
秀真は頷くと悪食を取りフラクシナスから飛び降りた、落下中ビルの屋上に誰かいるような気がしたが秀真はそんなことを気にしていられなかった。ビルに刀を刺し落下のスピードを抑える、秀真は無事着地すると、そこに式神と戦っている者たちがいた、
「くっそなんで全然死なないのよ!」
「隊長もう弾薬が......」
「レイザーブレードを使いなさい」
「この世界の自衛隊だったか?確かASTとか、このままでは危険だ」
秀真は悪食を抜くと式神に向かって駆け出した、そのまま一直線に式神へ向かい一刀両断した。
「あ、あなたは!?」
「え!?忍者!?」
とASTの隊長らしき女性とその隊員がこちらをみて話している、すると式神が光出し、赤い欠片となって刀に吸い込まれる、秀真の苦しみは幾分か治った。
「え?なにあれ」
「まじ忍者じゃない!?」
「あの光なに!?」
と隊員たちは口を揃えて言った。
「早く逃げろ、ここは危険だ」
秀真はそういうとジャンプし壁を伝って素早いスピードで走った。
戦える、以前の記憶は覚えていないが体が覚えているというのはこのことだろう、道中にいる式神たちを素早く倒し十香達の元へ急ぐ。
「どうか、無事で」
現在
「秀真!?」
「驚愕、信じられないスピードです」
「なにあの格好かっこいい!」
「おそろしくく強いね四糸乃〜」
倒した式神から魄を
「怪我はないか?」
「うむ大丈夫だ、それより敵は消えたようだぞ」
「そうか、とりあえず船に戻ろう」
船に戻り式神についての情報と悪食の覚醒について話し合う、
「あの式神の発生はわからないが誰かが出現させているとしか考えられない、悪食の覚醒に関しては篝、理由はわかるか?」
「式神を発生させているのは誰かはわかりませんが、悪食が覚醒した理由は秀真様のいう通り魄を吸い足りなかった、
「吸いきれなかった?じゃあなんでこの世界に来たときは覚醒していなかったんだ?」
「この世界、精霊という存在がいるからこそ霊力が悪食の覚醒を抑えられた、ということだと思います」
「じゃ、じゃあ秀真さんはあの式神が出現しなかったら........」
「ええ、命は.......」
「っ...........」
「でも、まだ時間があるはずです。霊力のおかげで悪食は秀真様の命を啜るまでに時間があるはずです。それまでにこの世界に来た私たち以外の人物がいるはずです」
「...........。」
「まあとにかく考えていても仕方がないわ、あの時式神を出してた奴がいるなら街中のカメラに映っているかもしれないわ」
「ああ、そうだ、映っているかもしれない、琴里、俺も手伝う!」
「あなたはダメよ士道、この間のダメージが抜けていないでしょ、これは私たちフラクシナスの仕事よ、どんなやつだって絶対に捕まえてやるわ。」
「ああ、頼む」
「さあ、私たちの戦争≪デート≫を始めましょう」
その日は一旦解散し秀真と篝は精霊マンションの部屋を使って良いと許可された。考え事をしている秀真に篝が部屋を訪ねてきた。
「どうしたんだこんな時間に」
「少し話をしても良いですか秀真様」
「ああ、構わない」
「ありがとうございます」
篝と話すととても話が楽しいと秀真は感じた。篝と時間が忘れるまで話し合った。
「あ、もうこんな時間なんですね、私そろそろ部屋に戻りますね。」
「ああ、とても楽しかった。また明日....」
「あ、あの!」
篝が突然秀真の言葉を遮った。
「私、もう絶対に秀真様を失いたくありません、だから!」
篝は秀真に抱きついてきた。
「か、篝!?」
自分を見つめる篝の目はとても真剣で秀真は篝を拒むことができなかった。二人はそのまま口づけをした。
唇を離しお互いの顔を見る、
「っ////////」
「.......////」
冷静になるととても恥ずかしいものだと二人は感じた。
「私部屋に戻ります!」
「あ、ああ、おやすみ」
秀真は決意した、必ず篝と一緒に帰ると、決して死なないと、硬く誓った。