ありふれた職業と異能使い   作:ローゼスト

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口は災いの元

 

 オルクス大迷宮とは、全百層からなると言われている若い兵士や、冒険者に人気の七大迷宮の一つである。そこの魔物は質の良い魔石を体内に持っている。

魔石とは魔物のみがもつ核のようなものであり、それを魔法陣に刻むなりして使うと魔力の通りがよくなるらしい。

 俺が王国の宝物庫で貰ったこのローブにも魔石を染料として使った魔法陣が刻まれている。因みに刻まれているのは筋力向上の効果があるものだ。

 

 

 そして今、俺たちは、宿場町【ホルアド】の王国直営の宿に泊まっている。

俺はハジメと同室である。部屋は至って普通の部屋である。城の様な豪華な部屋では無い。一般庶民の俺達的にはこちらの方が寛ぎやすい。事実ハジメがベットにダイブしてぐーたらしている。

 

 

 しばらくして、俺はベットの上で目を閉じて寝ようとしていた。紙が擦れるような音がするからハジメは、借りてきた本でも読んでいるのだろう。

 ようやく寝れそうな状態になったところで、ノック音が聞こえた。そこで少し意識が戻ってきた俺だったが、聞こえてきた声で嘘寝することにした。

 

 

「南雲くん、起きてる? 白崎です。ちょっと、いいかな?」

 

 

 俺を含めではなくハジメ一人に、しかも訪ねてきたのは香織だった。ここで起きたりしたら、

かなぁり面倒なことになるだろう。

 

 

「……なんでやねん」

「えっ?」

 

 

 何があったのだろう。凄く気になったが俺は寝たフリを続けた。

 

 

「あ~いや、なんでもないよ。えっと、どうしたのかな? 何か連絡事項でも?」

「ううん。その、少し南雲くんと話したくて……やっぱり迷惑だったかな?」

「…………どうぞ」

「うん!」

 

 あ、入れるんだ。俺がいるけど良いの?しかも結構遅い時間だよ?

 

 

「あ、そうだ。いま巽くん起きてる?雫ちゃんに連れてきてって言われたんだけど」

「多分寝てるんじゃないかな。いつの間にか静かになってたから」

 

 

 そうだ俺は寝てる。だから雫のところに行けなくても仕方が無いのだ。あと、ハジメ。その言い方だと俺、死んだみたいになってるから。

 

 

「そっか…起きてなかったら明日覚悟しておきなさい。って言ってたんだけど…」

「あー!目が醒めちゃったなー!ちょうど今!目が醒めちゃったなー!」

 

 

 俺の白々しい演技にハジメが呆れたような目を向ける。

 

 

「あ、よかった!巽くん、雫ちゃんがよんでたよ。今すぐに部屋に来なさい。って」

「わかった今すぐに行く」

 

 

 

 

────────────────

 

 

 

 

 俺は雫達の(と言っても相部屋は香織だけなので今は雫しかいない)部屋の扉をノックする。

 

 

「おーい。起きてるかー。呼ばれたから来たぞー」

「鍵は空いてるから、入って良いわよ」

 

 

 そう言われたので俺は扉を開ける。

 

 

「鍵くらい閉めとけよ。何があるか分からないんだし」

「大丈夫よ。斬るだけだから」

「俺が言ってるのはそういう事じゃなくてだな…お前も女の子なんだし、用心して置け。って事だよ」

「あ…そう」

 

 

 そう言って雫は頬を薄く染める。俺は気にしないことにした。

 

 

「んで、なんで俺を呼んだ?」

「香織の為よ」

「ですよねー」

 

 

 予想はしてた。俺邪魔だもんね。

 

 

「あと、聞きたいことがあったのよ」

「聞きたいこと?なんだ?」

 

 

 無いだろ。雫が俺から聞きたいことなんて。そう思いながらも、俺は一応尋ねてみた。

 

 

「この世界に来た日、みんなが戦うって言ってる中、陵だけ反対したじゃない?なんで反対したのか聞きたかったのよ」

 

 

 あれかー。確かに言ってなかったな。

 

 

「あれはなぁ…反対して当然だと思うがな俺は」

「当然?」

「あぁ。だって身勝手で馬鹿馬鹿しい理由で召喚して、その上戦ってくれ、だなんて、反対して当然だと思うぞ?俺は戦う以外で帰る方法を見つける気だったしな。今じゃ戦闘集団の仲間入りだが」

 

 

 そう言って俺は苦笑いした。

 

 

「確かにそうね。冷静に考えると酷い理由だわ」

「だろ?だからお前が賛成したとき驚いたんだぜ?」

「あれは…その…」

 

 

 雫は急に弱々しくなる。こんな雫は久しぶりに見た。

珍しい動物を見るように俺は雫の顔をじっと見る。

 

 

「な、なによ」

「いや可愛いなぁって」

「え!?」

「あ、ヤベ」

 

 

 思わず口に出して言ってしまった。俺はあれやコレやと言い訳を考える。

 

 

「違う、いや違くは無いけど。えっと、これは、あのー、思わず言ってしまったというか、思考がそのまま口に出てしまったというか、えっとつまり…忘れろ!」

 

 

 結果的に大きな墓穴を掘ってしまった。

 

 

「ごほん!ところで、明日のオルクス大迷宮での訓練だが、俺は前に出ないから。雫達がカバーしてくれ」

「え?前に出ないの?どうして?」

 

 

 俺が話をすり替えると、雫がそれを理解して乗ってくれた。

 

 

「俺が前衛に出たらコンビネーションの邪魔になるからな。みんなが倒し損ねた魔物を倒しとくよ」

「そういうことなら分かったわ」

「俺が邪魔だってところは否定しないんだな…」

「あなたが光輝と合わせられるとは思わないもの」

 

 

 正論を叩きつけられた。なにも言い返せない…!

 

 

 その後、香織がハジメのところから戻ってくるまで世間話の中に織り込まれる雫の愚痴を聞いていた。

 

 

 

 




アンケートにより、雫への武力的な抵抗を禁止いたします。あと、錆の宝具使用も自重します。もしかしたら出るかも。

主人公に禁止してほしいことがあったらお願いします

  • 魔法科の分解魔法の対人使用
  • 魔法科の再生の乱用
  • 鯖の宝具使用(デメリットあり)
  • 雫への武力的な抵抗
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