憑依転生失敗話   作:天狗道の射干

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みてみて~、これがエレインを盛り過ぎた天狗道の顔!

( ゚д゚)
( ゚д゚ )彡


第28話 夜明け

 巨大な怪物と化したエレイン。背より生えた六足は刃の如くに鋭く、その質量も伴って唯振り回されるだけでも十分脅威だ。

 その上、この怪物は巨体である。もし中央にでも陣取られれば、動かずして端から端まで手が届いてしまうであろう。対する者らは、逃げ場を失ってしまうのだ。

 

 それを怪物も分かっているのか。二本の腕を祈るように組んだまま、六つの足でゆっくりと移動を始める。エレインは、塔の中心部へと向かっていた。

 故にニコルには、先と同じ戦法が行えない。走り回って、道を開けてしまうなど論外。如何にかして道を開けずに、その進行を止めねばならないのだ。

 

(面倒な。学習したとでも、語る気ですかっ)

 

 先程までの高速移動とは、まるで結び付かない鈍重な動作。されどそれを慢心と語るには、対する者らの能力値が致命的な程に足りていない。

 

 ゆっくりと迫る怪物の身体に、白き光の魔法が突き刺さる。同時に後方から飛来するのは、エドワードとジェームズによる援護射撃。

 光と炎と水の魔法。三種の力をその身に受けて、しかし今のエレインに有効打は一つもない。睥睨する怪物の進撃は、その程度では止まらない。

 

 進みながらエレインは、大きく胸が膨らむ程に息を吸う。吐き出したのは、死の吐息。全てを薙ぎ払うように、顔を右から左へと。

 身体が肥大化しただけで、その脅威は既に先程までの比ではない。呼気の量が増大した事で広域ブレスと化した死の息は、天蓋の崩れた塔の全てを射程の内に収めている。

 

「ちぃ――っ! やってくれるっ!」

 

 舌打ちしながらもニコルは、咄嗟に後退してクーデルカの下へ。掠れば即死する広域ブレスだ。女の護りの内に転がり込まねば、無事で済む理由などはない。

 最も離れていた少年が間に合ったのならば、端から傍に居た男達も当然間に合う。故にクーデルカは一歩前に出て、皆が下がると同時に盾を展開した。だが――

 

「く――っ」

 

 死の吐息が止まらない。繰り返し吐き出された息は盾に弾かれて、それでもと重ねられる度に溢れ出した死が隙間へと。

 一面だけを防ぐ盾では、隙が多過ぎる。このまま続けられれば、そう遠くない内に内側へと加速の呪詛が流れ込む。そう確信した女は覚悟を決めて、盾の範囲を更に広げた。

 

 全周を覆うように広がる盾は、最早ドーム状の防壁だ。光輝く壁は確かに死の侵入を防ぎ切るが、その分だけクーデルカにより大きな負担を強いていく。

 

「はぁ、はぁ……」

 

 荒い息を立てながら、床に片膝を付いてしまう。周囲を隈なくと力を放てば、消耗が段違いとなるのは当然の事。

 更にエレインの力自体も増幅している。何時までも続くかの如く、死の吐息が止まらないのだ。このままでは持たないかもしれないと、女の表情が恐怖に歪むのも当然だろう。

 

 だがクーデルカの懸念は、それですら甘いと断言出来る物。死を撒き散らしながらもエレインは、絶えず移動していたのだ。ならば当然、既に彼らは間合いの内側。

 死の息吹が止まる。同時に振るわれたのは、背に負う巨大な昆虫の足。振るわれる巨脚は、物理的な衝撃を伴う物。魔力防壁では、防ぐ事など出来はしない。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 硝子のような音を立てて、光の壁は割れて砕けた。力の反動をその身に受けて、激痛に悲鳴を上げるクーデルカ。女の身体は迫る巨脚が伴う風圧だけで、大きく吹き飛ばされている。

 天蓋の崩れた塔で吹き飛ばされれば、当然至る結果は墜落死。宙に放り出されたクーデルカは、そのまま地面に向かって落下を始める。

 

「クーデルカっ!」

 

 それを許す筈もない少年が、空へと自ら身を投げ出す。ブレスの衝撃を加速代わりに、女を捕まえて抱き締めると今度は逆の方向へと。

 魔法による衝撃を利用した疑似的な飛行で、如何にか塔の上へと滑り込む。自傷を繰り返す破目となったニコルは既に、体力魔力共に大きく消耗していた。

 

 少年が抱き留めるクーデルカも同じく、霊能力を使い過ぎた彼女にはもう敵の攻撃を防ぐ力が残っていない。次にもう一度、死の吐息が振り撒かれればそれで終わりだ。

 それが分かるからこそ、ジェームズは走り回りながら魔法の炎を放ち続ける。牽制にしかならずとも、それさえしなければ終わるのだ。

 

(エドワードは、何処に? いえ、考えている余裕はありませんか)

 

 鐘塔の屋上に見える人影は、少年を含めても三人分だけ。まさか落ちたのではとも考えてしまうが、その末路を確認する暇もない。

 ジェームズ一人の牽制では、エレインは小動もしない。ニコルも其処に加わらなければ、吐息による全滅が目に見えていた。

 

「くっ、このっ!!」

 

 塔の中央に居座る怪物へと、絶えず撃ち込まれ続ける炎弾。ジェームズの猛攻を補佐するように、ニコルは敵が息を吸い込もうとした瞬間にだけ鋭い光を放って射貫く。

 傷付けられないとは言え、猛攻は目晦ましにもなっている。故に攻撃の瞬間を潰し続ける事が出来ているが、それとて何時までも続くような物ではない。

 

(時間切れは、恐らくこちらの方が先。ジェームズは飛ばし過ぎている)

 

 怒りで力を振り絞り、全力攻勢を続けるジェームズ。だが彼の保有する魔力の量は、決して多いとは言えない程度。この調子で攻撃を続ければ、数分で魔力切れとなるだろう。

 

(だがこうでもしなければ、時間を稼ぐ事も出来ない。ならば)

 

 だがそれを愚策とも言えない理由は、彼が猛攻撃を仕掛けているからこそニコルの魔法が的確に当たっていると言う事実。

 もしもジェームズが猛攻をしていなければ、ニコルが代わりに同じ事をせねばならなかったであろう。そしてジェームズにニコルの代わりは務まらないのだから、その時点でもう破綻している。

 

(今の内に、何か逆転の一手を)

 

 故に時間稼ぎと僅かだか魔力の温存が出来ている分、現状はまだ良い方なのだ。最悪は免れているのだから、ジェームズの魔力が残っている内に打開の策をと。

 そう考えるニコルはしかし、まだ甘かったと言えるのだろう。エレインは学習する。一息で消し飛ばせないのならば、打つ手を変える事が出来る程度には。

 

〈…………〉

 

 ぎょろりと怪物の目が動く。周囲を一瞥して確認すると、エミグレの怪物は動き出す。両手を胸元で組んだまま、四本の足を大きく広げて。

 瞳を閉じて行うのは、後足を軸とした回転。前足と中足を広げたまま、グルグルと独楽のように回り始める。

 

 一見すると間の抜けた行動も、速度と質量が伴えば恐るべき脅威だ。それは宛ら、嵐か台風の如く。

 攪乱される轟風に、吹き飛ばされれば命はない。巨脚はその内の一つでも、直撃すれば人体なんて挽肉に変えてしまえるのだから。

 

 狭い鐘塔の最上階で、局所的な嵐が起こる。高速で回転を始めたエレインの足は、直撃せずとも人を吹き飛ばすだけの暴風を生み出す。ならば回転する怪物が生み出すのは、文字通りの竜巻だ。

 直撃すれば挽肉へと変えられて、そうでなくとも吹き飛ばされれば墜落死が見えてくる。怪物は唯、回り続けるだけで敵対者の悉くを滅ぼせるのだ。

 

 小規模な嵐に巻き込まれ、逃げ場がなければ何も出来ない。ジェームズは災害から逃れる避難民の如く、柱の残骸を両手で掴んで地に伏している。今も死んでいないのは、単なる幸運でしかない。

 ならばニコルとクーデルカはどうかと言うと、彼らこそが最も被害を受けている。体重の軽い二人では、建物の一部を掴もうが吹き飛ばされてしまうのだ。

 

「クーデルカ!」

 

「っ! ニコル!」

 

 離されそうになる中で、互いの身体を掴んで名を呼び合う。視界も真面に役を果たさぬ中、襲い来る巨大な質量へと魔法を乱射する。

 少しでも位置をずらさねば、足が激突して二人諸共にペースト状へと変えられよう。さりとて吹き飛ばされ過ぎれば、そのまま地上に落下してしまう。それも避けねばならない以上、必要なのは綱渡りの連続だ。

 

 魔法を使って敵の間合いの内側へと突入し、その上で巨脚を躱し続けねば命がない。余りにも追い詰められた状況に、もう少し余裕もあれば皮肉の一つも漏らしただろう。洗濯物の気持ちが分かりそうだと。

 けれどそんな余裕もなければ、打開の策も浮かばない。このまま攪拌され続ければ、何時かは魔力切れから粉末となって終わる未来が視えて来る。

 

 だが現状は、もうどうしようもない。思考を回す余裕もなくて、女を離さぬように捕まえているのが限度。既にニコルだけでは詰んでいる。故に、打開したのはニコルじゃない。

 

「こいつが最後だ。燃えちまえってんだっっ!!」

 

 エレインがこの地に現れる際に、作り上げた中央の穴。その亀裂を介して、投げ入れられたのは即製粗末な火炎瓶。

 下へと逃げていたエドワードが、ウィスキーボトルに火を付け投げ込んだのだ。割れると同時に炎上する液体を目晦ましに、ついでと撃ち込まれたのは、残る最後の魔力を注ぎ込んだ特大火球。

 

 物理と精神。二方面からの攻撃に、痛みを感じたエレインは動きを止める。それが例え一瞬なのだとしても、確かにエレインは動きを止めた。故に、その隙は逃さない。

 

「っ! この好機、逃しませんっ!!」

 

 抱いた女をその場で離して、着地したニコルは大地を駆ける。尻餅を付いたクーデルカを、気遣うような余裕はない。今こそ最後の好機である。

 迫る少年を、最大の脅威と捉えているのか。炎に巻かれながらもエレインは、巨脚を振るって少年を遠ざけようとする。だが、遅い。

 

「貰ったっ!」

 

 故に、それさえも利用する。大地を踏み締め、跳んで巨脚を躱した少年。ニコルが着地したのは、振り下ろされた足の上。

 そのまま巨体の上を駆け上がる。怪物は振り落とそうと身体を激しく動かすが、その程度では少年の進撃は止まらない。そうして、刃が怪物に突き刺さった。

 

〈■■■■■■■■――――っっ!?〉

 

 頭部に深く、柄まで刺さったガラハッドソード。言語化出来ない悲鳴を上げて、悶絶しながらもエレインは口元に光を集める。

 毒々しい色をした、怪しい光は死の息吹。零距離から放たれれば、躱す術などありはしない。ならば、そも放たれる事を防げば良い。

 

 剣を突き刺した少年は、そのままの勢いでエレインの顎を蹴り上げる。人骨ならば砕ける程の蹴撃は、僅かに開いた口元を塞ぎ集めた力を暴発させた。

 

「――っ! これで終わっても良い、だからっ!」

 

「大いなる主よ! 我らを守り、彼女を退け給え!」

 

 エレインが自傷し、身体が大きく揺らいだ瞬間。立ち上がったクーデルカが叫び、死力を振り絞って炎と変える。

 命を燃やし尽くすかの如く限界を超えた女の攻勢に、ジェームズもまた動きを合わせる。この一瞬で、残す全ての魔力を使い果たさんと。

 確実に寿命を削っているであろう。命を薪とした二人の猛攻に、遅れて参じたエドワードも加わった。

 

「意外と探してみるもんだなっ! 弾は碌になかったが、良い武器ならば転がってたぜ!」

 

 彼が両手に構えるのは、ポンプアクション式の散弾銃。今の己はついていると快活に笑って、六発しかない弾丸を連続速射。

 魔法と銃器の一斉砲火。一致団結した総攻撃に、さしものエレインも押し切られる。だがしかし、決め手となるにはまだ足りない。

 

「ならば――叩き斬る!」

 

 一斉射が着弾する直前に、エレインを足場に跳躍して後退していたニコル。その手に握る鞭を伸ばして、光を纏わせ剣へ。

 身の丈の三倍を優に超える大剣を両手に握って、天高く掲げ構え待つ。斉射が終わる瞬間に、振り上げた剣を叩き付けるように振り下ろした。

 

「この刃で、押し通すっっ!!」

 

 斬。振り下ろされた刃によって、身体の中央から真っ二つに断ち切られたエレイン。左右に分かれて倒れる怪物の姿へと、更に振るわれるのは横薙ぎの一閃。

 四分割されて、大地に転がり落ちるエレイン。流石にこれで終わりだろうと、少なくともまだ動けはしまいと、僅か安堵したその瞬間――崩れ落ちるエレインの身体が、肉片のままに動いた。

 

「ぐ、がぁっ!?」

 

 分かたれた怪物が為すのは、不要な守りも必要な再生も行わない捨て身の突進。四つの肉塊から伸びる鋭い触手が、剣を振り抜いた直後の少年を襲う。

 全力攻撃後の硬直から復帰し切れないニコルの身体では、防げて一つが限界だった。咄嗟に最も近くのエレインを切り払い、残る三つの残骸に全身を貫かれる。

 

 唯一度の有効打。それだけで少年の全身からは夥しい程の血が流れ、立ち続ける事も出来なくなって地に膝を付く。最早、この後に訪れるであろう結末は明白だった。

 

「ニコル!!」

 

 周囲を己の血で赤く染める少年は、傍目に見ても瀕死に等しい重症だ。対するエレインと言う怪物は、切断された断面から盛り上がった肉が既に復元を開始している。

 肉塊同士から伸びた触手が繋がり合って、一つとなれば直ぐ様にでも完全回復。数秒もすれば傷一つない姿で、エミグレの怪物は彼らの前に立ち塞がる。

 

 これが人間と怪物の差だ。どれ程に優位を稼いでも、一度でも直撃を受ければその瞬間に互いの立場は入れ替わる。それ程に怪物とは悍ましく、それ程に人とは脆いのだ。

 

(……これだから、人の身体と言うのは、脆くて、嫌になる)

 

 不死。不滅。そうとしか思えない程の生命力。どうすれば滅ぼす事が出来るのか、イメージすらも出来ない脅威。

 勝ち目など見えない。このままでは皆、エレインに喰い殺されてしまうだろう。最大戦力は既に、満足に動く事すら出来ないのだから。

 

「神よ。私が、いけないのか。邪な動機から、信仰を志した。私を、罰しようと言うのか……」

 

 今にも怪物は、ニコルを殺さんと歩み寄る。その進撃を止める手段は、もう何もない。残る三人には、欠片の魔力すらも残っていない。

 思わず膝を付いて、嘆くジェームズ。これは罰だと言うのだろうか。届かぬ愛から目を逸らす為、宗教の道へと逃げた男を批難しているのだろうかと。

 

「違うわ! 人を救わない神様なんて、あたしは絶対信じないっ!」

 

 膝を屈したジェームズと違って、クーデルカはまだ諦めない。魔力の全てを消費してしまったのだとしても、まだ手足は動いている。鼓動はあるのだ。

 ならば、動かなければ後悔する。大切だと想えた者を守る為、女は腰に下げたナイフを引き抜く。小振りの刃は余りに頼りないが、それでも立ち止まる訳にはいかないから。

 

「大義の為に死ぬ者に、失敗はありえない。どうせ人生、何時かは死ぬんだ。なら俺は、生き抜く為に死にたいねっ!」

 

 叫んで駆け出した女に触発される様に、エドワードも拳を握って走り出す。クーデルカと違ってナイフすらもない完全なる丸腰だが、それは立ち止まる理由にならない。

 此処で逃げ帰って死んだように生きるよりも、真っ直ぐ生き抜く為に前に進んで死んだ方が遥かに良いのだ。だからエドワードもまた、怪物の下と戦う為に先へ向かった。

 

 片や愛する人を守る為、片や己の生き様を貫く為、その想いはとても強く、その心は何よりも輝かしい物だろう。だが――――想いだけで覆るならば、世に理不尽などはない。

 

「駄目、です! 下がって――」

 

 ニコルが止めるよりも前に、怪物が視線を移す。振り上げた足の一本を、横薙ぎに振り回す。唯それだけで、彼らの想いは踏み躙られた。

 

「ぐぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

「きゃぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 それはまるでピンボール。小さな玉の如くに吹き飛ばされて、柱の残骸にぶつかり倒れる。地に伏した二人は、床を染めて動きを止めた。

 

 赤い血が流れ出している。骨も折れている事だろう。それも当然、トップアスリート以上に身体を苛め抜いているニコルが、一撃でも受ければ動けなくなる程の威力なのだ。

 エレインの巨脚の一振りは、車との衝突にも勝る威力を持つ。普通の人間ならば、今ので死んでいてもおかしくない。それ程に、怪物と言うのは強大だ。

 

「くっ、クーデルカ……エドワード……」

 

 生きているのか、死んでしまったのか。確認する事すらも、今のニコルには敵わない。未だ立ち上がる事も出来ないから。

 如何にか這い摺る形で上体を起こせば、眼前にはゆっくりと迫る怪物の姿。エレインの本能は徹底して、ニコルを脅威と捉えていた。

 

「エミグレの、怪物。完成してもいないのに、これ程ですか……」

 

 本能で動く獣に、油断や慢心などはない。己を殺し得る牙を持った少年を、確実にその手で仕留める為に蠢いている。

 その背中の向こうで、空がゆっくりと明るみ出す。戦闘を始めてから、随分と時間が経ってしまったらしい。気付けば、残り時間も切れていた。

 

「日が、昇る。もう、生命の木の再生も、始まった……」

 

 現状ですら、この状態だと言うのに。伸びて来た木々が、脈動を再開している。エレインの巨体へと、膨大な力が流れ込み出した事が分かった。

 本当にもう、打つ手がない。残る寿命は、あと数秒か、或いは十数秒はあるのだろうか。だが所詮は誤差だろう。日が昇り切る前に、ニコルは怪物の手で殺される。

 

 エレインが振り上げた巨脚は、もう目の前に。諦めろと告げる事もなく、命を刈り取ろうとしている。

 これで終わりだ。後、数秒もない命。二度目があったのだから、三度目に期待していろと己の弱さが囁いて――

 

「いいや、まだだっ! 私は、敗者には、成らないっ!!」

 

 そんな物など、必要ないと必死に叫ぶ。目前に迫る死を前に、しかし諦めない少年が示すは正真正銘最後の切り札。

 嘗てに己のトラウマを、掘り返す元凶となった悪魔の魔法。次があれば今度こそ抗う為にと、最優先で学んだ力が即ちこれだ。

 

「消し、飛べっ! これが、私の、最後の切り札! クリア、クレストォォォッッ!!」

 

 光の線が四角錐を作り上げ、そして空より裁きを呼び込む。これぞ光属性の最上級魔法クリアクレスト。

 これが最後と、残る全ての魔力を込めて放った力。それは確かに、エレインの全身を包み込む。怪物の身体は、光の中に溶けていく。だが――――獣はその上を行く。

 

「なっ!? 脱皮、だとぉぉぉぉぉぉっ!?」

 

 溶けていったのは、怪物然とした身体だけ。背より生えた足や下半身の腹。膨れ上がった頭部は確かに、光の中に消えていく。

 しかしそれらを切り離し、女の身体は光の中から抜けて来た。まるで蛇の脱皮を思わせる行動で、人型となったエレインがその手を伸ばす。

 

 そして、嫌な音が響いた。肉が裂かれ、骨が砕かれ、女の白魚のような指先が赤に濡れる。その腕は、肩の付け根まで深々と。

 

「……最初から、こうしておけば良かった」

 

 ニコルの眼前で、ジェームズの胸に突き刺さっていた。

 

「ジェームズ。一体、何故……」

 

「が、ふっ……痛い、な」

 

 心臓を貫かれたジェームズは、それでも微笑みながら手を伸ばす。それはしかし、傷付ける為ではなくて――

 

「だが、これで、君を抱き締められる」

 

 抱き締める為に。力を使い果たして動けぬニコルの前で、男は怪物を抱き締めた。包み込むように、愛おしさを込めて。そんな男の行動に、何故だか怪物は抗わなかった。

 

「共に逝こう、エレイン。今度こそは、共に」

 

 ジェームズ・オフラハティーと言う男は、心が弱い男である。何かと理由を付けて、大切な事を諦めてばかり居た奴だ。

 だからまた諦め掛けて、神に祈るばかりで居た。けれどクーデルカやエドワードの姿に、それで良いのかと触発された。彼らの語る言葉を受けて、確かにそうだと共感したのだ。

 

 どうせ何時か死ぬと言うのに、自分を誤魔化し震えるように生きていく。その生涯に、果たして何の意味があるのだろう。

 心の底から愛する人が其処に居るのに、一体どうして助けようとしないで居られるか。己は幾度も、過去に後悔していたではないか。

 

 だから、決めたのだ。今度は共に逝こうと。そんな男の想いに応えるかのように、抱き締められた怪物は動かない。エレインは、動かなかった。

 

「ジェームズ・オフラハティーっ!!」

 

「なぁ、ニコル。君は、間違えるなよ。間違えるのは、私や、あいつだけで、十分だ」

 

 ゆっくりと、ジェームズの身体から光が溢れる。もう魔力は尽きたと言うのに、温かな力が不思議と溢れ出して来る。

 きっと、これこそが神の奇跡と言う物なのだろう。産まれて初めて、自分の力で為した白魔法。その効果は、自己犠牲。

 

「捕らわれるべき者は、捕らわれ。剣で殺されるべき者は、殺され。私は、私のあるべき、姿へ」

 

 命と引き換えに、奇跡を一つ。求めたのは、愛しい人の救済。心だけではなく、魂だけではなく、その身体まで救わんと。

 だから、怪物が逆らう事はなかったのだろう。美女の姿をした怪物は、男の腕に抱かれたまま。二人で一緒に、塔から落ちた。

 

 高き塔から地に落ちて、燃え上がる炎に揃って飲まれ焼かれていく。意識はあるのに、痛みも苦しみもないのは神の奇跡のお陰だろうか。

 

「……そう言えば、昔、誰かに言われた気がする。死は想い出。想い出は、永遠の絆」

 

 一体誰に言われたのだろうか。思い出せないと首を傾げて、どうでも良いかと小さく笑う。

 本当に大切な物には、もう気付く事が出来たから。他の事に意識を向けるなど、今はしたくなかった。

 

「エレイン。私はずっと、君の事を愛していた」

 

 ずっと(ツカ)えていた言葉。伝えられなかったその感情を、漸くに音と紡げた。そんな達成感に微笑むジェームズは、そうして愛する女と共に炎の中に消えるのだった。

 

 

 

 

 

 エレインは救われた。それを示すかの如く、脈動していた蔓が動きを止める。そして急速に、枯れて崩れた。

 

「……生命の木の復元が、止まった。これで終わり、ですか」

 

 悲劇は終わったのだ。怪物の姿も、命を捨てた男の姿も此処にはない。その事実に、物悲しさだけが胸を過ぎる。

 痛む身体を引き摺りながら、彼が落ちた場所へと向かうニコル。覗き込んだ落下地点には、もう火の手すらも残ってなかった。

 

「全く、情けない。私にもっと、力があれば。ジェームズだって」

 

 ニコルは思う。結局、何も出来なかったと。強大な怪物を前に、何も出来ずに敗れ去っただけなのだと。

 彼の日と同じだ。母を救えず、泣いていた彼の日。家族ごっこに癒されて、何も変わってなかったと言われた彼の日と。

 

「貴方の言う通りだ、ラスプーチン。私は今も、何も出来ない、子どものままだ」

 

 強くはなった。賢くもなった。だが結局何も出来ないままと言うなら、その力や知識に果たして何の意味があるのか。

 涙が零れそうになる。けれど泣かない。泣いてしまえば、もう立ち上がれない。そう思えたから、涙だけは零さない。

 

「違うわ、ニコル。貴方の所為じゃない」

 

 そんな少年の身体を、優しい熱が包んでいた。泣きたくても泣けない子どもに、女は慈母にも似た笑みで優しく語る。

 

「きっとジェームズは、こうなる事を望んでいたのよ」

 

 クーデルカも、満身創痍だ。骨は幾つも折れていて、口元は血に濡れている。癒す力も、今は使えない。

 けれどそれでも動けたのは、意識だけはあったから。大切な子どもが、泣きそうになっていると感じたから。

 

 必死に這って近付いて、その身体を後ろから抱き留めた。貴方の所為ではないのだと、伝える言葉には論拠があった。

 

「視て。だってあんなに、笑っているもの」

 

 優しく髪を撫でる女の言葉に、少年は顔を上げる。上天へと向かう光の中に、その姿は確かに視えた。

 

〈帰りましょう、ジェームズ。懐かしい、あの頃へ〉

 

〈ああ、そうだな。帰ろう、エレイン。君と、私と、パトリック。三人で過ごした、あの日々へ〉

 

 あるべき場所へと、戻っていく魂。消えていく二人の表情は、何処までも幸せそうに見えたから。

 きっと、これで良かったのだ。何も出来なかったとしても、この結末で良かったのだ。素直にニコルも、そう思えた。

 

「……光の中に、溶けていく」

 

「これで、終わり。これで、良かったのよ。長い悪夢は、漸く終わったのだから」

 

 その柔らかな光が、完全に視えなくなる時まで。少年と女は互いの熱を感じながら、空の向こうに溶ける光を見送り続けた。

 

 

 

 

 

 斯くして、ネメトン修道院における物語は終わりを迎える。晴れ渡った青空の下にはもう、悲劇の名残が微かに漂うだけ。

 

「あら、晴れたのね。もう少し、靄っていれば良いのに」

 

 修道院の外壁近くに、張られた小さなテント。その入り口から少し覗いて、外を確認した美女は呟く。

 治療を終えて、仮眠から目覚めた。そんな女は下着姿のままに、解いていた髪を束ねる。そうしてから平然と、衣服を取り出し着替え始めた。

 

「門出には、晴天の方が良いでしょう。それと、人前で着替えるのは正直どうかと」

 

「貴方なら別に構わないもの。まだ女に、手を出せるような年じゃないんでしょ?」

 

 そんなクーデルカに捕まって、半ば強引に抱き枕とされていた少年は背を向けたまま嘆息する。

 幾ら二次性徴を迎える前の子ども相手とは言え、年頃の女がするべき事かと呆れて肩を竦めた。

 

「……教育に悪いと常々、エドワードに対して言っていますが、貴女も大概ですよね。クーデルカ」

 

 ニコルの皮肉に、クーデルカは着替える手を止め苦笑する。我ながら大概だと言う自覚はあるが、止める心算も今はない。

 少し目を離せば、何処かに行ってしまいそうな少年だから。失われるのは、とても寂しい。そう思えばこそ、自重も止める。

 

 隙あらば少しずつ、距離を詰めていこうとするクーデルカ。そんな彼女から顔を背けて、ニコルは逃げ出すようにテントを出る。

 そんな風にまだ深くは踏み込ませようとしない少年だけれど、その距離が埋まるのも遠い先の話ではないのだろう。

 逃げ出す少年の表情は、何処か恥ずかしそうでもあったから。クーデルカはくすりと笑って衣装を整える。

 

 旅装束を身に纏い、少年に続く形で外へ。背を伸ばすと存外、温かな陽射しは心地良い。靄っている方が好みだが、偶には晴天と言う天候も悪くはない。そう思えるようになったのは、何かが変わったからであろうか。

 

「何だ、もう慰めは十分か?」

 

「……前言撤回です。エドワードに比べれば、クーデルカの方がまだ悪影響が少ない」

 

 先にテントを出た少年は、無精髭の目立ってきた男に絡まれていた。下世話な笑みを浮かべるエドワードに、ニコルは呆れを零している。

 そんな二人の姿に小さく笑って、クーデルカも彼らの下へと歩み寄る。近付くと同時に口にしたのは、茶目っ気混じりの軽口だ。

 

「でしょ? 寧ろ、比較すらされたくないわ」

 

「おいおい、何だよ。何で行き成り、罵倒されているんだよ」

 

 クーデルカが笑って言えば、エドワードも冗談交じりに笑って返す。其処には確かな、絆がある。共に死線を乗り越えたのだ。友誼の情くらいは芽生えよう。

 だからこそ少しだけ、こうして旅立とうとする姿に思う所はある。けれどそれで良いのだろうと、思うのはこの男に安住などは似合わぬからだ。

 

「しかしコイツ、良い馬だな。貰っても良かったのかい?」

 

「別に構わないわよ。暫くは私も、此処に居座る心算だもの」

 

 エドワードが荷物を括り付けた白い馬は、クーデルカが近隣の街で買った物。だが今は、己にとって無用の長物。ならば友誼を結んだ友の旅立ちに、贈ってやれば良い。

 

「それに、次に馬を買うなら、もう少し足の遅い子を買うわ」

 

「やれやれ、これはまた随分と嫌われた事で」

 

 そうして交わす軽口は、どちらも本気ではない言葉。互いに自覚はあるのだ。悲しんだり寂しがったりするのは柄ではないと。

 だから、クーデルカとエドワードの別れはこれで十分。残る僅かな未練に答えを出す為に、エドワードはもう一人へと話を振る。

 

「なあ、ニコル。宿題の答えは出せたかよ?」

 

 さて、宿題とは何だろう。そう首を傾げるクーデルカの前で、ニコルは僅かに言葉に詰まる。

 何と言えば良いのか、手探りに探しても分からない。珍しく自信のない表情で、ニコルは本音を零していた。

 

「私にはまだ、好意と愛の違いも分かりませんよ。……それでも、少しだけ素直になろうとは思います。それが大事なのだと、貴方達の姿に学びましたから」

 

「及第点。満点はやれないが、ガキにしては上出来だ」

 

 迷ってはいるけれど、隠してはいない真っ直ぐな言葉。それを聞いて、エドワードは破顔する。ニコルの頭を雑な手付きで撫で繰り回すと、彼らに背を向け白馬に乗った。

 

「人間よ、汝、微笑と涙との間の振り子よ!」

 

 そうして数歩、歩みを進めてから振り返る。何時ものように気取った姿で、好んだ詩歌を諳んじる。

 

「こうして出会えたことに感謝する! 数多い恋人の情を集めても、我が胸に燃える友情の火には及ぶまい!!」

 

 偉人の言葉を借りて語る男に、返す言葉は軽口だけで十分だろう。女と少年は顔を合わせた後に小さく笑って、男に向かって別れを告げた。

 

「さようなら、自惚れ屋さん。アンタが恋人に向けるであろう薄っぺらい愛と同じくらいには、友情を感じてやっても良いわ」

 

「さようなら、エドワード。貴方は友人としては魅力的ですが、大人としては今一安心出来ない人物でした。なので人の心配をする前に、自分の人生を見直した方が良いと思いますよ?」

 

「ははっ、揃ってヒデェ言い草だ。……お互い、元気にやろうぜ。じゃあな、ニコル、クーデルカ」

 

 悲しい別れではなく、笑顔に軽口を混ぜて別れる。例えもう二度と、再会する事はないのだとしても別れはこんな形が良い。

 

 白馬の腹を蹴り付けて、勢い良く走り出した馬を駆るエドワード。その背は見る見る内に小さくなって、数分もすれば見えなくなった。

 

「最後まで、騒がしい奴だったわね」

 

「ええ、ですね。最後まで、自分らしさを貫く男でしたよ。彼は」

 

 だから感じる寂しさを誤魔化すように、クーデルカは手を伸ばす。抱かれた少年は抵抗せずに、友が去った道の先を眺め続けた。

 

「おや、もう行ってしまったのですか。もう少し、ゆっくりとしていけば良いのに」

 

「ロジャー。貴方も起きていたの?」

 

「はい。邪悪な気配が薄れたのが、棺の中からでも感じられましたから」

 

 そうして二人で暫く佇んでいると、修道院の中から異様な容貌をした老人が近付いて来る。

 大魔術師ロジャー・ベーコン。彼が出て来たのは、全てが終わったから、約束を果たす為であろう。

 

「ロジャー・ベーコン。これからは、マスターとでもお呼びすれば?」

 

「ロジャーで構いませんよ。代わりに私も、ニコルと呼び捨てにさせて貰いますからね」

 

 腕の中から抜け出して、ロジャーと向き合い一礼するニコル。吹く風の冷たさに熱を恋しく思うクーデルカの前で、ニコルは早速とばかりにロジャーに語り掛けていた。

 

「時間は有限です。宜しければ、教授を願いたいのですが」

 

「成程、確かにそうですね。では師として、弟子に命じます」

 

 ニコルは今も、力を得る事に執着している。否、この修道院の事件を経て、その執着は更に強まったとも言えるだろう。

 

 結末に納得したからと言って、肝心な場面で何も出来なかった事は変わらない。無力感こそが、少年の狂気を突き動かす原動力であるが故。

 一刻も早く、今よりも強くなりたい。口程に目で物を言うニコルに一つ頷いて、ロジャー・ベーコンは師として返した。

 

「先ずは、この地の後片付けを手伝ってください。生き延びている人を近くの村に送り届けて、死者を弔う事から始めるのです!」

 

 人差し指を立てながら、微笑みながら告げるロジャー・ベーコン。そんな老人の言葉にニコルは硬直し、クーデルカは楽しげに笑った。

 

「ふふ、そうね。其処までして、漸く終わるのだもの」

 

「……やれやれ。実際に学び始める事が出来るのは、後どのくらい先の話か」

 

 後始末とは簡単に言うが、行うべき事は少なくない。生存したハートマン夫妻を近くの村に送る事や、沢山の犠牲者達を弔う事。エミグレ文書が残っていないか探す必要もあれば、もうこのような事件が起こらないように封印を強固にする必要もある。

 

 それに何よりも、最初にするべき事は――

 

「ですが、そうですね。ジェームズと、それにエレインの墓くらいは作りましょうか」

 

 別れを告げよう。幸福の中で、あるべき場所へと向かった友に。そうして初めて、折り合いが一つ付けられる。

 そう感じたからニコルは、ロジャーの言葉を受け容れる。強くなる事よりも、少年はそんな事を優先してくれたのだ。

 

「さあ、元気を出して始めますよ! 元気を出せば、何でも出来る!」

 

 それが分かったからこそ、クーデルカも嬉しくなる。ロジャーと同じように、両手を振って歩き出したい程に。

 

「取り敢えず片付けが終われば、次は家の設計です! 出来ればこう、宇宙を感じさせるデザインに作り上げたい物ですね!」

 

 この出会いと別れは、無意味じゃなかった。そう思えたから、きっと少年の物語は良い方向へと向かってくれる。

 

「さ、私達も行きましょう。ニコル」

 

 だから今は、彼らと共に。クーデルカは、ニコルに向かって手を差し伸べる。

 何時ものように微笑む女に、少年は手を握り返して。互いに片手を繋いだまま、ロジャーの背を追い掛けるのであった。

 

 

 

 

 




くぅ疲(ry これにてKOUDELKA編は終了です。
結末をバットエンド寄りにすると言うのは、最初から決めていた事でした。

と言うか原作はジェームズ生存エンドがグッドエンド(笑)過ぎたので、続編に繋がるこちらの方が綺麗に終わる。ついでにニコルの無力感を盛大に煽れるとなれば、こちらを選ばない理由はなかったのです。

結果、ジェームズは助けない癖に、エイリアス(モブ)は普通に生存すると言う謎展開。でもエイリアス、態々殺す理由もないし。ま、良いや。
そして幾ら強化しても、最期はジェームズがメガンテしてくれるからと盛られ続けたエレイン。割とメガンテ行く前に死ぬわ、となったが結局どうにか出来たんでセーフ。

そんなエレインさんですが、仮にこの頭おかしい性能が原作通りだったとしても解決出来た可能性はあります。と言うか強引な屁理屈で、原作エンドを説明出来なくはないです。

・デッドエンドはまあ死ぬだけですから、エレインがどんなに強くても関係なし。
・バッドエンドもジェームズがメガンテすれば良いから、クーデルカ達が防戦出来るくらいの実力を身に付ければ出来なくはない。
・グッドエンドの場合、最低限必要なのは一度肉体を滅ぼす程度の戦力。後は怪物に関する知識を()()()()()()、エレインは倒せます。

この世界の怪物は人の心の影響を強く受けるので、まだ生きているよなと思えばどんな状態からでも復活しますし、これは死んだだろと思えばどんなに力が残っていようと現実に干渉できなくなります。

なので素人揃いである方が、怪物に対しては実は有利。下手に優秀な魔術師だと、こんな程度で殺せる訳がないと確信しちゃうので本当に怪物を滅ぼすまで戦い続けなければならない事に。

この前提の上で原作グッドエンドを語るなら、エレインは滅んでいないが皆に死んだと思われてしまったので身動きすら出来なくなった。詰まり倒したのではなく封印したのだとすれば、このエレインを相手にあの展開を発生させる説明付けが可能となります。

何か切っ掛けがあれば蘇るのでしょうが、そうでなければ滅んでいるのと同じ。そんな幕引き。……けど、そうなると本格的にグッドエンド(笑)になりますね。封印ではエレインが救われないのですから。


ともあれ所詮は二次作家の独自設定における戯言。実際にはエレインは此処まで強くないのでしょうし、グッドエンドもあれはあれで作品の空気には相応しい終わり方ではありました。

唐突な神の奇跡で救われたバッドエンドより、人が必死に食らい付いて如何にか勝ったけど結局何も得る物はなかったと言うグッドエンドの方が人間らしくて天狗道は好きかもしれません。


因みにどうでも良い話ですが、出番がなかったガーゴイルさんについては、入れると流石に長くなり過ぎると感じたのでオールカット。今後も彼? 彼女? には出番ないです。

今後のストーリー展開は次の内どれが良いですか?

  • ヒロインは一人。純愛ルート。
  • ヒロイン複数。ハーレムルート。
  • ヒロインは甘え。求道者ルート。
  • ウルと二人で漢祭りルート。
  • 宿命の兄妹対決! ニコルとアナスタシア!
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