憑依転生失敗話   作:天狗道の射干

8 / 58
原作主人公は、一体何時に出せるのだろうか……
今のペースのままだと、早くとも30話以降になると思われる。


第7話 澱む心で決別を

 朝日が昇り中天を超えて、夕日となって沈んでいく。そんな移り変わる光景を、同じ場所から見るのはこれで何度目か。

 夕焼け色に照らし出されるベッドの上で、ニコルは何も出来ずに居る。ラスプーチンが休んでいろ(動くな)と命じたから、何も出来ずに此処に居る。

 

 見舞いに訪れたルチアから聞いた。カルラとベロニカの様子がおかしいと言う話。

 皆が変になってしまったと泣きじゃくる少女を宥めながら、ニコルはもう終わってしまったのだと実感する。

 

 だとしても、何も出来ない。泣き喚くルチアを軽く抱き締め、その頭を優しく撫でてやる事だけ。出来るのは、唯それだけ。

 グレゴリオ・ラスプーチンが怖いから。その命令に歯向かうだけの、力と勇気がその手にないから。ニコラス・コンラドは、何も出来ずに此処に居る。

 

 夕日を眺めながら、心に浮かんだ想いが強まる。恐怖に震える己の弱さを、打ち砕く為の力が欲しいと。誰にも負けない、力が欲しい。

 飢え乾く程に、それを求めた。その為ならば、どんな事だって許容できると。もう二度と失わない為に必要ならば、愛しい何もかもを踏み躙る。そんな想いを、定めたから――

 

「ニコル! 居るかい、ニコル!」

 

 日が沈んだ後の宵闇に、黒く染まる医務室の中。入り込んで来た初老の女は、声を殺しながらも叫ぶと言う器用な真似をする。

 眠る褐色の少女を抱えた女性。カルラの顔を見て、ニコルは微かに歯噛みする。老いた女の表情は、まるで重病人の様に疲れ切った色をしていた。

 

 それだけで分かる。ラスプーチンがどれ程に、残虐な殺人をベロニカに行わせたのか。惨劇を目の当たりにしたカルラが、一体何を思ったのかが。

 

「此処から逃げるよ! 此処は駄目だ! 此処に居たら、アンタも駄目になっちまう! だから、私達と一緒に行くんだ!」

 

「ベロニカは?」

 

「っ! あの子は、もう駄目だよ。もう、駄目なんだよ」

 

 それが分かっていながら、ニコルはその傷口を切開する。原作との違いが生じているのか否か、それを理解する為に甘さを切り離して心を重く冷たい物へ。

 

 ニコルは見込みの甘さから、ラスプーチン相手に後れを取った。だからもう間違えないと心に誓う。その為に、必要な物を己に課した。

 この今に必要なのは、慕う相手を慈しむ優しさなどではない。己の情を合理性と切り分けて、冷たい思考で誰でも物の様に扱える強かさであるのだ。

 

「人を、死なせた。それも、最悪の方法で……」

 

 そう思考を進めるニコルの前で、疲れ切った表情のカルラは語る。彼女の前で、ベロニカが為した行為を。

 見るも悍ましい殺人方法。人を人とも思わぬ所業は、思い出すだけで吐き気が込み上げて来る程の事。それをベロニカは、カルラの目の前で嗤いながら行った。

 

「それに、それだけじゃない。あの子は望んで、化け物になっちまったんだ」

 

 そして、それだけでもなかった。疲労困憊で結社に戻ったカルラは見たのだ。迎えに来たラスプーチンが招いた儀式上の中心で、黒魔術を受け異形に変貌していくベロニカを。

 

「サピエンテス・グラディオはイカレてる! 色んな国の裏で、戦争の火種を作り続けているだけじゃない! 結社の人間を、ラスプーチンは化け物にするんだ!」

 

(ナイトクイーン、ですかね。この時点から、ベロニカは既に? いや、私が居たから、ですか。私が居たから、ベロニカは……)

 

 原作において、追い詰められたベロニカが見せた異形の姿。ラスプーチンの魔術によって作られた、人間を材料とした怪物。

 この時点で既に、と言う発想は即座に捨てる。この段階でベロニカがナイトクイーンにされたのは、ニコラス・コンラドと言う男に関わったからである。

 

 本来はきっと、結社の中で頭角を現した後の事であった筈だ。人でなくなってしまう迄にはまだ、もう暫くの猶予があった筈だった。それを先行させた理由は恐らく、ニコルに対する牽制だろう。

 ベロニカは救えない。そんな意識をカルラに与えて、その脱走を確実な物とする。例えニコルが彼女達の絆を壊させない様にと奮闘しようが、既に無駄なのだと教える為に。

 

「あの子はもう駄目だ。ラスプーチンの所為で、化け物になっちまった。そう遠くない内に、きっと心の底から完全な怪物に変わっちまう。けど、せめて、アンタとルチアだけは! 私が、必ず! だから!!」

 

 そんなラスプーチンの思惑通り、カルラは掌で踊らされている。そんな女にニコルが付いていけば、彼女達は一体どうなるか。

 知れた事、ラスプーチンがニコルを逃がす筈もないのだ。ならば必ず、共に行けば不幸となる。ニコルと言う存在が、ルチアとカルラを不幸にさせる。

 

 そして、そうでなくとも、ニコルはもう想いを定めてしまったのだ。他には何も要らない。欲しいのは、たった一つであるのだと。だから――

 

「……私は、行けません」

 

「っ! どうしてだい! アンタはまだ間に合う! まだ、真っ当に生きて行けるって言うのに!」

 

 彼女達とは、共に行けない。カルラが如何なる言葉を掛けてくれたとしても、その逃避行には付き合えない。

 欲しいのだ。求めているのだ。砂漠に迷い込んだ旅人が、飢えて乾いた果てにオアシスを幻視するように。ニコラス・コンラドは力が欲しい。

 

「私の心が、望んでいる。もっと、強くと――」

 

「強さ!? 強さだって!? そんな物の為に、アンタっていう子は!?」

 

「……ええ、そんな物の為に私は。そんな程度の物を私は、全てを捨てても望んでしまう。求めてしまうんですよ、カルラ師」

 

 宵闇が包む中、ニコルはベッドから立ち上がる。窓辺に近付く少年の纏った白い貫頭衣を、差し込む月の光が怪しく照らす。

 

「果てに、化け物に成り果てたとしても――」

 

 その言葉には、意志があった。その瞳には、飢えがあった。その心には、覚悟があった。

 他には何もない。何も掴めていないその手に、求める物は唯一つ。それだけを、心の底から求めている。

 

「愛も憎しみも、あらゆる想いを失ってしまうのだとしても――」

 

 果てに怪物と成り果てようとも、果てに己の全てを失おうとも、果てに何も果たせぬ末路に至ろうとも。

 欲しい。欲しい。欲しいのだ。昇り始めた月を掴む様に伸ばしたその掌に、至高の力を掴み取りたい。それだけがきっと、この胸の隙間を埋めてくれるのだと信じている。

 

「私は、力が欲しい。私は誰よりも、強くなりたいのです」

 

「――っ! 馬鹿な子だよ、アンタは!」

 

「ええ、分かっています」

 

「馬鹿な子だよ! 本当に、馬鹿な子だよ!」

 

「ええ、だから行けません。こんな愚かな私は、貴女達と一緒に居てはいけない」

 

 月明りに照らされて、怪しく碧の瞳を輝かせる。ニコラス・コンラドと言う少年を見詰めて、カルラは悔しそうに涙を流した。

 

 初めてラスプーチンから紹介された時、カルラはこの少年の事を気味が悪いと何処か敬遠していた。

 養い子であるルチアよりも年若いのに、大人と話しているのではないかと錯覚してしまう。そんな理性的過ぎる少年を、怖れたと言っても良い。

 

 それが変わったのは、孫娘であるルチアのお陰だ。寂しそうにしていると少年に構っていたルチアが、弟が出来たと喜びながら帰って来た日に関係は変わった。

 賢しい子どもではあるが、よくよく見ればルチアが言うように素直になれないだけの子どもだと。神童と言う色眼鏡を外してしまえば、少し変わっただけの良い子であった。

 

 だからベロニカと同じ様に、寝食を共にする内弟子として扱った。だからルチアと同じ様に、家族の一員として愛し慈しんだ心算である。

 けれどその想いは、通じなかったのだろうか。ニコルはカルラを拒絶するかのように背を向けたまま、月明りへと手を伸ばしている。届かぬ何かを、求めるように。

 

「貴女の教えに感謝を。その技術には泥を塗ってしまうかもしれませんが、せめて己にだけは誇れる生き方を貫こうと思います」

 

 伸ばしていた手を折り曲げて、胸に押し当てながらニコルは振り返る。爽やかな作り笑顔を浮かべて、カルラに語った。

 その言葉の意味を、本当に理解しているのだろうかとカルラは思う。理解して口にしていると言うのなら、それは紛れもなく悲劇だとも。

 

「それと、ルチア姉さんをお願いします。泣き虫な姉ですから、放っておいたら何時までも立ち上がれないでしょう。けれど貴女が居れば、安心できる」

 

 ああ、本当に分かって言っているのだろうか。カルラが薬で眠らせたルチアはきっと、目が覚めたらわんわんと大きな声で泣くだろう。

 姉が居なくなった事に。弟ともう会えないであろう事に。この小さなルチアが耐えられるとは思えない。それはもう酷い程、大きな声で泣き喚く事だろう。

 

 なのに、お前は付いて来てくれないのかと。思わず口をつきそうになった言葉を、噛み締め飲み干しカルラは耐えた。

 口をつく言葉には耐えられたけれど、どうやら瞳から溢れる想いは止められなかったらしい。年を取ると、涙腺が緩んでしまうのだろうか。

 

「さあ、もう行ってください。余り長居してしまうと、他の構成員に見付かってしまいます」

 

「ニコル、アンタは。アンタと言う子は…………本当に、馬鹿な子だよ」

 

 想いを溢れ出させるカルラの姿に、ニコルは少し困った様な表情をしながらも別れを促す。

 行って欲しいと語る少年の決意を、初老の女は変えられなかった。これは唯、それだけの話であった。

 

 眠るルチアを連れて、走り去って行くカルラ。恐らく意図して、医務室の窓が見える道を脱出路として選んだのだろう。

 何度も何度も振り返りながら、幾度も幾度もニコルを見詰めて、何時しか諦めた様に初老の女は去っていく。後には唯、静かな風が吹いていた。

 

「一緒に行かなくて良かったの? お馬鹿なニコル」

 

 ゆらりと影が揺らめいて、金糸の少女が姿を見せる。簡素な布のドレスの上に、頭巾が付いた青い外套を着込んだ少女だ。

 ベロニカ・ベラ。怪物に変わってしまったと言われた少女は、その青い瞳に寂寥の色を浮かべながらニコルを見詰めていた。

 

「貴女こそ、脱走の報告を上げなくて良いのですか? ベロニカ」

 

「……良いのよ。もう外は暗いから、見落としてしまったもの」

 

「そうですね。こんなにも暗くて何も見えないから、もう一緒になんて行けませんか」

 

 何処か大人びた言葉を語るベロニカだが、ニコルに向ける瞳に映る感情は隠せていない。

 

 大人ぶってはいても素直になれないだけで、彼女はまだ13歳の子どもであるのだ。

 敬意を抱いた師に拒絶され、平然としていられる程に強くはない。それをニコルは知っていた。

 

「でも、アンタは此処に、居てくれるんでしょ?」

 

「……ベロニカ、私は」

 

 だからニコルに対して依存するかの様に、縋る視線を向けてくるのも無理はない事。

 カルラとルチアは居なくなってしまったが、ニコラス・コンラドはこれからも一緒に居てくれるのだと。

 

 そんな少女の期待が籠った瞳を受けて、ニコルは僅か言葉に詰まる。けれど言うべき言葉は決まっていたから、彼は彼女も拒絶した。

 

「私は、ロシアに行きます。今よりも強い、私になる為に」

 

 ロシアに来いと、命じられた。グレゴリオ・ラスプーチンの命令に、逆らえるだけの力をニコルはまだ持たない。

 怪物へと変えられて、何れ心の底まで成り果ててしまうであろうベロニカ。彼女を救えるような力を、ニコルはまだ持っていないのだ。

 

「だから貴女とも、これで暫しお別れです。私にはもう、立ち止まっている様な暇はない。率直に申し上げて、貴女との会話は時間の無駄なのですよ」

 

 だから此処でベロニカに寄り添って、傷の舐め合いなどしていても意味がない。誰も何処にも進めずに、終わるだけの無駄な時間だ。

 だから此処で、ニコルはベロニカを遠ざける。今のニコルは、傍に居る誰かを傷付けるしか出来ない男であるから。大切に思えばこそ、近付いて欲しくなかった。

 

「……私と居るのが、時間の無駄ですって」

 

「ええ」

 

「……ニコル。アンタも私を、私を置いて行くんだね。カルラの様に」

 

「はい」

 

 だがそんな少年の都合を、少女が理解している筈もない。口に出してもいない想いを、どうして分かり合えると言う。

 師に捨てられて、置いて行かれた。怪物となったベロニカはそう捉えていて、だから最後に残った唯一無二を求めたと言うのに。

 

 少年の拒絶に涙が零れそうになって、負けん気から怒りを燃え上がらせる。どうしてこんなにも必要なのに、お前は応えてくれぬのだ。

 それは何処か身勝手で、女らしさに溢れた情念。異性を意識し始める年頃なのも相まって、様々な感情が入り混じった激情として噴火する。

 

「最低! 最低よ、アンタ!」

 

「……そうですね。自覚はあります」

 

 爆発した憤怒で叫び、今にも噛み付きそうな程の敵意を示すベロニカ。姉貴分であった女性の怒りを浴びながら、ニコルは張り付けた仮面を剥がさない。

 何もなかったかのように、彼はベロニカの真横を素通りしていく。己を空気にも感じていないと思わせる少年の素振りに、ベロニカの憤怒と憎悪は山の様に積もり泥の様にこびり付く。

 

「それでは、ベロニカ。また会う日まで」

 

「ニコル! 私は許さない! 絶対にアンタを、許さないから!」

 

 それでも、握り締めた拳を振るう事は出来なかった。そんなベロニカは立ち止まらないニコルの背中を見詰めながら、泣き崩れるように地面に座り込んでいた。

 

 ニコルは立ち止まらない。ニコルは振り返りもしない。今はまだ、何もかもが足りないから。いつかきっと、強くなれたら。広がり続ける胸の空洞も、埋まってくれる筈だから。

 

 何時か辿り着く高み。其処に至れる時を信じて、今は前に進み続ける。吹き抜ける風が止む日を夢見て、今は唯――――進むのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――1898年、露西亜はサンクト=ペテルブルク――

 

 

 二つの人影が、闘技場の中央にて互いに剣を交差させる。両者が纏うはどちらも同じく、修道騎士が着込む装束だ。

 違いは色の差異と体格差。短髪の成人男性がグレーに白のラインが入った服を纏うのに対し、向かい合う少年が纏うは白地に金の刺繍が入った衣服。

 

 構えも全く同じなら、足運びから剣の振り方に至るまで同一。それも当然、両者は全く同じ流派を扱う師弟であるが為。

 師である男、修道騎士ビクトルは刃を交わしながら感嘆する。滅多に喋る事のない無口な男であるが、彼は無感動と言う訳ではない。

 

 彼でなくとも、誰もが声を失った事だろう。ビクトルの弟子である少年が見せる剣戟は、ビクトルのそれと比較しても全く劣っていないのだから。

 技量は互角。いや体格の差を考えれば、重量の重い斬撃と五分に打ち合えている少年の方が上とまで言えよう。三年にも満たない僅かな時間で、ビクトルの積み上げた十年以上が超えられていた。

 

 それが才だけで為されたならば、ビクトルも嫉妬し憤怒していただろう。だがそうではないことは、師であるビクトル自身が誰よりも知っている。

 無論、才能はあった。天才と言えるだけの才覚は、ビクトルのそれを圧倒していただろう。だが、それだけではなかった。違いを付けたのは、修練の密度だ。

 

 切り結ぶ腕が痺れる程に、重く鋭い斬撃。それを為せるようになるまで、少年は何度も何度も己の身体を自傷した。余りに濃厚過ぎる修練を、身体が潰れるまで熟すのだ。

 剣の素振り一つとっても、掌の皮が擦り剝けて真っ赤に染まるまで。腕の筋肉が断裂して、物理的に動かなくなるまで。剣を振れなくなるまで振り続けると、そんな単純な事を彼は毎日休まず続けた。

 

 身体が壊れる度に、回復魔法で治療する。白魔法や外科手術の良い練習になると爽やかに笑いながら、骨がずれていれば麻酔もなしに己の血肉を切り裂いて繋ぎ直す。

 その姿は、正に狂気的としか形容出来ない。だがそれを目にしたビクトルは、心の底から感動したのだ。己に足りなかったのはこれだと。道を究めるには、時にこうした異常さが必要なのだと。

 

 ビクトルの想像を裏付けるかの様に、この少年は僅かな月日で一流の域にまで至ってみせた。狂気こそが、人を高みに至らせる。そう得心したビクトルだが、同時に彼は常識の範疇を出れない男であった。

 己は其処まで振り切れない。其処まで外れなければ至れないのならば、と諦めてしまう。だからこそ当たり前にそれが出来る少年に対して、ビクトルは師でありながら崇拝にも似た敬意を抱いているのである。

 

 そんな雑念が混じった為か。もう幾度目の物となるか分からない程、鉄と鉄を打ち合う甲高い音が響いた後に。少年と男の立ち合いに、一つの決着がつく。

 半ばから断たれて、刀身を失ったのはビクトルの持つ剣。全ての斬撃が同じ場所を狙っていた事に気付いて、ビクトルには最早感嘆の吐息を漏らす事しか出来なかった。

 

「見事だ、ニコル。早くもビクトルを超えたか」

 

「……師や猊下に、教えを頂いた賜物ですよ」

 

 師弟の対決を観客席から見下ろしていたラスプーチンは、若くして結社最高の修道騎士を下したニコルを褒め称える。

 愉しげに嗤う怪僧を見上げて、ニコルは教科書通りの言葉を返す。剣を鞘に納めると、様になった教会式の礼を見せた。

 

 僅か十歳の少年が、結社でも最強の修道騎士となった。その事実に見守っていた者達も、次から次に賞賛の声を上げてニコルを称える。

 だがそんな言葉など、少年の心には届かない。慢心や満足と言った感情は、今の彼には無縁の物だ。

 

 まだ足りぬ。まだ足りぬ。まだまだ足りぬ。貪欲に力を希求する渇望は、炎の様に燃え上がり続けている。

 

 礼を終えて顔を上げた少年は、爽やかな微笑みと言う仮面を被る。余り深く関わらない者達には、真っ当にしか見えないであろう仕草と態度。

 だがその仮面の下に隠した心は、今も澱み濁っている。正に狂気としか語れぬ純度で、ニコルは更なる力を求めていた。

 

 

 

 

 




ニコル、10歳にして結社最強の修道騎士になるの巻。


~原作キャラ紹介 Part5~
○カルラ(登場作品:シャドウハーツ2)
 イタリアのフィレンツェに居を構える占い師。ルチアの育ての親で、ベロニカの師でもある。原作時の年齢は70歳。
 堀が深い顔立ちだが肥満気味で、一見するとジ○リ作品の魔女キャラみたいな見た目をしている。若い頃は美人だった。

 因みに若かりし頃の姿が見られる彼女の回想シーンだが、シャドウハーツ2において過去の時系列を判り難くしている元凶の一つとも言える。
 結社の勧誘を受けたと語る際の見た目は、どう見ても20後半から行って30後半と言った所。となると原作40年は前の出来事になるのだが、そう考えると無数の矛盾が生じてしまう。

 ラスプーチンの年齢が43歳(これも経歴を考えると色々不自然)なので、カルラが40前に組織に加入していると13歳以下と言う計算に。
 流石に13歳の子どもに前作ラスボスが負けるとは思いたくないので、そうなると自然と前指導者のヨウィスが居た時期に入団した事になる。

 人望の厚いヨウィスが指導者をやっている頃を知るなら、原作で描写された態度を取り続けるのは少し不自然。
 そもそもヨウィスがカルラを組織に勧誘する理由も分からなければ、何故ギョレメの谷に向かわなかったのか疑問となる展開に。

 なので当作ではラスプーチンが台頭した時期か、その少し前くらいからサピエンテス・グラディオに所属したのでヨウィスとの関わりはなかったとします。
 回想シーンの見た目が若い理由? 昔の私はこんなに美人だったんだよって、お婆ちゃんが自分の事を美化して語っただけじゃないですかね。

 尚、原作においてのカルラさんの存在理由は過去回想が五割で、残り五割は無料で何度でも回復してくれる宿屋としての物です。
 ぶっちゃけ過去回想もそんなに役に立ったかと言えば微妙なので、存在理由の九割は宿屋と言っても過言ではないのかもしれません。

今後のストーリー展開は次の内どれが良いですか?

  • ヒロインは一人。純愛ルート。
  • ヒロイン複数。ハーレムルート。
  • ヒロインは甘え。求道者ルート。
  • ウルと二人で漢祭りルート。
  • 宿命の兄妹対決! ニコルとアナスタシア!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。