とあるヒモノ女の憂鬱。   作:SUN'S

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第7話

㌶月∪日

 

漸く更識簪の専用機が完成した。

 

彼女の考えた初期設計図では「打鉄弐型」という打鉄の後継機となるはずだったが、織斑一夏の出現によって後回しとなった更識簪の機体を買い取ることになり、私の身体機能を支えるナノマシン技術を応用したモノを使っているそうだ。

 

生死の境を彷徨う私の身体は更識簪を守るために作り替えたと更識簪のお父さんは言っていたが、私は友達を守るためなら人間であることを破棄てよう。

 

それに、私は彼女達を守った名誉の負傷だと思っている。そんなことを電話越しに更識簪のお父さんに伝えると嗚咽したような声が聴こえてきた。

 

私はオッサンの啜り泣く声を聞く趣味はない。

 

なにかオッサンは喋ろうとしていたが無視して通話を切り、整備室で喜びを分かち合う二人のところへ向かう前に廊下の壁に隠れているヤツに「おめでとうぐらい言えよ」とだけ伝えておいた。

 

しかし、私の部屋に押し掛けてくる連中の考えていることを理解するのは不可能だ。それに不要な接触を繰り返そうと友好範囲を広げるつもりはない。

 

私は無駄なことは避けてきた。

 

お前達と話すことは有意義なことなのか?そんなことを凰鈴音へ問えば「うっさいわね、アタシの愚痴ぐらい聞きなさいよ!!」等と逆ギレしてきた。

 

㌶月≦日

 

凰鈴音の愚痴は長いだけで興味を惹き付けるモノは一つもなかった。だいたい、ずっと酢豚を食わせると言われても返答に困るんじゃないか?

 

そんなことを考えながらベッドを独占している凰鈴音を廊下へ放り投げる。それに、私の「コア」は適度な休息を与えないと熱暴走を起こしてしまう可能性だってある。

 

それに高温になればなるほど内熱機関の影響で力を増してしまう欠点を抱えている。長時間の戦闘を避けるために三分以内には相手を捕まえ、殴り倒すことで日本代表候補生まで登り詰めた。

 

私は最強という栄光を欲して日本代表になろうとしている訳じゃない。

 

ただ、大切な友達と過ごしたいだけだ。それなのに喧嘩を吹っ掛けてくるヤツが多すぎるのは可笑しすぎるだろ。あのアバズレ生徒会長の策略なのか?それとも外部の侵入を許すIS学園の落ち度なのか?

 

まあ、そんなことはどうでもいい。

 

平穏を壊そうとする凰鈴音はボコることは確定しているが、篠ノ之箒やセシリア・オルコットをボコることを悩んでいる。

 

彼女達は無害そうな見た目とは裏腹にキレると訳も分からないことを引き起こすバカだ。先日の織斑一夏のクラス代表を祝う日も私や他のクラスを巻き込んで大暴れしていた。

 

㌶月≧日

 

なぜか三つ巴の戦闘を行うことで「織斑一夏と恋する乙女の落城事件」は落ち着いた。しかし、私は織斑一夏と凰鈴音の告白擬きで起こった痴話喧嘩には関係ないはずなんだが…。

 

そのことを織斑千冬へ問えば「知らん。生徒同士の問題を教師へ押し付けるな」と言ってきた。それは、この前の仕返しのつもりか?

 

そんなことを考えながら生徒間で流行っている織斑一夏の盗撮写真を提出し、職員室を出ると山田先生の発狂したような声が聴こえてきた。

 

まあ、そんなことは後回しだ。

 

明らかに織斑一夏を襲おうとする正体不明の機体を制圧することを優先する。私の友人も観客席にいるんだ、貴様のような真っ黒いヤツと遊んでいる暇はない。

 

コイツは人の話を聞こうとしないヤツが乗っているのか?そんなことを思いながら織斑一夏へ向けて射出された砲弾を受け止め、円盤投げのように砲弾を叩き返しておいた。

 

ちょうど肩を温める相手を探していたし、織斑一夏と凰鈴音は先に始めておいてくれ。私は遊んでくれそうなロボットと殴り合ってくる。

 

 

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