「その場でする話ではない」ということで。
以前と同じように家へ移動して(前回と同じように消えながら付いてきたらしい)。
何故名前を知っているのか。
何故秘密を知っているのか。
何故――――という疑問点を解決し。
……少なくとも、前の枝くらいには仲良くなれたと思いつつ、彼女に問いかける。
「もう枝の記憶共有しなきゃいけない理由って余り無いよな?」
「そうね、もうイーリスは倒した……んでしょ?」
「らしいな、俺の主観では間違いなく。」
世界の眼。
他の枝の流れを見る事ができるアーティファクト。
それを用いて、確認できるのは俺ではない。
今こうして浮いている、ぬいぐるみのような幻体の中身。
ソフィと、俺の
正確に言えば、別物ではあるらしいが。
似たような効果がある以上、今はそういうものとして纏めておく。
「まあ、私も今の状況じゃ把握できるわけでもないけど……具体的に、倒したのはいつ?」
忘れられた死体と、彼女達に別れを告げた最後の日。
「5月……17日、だな。」
「なら、まだ確定出来るわけじゃないのね。」
未来を見ることはできない。
それが、世界の眼の持つ唯一の欠点。
そして、俺と相棒が持つ唯一のアドバンテージだったもの。
「まあ、その上で幾つか相談したいことがあるんだが。」
「あら、相談?」
「以前の枝でも頼んだことなんだが……。」
「ちょっと待って……ああ、これね。 幻体と……攻撃系のアーティファクト?」
「最悪は幻体だけでもなんとかなる……とは思う。 前と同じなら、だが。」
学校での放火騒ぎ。
イーリスが介入しなければ、時間軸はそこまで変化しない……筈だ。
「まあ……他の枝を見る限り、相当貴方に気を許してるのは事実みたいだし。 幻体だけでもなんとかしてみるわ。」
「頼む。 俺は出来る限り被害を減らす方向で動いてみたい。」
明日起こるはずの、石化事件。
犯人は、深沢与一。
魔眼のユーザーであり。
俺の友人であり。
……彼女達を、殺した敵でも有り。
正直に言ってしまえば、今浮かんでいる感情は複雑すぎる相手。
ただ、出来るなら――――。
「魂を燃やす炎のユーザー……もなんとかするつもり?」
「暴走まで行かせずに対処したい。 まずは明日の事件を止めるところからだけどな。」
「そ。 だったら手続きは進めておくわ。 また明日ね。」
いつもと同じように、謎ワープで彼女は帰り。
小さく呼吸を整え。
自分の感情を落ち着かせていれば。
ぶるる、と携帯に着信。
見知らぬ番号――――いや、覚えがある番号。
時間帯は変わっているけれど、希亜のもの。
と、言うことは。
「もしもし?」
「もしもし……新海くんの番号ですか?」
アクセサリーがあった、その報告。
つまり、彼女がユーザーになったその連絡。
そして――――彼女と親しくなる、その始まりだった。
二人目のインストールは?(参考程度)
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新海 天
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香坂 春風
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結城 希亜