助けてくれて。
仲間になって。
仲間にして。
結ばれて。
永劫に、別たれたけれど。
――――こうして、また会えた。
食事を済ませ。
全員が今日は帰る、と。
まあ連続して平日に泊まるのも違和感がある話ではある。
足が石化した時とか。 何かしら要因があればまた別ではあるけれど。
(やっぱ痛みは抜け切らないか……痛てて。)
骨までは折れていないらしいが、それでも予想以上に強く打っていたらしい。
寝て起きて、その後の対処は朝次第だな……と。
シャワーだけを済ませて、一人思う。
女子エリア、と定めたエリアから少しずつ物は移動しようと思う。
先程帰る前に何やら楽しそうに話していたのを思い出す。
それを思い出すと。
本来一人暮らしなのだから当然ではあるのだが、少しばかり寂しくも思えてくる。
考えるだけ無駄だ、と首を振った。
時計を見れば、もう23時。
そろそろ寝なければな……と、パソコンで最後に見ようと思った動画をクリックしようとして。
スマホが小さく振動していることに気がついた。
LINGからの着信。
相手は、希亜。
特に考えることもなく、手に取った。
「……もしもし?」
『もしもし。 ごめん、夜遅くに。』
「いや、まあ俺はいいんだが……。」
何か忘れ物でもあったか?
或いは連絡?
そんな幾つかの要素が浮かんでは消える。
『寝る前に、声が聞きたくなって。』
「……そうか。」
『うん。 大丈夫?』
「まあ、動画でも見ようかと思ってたくらいだからな。」
今季のアニメ。
幾つかあるし、以前の枝で春風や希亜が熱心に会話していたのを覚えている。
後は……それに混じるように話していた高峰か。
希亜とある意味で性格が合う相手で、与一の幼馴染。 唯一の味方。
リグ・ヴェータとかいう組織の司令官で――――能力者であり、同時に格闘技も出来る。
正直に言って、相手にしたくない相手というやつだ。
『動画?』
ほにゃ、としたような。
気が抜けたような、少しばかり甘えるような声が電話口から聞こえる。
「動画。 前の枝で希亜と……春風が話してた、今季のアニメでも見るかなーって。」
『アニメ。 何見るの?』
好きなものだとやはり押しが強くなるのか……?
少しだけ声色が強くなるのを理解した。
「いや、まだ決めてませんでしたけど……。」
『だったら、断然四部。 出来れば原作も読んでほしいけど……。』
「まあ、貸してくれれば読む気ではいるけど……。」
読んでる余裕あるのかが疑問。
というか、ほぼ毎日のようにお前等が来るなら読んだりするよりも……と。
もう少し先の、ゴールデンウィーク。
多分、毎日のように泊まったり遊んだりするんだろうなぁ……という考えは外れてはいないと思う。
『なら、今度貸すから。』
「ネタバレにならないかそれ。」
『あぁ……でも、出来れば読んでほしいし……。』
「……難しいところだよなぁ。 まあ、そう言うなら読むけど。」
何も知らずに見るのもそうだが。
多分希亜の場合は知ってから見て欲しい、というだけではなく。
それについての話をしたい、ということ込みでの発言だと思う。
そう考えると、まあ。
読まない理由は大分薄れてくるのだから我ながら現金だ。
『……ふふ。』
「どうかしたか?」
『翔と、こんな話できるなんて……と思って。』
「ああ……ゲームしたりは、したけどな。」
『全力で怠けてる時とかね。』
思い出す。
デモハン一緒にやったり。
とにかくダラダラしてみたり。
アレはアレで、俺の動揺を除けば楽しかった。
「春風……は一人でゲームするタイプだからなぁ。」
『誘ってみれば買うかも?』
「かもな。 パソコンとかはやり込んでた筈だし。」
他愛のない会話。
けれど、時間はどんどん過ぎていく。
楽しい時間だからこそ、余計に。
『……ごめん、そろそろ寝る時間。』
「ああ、俺もそろそろだな……。」
24時に差し掛かろうとする時計を見て、互いにそう呟いて。
『また、こうして電話しても良い?』
「俺はいいが、そっちは大丈夫なのか?」
『うん。 ……私も、少しずつ変わっていかなきゃいけないから。』
「そっか。」
苦笑したのが聞こえたのか、どうなのか。
『もしかしたら、そっちの近くに引っ越すかもしれないけどね。』
「お前、あの時言ってたことマジでやる気なのか……?」
『多分お母さんなら賛成してくれるから。 お父さんは……ちょっと分かんない。』
一人暮らしの練習。
近くに一人暮らしの知り合いがいる。
そんな事を言うのだろうか。
……まあ、心配する気持ちもよく分かるけど。
「まあ、もしするなら引っ越しも手伝うよ。」
『うん。 ……じゃあ、そろそろ切るね。』
「おう。」
そして、耳を離そうとして。
『翔。』
「?」
声が、最後に聞こえてきた。
『
「……お帰り。 そんで……これからも宜しくな。」
ぷつり。
電話が切れて。
少しばかり熱を持った顔を振って。
寝る前にと、歯を磨きに立ち上がった。
4/22(金)メインヒロイン。
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九條 都
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新海 天
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香坂 春風