9-nine- にじいろゆめいろきみのいろ。   作:氷桜

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ちょっと今日体調ガチで死んでるのでこれで許して……ユルシテ……
春風アフター(1)。


あったかもしれないアフター(4)

かちりかちりと音がする。

スマホを弄る独特の音。

パソコンでなくて、携帯機器を弄る時間はもうすぐ天辺(じゅうにじ)

いつだったか、冗談交じりでしたその会話は。

春風がいつものようにぽろりと漏らした頃から、習慣へと移り変わり始めていた。

 

手慣れたように電話帳を開いて、履歴から。

毎日のように話しているから、履歴はほぼ一色が彼女で。

けれど、一向に慣れなかった。

 

繋がるまでの少しの時間。

今頃は彼女も似たように楽しみにしてるのだろうか。

学校がある間の、休日前までの。

春風が自宅に帰った後の、ほんの少しの楽しみの時間。

 

『は、はい、もしもし……。』

「今日はこっちからの電話だったな。」

『昨日は、その。 私からでしたから。』

 

電話に慣れていないような口調で。

でも、その語尾には嬉しさが隠し切れないような声色。

それもそうか、と思い直す。

こんな電話だって、彼女が妄想していた事象のひとつなんだから。

 

「とは言っても、毎日会ってるのに妙な気分だけどな~。」

『私は、嬉しいです……。』

「そりゃ俺だってそうだけどさ。」

 

話したいこと、したいこと。

ずっと考え続けていた彼女の、少しばかり色っぽい方向に偏りすぎた想像の数々。

そんな内容の幾つかを実際に体験したり、体験させたり。

或いはもっと健全に、ゲームを一緒に始めたり。

やはりというか何というか、一人で遊ぶほうが得意な彼女ではあるけれど。

最近やっと、俺と一緒だったら息を合わせて遊べるようにもなってきた。

……何方かと言えば、俺がフォローしてもらってるっていう現状もあるが。

 

『それでは、土曜日は夕方に伺いますね?』

「あ~、来るなら待ってる。」

『ふふ。 ええ、出来得る限り早く。』

 

高校3年生と高校2年生。

大学受験を控える身と、それを上に見つつも余り実感がない身。

そんな一学年違いの俺達だからこそ、出来ることは幾つかあったりなかったり。

 

「それに……ユーザーの情報あんまり拾えなくなっちまったな。」

『精力的に動きましたもの、私達。』

「って言ったってなぁ。」

 

そんな内容の一つ。

勉強に打ち込む彼女の代わりに、動ける俺達が情報を集める。

春風の能力を使えばもう少し捗りはするけれど。

……俺が嫌だったし、彼女も余り使いたがらなかった。

これが独占欲なのかね、と。

自分のことを考えたりする事も無かったとは言えない。

 

『でも。』

「ん?」

『皆で過ごす時間も大事ですが、二人で過ごす時間も……私は、嬉しいですよ?』

「……いや、そりゃこっちの台詞だ。」

 

お互い様ですね、と声がして。

お互い様だ、と声を出す。

 

直接会っていないからこそ、ある程度落ち着いた話ができるような。

星空の下で、俺と春風は。

いつもの時間まで、たった二人で語り続けた。

こんな時間が、ほんの少しでも続くように。

最初に記憶インストールさせるなら?

  • 九條 都
  • 新海 空
  • 香坂 春風
  • 結城 希亜
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