9-nine- にじいろゆめいろきみのいろ。   作:氷桜

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そらいろ
  うた
  のまい。

想い続けていたこと。 けれど、認められないと分かっていたこと。


24.5.天之歌、「禁忌」。

子供の頃から。

物心付いた頃から、私が見ていたのはお兄ちゃんだけだった。

 

幼稚園に上がった頃でも。

小学校に入った頃でも。

中学校でも、ずっとそう。

 

仲がいい兄妹だね、と親戚に言われて喜んでいて。

小さい頃は良く泣いていた私を、お兄ちゃんが庇ってくれて。

その気持ちは、日に日に増していくばかりだった。

 

ただ、何となく。

その気持ちを外に出しちゃいけない、と思っていた。

そう明確に思ったのは、何が切っ掛けだったんだろう。

今になっても、思い出すことが出来ない。

 

だから、例えば。

学校で人気のある男子とか。

サッカー部のキャプテンとか。

告白されて、周りから持て囃されて。

けれど、心の中で思っていたのは。

「怖い」という感情だったと思う。

 

女子というものは、残酷で。

同調圧力?とか、言うのかな。

周りに乗らなかったら、浮いていると見られたら。

自然と排除対象へと変わっていく。

 

だから、必死に頭を回して。

告白してきた男子達には、「それらしい」理由を付けて断る方が大変だった。

多分、誰かに相談すれば少しは違ったと思うけど。

そんな相談した内容が、お兄ちゃんの耳に入ってほしくなくて。

 

もし、お兄ちゃんに。

「良いじゃん」なんて言われた、って。

考えるだけで、嫌だったから。

 

契機は、アルバムを出しっ放しにしちゃった時。

そして、お兄ちゃんが一人暮らしを始めた時。

 

その時浮かんだ想いは2つ。

「気付かれたくない、気持ち悪いと思われたくない」。

「離れたくない、一緒にいたい」。

 

同じ高校に通うことは、出来た。

今までと同じように。

小学校、中学校。

一緒に通っていた頃みたいに、朝は。

約束できれば、帰りも。

短いけれど、一緒に通うことは出来た。

 

それで、満足できるのなら。

ここまで、想い続けてはいなかった気はするけれど。

 

ずっと、ずっと。 心の底に、想いを沈めて。

「否定」されたら。 そう思うと、怖くて仕方なかったから。

世間では、認められない事だと分かっていたから。

 

二度目の契機は。

フェスの後。

帰り際、「何か」が変わっちゃったような気がしていて。

アーティファクトと契約して。

お兄ちゃんの周りに、女の子が増え始めて。

そして、クラスメイトに呼び出された。

 

中学校の頃と、多分変わらない流れだと思った。

周りの男子達に応援されて。

それを見て、微笑ましそうに応援する女子達。

勇気を出した、男の子。

 

直接、声を掛けられたなら断れた。

でも、下駄箱に入っていたのは一通の手紙。

顔しか知らない。 殆ど話した覚えもない、誰か。

 

怖かった。

この短い間に移り変わって、「魔法使い」になってしまって。

入学して、まだ一ヶ月しか経っていないのに。

欲しい物には、手が届かなくて。

否定されるのが、ずっと怖くて。

 

だから。

お兄ちゃんに言われていたけれど。

能力を使ってしまった。

気付かれませんように、と。

強く、思いながら。

 

背中のあたりが、すこし熱くなり。

私は。

少しだけ、と。

今までより、我慢が効かなくなっていた。

 




天、滅茶苦茶書きやすいし凄い好きです。
各個人回じゃないけど翔とデートくらいはさせたいですね……

ヒロインたちが付けてて違和感がないアクセサリー形状?

  • ブレスレット
  • ネックレス
  • 髪留め
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