独りじゃないからこそ、君は。
久々にギリギリな感覚を味わい続けている。
「……あの、希亜?」
「何?」
「その格好久々に見るけど、もう少し別の服は……。」
今希亜が着ている服は俺のもの。
前回とは違い、流石に家に戻る時間がないので洗濯機を回転中。
まあ、俺のと一緒に洗っているのは本人がいいなら良いとして。
「やっぱり大きいよね、翔の服。」
「何でお前Tシャツじゃなくそっちにした……?」
けど
せめてスカートとか履いてくれれば別なんだが。
「え、特に理由はないよ?」
「だったら前のボタン閉めろよ……!」
閉められないとかならまだ分かるけどよぉ!
唯でさえ洗濯中なんだからもう少し、もう少し!
ちらちら見えそうになるから!
「…………ねえ、翔。」
「なんですかね現在格好痴女。」
「女の子って、視線には敏感って知ってる?」
それ以上言うのはやめろ。
本気で不味いからやめろ。
「まあ、翔がえっちなのは知ってるけど。」
「俺だけじゃなくて大概の男子高校生ならそうだからな!?」
俺だけ、みたいな言い方はやめろ!
声に出すに出せない。
実際言われても仕方ないとは思っているから。
「……ふふ。」
「……で、どうした?」
「ううん。 周りに、皆がいても。 私も見てくれるんだな、って。」
小さな笑顔。
正座、というよりは体育座りで。
ベッドの淵に背中を任せ、一言。
「あのなぁ。 俺がそんな情もないように見えるか?」
「見えないし、思ってないよ。 でも、嬉しくて。」
「ストレートに言うのホントやめて恥ずかしい……。」
言われるこっちが恥ずかしくて、目線を逸らせば。
くすくす、と声に出して小さい笑いが聞こえてきた。
むず痒くて、首の辺りを指で掻きながら。
「ああ、寝る時はベッド使ってくれ。 俺は寝袋でいい。」
「え?」
「え?」
何で其処できょとんとした顔ができるのお前。
「ベッドで一緒でいいよ?」
「洒落にならないからやめような!?」
「気にしない、っていうか……今更じゃない?」
「うっ……。」
いや、確かに同じベッドで寝たことあるけど!
それ別の、お前と付き合い始めた後だったよな!
そう口で言っても。
似たようなモノだから、と流される。
「……それとも。 一緒に寝たくない?」
「それ言うの卑怯だって分かってる?」
「分かってるよ。 ずるいんだから、私だって。」
微笑みながら、そういう言葉を呟くワイシャツ姿の
パソコンの中の隠しフォルダに幾つか入れてあるような、そんな考えにくい光景を目の当たりにして。
頭がくらくらするくらいには、動揺させられた。
「あー、あー! 知らないからな!?」
「別に、翔にだったら良いけど。」
「そういう事言うのやめろ!」
多分このまま話していてもずっとアドバンテージを取られ続ける。
強引に話を変えようと、パソコンの電源を入れた。
希亜にも見えやすいように、隣り合って。
「なにかするの?」
「ゲームでもするか……と思ってたんだが、流石にデモハン持ってきてないよな。」
「学校帰りだもん、流石に。」
だよなぁ、と思ってブラウザを起動。
アニメの視聴サービスにアクセスすれば、明らかに目の輝きが変わり始めた。
「アニメ?」
「お前も春風も、今期アニメとかどうとか言ってたし。」
「あ、昨日の電話の。」
「そうそう。 結局見ないで寝ちゃったからさ。」
「だったら――――。」
マウスを動かす手に、重ねられるようにして操作され始める。
苦笑しながらも、されるがままに。
結局ボタンを留めることもなく、羽織った服の隙間から覗きそうになるのを横目で眺めながら。
「一話から、一緒に見よう?」
「まあ、前みたいにホラーは時間的にも厳しいもんな。」
「見たくないから、やめて……。」
明確な弱点……というか、苦手なもの。
かなり分かりやすい、軽いホラーモノでも極端に反応するし大きな声を上げる。
でも、見るのをやめようとはしない。
妙なところで頑固と言うか。
「無理して見るものでもないもんな。」
「それに……。」
「ん?」
「あの時は……目的が、違ったから。」
ああ、と少し納得した。
見ようと思ったそもそもの目的が「楽しむ」ことでなかった以上。
今は見る候補には入るはずもない、という訳だ。
「ふと思ったんだけどさ、希亜。」
「?」
「そういう……ホラー系の番組でもアニメでも映画でもあるじゃん。
見なきゃいけないような場合ってどう対処する気だったんだ?」
「そもそも絶対見ないから。」
断言された。
……まあ、こいつもこいつで学校で浮いてる部分はあるだろうし。
そういった鑑賞会に誘われるなんて経験も無いか。
いや、俺も経験ないけど。
「……もう。」
ぽふり、と肩に頭を倒された。
重ねた手は、少しばかり熱くて。
右手が、動画の再生ボタンを押下する。
「はじまるよ。」
そうだな、と言葉にならない声で呟いた。
肩に掛かる、軽いけど確かな
マウスから手を離して。
右手を、希亜の方へと回し。
彼女も、それを拒まずに。
パソコンから発する、音と声に耳を傾けていた。
明日から自宅待機が明けて仕事始まるので更新ペース落ちます。
平日だと多分1~3話くらい……?
休日なら何もないなら今までと同じくらいになると思います。
嘘みたいだろ、まだ原作だと火事発生当日なんだぜ……?
ヒロインたちが付けてて違和感がないアクセサリー形状?
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ブレスレット
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ネックレス
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髪留め
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指輪