9-nine- にじいろゆめいろきみのいろ。   作:氷桜

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みゃーこ先輩短編続き。
女の子だってにんげんだもの。


その感情の名前は。

「多分それは……アレだろうなぁ。」

 

翌日のこと。

学校で。

翔くん以外の……女の子の友達と、話になった。

彼氏の話。

好きな人の話。

いつからか、私達の関係は皆に知られていて。

けれど、不可侵みたいに。

余りそこに触ってくる事は、無くて。

 

「え、分かるの?」

「そりゃ分かるよ、というか都は気付かないんだ?」

「う、うん。」

「まあどっちかって言えば選ぶ側だもんね~。」

 

へ?と目を丸くした気もする。

気持ちの理由を理解すれば、そんな事も分かるのかな。

再度、教えて欲しいと聞いてみれば。

何かを理解したような顔で、彼女はこう言った。

 

「それはね。 ■■って、■■■って感情だと思うよ?」

 

言葉では、知っていたけれど。

そういうものなのだ、というのは。

初めて、知った気がした。

 

 

からから、からから。

車輪が回る。

放課後、二人で。

今日はアルバイトもなかったから。

その脚で、翔くんの家へと向かう。

いつも通りに、校門前で待ち合わせて。

今日は二人で。

来れる時は、天ちゃんも当たり前のようにいて。

けど、悪いことだと思っているけれど。

 

今日は、それで()()()()()

 

「それで……。」

「うん?」

 

夕暮れ時。

同じように歩く生徒の姿の一つに、私達が紛れていて。

 

「考え事は解決したのか?」

「どう、かな……。」

「相談になら乗るんだが。 ……その、俺だって力になりたいんだし。」

 

違うの。

そうじゃなくて――――頼れるようなことじゃなくて。

私自身が、折り合いをつけなければいけないことなの。

けれど。

それを直接言ってしまうのは、なんだか。

言ってしまえることでも無かった。

 

「……う~ん。」

「なんだ?」

「女の子の秘密、じゃ駄目かな?」

「そうまで言われたら返す言葉はねーけど……。」

 

ごめんね。

そんな風に謝りながら、言葉を紡ぐ。

頭と口。

言うことと考えることが、別のこと。

 

「本当になんでもないんだな?」

「うん。 元気いっぱい。」

「ならいいんだけどさ……無理とかさせて無いか心配になるから。」

 

そんな、心配されることじゃないよ。

()()

()()()

もっと一緒にいたい、とか。

私をもっと見て欲しい、とか。

そんな、浅ましい感情。

 

私が、そんな事を思っていいのかは分からなくて。

でも、言葉には出来なくて。

……翔くんも、同じように思ってくれているのかとか。

 

感情ばかりが、一人でいると。

ぐるぐる、と回っている。

そう思うことが、良いことなのかと言われれば……どうなのかな。

想えている、私には分からない。

思われている、翔くんじゃなければ分からない。

 

……いつか、聞ける日も来るのだろうか。

そう思っても――――。

 

怖くて、中々。

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