じゃり、じゃりと。
幾度も通ったような、砂利道を天と歩く。
既に時間は八時を廻り。
気をつけて帰ってね~と、私服姿でなく。
巫女服姿の先生に見送られての帰り道。
「……やっぱなんか引っ掛かるんだよな。」
「考えすぎ……って言い切れないからなぁ。」
「お前もそう思うのか?」
「そうでしょ、流石にあの内容だと。」
歩きスマホはやめろ、と言いたいが。
状況報告、それに次ぐLING内での会議に集中してる妹。
仕方無しに、足を止めて手を繋ぎ。
動き出さないようにその場に縫い止め、周囲を見ている。
そして、気付けば俺も振動音が気になって手に取っていた。
目に映った会話は、各々の考えが大体の線で一致している状況。
『ほぼ確定でいいよね、これ。』
『だと思います。』
「やっぱりそう思うか? ……っと。」
都だけはこの場にいないわけだが。
後でLINGのログを見てどう反応するのか、ちょっと楽しみになるのは不謹慎。
彼女の考え方は色々と考える内容の基礎にしやすい。
優等生というのもあって纏めが上手いので、無意識に頼ってしまっているのは。
こうして姿がないと、余計に感じてしまうものだな、と。
スマホを弄りながら感じてしまう。
「にいやん、聞いた内容は全部送っといたよ。」
「おう。 じゃあ細かくは帰ってからでいいか。」
一旦帰宅するから反応出来ない、と打ち込んでスマホを閉じる。
行こう、と手を引っ張る天に逆らわずに。
引っ張られるままに動き始める。
先生に聞いた内容は、幾つかあった。
夜、深夜とも言える時間帯に学生らしき影を何度か見かけた事。
声を掛けても逃げていったので、詳しいことは何もわからない事。
それに関しては何も知らない、と伝えたので。
何か分かったら教える、ということで意見を一致させた。
まあ、目の前にいるのは先生ではあるけどオフだったし。
そんな感じで適度にオン・オフ入れ替えるのは良いところでも有り、悪いところでも有り。
そして、もう一つ。
何方かと言えば、大事だと感じたのは此方側。
ソフィを呼んで、彼女に頼んで接続できるかを頼んでみた。
結果は――――
何かを考え込むソフィ。
え、なにこれと。 なんか慌てているような、普段とは違うような先生。
その結果を見て、俺達は二人で頷きあっていたのがさっきまでの光景だ。
つまり。
彼奴がオーバーロードを手に入れるまで、全ての枝で行ってきていたことで。
そして、彼奴自身が気付いていたのかは分からないが。
それこそが、彼奴が滅びる要因の一つだったのだと。
「相棒」の記憶から、俺は理解している。
そこから考えられる可能性は、二つ。
「天、お前はどっちだと思う?」
「……難しいかなぁ。」
「確定できるわけじゃないからな……。」
イーリスは意図的に、或いはもう要らないと。 先生への干渉をやめたのか。
或いはあの時の希亜の一撃で、イーリスは確実に滅んだのか。
家宝である世界の眼の有無に関してだけは、どうしても確認してほしかったので。
無理を言って見てきて貰ったが、特に異常もなし。
5月に入ってから消失しないかどうかだけは見ていて欲しい、と頼み込んだけれど。
多分ソフィがいなかったら一笑に付されていた気がする。
「余り考えすぎるのも良くないわよ? カケル。」
「……お、ソフィ。」
「あ、出た。」
「出ちゃ悪いのかしら。」
そんな話をしながらの道すがら。
いつものように……慣れちゃいけないんだろうが。
空中から現れる人形っぽい幻体、ソフィーティア。
「ただな~、考えすぎて困ることも早々ないだろ?」
「バカの考え……って言葉はこっちの世界で聞いたのよね。 今の貴方はそんな感じよ?」
「は?」
「前情報が不足してるのに、考えたって答えが狂うってのは何度も経験してるのよ。 私もね。」
……つまり、情報をもっと手に入れてから考えろってことか?
夜だからか、人影は見えないが。
それでも見られれば人形と話す変なやつだ。
出来得る限り声を抑えて、話を紡ぐ。
「って言ったって、情報の入手先……明日くらいしか思いつかねーぞ。」
「私の方も色々と別の枝とかで調べてるところ。 この枝ほどスムーズには行ってないけどね?」
「ああ……頼む。」
「それに、カケルは何方かと言えば実戦向けだもの。 直感に頼るのも悪くはないと思うわよ。」
視界の隅で大きく頷いている天。
……いや、お前も話しかけろよ。
ああ、でもソフィが苦手とか言ってたっけ、天。
それを覚えてのだんまりなら後で褒めてやる。
「……明日の夜なら、全員集まれたよな。」
「……多分? 結城先輩はちょっと分かんないけど、私から声掛ければいけるとは思う。」
「短時間で良いから言っておいてくれ。」
「直接会ったほうが良いの?」
正直難しいところだが……。
希亜と会える時間帯は、今の状況だと他の三人よりも少ない。
それなら、短時間でも良いから直接会っておきたい。
「……だな。 念の為に直接話しておきたい。」
「ん~、分かった。」
「ま、頑張りなさい。 私も出来る限り協力するから。」
夜の道での会話は。
そんなソフィの消える前の、言い残した言葉を以て。
一旦、打ち切られた。
結局本編二回見返しても周囲になんにも無さそうだったので行き先を生やそう。
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山:温泉
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海:水族館とか
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ちょっと都会:遊園地
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その他:民宿とか