俺のヒーローアカデミア〜転生したらスパイディだった件〜   作:青青

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ヒーロー予備軍

「ハッ、ハッ、」

俺たちは今非常階段を登っている。

コンソールルームへと駆け上がっているのだ。

 

「っ、シャッターが...!!」

階段の途中、シャッターが降りている

続いてやってきた出久たちも呼吸を整えながら立ち止まる

 

「どうする?壊すか?」

そう言う轟に、追いついたメリッサが言った

 

「そんなことしたら、警備システムが作動してヴィランに気付かれるわ」

みんながどうしたものかと思案していると叢雲が前へ出る

 

「八手君...どうするつもり?」

出久が質問する

 

「まぁ見てな」

叢雲は一言そう言うと胸を2回叩いた。

 

カラン!カラン!カラカラ!

 

と機械音を立ててみるみるうちにスーツ姿へと変わっていく。

いつも見る黒と赤のスーツでは無く、光沢のある赤と金、そして黒のスーツだ。まるで、全身が()で覆われるかのようなスーツを身にまとった叢雲は、背中から黄金色の四足を出しシャッターへと向ける。

 

「え!?何そのスーツ!どこから出てきたん!?」

 

「あのスーツは...!!」

 

と、麗日とメリッサが反応する。メリッサは何かしら知っているようだ。

 

黄金の四足(ピンサー)を使いシャッターの横にある端末を制御する叢雲。

すると、ガチャと言う音ともにシャッターの1部である扉が開き前へ進めるようになった。

 

「一応進めるようになったが、きっとすぐ気付かれる。先を急ごう。」

 

そう言ってスーツの頭の部分を収納する叢雲

 

「わ、分かった」

と、動揺しながらも先へ進む一同

 

ガシャン!ガシャン!

 

「シャッターが!」

しまった!もう気付かれたか!

 

「急ぐぞ!」

 

「メリッサさん!」

 

「反対側に同じ構造の非常階段が!」

 

と、作戦を練りながら駆け足で際へ進む一行。

 

「後ろも...!」

 

「ッ!!」

 

叢雲は飛び出しシャッターとの間にたって降りてくるシャッターを抑える。

 

「ッグ!はよ行け!」

 

顔を歪めながらも時間を稼ぐ叢雲

 

エンジンでひと足早くシャッターを通り抜けた飯田はその勢いのまますぐそこのドアを蹴破る。

 

「ここから、行こう。」

 

そうして中に入る一行は予想外の景色に驚いた。

 

「こ、ここは!?」

出久は足を止め掛けながらも進みメリッサへと聞く

 

「植物プラント。個性の影響を受けた植物を研究ーー」

 

「待って!」

ぱっと、耳郎がみんなを制すように前に飛び出した。

 

「あれ見て!エレベーターが上がって来てる!」

 

「ヴィランか...?」

 

「隠れてやり過ごそう!」

出久がそういい、近くの茂みへと身を隠す。

 

「あのエレベータで最上階まで行けねぇかな。」

恨めしそうに上鳴が言う

 

「無理よ、エレベーターは認証を受けている人しか操作できないし、シェルター並みに頑丈に作られているから破壊もできない。」

 

「使わせろよ、文明の利器!」

メリッサの言葉に峰田が悔しさのあまり震える

 

その時、エレベータがポーンという音ともに止まり、中から2人のヴィランと思しき人が出て来た。

 

「あの服、会場にいたヴィランだ!」

出久が気づき、小声で皆に声をかける。

 

「ガキはこんなかに居るらしい」

冷静なチビの男に、のっぽの男はイライラとしたように言う。

 

「メンドーな所に入りやがって」

 

近付いてくるヴィランたちに緊張し、思わず麗日が声を漏らす。

「こっちに来る」

 

「静かに」と注意しながら、飯田も表情を強ばらせていた。

 

(来るな...)(あっちに行け...)(気付かないで...!)

 

だが、

 

「見つけたぞ、クソガキ共」

 

投げ掛けられたその声に全員が身を固くする。

 

咄嗟に叢雲が飛び出そうとしたその時である

 

「あぁ!?今なんつったテメェ!」

 

「「「!?」」」

 

聞き間違えるはずがない。怒気を含んだその声に、一同は慌ててそちらへ目線をやる。

 

そこに居たのは、ヴィラン達と知らずにガンをつけている爆豪と、入っちゃ行けない所に入ってしまったのかと心配そうにしている切島であった。

 

(爆豪...?切島...!?)

 

「お前らここで何してる」

チビのヴィランが言う

 

「そんなの俺が聞きてぇーー」

 

「ここは俺に任せろ!な!」

チビに突っかかろうとする爆豪を宥め、切島が恐る恐るといった風に質問を飛ばす

 

「あのう、おれら道に迷ってしまって、レセプション会場って何処に行けば...」

 

「見え透いた嘘着いてんじゃねぇ!」

のっぽが手袋を突き破り巨大化した手を振りかざす

 

「切島...!」

 

個性を使った攻撃に反応出来ない切島。

まさか、だ。そんなまさかな事が起きるとは思っていないため当たり前。

そして、その攻撃が当たる!その寸前に巨大な氷壁にのっぽの攻撃は阻まれる。

 

「この個性...!」

切島が言う

 

「半分野郎...!!」

爆豪が気付いたようだ。

 

「俺たちで時間を稼ぐ、お前らは先にいけ。」

そう言って上へと続く道を氷で形成する轟

 

「轟君!?」

 

「君は!!」

 

声をかける出久と飯田に轟は

 

「いいから行け!」

と叫ぶ。

 

心配する八百万とは裏腹にグングンと上へと上る。

 

「今は先へ進むんだ。あいつらはクラスでもトップクラスの攻撃型個性。そうそう簡単に負けることはねぇ。」

 

叢雲はそういい上を見る。

 

 

ガシャアン!

 

プラント上部の外壁を破壊し叢雲達一行が出てくる。

だが隔壁は閉められたまま。飯田が焦ったように顔をしかめる。

 

「っ、こっちもダメか...」

 

「おいおい、どーすんだよ、オイラたち完全に袋のネズミじゃねぇか!」

 

「ここまでかよ!」

 

上鳴と峰田が悔しそうに嘆く。どこかに上への通路が無いのかと、必死に周りを凝視する一同。

その時、スーツ姿では付けられないという理由で耳郎へと預けられていたサングラス(コール)がこう言った

 

『左側上部に日照システムのメンテナンスルームがあります、身長130センチを下回る人間ならば外壁をのぼり外側から扉を開け、非常用のハシゴを下ろすことが可能です。』

 

「!?成程、そういう事ね。」

メリッサがそう言う

 

「しかし、130センチ以下で外壁を昇るとなると...」

 

メリッサともう1人を除く全員が同じ人物へと視線を送る

 

「は?」

自分に送られる目線に気付いた峰田は嫌な予感と共に後ずさる

 

「も、もしかしてオイラが!?」

 

「頼む峰田!」「アンタにしか出来ないんだよ!」

 

「バカバカ!ここ何階だと思ってんだよ!」

 

「なぁ、みんなを助けた功労者になれば必然的にインタビューとか増えて有名人。一躍モテモテハーレムだぞ?」

 

「そうだ、そうだ!行けよ、お前にしか出来ねぇハーレムの作り方だ!」

叢雲と上鳴が甘言と発破をかける

 

その言葉は非常事態だからこそよく耳に入る

 

「わぁーったよ!行きゃいいんだろ!行きゃあよ!」

 

 

ーーー

 

 

自らの欲望のために自分の限界を超えた今回の功労者、峰田実がハシゴをおろし胸を張っている。

 

「さあさあさあ、褒めろ!褒め讃えろ!女子だけでいいぞ!女子だけで!」

ここぞとばかりに調子に乗る峰田

 

その峰田にメリッサが

 

「すごいわ、峰田くん。さすがヒーロー候補生ね!」

 

「......!!!」

 

純粋なメリッサの言葉に峰田は感動を覚え打ち震えた。

 

「おめェら!気合い入れて行くぞォ!」

湧き上がるヤル気を体現したのだ、この峰田実という男は

 

「おぉ!!」

みんなもそれに賛同する

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

「作戦は順調...フフ、私の力を見せるのが楽しみだよ。フフ。」

 




さぁ、毎回最後に出てくるこの男が誰かは、皆さんお分かりですね?
では次回をお待ちください!

ヴェノムどうする?

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