俺のヒーローアカデミア〜転生したらスパイディだった件〜 作:青青
これで少しはいい作品をかけるといいのですが...
ガコン!
金属製のアームが頭スレスレを通り過ぎ壁に突き刺さる。
間髪入れずにアームが襲う。息もつかせぬ攻撃を全て躱す叢雲。
身も凍るような駆動音を鳴らしながら迫るアームに対し糸を巻き付け地面へと固定する。が、すぐさま引きちぎられる。
「ッ!なんでッ!」
彼の糸は重量1トンでも千切れない代物だ。
敵の細いアームにはそんな力を出せるとは到底...
「到底思えない...という所か?フフ何故自分の思考が読めた?という顔をしているな」
自分の心中を当てられ焦ったのが顔に出ていたのかと、さらに顔を顰める。
叢雲の思考は彼をどう倒すかからどう生き残るかへとシフトしていた。
「フフ、懸命な判断だね。私のアームは3トンもの出力が出る、君のその脆弱な糸じゃ無駄なだけだ。私を捕えることも愚か生き残る事すら危うい。だが、君は今生き残るという意志を持った。意志を持った人間の行動は読めない。読めないがそれがどうということは無い。君自体には危険性というものがない。フフ、今の所注意すべきはそのスーツ。そのスーツは未だに未知だ。未知と言うものは恐ろしい物だ。私は傲慢じゃないし怠惰でもない。今持てる全ての力を持って君の全てを頂くとしよう。」
ニヒルな笑みを浮かべながら早口で捲したてる敵。
その口調はまるで
恐らくこの敵には敵わない、倒すどころか返り討ちにあってしまう。
だが、
彼の本領は別の所に、
だから、彼の今の状況は最高と言っても過言ではなかった。
敵は完全に彼を敵視していない。敵視はしていなくとも警戒はしている。
まるで敵の巣に紛れ込んだ事に気付かない獲物の様に。
「ステルス...」
そう言って彼、叢雲は自らの能力である蜘蛛の力。そしてスーツに搭載されている光学迷彩の力を使い姿を隠す。
それを見る敵、ドクオクは一瞬目を見開くも直ぐに冷静になり言葉を発した。
「ふむ、ステルス機能か。また君のスーツの力を1つ見せて貰えた。結局スーツ頼りの子供。スーツが無くてヒーローが出来ないのならヒーローは勤まらない。だから、私が君の道を閉ざしてあげよう。」
そう言って4本あるアームを別々の方向へと向け蠢かせる。
それはまるで獲物を待つ狩人の如く。
「私に死角は存在しない、私には5つの脳があり6つの目があり6本の腕がある。残念だが後ろから君が迫って来ているのもお見通しだ。」
後ろからステルス機能によって強襲を仕掛けるアイアンスーツだが直ぐに4本のアームによって拘束される。
ギチギチと金属が擦れ合い火花が散る。その様でどれ程の力を掛けられているかは想像できるだろう。
「ふふ、さぁそのスーツから出て行きたまえ」
勝ちを確信し頭へとアームを移動しまるでボールを掴むかのように頭をつかみ持ち上げる1本のアーム。
残る2本のアームはドクオクの脚のように地面に突き刺さり、残り1本はスーツの背中を支えている。
背後はガラ空きだった。
「シッ!!」
無言、がしかしそれでも裂帛の気合いを感じる拳がドクオクの頭に刺さる。
その拳は足から腰、胸、腕とパワーが循環し貯められた渾身の一撃。自らのスーツの拳の部分が破れてしまう程の威力が込められていた。
バタッ
上手い具合に急所に入ったのだろう。一撃で気絶へと持ち込み安堵する叢雲。
糸を使いドクオクを拘束。念には念を入れていつもよりも多い割合で糸を出した。その影響で糸を出している手首からは血が滲んでいるし糸にも血が着いている。
それでも糸を出し続け、まるで幼虫の蛹かの様な姿になった所で叢雲は皆の元へと走った。
ーーー
ウィーーン
「フフ、先程の拳はかなり効きました。彼自身透明になれたのですか。それに加えあのパワー。これは評価を改めねば成りませんね。しかもあのスーツは独立して動く事が出来る。フフフ、更に欲しくなりましたねぇ。」
倒したはずの男は、まるで何事も無かったかのように彼らの跡を追うのであった。
ヴェノムどうする?
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排除
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譲渡