「リリカルマジカル、ジュエルシードシリアルXX。封印!!」
なのはが叫ぶと化け物は消し飛び、もう見慣れてしまった青い宝石が現れた
「これでよし……。なのは、レイジングハートで触って」
「うん!!」
元気いっぱいと言った感じで一連の動作を完了したなのは。何というか、手慣れてきたと言う感想だ
そしてはっきり言おう。アタシ要らない
どうやら魔法の才能は皆無らしく、簡単な魔力球を作ることすら出来ずにいた
なのはにコツを聞いても「にゃはは……」と笑ってごまかされ、ユーノに聞いたら「魔法が存在しないって固定概念が邪魔してるのかもね」とありがたいお言葉を頂戴した
でも、だが、魔法である。魔法なのである。ふざけんな畜生め
魔力ってなんですか? 一応エネルギーの一種であることは観測できたけどそれ以外の解析結果は エラーのオンパレード
もはや全てアタシの幻覚妄想であると言われた方がありがたいかもしてない。しかしこれは現実で、魔力というエネルギーは観測されているならばこの世に存在するし、そこに理論も理屈も存在する
ならば解き明かせない訳ないし、解き明かさない訳にはいかない。この世の真理を解明する。それこそアタシの至上目的なのだから
…………んまぁこの世の真理の究明程度は20歳過ぎには終わらしてるつもりだけど。魔法を含めても25には終わらせてやる
「はーはっはっはーー!!」
「ユ、ユーノ君!? アイナさんがいきなり笑い出したよ!!」
「そんなの僕に言われても困るよ!! なに? 世界の終わり!?」
今はまだ、とっかかりすら掴めていない状況だけど、覚悟しておけよファンタジー!! アタシが丸裸のすっぽんぽんにしてやるからなーーーーーー!!
「近所迷惑だから騒ぐんじゃねぇ」
そんな声と共に脳天に激痛。鉄脚の踵落としが直撃した
「痛い…………死ぬほど痛い。暴力反対…。つーか世界の至宝とも言うべきアタシの脳細胞にバグでも起きたらどうしてくれる
今の蹴りで真理の解明が一週間遅れたぞ」
「何を根拠に雑な解析をしてるんですか。それとツッコミに手加減をしたらボケた相手に失礼です。ツッコミには愛を込めて全力で。母さんの教えです」
「ムゥ……そういやあの子もおもっくそ殴って来たなぁ……」
「にゃはは……」
「僕はその会話におもっきり蹴りを入れたい気分だよ」
ならばそれも愛情表現と想い、思考を終了する。そしてなのはの……正確にはなぜか小さくしないまま持ってるレイジングハートと呼ばれた杖をみた(いや、つーか小さくせずにって思ったけど小さくせずにって何!? 質量保存の法則無視もいいかげんにしろ。だいたいなんで赤い宝石なんて非効率な形をしてるんですか? 魔力の正体はとりあえず保留して、純粋なエネルギーと考えて赤い宝石はエネルギーの溶鉱炉のだろう。それをあのサイズにまとめる技術を考えるとさらに長くなりそうだから割愛。いやもうすでにだいぶんと長いんだけど。そして考える、あの形にする意味を。結論、魔法少女っぽいからである)
「ふっっっっっっっっっっっっっっっざけんなあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!」
なのはとユーノがビクンッと肩を震わせ、藍がまたかと頭を振るが無視して思考継続
いや分かるぜ? 魔力ってのの正体はわかんないけどインスピレーションで出来る事が変わって来るんだろう(もうその時点で頭を壁に打ち付けたい衝動に駆られる)。でもさ、そんな理由で現状解明されてる理論を完全無視した上に有り得ないほどの技術力を見せつけて、あまつさえ宝石に似させるなんて余裕を見せてる
アタシに喧嘩売ってんのかああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!
「近所迷惑」
「エルボォオ!!」
閑話休題
本筋に戻そう(二重意味)
「えらくお疲れみたいだねぇ、なのは」
「あ、はは……アイナさんほどではないですよ。いろんな意味で」
アタシってそんな疲れてるように見えるか?
「まぁ、最初よりは様になって来た様に思いますね、なのは様も」
「今度は様付け……ネタに困らない奴
つーかアタシには魔法って使えないの? それとも中学生はの魔法少女は認めない? ユーノってロリコン?」
「うん違うよ。そしてアイナの思考回路の一端を見た気がする………。
アイナも練習次第で使えるようになると思うよ。ただ、アイナの魔力量はこの世界の住人にしては多い方ってだけで、普通よりも断然少ない。だからテレパシーや魔力を感じる事が出来る程度が限界だと思う……」
なんだこのフェレットもどき喧嘩売ってんのか。魔法関係者はどいつもこいつもアタシに喧嘩売ってんだな。買うぞ?
「…………まあいい。全然良くないけど、いいや
なのは、明日は休みでいいんだよな」
「うん。明日は日曜日だし、お休みにしたいな」
「OK。じゃあ今日は徹夜だな」
「休めこの研究バカ」
そんな無駄話を続け、なのはを家に送り届けてから自分の研究室に帰った
翌朝
「…………………………………………死にてぇ」
強制的に布団に入れられ、しょうがないから寝ながらジュエルシードの考察をして、朝日が射して自然に口からそんな台詞が出た
「藍〜。コーヒー入れてー。眠いー」
…………返事がない。ただの屍のようだ
「いや、アタシあのゲームやった事ないけど………」
リビングに降りて行くと、畳まれたメイド服と書き置き
『買い出しに行ってきます。くれぐれも勝手に行動しない様に』
「…………あんたはアタシの保護者か何かか。しかも拘束してくるモンスターペアレント」
メモに釈然としないものを感じながら、セルフでコーヒーを入れる。
完璧な入れ方のはずなのに、藍のや翠屋のコーヒーの方が美味しいのは何故だろう
お昼前。朝飯も食べずに藍を待ってたが帰ってこない
「やばいな、餓え死ぬ」
当然そんな事は有り得ないが、ボケたら帰って来るかと思い言ってみる。一人でするのはつまらない
「しゃあない。こうなったら一人で外食と洒落込むか」
言ってて泣きそうになるが、堪えて家を出た………………友達なんていらないやい
どうしてこうなった
目の前には金髪ツインテールのたれ目とスタイルがうらやまけしからん赤い髪のお姉さん。ふたりが一心不乱にラーメン定食とスペシャル肉丼をかっ込んでいた
翠屋に行ったら少年サッカーの試合に行くからとかで閉まってて、しょうがないからファミレスで済まそうと思ったけど一人でファミレスはさすがに自殺を図りかねないから却下。こうなったらあえて行った事のない店に行こうとした所で、ラーメン屋の前で『超大盛り。30分で食べれたら一万円』の文字の前で立ち尽くす2人を発見
どうにも気になって声をかけたら、ドル紙幣しか持ってなく、円への変え方が分からなくて3日くらい飯を食べてなかったらしい。
銀行や両替所の事を教えてはい終わりもどうかと思ったので、ラーメンを奢る事に
して、今に至る
「は、あーーーーー!! 喰った喰ったー。ありがとよ、アンタは命の恩人だ」
「うん……………、本当にありがとう。本当にもうだめかと思った……」
「無駄に切実なありがとうだな……。どういたしまして」
どう見ても外人さん2人の流暢な日本語に若干面くらいながらの受け答え。つーか日本語出来るならお金の交換の仕方くらい聞け
「いや本当に助かったよ。この店の一万円チャレンジがうまくいかなかったら強盗でもしようかと思ってたくらいさ」
「えっとアルフ。そういう発言は出来るだけ控えてね」
「お前ら色々危なっかしなぁ……」
してお勘定
「2130円」
「高い。まけて」
結局値切れたのは30円。しかも次にまた3人で来る約束までさせられた
「ちくせう、あのおっちゃんやるなぁ………」
「えーと、最初っから値切ったりしなければよかったんじゃ……」
昨日来た神社。2人を腹ごなしがてら連れて来た
なんせ、どうにも変な2人組だからな。‘用心’に越した事はない
「では改めて自己紹介。あたしは相坂 愛奈。アイナでも相坂でも好きに呼んで」
「えっと、私はフェイト。フェイト テスタロッサ」
「あたしはアルフだよ」
「……………………以上?」
新しい魔法少女ですとかないの? ネタ的な意味で
「アンタは一体何を期待してんのさ」
「ん? そろそろ正体を明かしてもらおうかと思って」
ズザザッと、2人はアタシから距離を取る。それは、歴戦の戦士の様な動きでだった
…………………………ってなんで逃げる。そしてなんだこの緊張感。なんで日本に潜入したスパイが正体をバラされたみたいに成ってんだ?
「あんた…………最初っからあたしらの事解ってたのかい?」
「……がほとんど無いから解らなかった。こんな辺境に管理局の人間がいるなんて」
なんか面白いからだまっとこうか? いや、さすがに意地が悪いか
「管理局って何だよ…………。アタシはアンタらが財布すら持ってないのを見たから寝床を貸してやるって話をしようとしただけだぜ」
2人の表情が固まる。にしても似てない姉妹だなぁ
「……そうだよね。ジュ………ード、まだ1つも盗んでないもん。私たちを捕まえる理由がない」
「なんか盗むとか不穏な言葉が聞こえて来たが? 犯罪がばれたら強制退国だぞー」
言外にばれなきゃいいと言ってみる
「えっと、色々ビックリして驚き損ねたけど……そこまでお邪魔する訳にはいきません。私たちは……」
フェイトがそう言った時だった
どこか覚えのある脈動を、これまでに無く大きくかんじたのは
少し短め。フェイト登場
本編でマンション1つ貸し切ってたのや、食料があったのって魔法でなんとかしたんじゃないのかと思いこんな出会い方に
フェイトの性格だったら3日くらいはご飯を食べず我慢するんじゃないかなぁ