オタク武偵が幻想郷で剣技を舞う!   作:ケルさん

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第3話 弾幕ごっこ

 

 

 

次の日、剣護、霊夢、魔理沙、紫の4人が神社の前で集まっていた。

 

紫「それじゃあ始めましょうか」

剣護「うす」

紫「まず弾幕ごっこからね。弾幕ごっこは幻想郷での揉め事で『殺し合い』を『遊び』に変えるルールのことを言うの。まあ似たようなことしてる貴方ならすぐ慣れると思うわ」

剣護「似たようなこと?」

紫「よく銃で撃ち合いしてるでしょ?ここでは飛んでくる物が違うけど、危険性はどっこいどっこいね」

剣護「あー……あれの銃弾以外が飛んでくる感じかぁ……」

紫「それと弾幕ごっこではスペルカードがあるわ」

剣護「スペルカード?」

紫「簡単に言うと必殺技みたいなものよ。技の名前と技名を体現した技を考えておいて、それを紙に記しておくの。何枚か白紙のカードを渡しておくから、考えられるだけ考えておいてちょうだい」

剣護「ほうほう…それじゃあえー…と」

 

言われるままに剣護は2枚ほどスペルカードを作る。

 

魔理沙「2枚とか少なくね?」

剣護「参考資料が少ないんじゃい」

紫「それじゃあ本題ね」

剣護「え、説明だけ?」

紫「あとは実戦で覚えてちょうだい」

剣護「くっそハードやんけ!」

霊夢「だから言ったじゃない」

 

『畜生メェ‼︎』と跪く剣護を他所に紫は話を進めていく。

 

紫「それで貴方が持つ力だけど……」

剣護「………おう」

紫「実際に使用して身体で覚えるしかないわね」

剣護「………おん?」

紫「使い続けて制御できるように慣らしていくしかないわね」

剣護「…つまり?」

紫「実戦で慣らしなさい」

剣護「結局それかい」

紫「仕方ないでしょ、詳しく知らないんだから。あと向こうに戻らないといけないんでしょ?だから期間が限られるのよ」

剣護「むぐぐ………確かに戻らねえと単位落として留年だしな…」

魔理沙「まあなんとかなるって!私たちも協力するからさ!」

紫「一応霊夢たちにも手伝ってもらうわ。霊夢には霊力関係で、魔理沙には弾幕関係でね」

剣護「弾幕はともかく、なんで霊力?」

紫「貴方が巫女の血も引いてるからよ。それに霊力を使って結界を張って防御したり、拘束に使ったりとか応用が効くから覚えておいて損はないわ」

霊夢「それで現役の巫女である私が教えるわけね」

紫「えぇ。でも今日は弾幕ごっこを覚えてもらうから他は後日ね」

魔理沙「じゃあ早速やろうぜ!」

 

そう言うと魔理沙は鳥居の方へと離れていき、剣護も向かい合いように神社側に立つ。

 

 

 

剣護「ふー……」

紫「言っておくけど刀とかの武器は使わないでね」

剣護「わーってるよ」

 

剣護(となると攻撃がかなり制限されるなぁ……流石に弾幕用の攻撃方法考えないとかないとなぁ……)

 

紫「1つアドバイスするならあなたが見てきたものと発想力が鍵になるわね」

剣護「俺が見てきたものと発想力…?」

紫「あとは自分次第よ。頑張ってね」

剣護「えぇ………」

霊夢「それじゃあ合図は私がやるわ。降参するか気絶したら負けね」

 

剣護と魔理沙の間に霊夢が立ち、右腕を上げる。

 

霊夢「さて…2人ともいいわね?」

魔理沙「おう!」

剣護「あ、あぁ」

 

 

 

霊夢「それでは………始め!」

 

 

 

魔理沙「私からいくぜ!」

 

魔理沙は剣護に向かって多数の星型の弾幕を放ってくる。

 

剣護「はぇー…これが弾幕か…てか多っ⁉︎」

 

迫りくる星型弾を時折バク転や側転などアクロバティックな動きで避ける剣護。

 

魔理沙「とか言いつつ避けれているじゃんか。てかなんだその動き⁉︎」

剣護「現役武偵を舐めんじゃねえや!」

 

剣護も反撃として指先から光弾を放って応戦する。

 

霊夢「剣護は霊力を弾丸として放ってるのね」

紫「鍛えれば色々と応用が効きそうね」

 

魔理沙「クソッ!動きが速くて全然当たらないのぜ!」

剣護「オメーも箒で飛んでんじゃねーかよ!」

魔理沙「ならこいつはどうだ!スペルカード!」

 

剣護(スペルカード…必殺技的なやつって言ってたけど一体どんなやつが……)

 

魔理沙「魔符『スターダストレヴァリエ』!」

 

魔理沙の周囲に魔法陣が発生し、星型弾が展開される。

 

剣護「おぉ……すげぇ…しかも触れる…」

 

剣護は星型弾のうちの1つを手に取ると一齧り。

 

剣護「甘っ」

魔理沙「いや食ってんじゃねえよ⁉︎」

剣護「いやーつい」

魔理沙「それよりいいのか?」

剣護「んえ?」

魔理沙「スペルはまだ終わってないぜ!」

 

魔理沙がそう言うと展開された星型弾が剣護に迫ってくる。

 

剣護「うおっと!」

 

剣護は避けたり、指先から光弾を放って迎撃していく。

 

霊夢「あんたもスペカ使ってみなさいな」

剣護「………やってみるか。スペルカード!」

 

剣護も1枚のカードを取り出して宣言する。

 

剣護「秘弾『ディフュージョンショット』!」

 

両手の指先から光弾を放つと、光弾は拡散しながら魔理沙に向かって飛んでいく。

 

魔理沙「甘いぜ!イリュージョンレーザー!」

 

オプションのようなものから放たれた3本のレーザーが剣護の弾幕を掻き消していく。

 

剣護「げっ。やっぱ打ち消されるか……」

魔理沙「そう簡単にはいかないもんだぜ。弾幕ごっこにはこういったスペカに属さない技もあるのさ」

剣護「なるほど……」

魔理沙「ほらほら!どんどんいくぜ!」

 

魔理沙が瓶を取り出し放り投げると、瓶が破裂して光弾やレーザーが放たれる。

 

剣護「うおおお⁉︎なんだそれ⁉︎」

魔理沙「私は魔法使いだぜ?こういうのはお手の物なんだよ!」

剣護「チッ…!」

魔理沙「ほら、お前のもう1つのスペカを見せてみろよ!」

剣護「………やっべぇ」

 

剣護(俺のもう1枚のスペカは刀を使ったやつだ…刀を禁止されている以上こいつは使えねえ…!)

 

魔理沙「来ないのか?それなら…私のとっておきを見せてやるぜ!」

 

魔理沙はポケットから八角形の物を取り出した。

 

剣護「ナァニアレェ…」

霊夢「魔理沙のミニ八卦炉ね。大技来るわよ!気をつけなさい!」

剣護「マジ?」

 

剣護(やべぇ…どう対処しよう……)

 

魔理沙「くらえ!恋符………」

 

ミニ八卦炉から光が今にも放たれんと溢れてくる。

 

 

 

魔理沙「『マスタースパーク』‼︎」

 

剣護「ウワァァァァァァァァァァ⁉︎」

 

 

 

ミニ八卦炉から七色の極太レーザーが発射され、剣護を飲み込んだ。

視界いっぱいに光で埋め尽くされ、霊夢と紫は目を伏せる。

光がおさまると辺りは爆煙で覆われていた。

 

 

魔理沙「どうだ!私の魔法は!」

霊夢「相変わらずの火力バカね…ちょっとは手加減したら?」

魔理沙「そしたら面白くないだろ?やっぱ弾幕ごっこは全力でやらないとな!」

霊夢「全く……死んでないでしょうね?」

紫「その心配はなさそうよ?」

魔理沙「え?」

紫「見てみなさいな」

 

言われるままに剣護が居た場所を見ると、そこには剣護本人の姿はなく少し焦げた丸太が転がっているだけだった。

 

魔理沙「んなっ⁉︎か、変わり身⁉︎」

紫「フフッ。意外とやるみたいね」

魔理沙「…じゃあ本人は…」

 

剣護「ここじゃあああああ‼︎」

 

魔理沙「え?…うわわわわ⁉︎」

 

上から声がしたかと思えば、手裏剣が雨あられと打ち込まれる。

 

魔理沙「しゅ、手裏剣⁉︎」

剣護「いやー、アドバイス様々だな。技のアイデアがポンポン出てくるわ。よくよく考えてみれば技のモデルになりそうなのめっちゃ見てきてたのよなー…なんでさっきまで出てこなかったのやら」

魔理沙「えぇ……なんだよそれ…」

剣護「反撃だオラァ‼︎」

魔理沙「…ええい!負けるかあ‼︎」

 

魔理沙「マジックミサイル!」

剣護「光波手裏剣!」

 

2人の放つ魔法弾と小型の手裏剣が互いに相殺し合う。

 

霊夢「なんか一気に互角に近くなったわね」

紫「元々あの子は発想力や想像力が豊かだからね。それに趣味が趣味だし以外と弾幕ごっこと相性良いのかもね」

霊夢「………?」

 

 

魔理沙「魔符『ミルキーウェイ』!」

剣護「流星光波手裏剣‼︎」

 

 

螺旋状に展開された弾幕を剣護は形成した大型の手裏剣で相殺する。

 

魔理沙「くっ…!」

 

霊夢「へぇ、意外とやるのね」

紫「と言っても劣勢なのは彼の方だけどね」

霊夢「なんでよ?」

紫「霊力の出力調整がまだ未熟だからよ。いくら新技を編み出しても燃費が悪いとすぐにガス欠になるわ。現にだいぶ息が上がってるわ」

 

紫の言う通り、剣護は息が上がっている上に脱力感に襲われていた。

 

剣護「ぜぇ……ぜぇ……や、やば…」

魔理沙「……強力だがその分エネルギーを爆食いするんだな。なら勝機はある!」

剣護「っ……ふー…クッソ、残量的に1発が限界か…」

 

剣・魔『………………………………』

 

魔理沙「まだ新技あるだろ?最後はぶつかり合いといこうぜ!」

剣護「やってやろうじゃねえかよこの野郎‼︎」

魔理沙「全力のマスパ、見せてやるのぜ!」

剣護「こっちも霊力全部ぶちかましてやらぁ‼︎」

 

ミニ八卦炉を構える魔理沙に対して、剣護は両手を重ねながら上に上げてから腰溜めに構えチャージする。

 

 

魔理沙「恋符『マスタースパーク』!!!」

 

 

八卦炉から七色のレーザーが放たれる。

 

 

剣護「スパーク……ブラスター!!!!」

 

 

剣護も腕をT字に組んで七色の光線を放つ。

 

光線同士がぶつかり合い火花が散るが、ぶつかり合ってから少しして剣護の方が押され始める。

 

剣護「んがあああああ‼︎やっぱ少なかったぁぁぁぁ‼︎」

魔理沙「うおりゃああああああああ‼︎」

剣護「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"⁉︎」

 

なんとか抗うもののエネルギーである霊力が切れてしまい、剣護はマスパに飲み込まれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「あら、負けちゃったわね」

霊夢「まあ霊力切れなら仕方ないわね」

魔理沙「私としては光の手裏剣や道具無しで光線ぶっ放したことに驚いたんだが……どうしたらあんなのが思いつくんだよ…」

霊夢「どうせ外の世界の知識かなんかでしょ」

魔理沙「鍛えたらすんごい戦法になるぞアレ」

紫「まあ霊力の問題をなんとかしないといけないけどね。あと一応言っておくけどあくまで目的は別だからね?」

魔理沙「わかってるって」

 

そうこう言ってるうちに剣護がレーザーに飲まれてボロボロの状態で起き上がってくる。

 

剣護「ケホッ。やっぱ燃費が問題かぁ……」

霊夢「あ、起きた」

剣護「生まれて初めて光に飲み込まれるってのを経験したわ…」

魔理沙「私はありえない体験ばっかだったぜ…」

紫「見てる方はなかなか面白かったわよ?」

剣護「際で……」

紫「今後の課題としては霊力の出力調整を覚えることね。それと並行して色金の修行を明日から行っていくわ」

剣護「うーん……そうなるか」

紫「幸い幻想郷にはいろんな場所があるから修行にもってこいよ」

剣護「ここで約1ヶ月かあ……」

紫「間に合わなければ外の世界帰した後で課題を課すまでよ」

剣護「マジっすか」

 

 

 

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