ヒーリングっど♥プリキュア byogen's daughter   作:早乙女

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前回の続きです。
今回で原作第31話は終わります。
のどかたちはギガビョーゲンたちにどのように立ち向かうのか? そして、遂にプリキュアにあの力が登場!

そして、ビョーゲンズの方も不穏な動きが。。。


第112話「お手当」

 

「とりあえず、綺麗な水で洗ったし」

 

「これでよし!」

 

「ありがとう・・・・・・」

 

のどかたちは病気に蝕まれていない水を見つけて、こうたの膝の怪我を洗い、絆創膏を貼ってお手当てをした。

 

こうたがそのことにお礼を言った、その時だった・・・・・・。

 

「クチュン!! クチュン!!」

 

「「「「っ!!」」」」

 

再びラテがくしゃみをしてぐったりさせた。これはビョーゲンズが現れたということだ。

 

4人はお互いに頷くと、その場から立ち上がった。

 

「こうたくん。私たち、他にも困っている人がいないか、見に行ってくるわ」

 

「ここは安全です。あなたはここにいてください」

 

「お父さんも、しゅういちくんも、きっとプリキュアが助けてくれるからね」

 

「わかった・・・・・・」

 

ちゆとのどかとアスミは、こうたを不安にさせないようにそう声をかけると、4人はその場から離れた。

 

ラビリンたちとも合流し、4人は人目のつかないところに移動すると、聴診器でラテを診察し始めた。

 

(あっちのお船のいるところで、先生と子供が泣いてるラテ・・・・・・)

 

「お船のいるところって、港・・・・・・?」

 

「先生と子供が泣いてるってことは、さっきと同じギガビョーゲンってことだよね」

 

どうやらギガビョーゲンはこの近くの港で暴れているようで、この前敗北を喫したギガビョーゲンたちが現れた模様。

 

「みんな、行くラビ!!」

 

ラビリンの言葉を合図に、みんなは変身アイテムを取り出した。

 

「「「「スタート!」」」」

 

「「「「プリキュア、オペレーション!!」」」」

 

「エレメントレベル、上昇ラビ!!」

「エレメントレベル、上昇ペエ!!」

「エレメントレベル、上昇ニャ!!」

「エレメントレベル、上昇ラテ!!」

 

「「「「キュアタッチ!!」」」」

 

ラビリン、ペギタン、ニャトランがステッキの中に入ると、のどか、ちゆ、ひなたはそれぞれ花のエレメントボトル、水のエレメントボトル、光のエレメントボトルをかざしてステッキのエネルギーを上げる。

 

アスミは風のエレメントボトルをラテの首輪にはめ込む。すると、オレンジ色になっているラテの額のハートマークが神々しく光る。

 

のどかたち3人は、肉球にタッチすると、花、水、星をイメージとしたエネルギーが放出され、白衣のような形を形成され、それを身にまといピンク、水色、黄色を基調とした衣装へと変わっていく。

 

そして、髪型もそれぞれをイメージをしたようなものへと変わり、のどかはピンク、ちゆは水色、ひなたは黄色へと変化する。

 

ラテとアスミは手を取り合うと、白い翼が舞い、ラテが舞ったかと思うとハートの中から白い白衣のようなものが飛び出す。

 

その白衣を身に纏い、ラテが降りてきたかと思うとハープが飛び出し、さらにアスミは紫色を基調とした衣装へと変わっていく。

 

衣装にチェンジした後、ハープを手に取り、その音色を奏でる。

 

キュン!

 

「「重なる二つの花!」」

 

「キュアグレース!」

 

「ラビ!」

 

のどかは花のプリキュア、キュアグレースに変身。

 

キュン!

 

「「交わる二つの流れ!」」

 

「キュアフォンテーヌ!」

 

「ペエ!」

 

ちゆは水のプリキュア、キュアフォンテーヌに変身。

 

キュン!

 

「「溶け合う二つの光!」」

 

「キュアスパークル!」

 

「ニャ!」

 

ひなたは光のプリキュア、キュアスパークルに変身した。

 

「「時を経て繋がる、二つの風!」」

 

「キュアアース!!」

 

「ワン!」

 

アスミは風のプリキュア、キュアアースへと変身した。

 

「「「「地球をお手当て!!」」」」

 

「「「「ヒーリングっど♥プリキュア!!」」」」

 

4人はプリキュアへの変身を終えると、すぐにギガビョーゲンのいる港へと駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ギガビョーゲン・・・・・・」

 

その頃、メガネ型のギガビョーゲンは赤い光線を放って港町の広範囲を病気へと蝕んでいた。

 

「ギガ・・・ギーガァ・・・・・・」

 

一方、子供のような外見のギガビョーゲンは両腕、頭のてっぺん、両足についている図鑑のようなものを開き動物の形状をしたオーラを放つと、反対に海の広範囲を病気へと蝕んで行く。

 

そこへちょうどプリキュアの4人が駆けつけてきた。

 

「っ・・・!!」

 

屋根の上を駆け出すグレースは飛び上がるも、そこへグレースを発見したメガネ型のギガビョーゲンが光線を次々と放つ。

 

「ギーガ・・・・・・」

 

「てい!!!」

 

グレースはギガビョーゲンの頭の上を飛び越え、その隙にスパークルが腹部へと蹴りを繰り出す。

 

「っ・・・きゃあぁぁ!!!」

 

しかし、やはりギガビョーゲンには通用しておらず、スパークルは距離を取ろうとしてギガビョーゲンの張り手を受けてしまう。

 

吹き飛ばされたスパークルをアースが受け止め、入れ替わりにフォンテーヌが飛び出す。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!! っ!!!」

 

フォンテーヌはギガビョーゲンの横から攻撃を繰り出すも、気づいたギガビョーゲンは薙ぎ払うように腕をふるう。フォンテーヌはとっさに防いだが、ダメージが大きく顔を顰める。

 

「あーらぁ、プリキュアちゃん。また来ちゃったのぉ〜??」

 

「ギガビョーゲンに敵わないくせに、ここまで来てご苦労様なの」

 

シンドイーネは小馬鹿にするような態度をとり、イタイノンは淡々とした様子で煽る。

 

「うるさいなぁ!!」

 

「今度こそ絶対に引かないわ!!!」

 

「必ずギガビョーゲンを浄化してみせます!!!」

 

「約束したの!! プリキュアが先生を助けるって!!」

 

「っ・・・!!!!」

 

プリキュア4人はそのような言葉にも屈しなかった。必ずプリキュアとして、先生やしゅういちを助けると誓ったから。

 

その言葉にイタイノンは不機嫌そうに顔を顰めた。

 

「だったらその思いごと潰されてしまえばいいの!!!」

 

「ギガギーガァ・・・・・・」

 

イタイノンの苛立ったような怒りの叫びが飛ぶ。その言葉に呼応するかのようにランドセル型のギガビョーゲンは図鑑から一斉に動物型のオーラを放つ。

 

「ギーガ・・・・・・!!」

 

メガネ型のギガビョーゲンも、光線を次々と放っていく。

 

「ふっ!!!!」

 

「っ!!!」

 

スパークルは側転をしながら、フォンテーヌは屋根を飛び移りながら動物型のオーラをかわす。

 

「ふっ!!!」

 

アースは空中へ飛んで、体を回転させながら光線を交わしていく。

 

「ギーガ・・・・・・」

 

「はぁっ!!!」

 

メガネ型のギガビョーゲンへと接近したグレースが脇腹に向かって蹴りを繰り出す。

 

「ギガァ・・・・・・」

 

それでも余裕なギガビョーゲンはグレースに向かって再び光線を放つ。

 

「ギガギガァ・・・!!」

 

「やぁっ!!!! っ・・・!!」

 

ランドセル型のギガビョーゲンへと接近したスパークルは攻撃を繰り出し、ギガビョーゲンの繰り出したパンチとぶつかり合うも、パワーは敵の方が一枚上手でスパークルは苦痛に顔を顰める。

 

「ギガ・・・・・・!」

 

「はぁっ!!!!」

 

その隙にフォンテーヌがギガビョーゲンの腕へと駆けていき、顔面に蹴りを繰り出す。

 

「ギーガァ・・・!!!」

 

「「っ・・・!!」」

 

ランドセル型のギガビョーゲンもあまり効いていない様子で、図鑑から動物型のオーラを放つ。スパークルはその場から飛び上がり、フォンテーヌは空中で体を翻しながら交わしていく。

 

「ギガビョーゲンの攻撃は強力ラビ!!!!」

 

「まともに食らうと復帰するのに時間がかかる!!!!」

 

「だからとにかく避けることが大事ペエ!!!!」

 

「その上でちょっとずつ、少しでも体力削って、一気にヒーリング・オアシスと、ヒーリング・ハリケーンに持ち込むラビ!!!!」

 

それでもプリキュアたちは、ヒーリングアニマルたちは攻め続けた。少しでも突破口を切り開けるように、少しでも浄化ができるように動き回りながら。

 

「・・・・・・ふん」

 

そんな中、イタイノンが見ていたのはスパークルだった。

 

バチバチバチバチバチ・・・バジュッ!!!!

 

イタイノンは両手を構えると、そこから赤く禍々しい大きな電気の球をスパークルに目掛けて放った。

 

「っ・・・あぁぁ!!!!」

 

駆け出す軌道を予測して狙ったため、電気の球はスパークルに直撃して煙が上がった。

 

イタイノンは両手を下ろすと、煙を無表情で見つめる。

 

「らむっちぃー!!!!」

 

「っ・・・!!!!」

 

煙の中からスパークルが飛び出すと拳を振るおうとし、イタイノンはスパークルから距離をとって拳を避ける。

 

屋根の上で距離を置きながら睨み合う二人。

 

「これがあんたのやりたかったことなの!?」

 

「・・・だとしたら、何なの??」

 

「っ・・・そんなことさせないし、許さないんだからね!!!!」

 

「お前に許されて欲しいだなんて思ってないの!!!!」

 

二人は同時に飛び出して拳を繰り出し、お互いの拳がぶつかり合う。その後はパンチ、蹴り、パンチと二人の攻撃の応酬が続き、二人は戦い合った。

 

「はぁぁぁぁっ!!!!」

 

「ふんっ!!!!」

 

イタイノンはスパークルの繰り出した拳を片手で受け止める。

 

「っ・・・!!!!」

 

イタイノンはもう片方の手から電気の球を近距離から次々と放ち、とっさにスパークルも距離を取って飛びながら交わしていく。

 

そこへイタイノンが背中に堕天使の翼を生やして飛んでくる。スパークルはそれに気づいてステッキから黄色い光線を放っていくも、イタイノンはかわしながら接近していく。

 

「っ!!!!」

 

「っ・・・ぐっ、うっ・・・!!!!」

 

イタイノンはパンチを二発繰り出し、スパークルはなんとか片手で防ぐが、一撃一撃のパワーが強くスパークルは押され始める。

 

「っ!!!!」

 

「うわぁ!!!!」

 

イタイノンはその場でオーバーヘッドをして、スパークルの片腕を蹴りで払ってよろつかせる。

 

「っ、ふっ!!!!」

 

「ぐっ・・・!!!!」

 

その隙にイタイノンは距離を取ると、頭突きのような構えでスパークルへと再び突撃する。スパークルはなんとか彼女のツノを掴んで抑え、足をブレーキにしてこれ以上押されないように動きを止めた。

 

「っ・・・!!!!!」

 

「っ、ふっ!!!」

 

「え、う、うわぁぁぁ!!!!」

 

押され押し合いが続く中、イタイノンは頭に力を入れてスパークルを上へと持ち上げる。

 

「〜〜〜〜っ、ふっ!!!!」

 

「あぁぁぁぁ!!!!」

 

そのまま頭をグルグルと振り回して、スパークルを投げ飛ばす。

 

「ギガビョーゲン!!!」

 

「ギガギーガ・・・!!!!」

 

すかさずギガビョーゲンに指示を出し、ギガビョーゲンは図鑑型のオーラを飛ばす。

 

「っ!!」

 

スパークルはそれに気づくと体勢を立て直して、敢えて下へと降りてオーラをかわす。

 

「ギガァ・・・・・・」

 

その後も放ってくる動物型のオーラを避けながら、スパークルは後退していく。

 

「火のエレメント!! はぁっ!!!」

 

スパークルは火のエレメントボトルをセットすると、火を纏った黄色い光弾を放っていく。

 

「ギガァ・・・・・・!」

 

ギガビョーゲンは手で顔を覆いながら、その光弾を防ぐ。

 

「音のエレメント!!」

 

一方、アースはハープに音のエレメントボトルをセットして、ハープを奏でて音波を放つ。

 

「ガ・・・ガッ・・・??」

 

動きが少し鈍ったメガネ型のギガビョーゲンはアースに襲いかかろうとするが、そこへグレースとフォンテーヌがピンクと青の光弾を連続で放って追撃する。

 

「ギ・・・ギガ・・・!!!!」

 

それでもギガビョーゲンは負けじと張り手を繰り出す。

 

「ぷにシールド!!」

 

「うぅぅ・・・・・・!!!!」

 

すかさずグレースは肉球型のシールドを張る。シールドは張り手であっさりと粉砕されたが、ダメージを軽減してなんとか倒れずにとどまる。

 

「あっ・・・ぐっ・・・!!!!」

 

グレースはまた体をフラつかせるも、なんとか倒れずにその場を飛ぶ。

 

「雨のエレメント!! はぁっ!!!!」

 

フォンテーヌは雨のエレメントボトルをステッキにセットし、水を纏った青い光弾を連続で放つ。

 

「ギガ・・・・・・」

 

ギガビョーゲンに連続して辺り、ギガビョーゲンの動きが遅くなる。

 

「実りのエレメント!! はぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

「ガガ・・・??」

 

空中にいるグレースは実りのエレメントボトルをステッキにセットし、ピンク色の光弾を連続で放つ。光弾はギガビョーゲンの頭上へと辺り、怪物を怯ませた。

 

そこへアースがギガビョーゲンに接近して、飛び上がる。

 

「空気のエレメント!! ふっ!!!!」

 

「ギガー!?」

 

アースは空気のエレメントボトルをハープにセットし、近距離で空気の弾をギガビョーゲンの腹部に命中させて吹き飛ばす。

 

とうとうギガビョーゲンを一体、追い詰めたのだ。

 

「あぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「っ!?」

 

そこへもう一体のギガビョーゲンの攻撃を受けたスパークルが吹き飛んでくる。フォンテーヌは飛び上がって、スパークルを受け止めて着地する。

 

「ありがとう、フォンテーヌ・・・・・・」

 

「あともう一体いるのよね・・・・・・」

 

スパークルがフォンテーヌにお礼を言いつつも、残るギガビョーゲンは一体だ。

 

「ギガギガギガ・・・・・・」

 

考える間も無く、ランドセル型のギガビョーゲンは図鑑から動物型のオーラを次々と放つ。

 

4人は飛んでくるオーラを交わして、もう一体のギガビョーゲンへと接近していく。

 

「雷のエレメント!! はぁっ!!!!」

 

スパークルは空中へと飛んで雷のエレメントボトルをステッキにセットすると、雷を纏った黄色い光線を顔面に向かって放つ。

 

「ギギ・・・ギガ・・・・・・」

 

ギガビョーゲンは同じように顔を手で覆って攻撃を防ぐ。

 

「はぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「ギガ・・・ギガァ・・・・・・!!」

 

そこへフォンテーヌが隙のある腹部へ向けて蹴りを放ち、ギガビョーゲンはよろつかせるも倒れるには至らず、フォンテーヌにランドセルを振るう。フォンテーヌは飛び上がって避ける。

 

「葉っぱのエレメント!! はぁっ!!!!」

 

少しでも隙を見逃すまいとグレースは葉っぱのエレメントボトルをセットし、少し太めのピンク色の光線を放つ。

 

「ギガ・・・・・・??」

 

光線はギガビョーゲンの腹部に当たり、怪物の動きが少し鈍くなる。

 

「ふっ!! はぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

「ギ、ガ・・・??」

 

アースはそれを狙ってギガビョーゲンの背後へと飛んですかさず蹴りを放ち、ギガビョーゲンを前へとよろつかせる。

 

「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」」

 

「ギーガ・・・!?」

 

そこへ左右から挟むように飛んできたフォンテーヌとスパークルが同時に飛び出して、腹部にパンチ

を繰り出し、ギガビョーゲンはもう一体のギガビョーゲンの前へと吹き飛ばされた。

 

遂に二体のギガビョーゲンを追い詰めた。

 

「今ラビ!!」

 

ラビリンの言葉を合図に、グレース、フォンテーヌ、スパークルの三人はミラクルヒーリングボトルをセットする。

 

「「「トリプルハートチャージ!!」」」

 

「「届け!」」

 

「「癒しの!」」

 

「「パワー!」」

 

グレース、フォンテーヌ、スパークルの順で肉球にタッチしていき、ステッキを上に掲げる。すると、花畑が広がっていき、背後には自然豊かな森が広がっていく。

 

「「「プリキュア! ヒーリング・オアシス!!」」」

 

3人は一斉にメガビョーゲンへとステッキを構え、ピンク・青・黄色の3色の光線が螺旋状になって放たれる。螺旋状の光線は混ざり合いながら一直線にギガビョーゲンへと向かっていく。

 

「アースウィンディハープ!!」

 

そう呼ばれたハープに風のエレメントボトルをセットする。

 

「エレメントチャージ!!」

 

アースはハープを手に取って、そう叫ぶとハープの弦を鳴らして音を奏でる。

 

「舞い上がれ! 癒しの風!!」

 

手を上に掲げると彼女の周りに紫色の風が集まり始め、ハープへとその力が集まっていく。

 

「プリキュア! ヒーリング・ハリケーン!!!」

 

アースはハープを上に掲げてから、それを振り下ろすとハープから無数の白い羽を纏った薄紫色の竜巻のようなエネルギーが放たれる。

 

そのエネルギーは一直線にメガビョーゲンへと向かっていく。

 

これでギガビョーゲンを浄化できるのは時間の問題と思われた。

 

しかし、4人はまだ知らなさすぎたのだ。この怪物は今まででいけるほどに甘い怪物ではなかったということを・・・・・・。

 

「ギガ・・・・・・」

 

ランドセル型のギガビョーゲンは前かがみになって背負っているランドセルが開くと、そこからヤマタノオロチのように8体のヘビのオーラが飛び出し、ヒーリング・オアシスとヒーリング・ハリケーンを受け止める。

 

そして、なんとヘビのオーラは吸収し始め、その光線とエネルギーはどんどん小さくなっていく。

 

「「「っ!!??」」」

 

「そんな・・・!?」

 

その光景に呆然とする4人。考える間も無く、8本のヘビは吸収が終わると赤く禍々しいオーラを集め、それを極太のビームとして放った。

 

「ギガァ・・・・・・」

 

さらにその背後にいたギガビョーゲンも背中のフラスコに赤く禍々しいオーラを溜めると、それを光線にして放った。

 

「「「「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」

 

ギガビョーゲンの二つの攻撃がプリキュアに直撃し、悲鳴と共に大爆発を起こして煙を巻き上げた。

 

「うぅぅぅ・・・・・・」

 

「くっ、うぅ・・・・・・」

 

「うっ、うぅぅ・・・・・・」

 

「うっ・・・・・・」

 

煙が晴れた時、そこにいたのは4人の呻きながら倒れ伏したプリキュアたちだった。

 

「そ、そんな・・・・・・」

 

「ヒーリング・オアシスと、ヒーリング・ハリケーンを弾き飛ばすニャンて!!」

 

ヒーリングアニマルたちは信じられなかった。強力なメガビョーゲンすら浄化したあの浄化技を、ギガビョーゲンは逆に自らの攻撃で返したのだ。

 

「ふん、プリキュアどもは相変わらず詰めが甘いの。言ったの、私たちは進化したって!! そんな攻撃がいつまでも通用すると思うな、なの・・・!!」

 

「これでわかったんじゃない? ヒーリングアニマルやら人間やら、雑魚がいくら集まったって進化した私たちには太刀打ちできないって!!」

 

「うっ・・・くっ・・・・・・!!」

 

イタイノンとシンドイーネが先ほどの猛攻をあざ笑うかのように言う。そんな中、グレースは立ち上がろうとしたが、大ダメージのせいでなかなか立てず、力も入らなかった。

 

「お前ら、カスミーナは助けて欲しいって言ってたの?」

 

「「「「っ・・・!!!!」」」」

 

「でもあいつは、お前らなんかに助けを求めてないの。お前らの頭でそう思っているならそれは単なる思い上がりなの、驕りなの。世の中には病気になったって、放っておいてほしい生き物はいっぱいいるの。なのに余計なお節介をして首を絞めるのはお前らの方なの。少しは考えてみろなの、お前らの行為なんか迷惑でしかないって!!」

 

そんなイタイノンの頭にはある映像が甦っていた。治して欲しくないのに、無理矢理ベッドに押さえつけられて注射を打たれたこと。診察室になんか行きたくないのに、抱え上げられて強制的に連れていかれ、診察を受けさせられたこと。

 

病気なんか治りたくないのに、やりたくないのに、その全てをされたことを、イタイノンはその恨みを言葉を紡いだのだ。

 

「お前らはそこで這い蹲ってればいいの。そうしてれば、喜ぶやつだっているの」

 

イタイノンはそれだけ吐き捨てると、プリキュアなどに目もくれずに別の場所を蝕みに行こうとするギガビョーゲンを追っていく。

 

「ちょっとイタイノン!! そっちはあたしが蝕むんだから!!」

 

シンドイーネは先走ろうとするイタイノンに憤慨しながら、自身のメガビョーゲンと一緒に追う。

 

「ギガビョーゲン・・・・・・」

 

「ギガギーガ・・・・・・!!」

 

そこからはギガビョーゲンたちの一方通行だった。メガネ型のギガビョーゲンは赤い禍々しい光線を放って、山全体を病気に蝕み、ランドセル型のギガビョーゲンは図鑑から動物型のオーラを放って、残りの街を病気へと染め上げていく。

 

なすすべなく赤い病気で染まっていく街・・・・・・。

 

「そんな・・・・・・これほどまでに力の差があるとは・・・・・・」

 

アースはその光景を呆然と見ているしかなかった。ギガビョーゲンを後一歩まで追い詰めたが、それは紛い物で、実際は自らの浄化技も通用せず、逆に貶められていたのは自分たちだった。

 

恐怖・・・恐怖・・・絶望・・・絶望・・・・・・アースの頭の中にはそれらの感情が渦巻いていた。

 

「クゥ〜ン・・・・・・」

 

「申し訳ございません、ラテ・・・私ではこれ以上、お役に立てそうにありません・・・・・・」

 

ラテが体調を悪そうにしながらもアースに歩み寄るも、彼女にはもはや絶望しかなく、先ほどの大ダメージも起因してか、立ち上がることができなかった。

 

さらにあることも、アースを苦しめていた・・・・・・。

 

「かすみさんも・・・あんな風になってしまって・・・・・・私は、どうしたら・・・??」

 

豹変してしまったかすみの存在だ。かすみは自分にとって友達になろうとしていた一人の人物だった。ビョーゲンズと共に戦い、共に遊びやいろんなことを学んできた。

 

しかし、今はビョーゲンズの一員となって、どういうわけか地球を苦しめようとしており、遂には悪いことを好むような存在になってしまったのだ。それによってもはや、大切な友人を取り戻したいという希望すらも奪われたアースには絶望しかなかったのだ。

 

「「「「アース!!」」」」

 

「やめてよ!! アースが無理なら、あたしなんか・・・・・・もう・・・・・・」

 

そんなアースの弱気な発言に、スパークルが叫ぶ。

 

「ですが・・・・・・これほど絶望に満ちた気持ちを・・・私は感じたことがありません・・・・・・かすみさんも、もう元のかすみさんには・・・・・・」

 

それでもアースは絶望の叫びを吐き出し、その言葉にフォンテーヌもスパークルも弱気になりかけ始めていた。

 

しかし、それでも立ち上がろうとしていたものがいた。

 

「「それでも・・・・・・」」

 

「私は諦めたくない・・・・・・!!」

 

「ラビ・・・・・・!!」

 

グレースとラビリンは諦めずに、ダメージを負った体に鞭を打って立ち上がろうとしていた。

 

「先生の、ビョーゲンズのせいで苦しむ人の気持ち・・・・・・わかるから・・・・・・」

 

「その、大切な人の無事を祈るこうたくんの気持ち・・・わかったラビ・・・!!」

 

先生はきっと諦めていない・・・こうたも諦めていない・・・苦しい目にあったとしても、きっと戦っている。それは自分が病気になったことがあったから、わかることだと。諦めたらそこで終わりだと・・・・・・!!

 

「治されたくないって言ってたって・・・本当は病気で、苦しんでるはず・・・・・・私は、例え拒絶するような人がいても、その人に手を差し伸べなきゃいけない・・・その人と向き合わなきゃいけない・・・・・・!!」

 

「かすみだって、きっと助けて欲しいって思ってるラビ・・・・・・人間からビョーゲンズになったクルシーナたちだって、本当は救われたいと思ってるって、そう思いたいラビ・・・・・・!!!!」

 

イタイノンの言った言葉、助けられて迷惑に思う人もいる・・・・・・でも、本当は怖いだけで、助けを求めているはず・・・・・・だから、私たちは助けるのだ。例え、助けを拒絶する人がいても、その子を見捨てるわけにはいかないと・・・・・・。

 

グレースとラビリンは鼓舞しながら、グレースはゆっくりと立ち上がっていく。

 

「ギガビョーゲンが・・・どんなに強くても・・・・・・」

 

「放っておくわけにはいかないラビ・・・・・・!!!!」

 

グレースとラビリンはそう叫びながら、ついに立ち上がって見せた。

 

その姿を見ていたフォンテーヌは笑みを浮かべると、彼女もまた立ち上がった。

 

「先生たちだけじゃないわ・・・・・・地球をビョーゲンズに奪われたら、たくさんの生き物たちが苦しむって・・・・・・よくわかった・・・・・・」

 

「そうペエ・・・エレメントさんも、みんな苦しむペエ・・・!!!!」

 

大勢の生き物たちが苦しむことになる、地球を支えてきたエレメントさんたちも苦しむことになる。それだけは止めないといけない。フォンテーヌとペギタンはそう考えた。

 

「ふふふ・・・・・・」

 

「スパークル?」

 

「なんか、先生の言った通りだなって・・・・・・」

 

スパークルもまたグレースの言葉を受けて、笑みを浮かべて立ち上がる。

 

「あたしたち・・・キャラがバラバラだからいいんだって話・・・・・・」

 

「誰かがくじけかけても、誰かが立ち上がる・・・・・・そうしたらこうして、次々と勇気が湧いてくる・・・!!!!」

 

例え誰かが諦めたとしても、誰かは諦めていない・・・・・・その誰かの言葉によって、みんなが立ち上がる。キャラがバラバラだから、そういうことができるのだと、スパークルとニャトランは考えた。

 

「アース。私たち、まだ頑張れるよ・・・!!!!」

 

「ラビリンたちヒーリングアニマルと、人間のパートナー、それに地球と風から生まれたアース!!!!」

 

「そして、いろんなエレメントさんから力を預かってるペエ!!!」

 

「こんなにたくさんの人の、たくさんの力が集まっているんだもの・・・!!!!」

 

「まだまだいけるよ・・・!!!! そんな気、してこない?」

 

グレースたち三人は、アースへと手を差し伸べる。

 

「でも・・・・・・かすみさんは・・・・・・」

 

アースは、まだかすみのことが気がかりだった。あんな豹変してしまったかすみは、以前の優しさを見せることはないのであろうかと。

 

「かすみなら大丈夫だぜ!! さっき言いそびれちまったけどよ・・・!」

 

「かすみっちは、きっと本意じゃないよ。ビョーゲンズになったのは」

 

「あんなに優しいかすみちゃんが、あんなことで消えるはずないもん。だって、私を守ろうとしてたんだから!!」

 

「きっと、取り戻せるラビ!!!」

 

「私たちで本当のかすみを、取り戻しましょう!!」

 

「僕たちは、まだ諦めないペエ!!」

 

グレースたちの力強い声がアースに響く。かすみはまだ消えていない。私たちが信じていれば、きっと取り戻せるはずだ。

 

「クゥン・・・・・・」

 

ラテも心配ないよと言うように、アースに笑みを見せる。

 

「・・・はい!」

 

元気を取り戻したアースは三人の手を取って立ち上がった。

 

「みんなで手を取り合えば必ず・・・!!!」

 

「行こう!!」

 

「「「うん!!」」」

 

4人は手を取り合い、誓った。先生を、地球を、かすみを、絶対に取り戻すと!!!!

 

一方、メガネ型のギガビョーゲンは光線を放ちながら、ランドセル型のギガビョーゲンは動物型のオーラを放ちながら前進していた。

 

そこへ青、黄色、ピンクの光線が背中に直撃し、さらにプリキュアの4人が飛んで、ギガビョーゲン二体の前に立ちはだかる。

 

「ふん・・・しつこいのね」

 

「・・・諦めの悪い連中なの」

 

シンドイーネとイタイノンは、諦めようとしないプリキュアたちを見ながら言う。

 

「「「「はぁっ!!」」」」

 

プリキュアの4人はギガビョーゲンたちへと駆け出し、同時に飛び上がる。

 

「「「「私たちは、お手当てを諦めない!!!!」」」」

 

プリキュア4人とパートナーのヒーリングアニマルたち。その言葉が、その想いが、ギガビョーゲンへと向かっていく。

 

「「「「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」

 

パァァァァァァァァァ・・・・・・!!!!

 

4人は同時にギガビョーゲンにぶつかると、そこが七色に輝き出した。

 

「ギガァ・・・!?」

 

「な、何・・・・・・!?」

 

「何事なの・・・??」

 

ギガビョーゲンと、シンドイーネたちは突然の光に戸惑いの声をあげる。

 

「「「「っ・・・!?」」」

 

それはなんとグレースの花のエレメントボトル、フォンテーヌの水のエレメントボトル、スパークルの光のエレメントボトル、アースの風のエレメントボトルが輝き出した。

 

さらにケースに入っていた残りのエレメントボトルたちも輝きだし、持っていた全てのエレメントボトルが浮かび上がり集まって一つになっていくと、ハートのマークが描かれたエレメントボトルに変わった。

 

「新しいエレメントボトル!?」

 

「今まで集まったエレメントさんの力が、一つになったラビ!!」

 

全く新しいエレメントボトルが生み出されたことに驚きを隠せないグレースたち。

 

さらに・・・・・・。

 

「ワフーン・・・!!!!」

 

「ラビ!?」

 

「ペエ!?」

 

「ニャ!?」

 

ラテが大きく鳴き声を上げたと思うと、ラビリン、ペギタン、ニャトランの装身されたヒーリングステッキ、アースのハープが集まっていく。そして、注射器を模したようなアイテムが現れた。

 

そのアイテムの先端には、ラビリンたちの顔がついた4面のダイヤルと弓のような飾りが装着されている。

 

「「「「ええ〜っ!?」」」」

 

突然の変化に驚くプリキュアの4人。

 

「ラテ様が僕たちの力も一つにまとめてくれたペエ!!」

 

「さすがヒーリングガーデンの王女様だぜ!!」

 

「ワン♪」

 

「グレース!! みんなの力で浄化するラビ!!」

 

「うん!!」

 

グレースは力強く頷くと、ハート形のエレメントボトルを注射器のアイテムにセットする。

 

「「「「ヒーリングアニマルパワー全開!!!!」」」」

 

ヒーリングアニマルたちのダイヤルが回転し、その注射器型のアイテムが4つに別れるとグレースにはラビリン、フォンテーヌにはペギタン、スパークルにはニャトラン、アースにはラテの部分で止まり、グレースたち4人の服装が変化し始めた。

 

グレースは髪のボリュームが増えて、衣装の丈が伸びて長袖へと変わり、胸元にピンクのフリルが加わり、背中に緑色のリボンが加わる。靴はバラと黄色のリボンのついたハイヒールに変わった。

 

フォンテーヌは髪のボリュームが増えて、ティアラの形が少し変わって、イヤリングも少し大きくなり、紺色の服が追加されて、衣装の丈が長くなって長袖へと変わる。水色のフリルと背中に薄い紺色のリボンが加わり、靴はロングブーツからミドルブーツへと変わった。

 

スパークルはツインテールが伸びて、ティアラに黄緑と薄緑のフリルが加わり、イヤリングに四芒星が加わる。衣装の丈が伸び、伸びた先にポンポンが付き、ノースリーブのトップスからフリル付きのトップスへと変わり、黄緑のフリルが追加されて後ろのリボンが大きくなった。オーバーニーソックスが無くなり、ロリータパンプスから白い四芒星のついた黄色とオレンジのムートンブーツへと変わった。

 

アースは髪のボリュームがアップし、ティアラに黄色のフリルと赤紫のハートが加わる。衣装の丈が伸び、アシンメトリーのドレスはシンメトリーへと変わり、薄紫のフリルが両方についた。オープンショルダーの長袖になり、くるぶしにあったりんぐも左右対称となってピンクと水色の飾りがつき、靴は紫のハイヒールへと変わる。

 

そして、4人には背中に翼が生え、新しい姿へと変わった。

 

「「「「アメイジングお手当て、準備OK!!!!」」」」

 

4人は手に持っている注射器のレバーを引くと、虹色のエレメントパワーがチャージされる。

 

「「「「OK!!!!」」」」

 

そして、パートナーのヒーリングアニマルたちがダイヤルから光となって飛び出し、思念体の状態になって現れ、パートナーに寄り添った。

 

「「「「プリキュア!ファイナル!! ヒーリングっど♡シャワー!!!!」」」」

 

プリキュアたちがそう叫ぶと、レバーを押して4色の螺旋状の強力なビームを放った。4色のビームは螺旋状になって混ざり合いながら、ギガビョーゲンへと向かっていき光へと包み込んだ。

 

ギガビョーゲンの中で4色の光は、それぞれの手になって中に取り込まれていた円山先生を優しく包み込む。

 

ギガビョーゲンをハート状に貫きながら、4色の光線は円山先生を外に出した。

 

さらにもう一体のギガビョーゲンにも向かっていき、光へと包み込む。4色の光は、再度それぞれの手になって中に取り込まれていたしゅういちを優しく包み込み、同じように貫きながら外に出した。

 

「「ヒーリン、グッバイ・・・・・・」」

 

二体のギガビョーゲンたちは、安らかな表情を浮かべながら消えていった。

 

「「「「「「「お大事に」」」」」」」

 

「ワフ〜ン♪」

 

ギガビョーゲンが消えたと同時に、動物園、港町で広範囲に渡って蝕まれていた場所が嘘のように、元の色を取り戻していく。

 

「嘘でしょ!? あんなに蝕んだのに・・・!!?? あぁっ!!!」

 

シンドイーネは悔しそうにしながら、その場から姿を消した。

 

「・・・・・・まあいいの。十分楽しめたの」

 

イタイノンは逆に微笑を浮かべながらそう言い、去っていこうとする。

 

「らむっちぃ!!!!」

 

「っ・・・・・・」

 

そんな背後から叫んだスパークルの声に、イタイノンは顔を顰める。

 

「あたしは絶対に、あんたを止めてみせる!! あんたを取り戻してみせるから!!!!」

 

「・・・・・・私は助けられても、感謝しないの!!」

 

スパークルの決意を秘めたような言葉に、イタイノンは怒りのまま吐き捨てながらその場から姿を消した。

 

「あ〜あ、結局失敗しちゃっているわね・・・・・・それに、プリキュアに余計な力を与えちゃったみたいだし」

 

その光景を見ていたドクルンはため息を吐きながらそう呟く。

 

「・・・プリキュアか」

 

「??」

 

一緒に見ていたハキケイラの言葉に、ドクルンが反応する。

 

「面白い子たちだねぇ・・・!!!!」

 

「・・・・・・はぁ」

 

ハキケイラは不快になるどころか、ワクワクするように瞳を輝かせていた。ドクルンはその様子にため息をつく。

 

そして、二人はその場から姿を消したのであった。

 

ビルの上に立つ新たな姿のプリキュア4人。そんな彼女たちを太陽の光は優しく照らしていた。

 

そして・・・・・・。

 

「ん、んん・・・・・・」

 

動物園から離れた場所で円山先生が意識を取り戻し、起き上がった。

 

「こうた? こうたは無事か??」

 

円山先生は自分の息子を探そうときょろきょろし始めるも、そこは全く知らない場所であった。

 

「うっ・・・うぅ・・・・・・」

 

「っ!! しゅういちくん!!」

 

同じく円山先生の近くで倒れていたしゅういちが意識を取り戻して起き上がり、円山先生が駆け寄る。

 

「キミは、無事だったか!!」

 

「あ・・・こうたのお父さん・・・・・・?」

 

「よかった・・・・・・」

 

円山先生はしゅういちがなんともないことに安堵の声を漏らした。

 

「ここは、どこ・・・・・・?」

 

「ん〜、ここは、どこなんだろうな・・・・・・」

 

とりあえず、先生としゅういちは一緒に動物園へと帰ることになった。

 

そして、時刻は日が暮れる頃になり、動物園ではこうたが両手を握りながら父親の帰りを待ち、その近くでしゅういちの父親も自分の息子が帰ってくるのを信じて待っていた。

 

そこへ・・・・・・。

 

「こうたぁぁぁぁー!!!!」

 

「お父さーん!!!!」

 

自分を呼ぶ声が聞こえ、二人は声がした方向へと振り向くと、こちらに駆け寄ってくる円山先生としゅういちの姿があった。

 

「っ・・・しゅういち!!!!」

 

「ああ・・・・・・あぁ・・・・・・!!!!」

 

しゅういちの父親は顔を綻ばせ、こうたは目に涙を溜めながら駆け寄る。

 

「こうたぁ!!!」

 

「お父さーん!!!!」

 

円山先生とこうたはお互いに駆け寄り、抱き合った。

 

「しゅういちー!!!!」

 

「お父さーん!!!!」

 

しゅういちもお父さんに抱きついて、駆け寄りお互いに涙を流して喜んだ。

 

「うぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」

 

「ごめんな・・・心配かけて・・・・・・」

 

こうたは円山先生の服に顔を埋めて大声で泣き、円山先生は安堵の表情をしていた。

 

「よかったぁ、しゅういち・・・・・・」

 

「うっ、うぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・」

 

しゅういちも自分の父親の中で泣いていたのであった。

 

「円山さんも無事でしたか」

 

「そちらも息子さんが大事にならなくてよかった・・・・・・」

 

しゅういちの父親と円山先生は、お互いの無事を確認できて喜び合った。

 

「無事に再会できてよかったラビ」

 

「そうだね」

 

のどかたちは親子二組の光景を見守りながらそう言った。

 

「それにしても、新しいプリキュアの服!! すごくなかった!? ゴージャス盛り盛りでさあ!!」

 

「羽まで背負っちゃってなぁ!!」

 

ひなたとニャトランは先ほどのプリキュアの衣装に興奮していた。

 

「もぉ、ファッションショーじゃないのよ?」

 

「地球から新たな力を託された象徴ペエ」

 

ちゆとペギタンはそんな呑気な二人に、そう言った。

 

「これは、『スペシャルヒーリングっどボトル』と名付けるラビ」

 

「これがあれば、またギガビョーゲンが出てきても、みんなを助けられる! ありがとう、地球さん」

 

ラビリンからそう名付けられたエレメントボトルを受け取ると、のどかは改めて地球の力、想いに感謝した。

 

「これからもみんなで力を合わせて、お手当てを続けましょうね♪」

 

4人はこれからも、地球のために、みんなのためにお手当てを続けることを誓った。

 

「あっ・・・・・・!?」

 

そんな時、のどかの足の力が抜け、地面に膝をついた。

 

「っ!? のどか、どうしたラビ!?」

 

「多分、疲れちゃったのかな・・・・・・?」

 

突然、倒れそうになったのどかにラビリンが寄り添う。のどかはそんな彼女を心配させまいと笑顔を見せる。

 

「動物園でいっぱい遊んだし、大変なお手当てもあったし、いろいろ疲れちゃったもんね」

 

「もうすぐ暗くなるし、そろそろ帰りましょう」

 

「そうだね・・・・・・」

 

のどかたちは今日の疲れもあって、動物園から帰ることにしたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな頃、病院のアジトでは・・・・・・。

 

「さて、どこからアンタを調整しようかしら?」

 

ちょうど帰ってきたドクルンと一緒に彼女の部屋へと入り、覚醒したばかりのカスミーナに調整を加えようとしていた。

 

「私は別に、調整してもらわなくとも病気で蝕むことはできるのですが・・・・・・」

 

カスミーナは、自分たちの上司であるクルシーナとドクルンに謙遜しながら言う。

 

「っ・・・んっ・・・!!」

 

しかし、カスミーナは心臓の鼓動が大きくなったと思うと顔を顰め、胸を押さえて苦しみ始める。そして、瞳の色が赤から緑色へと点滅し始めていた。

 

「どうしたの??」

 

「いや・・・どうやら『偽りの私』が、私の中でまだ抵抗しているようです・・・・・・」

 

クルシーナが問いかけると、カスミーナは抑え込みながらなんとか答える。

 

「ふーん、じゃあ今までのあいつはまだ消えてないってことね」

 

「では、気休めかもしれませんが、これでも入れておきますか?」

 

ドクルンは懐からメガパーツを一つ取り出す。これを埋め込むことによって、カスミーナの力を上げて中にいるもう一つの人格を抑え込むという提案だ。

 

「・・・まあ、それでなんとかなるなら」

 

「ふふふ・・・・・・♪」

 

カスミーナの答えにドクルンは笑みをこぼすと彼女に近づき、メガパーツの胸の中に入れた。

 

「うっ!? うぅぅ・・・・・・!!」

 

カスミーナの体から黒いオーラが溢れ出すと痛みが走る。しかし、その痛みが落ち着くと黒いオーラの放出がなくなり、同時にかすみの苦痛も治まった。

 

「・・・なんとかなったようです」

 

「それはよかった。ああ、あとあなたに使って欲しいものもあるんですよ」

 

カスミーナの不調が治まったことにドクルンは微笑むも、何かを思い出したかのように言うとテーブルに置いてあったものを手に取る。

 

「それは・・・・・・?」

 

「まあ、使ってみてのお楽しみですよ。ふふふ♪」

 

疑問に思うカスミーナと、満面の笑みを浮かべるドクルン。そんな彼女の手には、丸い円の中に噴水のように分かれた3枚のプロペラのようなマークが描かれた病気のような赤色のエレメントボトルのようなものがあった。

 

「・・・で、さっきからこっちを気持ち悪い目で見てるこいつは誰なの?」

 

クルシーナはそんなカスミーナよりも、扉の前に立っている王子様風の人物ーーーーハキケイラが気になっていた。

 

「酷いなぁ、クルシーナ姉さん。僕もお父様の娘の一人なのに・・・・・・」

 

「はぁ? じゃあ、もしかしてこいつ・・・!?」

 

「そのもしかして、ですよ」

 

ハキケイラの告白に、驚くクルシーナ。それをよそにドクルンがハキケイラの横に立つ。

 

「クルシーナとカスミーナの二人だけに紹介します。彼女はお父さんの娘のーーーー」

 

「ハキケイラだ。よろしくね、姉さんたち」

 

ドクルンが紹介するよりも前に、ハキケイラは丁寧にお辞儀をしながら挨拶を交わしたのであった。

 

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