ヒーリングっど♥プリキュア byogen's daughter   作:早乙女

142 / 144
前回の続きを投稿します。
かすみの襲撃を、プリキュアたちはどう掻い潜るのか?

今月から諸般の事情で少し亀更新になるかもしれませんが、毎週更新していくつもりではあるので、よろしくお願いします。


第141話「不調」

その日の夕方、のどかたちは下校に着いており、家に帰るところであった。

 

「のどか・・・・・・大丈夫?」

 

「うん・・・大丈夫だよ・・・・・・」

 

「のどかっち・・・・・・辛くない・・・?」

 

「平気だよ・・・・・・」

 

のどかはちゆとひなたに執拗に心配されていた。大丈夫と言いながら先ほど二人の前で倒れたのだから尚更だ。

 

「ひなたちゃん、心配しないで・・・・・・あんなのただの疲れだよ。少しゆっくりすれば・・・・・・」

 

「ダメ!! のどかっちは休むの!! 大丈夫って言ってる時が大丈夫じゃないってお姉が言ってたもん!!」

 

「ひなたの言う通りよ。のどか、さっき私たちの前で倒れたじゃない。無理しちゃダメよ。今日明日はゆっくりと休むべきだと思うわ」

 

のどかは微笑みながらそう言うが、ひなたとちゆは譲らなかった。

 

「・・・・・・うん、わかったよ。今日は休むから・・・・・・ごめんね・・・・・・」

 

のどかは二人の言葉を受けて、少し寂しそうな表情を浮かべながらそう答えた。

 

すると・・・・・・・・・。

 

「のどかぁー!! みんなぁー!!」

 

「のどかちゃん!! 三人とも!!」

 

「ビョーゲンズが現れた!!」

 

「「「っ・・・・・・!!」」」

 

そこへ中島先生とラビリンたちが駆けつけ、のどかたちはビョーゲンズが出現したことを知って緊張した面持ちになる。

 

「ラビリン、のどかは家に連れて帰ってもらえる?」

 

「え・・・・・・?」

 

「な、何言ってるラビ!?」

 

ちゆはラビリンの方を見て、のどかを家に帰すように頼み、二人は驚きの声をあげる。

 

「のどかは学校で倒れたの! 今は落ち着いているけれど、プリキュアとしてお手当てをして、それでまたぶり返したりなんかしたら大変よ!!」

 

「そうだよ!! のどかっちには、無理しないでほしい・・・・・・!!」

 

「だけど、ギガビョーゲンがいるんだぜ!? 4人揃ってないと浄化できないだろ!!」

 

「でも・・・・・・!!」

 

ちゆとひなたはそう話すが、ニャトランのその言葉に迷いが生じてしまう。確かに4人で行かなければギガビョーゲンは浄化できない。だが、今ののどかの体調を考えると行かせたくはない。一体、どうするのが正解なのか・・・・・・。

 

そんな時だった・・・・・・。

 

「・・・・・・のどかは私が守ります」

 

「! アスミちゃん!!」

 

「私は、のどかの意思を尊重します。お手当てをしたいというのであれば、それは構いません。それでのどかが調子を崩しているようであれば、その分は私が助けます!!」

 

そこへラビリンから連絡を受けて遅れてやってきたアスミがそう話す。

 

「・・・・・・私、行きたい!! もしかしたら、かすみちゃんが関わってるのかもしれない・・・私はそれを確かめたいの!! だから、私も一緒に行く!!」

 

「「・・・・・・・・・」」

 

のどかはそう主張するが、ちゆとひなたはお互いに顔を見合わせながら躊躇する。

 

「ラビリンものどかの意思を尊重するラビ!!」

 

「ラビリン・・・・・・・・・」

 

「行くかどうかはのどかが決めることラビ。ラビリンものどかが危険だったらちゃんと言うラビ。だから、のどか・・・・・・一緒に行くラビ!!」

 

「うん!!」

 

ラビリンはのどかの意思を尊重して、一緒に行くことに賛成した。

 

「・・・・・・しょうがないわね。のどかが無茶なのはいつものことよね」

 

「のどかっち・・・辛かったら言ってね。あたしも助けるから!!」

 

「ありがとう、二人とも・・・・・・ごめんね・・・・・・」

 

ちゆとひなたは少し間を空けた後、のどかと一緒に行くことにした。

 

「腹が決まったら、早く行こうぜ!!」

 

「まずはメガビョーゲンを分かれて浄化するペエ。メガビョーゲンが発生してから、まだそんなに時間が経っていないはずペエ」

 

「私はのどかと一緒に行きます。ちゆとひなたはそれぞれメガビョーゲンを浄化してください」

 

「わかったわ!!」

 

「OK!!」

 

ペギタンの提案と、アスミはのどかに念のため一緒に着いていくことにし、ちゆとひなたはそれを了承すると4人は変身アイテムを構えた。

 

「「「「スタート!」」」」

 

「「「「プリキュア、オペレーション!!」」」」

 

「エレメントレベル、上昇ラビ!!」

「エレメントレベル、上昇ペエ!!」

「エレメントレベル、上昇ニャ!!」

「エレメントレベル、上昇ラテ!!」

 

「「「「キュアタッチ!!」」」」

 

ラビリン、ペギタン、ニャトランがステッキの中に入ると、のどか、ちゆ、ひなたはそれぞれ花のエレメントボトル、水のエレメントボトル、光のエレメントボトルをかざしてステッキのエネルギーを上げる。

 

アスミは風のエレメントボトルをラテの首輪にはめ込む。すると、オレンジ色になっているラテの額のハートマークが神々しく光る。

 

のどかたち3人は、肉球にタッチすると、花、水、星をイメージとしたエネルギーが放出され、白衣のような形を形成され、それを身にまといピンク、水色、黄色を基調とした衣装へと変わっていく。

 

そして、髪型もそれぞれをイメージをしたようなものへと変わり、のどかはピンク、ちゆは水色、ひなたは黄色へと変化する。

 

ラテとアスミは手を取り合うと、白い翼が舞い、ラテが舞ったかと思うとハートの中から白い白衣のようなものが飛び出す。

 

その白衣を身に纏い、ラテが降りてきたかと思うとハープが飛び出し、さらにアスミは紫色を基調とした衣装へと変わっていく。

 

衣装にチェンジした後、ハープを手に取り、その音色を奏でる。

 

キュン!

 

「「重なる二つの花!」」

 

「キュアグレース!」

 

「ラビ!」

 

のどかは花のプリキュア、キュアグレースに変身。

 

キュン!

 

「「交わる二つの流れ!」」

 

「キュアフォンテーヌ!」

 

「ペエ!」

 

ちゆは水のプリキュア、キュアフォンテーヌに変身。

 

キュン!

 

「「溶け合う二つの光!」」

 

「キュアスパークル!」

 

「ニャ!」

 

ひなたは光のプリキュア、キュアスパークルに変身した。

 

「「時を経て繋がる、二つの風!」」

 

「キュアアース!!」

 

「ワン!」

 

アスミは風のプリキュア、キュアアースへと変身した。

 

「「「「地球をお手当て!!」」」」

 

「「「「ヒーリングっど♥プリキュア!!」」」」

 

みんなは変身を終えると、それぞれのメガビョーゲンの元へと駆け出していくのであった。

 

「みんな、気をつけてね・・・・・・!!」

 

中島先生はラテを手元で預かりながら、三人の身を案じつつもその出を見守った。

 

すると・・・・・・。

 

「・・・・・・クチュン!!」

 

「え・・・・・・?」

 

突然、ラテがくしゃみをし出し、体調をさらに悪化させ始めたのだ。

 

「これって、もしかして・・・・・・? えっと・・・・・・これで・・・・・・」

 

中島先生は先ほどと同じ反応であることを思い出し、戸惑いながらもラビリンに託されて聴診器で診察してみる。

 

(あっちの方で、電車さんが泣いてるラテ・・・・・・)

 

「あっちって、駅の方・・・・・・?」

 

中島先生はその何かが起こっているとされる駅の方向を見つめながらそう言う。

 

「のどかちゃんたちに・・・知らせなきゃ・・・・・・!」

 

中島先生はそう考えながら、のどかーーーーグレースが向かったとされる場所へ走るのであった。

 

一方、その頃・・・・・・・・・。

 

「ふふふ♪ かすみ、ついに動き出したか・・・・・・見せてもらうぞ、お前の生き様を」

 

すこやか市のどこかの上空で、かすみと似た銀髪の少女がすこやか市の光景を見つめていた。

 

シュイーン!

 

「・・・・・・アンタ、何者?」

 

「ん?」

 

と、そこへクルシーナが姿を現して、かすみに似た銀髪の少女に問いかける。

 

「誰かと思えば、キングビョーゲンの娘か。かすみが世話になったな」

 

「ふざけんな。お前は誰だって聞いてんのよ」

 

銀髪の少女はそう言うと、クルシーナは顔を不機嫌そうに顰めながらそう言った。

 

「アンタ、かすみに似てるわよね。あいつとはどんな関係?」

 

「・・・・・・私はかすみの忘れ形見だ。あいつがビョーゲンズとしての本能を発揮していれば、本来持っていた力の塊さ」

 

「・・・・・・つまりは、アンタが本物のかすみってわけ?」

 

「そうとも言えるな」

 

クルシーナは再び問いただすと、銀髪の少女は不敵な笑みを浮かべながらそう話す。

 

「私は闇に生きるものでありながら、光を求めようとするあいつを気に入ってな。最初は内側からビョーゲンズの本能を呼び覚まそうとしていたが、それでも抗って人間のために尽くそうとする姿を面白いと感じたのだ。闇は光になれんと言うのに」

 

「アンタ、あいつを助けたくないわけ?」

 

クルシーナは銀髪の少女の言葉を遮って、そう問いかける。

 

「私は面白ければそれでいい。例えかすみが自分の作戦で苦しむ羽目になってもな」

 

「・・・・・・悪趣味なやつね。その辺はビョーゲンズと変わらないわね」

 

「ビョーゲンズだとも、あんな中途半端とは違うさ」

 

銀髪の少女はそう答えるも、クルシーナはそんな回答をされても面白くない。かすみをまるでどうでもいいと考えているからだ。

 

「私としては、お前と戦うのも面白そうだがな・・・・・・?」

 

「・・・・・・へぇ、アタシと戦いたいの?」

 

銀髪の少女が長剣を振り向きざまにクルシーナへと向けると、クルシーナは不敵な笑みを浮かべながら手のひらにピンク色の光弾を作り出す。

 

そのまま見つめ合う二人・・・・・・そして・・・・・・・・・。

 

「・・・・・・でも、今はその時ではない。かすみの行方も見守りたいしな」

 

「ふん・・・・・・アタシもアンタみたいなはぐれ者とはいえ、他のビョーゲンズとは戦いたくなんかないわよ」

 

「ふふふふ♪」

 

銀髪の少女はそう言って長剣を下ろすと、クルシーナも同じように光弾を引っ込める。

 

「アンタ、名前ないでしょ? アタシが付けてあげようか? アタシの名前も、お父様にもらったものだし、かすみを生み出したのはアタシだからアンタも同じでしょ?」

 

「・・・・・・好きにしろ」

 

クルシーナは指を差しながらそう言うと、銀髪の少女は淡々とそう言った。

 

「そうね・・・・・・アンタの名前は『クライナー』よ」

 

「クライナーか・・・いい名前だな。気に入ったぞ」

 

クルシーナがそう言うと、銀髪の少女ーーーークライナーは笑みを浮かべたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「メガァァァ〜!!」

 

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

その頃、すこやか総合病院の近くで生み出された救急車のような姿に、頭に宝石のようなもの、モンスタートラックのようなタイヤを付けたメガビョーゲンが口から赤い光線を吐き出して辺りを蝕んでおり、人々が逃げ惑っていた。

 

「きゃっ!!」

 

そんな中、一人の女性が転んでしまう。

 

「メッガァァァァ!!」

 

「あぁぁ・・・・・・!!」

 

そんな女性にメガビョーゲンが猛スピードで迫っていく。

 

「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」

 

「メガァ!?」

 

そこへ駆けつけたフォンテーヌとスパークルが顔面に飛び蹴りを放って、数メートル吹き飛ばす。

 

「早く逃げてください!!」

 

「ありがとうございます!!」

 

フォンテーヌは女性を立たせると逃げるように言い、女性はその場から駆け出していく。そして、フォンテーヌとスパークルの二人はメガビョーゲンを見据える。

 

「メガァァァ・・・・・・」

 

メガビョーゲンは起き上がるとプリキュアの二人を睨みつける。

 

「まだ、そんなに大きくはなってないみたいペエ。でも、油断しちゃダメペエ」

 

メガビョーゲンの様子を見たペギタンはそう推測し、二人は頷きステッキを構える。

 

「メガァ!!」

 

メガビョーゲンは頭の宝石の部分から赤い光線を放つ。二人は散会して攻撃を避ける。

 

「はぁぁぁっ!!」

 

「メガ・・・?」

 

フォンテーヌが駆け出してメガビョーゲンの横から蹴りを入れてよろつかせる。

 

「やぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「ガァァ!?」

 

そこへ高く飛んだスパークルが顔面にかかと落としを叩き込んで怯ませる。

 

キュン!!

 

「「キュアスキャン!!」」

 

その隙にフォンテーヌはステッキの肉球に一回タッチして、メガビョーゲンに向ける。ペギタンの目が光り、メガビョーゲンの中にいるエレメントさんの居場所を見つけ出す。

 

「宝石のエレメントさんペエ!!」

 

宝石のエレメントさんは頭部のランプの部分にいる模様。

 

「メガァァァァァ!!!!」

 

「っ、うわあぁぁ!?」

 

「きゃあぁ!!」

 

攻撃から復帰したメガビョーゲンは頭部のランプから4方向の赤い光線を回転させながら放ち、スパークルは咄嗟に飛び込んで伏せるようにして避け、フォンテーヌは空中へと飛び上がる。

 

「メェェェガァァァァァ!!!!」

 

「スパークル危ない!!」

 

「あっ!?」

 

さらにメガビョーゲンはタイヤを走らせてスパークルを轢こうと迫る。

 

「スパークル!!」

 

「メガビョーゲンの動きを止めるペエ!!」

 

フォンテーヌはスパークルがピンチに陥っているのを見て、ペギタンの言葉を受けてエレメントボトルを取り出す。

 

「氷のエレメント!! はぁっ!!」

 

氷のエレメントボトルをステッキにセットして、冷気を纏った光線を放ち、スパークルの前の地面を氷漬けにする。

 

「メェェェェ!? ガガガガガガガァ!?」

 

メガビョーゲンは氷漬けになった地面の上でスリップし、スパークルの横を通り過ぎるとそのまま地面の石ころに引っかかって思いっきり前へとすっ転んでひっくり返った。

 

「ふぅ〜、危なかったぁ〜・・・・・・」

 

「スパークル、怪我はない?」

 

「うん、ありがと・・・・・・」

 

スパークルは額の汗を拭いながらそう言い、そんなフォンテーヌは彼女に近づいて起こす。

 

「行くわよ!!」

 

フォンテーヌはそう言って水のエレメントボトルをステッキにかざす。

 

「エレメントチャージ!!」

 

そう言いながら光るステッキの先をハート型の模様を空中に描き、肉球に3回タッチする。

 

「ヒーリングゲージ上昇!!」

 

ステッキの先のハートマークに光が集まっていく。

 

「プリキュア!ヒーリングストリーム!!」

 

キュアフォンテーヌはそう叫びながら、ステッキをメガビョーゲンに向けて、水色の光線を放つ。光線は螺旋状になっていた後、メガビョーゲンに直撃した。

 

その光線はメガビョーゲンの中に入ると、螺旋状のエネルギーは手へと変化して、宝石のエレメントさんを優しく包み込む。

 

水型状にメガビョーゲンを貫きながら、光線は宝石のエレメントさんを外へと出す。

 

「ヒーリングッバイ・・・」

 

メガビョーゲンは安らかな表情でそう言うと、静かに消えていった。

 

「「お大事に」」

 

宝石のエレメントさんは、救急車の中へと戻り、蝕んだ箇所も元に戻っていく。

 

戦闘後、メガビョーゲンを作る元になっていたすこやか総合病院の救急車に宿るエレメントさんの様子を伺う。

 

「エレメントさん、大丈夫ですか・・・・・・?」

 

『はい♪ 助けてくださってありがとうございます♪』

 

フォンテーヌの言葉に、宝石のエレメントさんは笑顔で返事をすると救急車の中に戻っていった。

 

「よし、こっちはOKね」

 

「やったね!! フォンテーヌ!!」

 

フォンテーヌとスパークルはお互いの健闘を讃え合う。

 

「グレースとアースは大丈夫かな?」

 

「行ってみましょう。確か森に向かったはずよ」

 

二人はグレースとアースのことが気になりつつ、二人が向かった森へと行くのであった。

 

一方、その頃・・・・・・。

 

「メガァ〜・・・・・・・・・」

 

根っこのような無数の足と、両手に蕾のようなものを持つホウセンカのような顔を持つメガビョーゲンが森周辺の木々や花々を蝕んでいた。

 

「見つけたラビ!! メガビョーゲン!!」

 

「何か少し大きくなってる・・・・・・?」

 

そこへグレースとアースが発見し、グレースはいつもよりそのメガビョーゲンが大きいのではないかと推測する。

 

「それでも、浄化しなければいけないのは変わりありません。行きましょう!!」

 

「うん!!」

 

「アースがいれば楽勝ラビ!!」

 

グレースとアースはお互いにそう話しながら、メガビョーゲンへと向かっていく。

 

「メガァ・・・・・・・・・」

 

メガビョーゲンは赤い光線を吐き出しながら、無数の根っこのような足を一斉に二人へと伸ばす。

 

「っ・・・ふっ・・・はっ! たぁ!!」

 

グレースは駆け出しながら、迫ってくる根っこを紙一重で避けていく。

 

「ふっ・・・はぁ・・・!!」

 

アースは根っこを避けながら、避けきれないものは蹴り飛ばしながらいなしていく。

 

「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」

 

「メガァ・・・・・・!?」

 

そして、二人で同時にメガビョーゲンの背後にパンチを食らわせて吹き飛ばす。

 

キュン!!

 

「「キュアスキャン!!」」

 

地面に着地したグレースはステッキの肉球を一回タッチして、メガビョーゲンへと向ける。ラビリンの目が光り、メガビョーゲンの中にいるエレメントさんを見つける。

 

「花のエレメントさんはあそこラビ!!」

 

花のエレメントさんを右手の蕾あたりにいるのを発見する。

 

「メガァ・・・・・・!!」

 

メガビョーゲンは起き上がると両手の蕾を開いて、そこから赤い種のような光弾を放つ。

 

「ぷにシールド!!」

 

「っ・・・きゃあぁぁぁ!?」

 

グレースはシールドを張って防ごうとしたが、なぜか一発防いだだけで爆発によってひびが入り、二発目を防いだところで再び爆発でシールドもろとも吹き飛ばされてしまう。

 

「グレース!!」

 

距離を取っていたアースがグレースを心配して見る。

 

「うっ・・・・・・!!」

 

「グレース!! 大丈夫ラビ!?」

 

「な、なんで・・・・・・いつもだったらあんな攻撃、防いでも平気なはずなのに・・・・・・??」

 

立ち上がったグレースはぷにシールドがすぐに破壊されたことに疑問を抱いていた。

 

「やはり・・・グレースの体に、何かが起こっているのですか・・・??」

 

アースは緊張した面持ちで、グレースの謎の体調不良に影響が出ているのだと推測する。

 

「メガァ〜・・・・・・!!」

 

メガビョーゲンはお構いなしにさらに光弾を連続して放つ。

 

「っ・・・・・・!!」

 

そこへアースがグレースの前に飛び出して、ハープを構える。

 

「空気のエレメント!! はぁっ!!」

 

ハープに空気のエレメントボトルをセットして、ハープから空気の塊を無数に放つ。

 

「メガァ〜・・・・・・!?」

 

空気の塊は光弾を相殺し、さらにメガビョーゲンに直撃して後ろに吹き飛ばした。

 

「グレース、大丈夫ですか!?」

 

「うん、平気・・・・・・」

 

アースはグレースに手を貸して立ち上がらせると、二人は再びメガビョーゲンに視線を向ける。

 

「メガビョーゲン・・・・・・!!」

 

「「っ・・・・・・!!」」

 

メガビョーゲンは再び起き上がると、無数の根っこを伸ばしていく。二人は駆け出しながら再びいなしていく。

 

「はぁっ!!」

 

その最中、グレースが避けきれない根っこを蹴り飛ばすが・・・・・・。

 

「メガ・・・・・・??」

 

「え・・・・・・うっ・・・・・・!?」

 

メガビョーゲンには通用しておらず、別方向から根っこが伸びてきて、咄嗟に防ぐもに弾き飛ばされる。

 

「っ・・・!!!!」

 

グレースはなんとか地面に着地し、エレメントボトルを取り出す。

 

「実りのエレメント!! はぁっ!!」

 

実りのエレメントボトルをセットし、木の実型のエネルギー弾を放つ。

 

「メガァ・・・・・・!?」

 

エネルギー弾はメガビョーゲンの顔面に直撃して爆発する。

 

「やった・・・!!」

 

グレースは効いていると確信するが・・・・・・・・・。

 

「メガァ〜・・・・・・」

 

「っ、きゃあぁ!!!!」

 

煙の中から光弾が飛んできて、グレースに直撃して吹き飛ばされてしまう。

 

「メガァ・・・・・・」

 

煙が晴れるとそこにはなんともない様子のメガビョーゲンが立っていた。

 

「うっ・・・全然、聞いてない・・・・・・!?」

 

「どうしてラビ・・・・・・??」

 

「メガァ〜・・・・・・!!」

 

グレースとラビリンが戸惑っていると、メガビョーゲンはさらに光弾を放ってきた。

 

「危ないです!!」

 

そこへアースが飛んできて、グレースを避難させる。

 

「アース・・・・・・・・・」

 

「考えても仕方ありません。ここは私が!!」

 

不安そうな表情をするグレースに対し、アースはグレースにそう言うと飛び出していく。

 

「メガメメェ〜・・・・・・!!」

 

メガビョーゲンは向かってくるアースに対して、無数の根っこを伸ばしていく。

 

「ふっ・・・やぁ!! はぁっ!!」

 

アースは根っこを避けたり、上に乗って飛んだり、キックでいなしたりするなどしてメガビョーゲンに迫っていく。

 

「はぁぁぁぁ!!!!」

 

「メガァ!?」

 

アースはメガビョーゲンの顔面に飛び、キックを食らわせる。

 

「っ・・・・・・!!」

 

そんなアースの背後からメガビョーゲンの根っこが迫る。

 

「はぁっ!!」

 

そこへグレースがステッキからピンク色の光線を放って、その根っこを退ける。

 

「グレース!!」

 

「アース、今だよ!!」

 

「はい!!」

 

アースはそう言うとハープを取り出して、エレメントボトルを取り出す。

 

「音のエレメント!!」

 

ハープに音のエレメントボトルをセットし、弦を奏でて音波を放つ。

 

「メ・・・メガァ・・・・・・!?」

 

その音波を浴びたメガビョーゲンは苦しんで、根っこ共々その動きを止める。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「メガァ〜!?」

 

アースはその隙に強力な飛び蹴りを放って、メガビョーゲンを大きく吹き飛ばした。

 

「行けるラビ!!」

 

「うん!!」

 

グレースは援護してくれたアースに感謝しつつ、花のエレメントボトルを取り出し、ステッキへとかざす。

 

「エレメントチャージ!!」

 

そう言いながら光るステッキの先をハート型の模様を空中に描き、肉球に3回タッチする。

 

「ヒーリングゲージ上昇!!」

 

ステッキの先のハートマークに光が集まっていく。

 

「プリキュア!ヒーリングフラワー!!」

 

キュアグレースはそう叫びながら、ステッキをメガビョーゲンに向けて、ピンク色の光線を放つ。光線は螺旋状になっていた後、メガビョーゲンに直撃した。

 

その光線はメガビョーゲンの中に入ると、螺旋状のエネルギーは手へと変化して、花のエレメントさんを優しく包み込む。

 

花状にメガビョーゲンを貫きながら、光線は花のエレメントさんを外へと出す。

 

「ヒーリングッバイ・・・」

 

メガビョーゲンは安らかな表情でそう言うと、静かに消えていった。

 

「「お大事に」」

 

花のエレメントさんは、森の中にあったホウセンカの中へと戻り、蝕んだ箇所も元に戻っていく。

 

「やりましたね、グレース・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

アースが駆け寄って健闘を讃えようとするが、グレースの表情は暗かった。

 

「私・・・全然、役に立ってなかったな・・・・・・」

 

「っ・・・・・・・・・」

 

グレースはそう言いながら酷く落ち込んでいた。なんだかよくわからないが、自身の攻撃が全くメガビョーゲンに聞いておらず、プリキュアとしてお手当てがうまくできなかったことを気にしていたのだ。

 

「そんなことはありません」

 

「え・・・・・・?」

 

「グレースが放ってくれた最後の一発、あれがなければ私はやられるところでした。グレースがしっかりと守ってくれたから浄化できたのです。守ると言っておきながら、守られてしまいましたね・・・・・・」

 

アースは落ち込むグレースに、そう言いながら微笑む。

 

「でも、またあんなことが起きたら・・・・・・」

 

「グレースは・・・!! グレースは何のために来たのですか? グレースの夢の中で出てきたというかすみさん・・・これが彼女のせいなのか、だとしたらどうしてこんなことをするのか探るためでしょう? でしたら、こんなところで落ち込んでいる暇はありません。どんなことがあっても、突き進んで確かめるべきです!!」

 

「っ!!」

 

「言ったでしょう? もしもの時は私が背中を守ります。だから、グレースはそのまま突き進んでください。私は何があろとグレースの側にいますから・・・!!!!」

 

不安が拭えないグレースに、アースはそう諭して彼女の背中を押すような言葉をかける。

 

「・・・・・・そう、だね。ありがとう・・・情けないって思っちゃ、ダメだよね・・・・・・」

 

アースの言葉に、グレースは微笑んでそう答えた。

 

「おーい!! グレース!! アース!!」

 

「!! フォンテーヌ!! スパークル!!」

 

そこへ後を追ってやってきていたフォンテーヌとスパークルが合流する。

 

「そっちは大丈夫みたいね」

 

「そっちもやったんだね!」

 

グレースとフォンテーヌはお互いにメガビョーゲンを浄化したことを話す。

 

「あとはギガビョーゲンだけだぜ」

 

ニャトランがそう言うと・・・・・・。

 

「みんなー!!!!」

 

後を追ってきた中島先生がこちらへと向かってきた。

 

「先生・・・・・・?」

 

「はぁ・・・はぁ・・・やっと、追いついた・・・はぁ・・・」

 

中島先生は息絶え絶えになりつつも、プリキュアたちの前に近寄った。

 

「あのね・・・怪物がもう一体・・・現れたみたいなの・・・・・・!!」

 

「「っ!?」」

 

「「ええ!?」」

 

中島先生がそう伝えると、グレースたちは驚きの表情と声を出す。

 

「さっき聴診器を使って、ラテちゃんの声? 聞いて、みたんだけど・・・駅の方に現れたみたい・・・・・・電車が泣いてるって言ってたわ・・・・・・」

 

「すこやか駅ね!!」

 

「しかもメガビョーゲンペエ・・・!!」

 

中島先生は朧げながらもラテが話していたことを伝えると、フォンテーヌがすこやか駅に現れたこと、ペギタンがメガビョーゲンが現れたことを察する。

 

「ギガビョーゲンはどうする・・・・・・?」

 

「そうだね・・・・・・ギガビョーゲンは4人いないとキツイかも・・・・・・」

 

ニャトランが学校で暴れていると思われるギガビョーゲンについて問うと、スパークルはそっちに行くべきではないと判断する。

 

「私がすこやか駅に向かいましょう」

 

「アース・・・・・・」

 

「三人はギガビョーゲンを阻止してください。私がすこやか駅のメガビョーゲンを浄化して、こっちへ駆けつけるまで抑えるのです」

 

「うまく行くかなぁ〜・・・それ・・・・・・」

 

アースがすこやか駅にいるメガビョーゲンを相手にすると言うと、任されたギガビョーゲンをスパークルはあまり気が進まない様子でいた。

 

「迷ったって仕方ないわ。メガビョーゲンはアースに任せましょう。私たちはギガビョーゲンを!!」

 

「わかった・・・・・・!!」

 

「うん!!」

 

こうして4人はアースとグレースたち三人に別れて、浄化へと動くことになった。

 

「みんな・・・・・・気をつけてね・・・・・・」

 

中島先生は4人を心配そうに見つめていた。

 

その時だった・・・・・・・・・。

 

ドスッ!!!!

 

「あっ・・・・・・!!」

 

「っ!? キャン!!」

 

突然、中島先生の背中を強い衝撃が襲い、彼女はそのまま地面へと倒れてしまい、そのままラテは地面へと投げ出されてしまう。

 

「・・・・・・・・・」

 

それを見つめていたのは黒いフードを深くまで被っていた人物ーーーーかすみだった。

 

かすみは中島先生の体を持ち上げると、気絶している中島先生の顔を見つめる。

 

「ワン!! ワンワン!!」

 

そこへ体調の悪いラテがかすみを見つめながら大きく吠える。その表情は悲しげなものだった。

 

「のどかに伝えてくれ・・・・・・私は・・・・・・ここにいるぞ、ってな・・・・・・」

 

かすみはラテへ伝言を残すと、そのまま中島先生を連れたまま姿を消してしまった。

 

「クゥ〜ン・・・・・・・・・」

 

ラテは消えていったかすみのいた場所を悲しげに見つめる。

 

「ウゥゥ・・・ウゥゥ〜ン・・・・・・」

 

ラテはグレースたちに中島先生が攫われたことを伝えるべく、体調の悪い体を必死に動かして向かっていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「かすみのやつ・・・何する気なのかしら・・・? しかも、アタシの先生まで攫って・・・・・・!!」

 

クルシーナは上空でその様子を面白くなさそうに見つめていた。

 

「おそらく、あれでグレースを引き寄せるつもりなんだろう。かすみの狙いはグレースのはずだからな・・・・・・」

 

「ふーん・・・まあ、別にケガさせないならいいけど」

 

クライナーがそう答えると、クルシーナは特に気にもしていない様子だった。

 

「少し私も手助けしてやろう・・・・・・」

 

クライナーは不敵な笑みを浮かべながらそう言うと、手のひらを広げると禍々しい色のナノビョーゲンを無数生み出す。よくみるとそのナノビョーゲンは紫色のオーラに包まれていて、顔つきも目付きが鋭く赤くなっていて、口の中も紫色で牙のようにギザギザになっていた。

 

「何する気よ? それに、そのナノビョーゲン・・・・・・」

 

「かすみの生み出した産物を、もっと強くしたらどうなるかと思ってな・・・・・・」

 

クルシーナの疑問に、クライナーは笑みを崩さずにそう答える。

 

「行け! ナノビョーゲン」

 

「「「ナノ・・・!!」」」

 

クライナーの指示を受けて、ナノビョーゲンはすこやか駅、そして学校へと飛んでいく。

 

「さあ、どう面白くなるか・・・・・・ふふふふ♪」

 

(こいつ、タダモンじゃないわね・・・・・・下手したら進化したダルイゼンより強いんじゃない?)

 

面白いものを見るようにクライナーが不敵に笑みを浮かべるのに対し、クルシーナはこのクライナーが、ヘバリーヌやダルイゼンとは何かが格が違うテラビョーゲンであることを感じざるを得ないのであった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。