ヒーリングっど♥プリキュア byogen's daughter   作:早乙女

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後編になります。
今回は今まで書く中で一番複雑になっちゃったかと思います。
でも、これが書きたかったことでもあります!
どうぞ!


第14話「蹂躙」

 

二人がグレースの元へと向かう数分前・・・。

 

グアイワルのメガビョーゲンは上空へと高く浮かび上がって、体を回転させて水の塊を撒き散らす。

 

「ふっ!」

 

「はぁ!」

 

フォンテーヌとスパークルはそれぞれ飛んできた水の塊をキックやパンチで打ち砕く。

 

メガビョーゲンは二人に近寄らせないように、回転して水の塊を放つ攻撃を繰り返している。

 

スパークルとニャトランはお互いに頷くと、ステッキをメガビョーゲンへと向ける。

 

「はあぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

黄色のエネルギーをメガビョーゲンの顔に向かって放ち、直撃を受けたメガビョーゲンは回転が止まり、地面へと落ちていく。

 

その勢いのまま、菱形の模様が描かれたヒーリングボトルをステッキへとかざす。

 

「エレメントチャージ!!」

 

そう言いながら光るステッキの先をハート型の模様を空中に描き、肉球に3回タッチする。

 

「ヒーリングゲージ上昇!!」

 

ステッキの先のハートマークに光が集まっていく。

 

「プリキュア!ヒーリングフラッシュ!!」

 

スパークルはそう叫びながら、ステッキをメガビョーゲンに向けて、黄色の光線を放つ。光線は螺旋状になっていた後、メガビョーゲンに直撃した。

 

その光線はメガビョーゲンの中に入ると、螺旋状のエネルギーは手へと変化して、メガビョーゲンの中にいた雨のエレメントさんを優しく包み込む。

 

菱形状にメガビョーゲンを貫きながら、光線は雨のエレメントさんを外へと出す。

 

「ヒーリングッバイ・・・」

 

メガビョーゲンは安らかな表情でそう言うと、静かに消えていった。

 

「「お大事に」」

 

雨のエレメントさんが宙で自身の体を光り輝かせていくと、蝕んだ箇所も元に戻っていく。そして、エレメントさんは雨粒の中へと戻っていく。

 

「ちっ・・・我が勝利の記念日は延期だ!」

 

グアイワルは舌打ちをしながら撤退していった。

 

別のメガビョーゲンが現れたことを知らない二人は変身を解こうとしたが、突然木の向こうから強烈な光が輝いているのが見えた。

 

「うっ・・・な、何!?」

 

「ちょっ・・・眩しいんだけど!?」

 

あまりの眩しさに怯む二人だが、光はやがて消えて元の明るさに戻っていく。

 

「何だったの・・・?」

 

「あっちで何かあった・・・?」

 

疑念を抱く二人だが、そこへとある悲鳴が聞こえたことで確信へと変わった。

 

うあぁぁぁぁ!!!

 

「! 今の悲鳴って・・・?」

 

「のどかっちの声だよ!!」

 

二人は顔を見合わせて頷くと、光が放たれた方向へと走っていく。

 

ラテがいなかったからわからなかったけど、メガビョーゲンがもう一体現れたのかも・・・?

 

二人は急いで現場へと向かった。

 

フィルムカメラと一体となっているメガビョーゲンが見えてくると、その両手にはキュアグレースが掴まれていた。

 

「はぁ・・・ぁぁ・・・」

 

グレースの苦しみの声は弱弱しくなっていた。

 

「グレース!!」

 

スパークルは助けようと飛び出そうとするも、フォンテーヌに止められる。

 

「フォンテーヌ!?」

 

「近寄っちゃダメ! 逆に人質に捕られるかも・・・!!」

 

「でも、早く助けないと・・・!!」

 

「わかってるわ!! だから・・・!!」

 

フォンテーヌはそう言ってステッキを構えて、水色のエネルギーをチャージする。

 

「同時に、これで攻撃するの」

 

「あ、そっか!」

 

スパークルも理解すると、ステッキを構えて黄色のエネルギーをチャージしていく。

 

「「はあぁぁぁぁぁぁ!!!」」

 

フォンテーヌとスパークルは水色と黄色の光線を同時に放つ。

 

「メガァ・・・!?」

 

メガビョーゲンは思わず両手からグレースを離し、掴まれていたグレースは地面へと落ちる。

 

「うぅ・・・あ・・・」

 

グレースは虚ろな目から戻っていく視界で、エネルギーが飛んできた方向を見ると、安堵の表情を見せる。

 

「スパー・・・クル・・・フォンテー・・・ヌ」

 

「グレース大丈夫!?」

 

「大人しくしなきゃダメって言ったのに・・・!!」

 

スパークルの心配する声と、フォンテーヌのやや叱責する声が聞こえる。二人は本気でグレースを心配していたのだ。

 

「ほう・・・ようやく3人揃いましたか。でも、1人が3人に増えたところで・・・」

 

「メガー!!」

 

攻撃から復帰したメガビョーゲンが左腕のフィルムを振り回して放り投げる。

 

「ふっ!」

 

「はぁぁ!!」

 

フォンテーヌはそれを蹴りで払いのけると、スパークルがうまくキャッチしてメガビョーゲンへと放り投げる。

 

「メ、メガ!? ビョー・・・ゲン・・・!!」

 

飛んできた自分のフィルムにぐるぐると巻かれたメガビョーゲンは転倒して地面へと倒れた。

 

ひとまずメガビョーゲンを行動不能にして、グレースへと駆け寄る。

 

「グレース!!」

 

「しっかりしてよぉ!!」

 

「うぅ・・・!!」

 

フォンテーヌとスパークルが呼びかけるも、グレースはいまだに目は虚ろで体をガクガクと震わせている。

 

ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・!!

 

グレースの心臓の鼓動は先ほどではないが早くなっていた。プリキュアに変身すれば起こすはずのない不調が、メガビョーゲンからのダメージも祟ったのか体に力が入らないでいる。

 

「メガビョーゲン、何をしているんです。さっさと潰して下さい」

 

ドクルンは巻きついているフィルムを氷漬けにして砕き、メガビョーゲンを動けるようにする。

 

「メ、メガ、メガー!!」

 

メガビョーゲンは立ち上がると、レンズから赤い光線を照射する。フォンテーヌは飛び上がってかわし、スパークルもグレースを抱えたまま飛び退く。

 

「スパークル、グレースをどこかに避難させて。メガビョーゲンは私が!」

 

「わかった!!」

 

そう言ってフォンテーヌはメガビョーゲンに一人立ち向かおうとする。

 

「はあぁぁぁぁ!!」

 

フォンテーヌは飛び上がって、メガビョーゲンに飛び蹴りを入れる。

 

「メ、ガ!?」

 

メガビョーゲンは蹴りを食らってよろける。フォンテーヌは飛び蹴りの反動を生かして、ステッキを構えて追撃をしようとする・・・。

 

シュッ!! シュッ!!

 

「フォンテーヌ!!」

 

「え・・・きゃあ!」

 

そこへ氷柱のような氷の塊が飛んできたのだ。ペギタンの声でフォンテーヌは間一髪反応して避けると、地面へと着地する。

 

飛んできた先を見てみると、ドクルンが氷の塊を宙に浮かせていた。

 

「全く世話が焼けるメガビョーゲンですね・・・でも、邪魔はさせませんよ?」

 

ドクルンがやれやれと首を振りながら、無表情で再びフォンテーヌへと氷を飛ばす。

 

「あいつ・・・あんな力があるの・・・?」

 

フォンテーヌはバックステップで氷の塊を交わしながら疑問をつぶやく。この前まではあんな能力を見せたことはなかったドクルン。

 

「ふん!」

 

ドクルンは間一髪入れずに右足を地面に叩きつけると、フォンテーヌの足元から氷の柱が出現する。

 

「きゃあ!!」

 

バックステップで着地した瞬間を狙われたフォンテーヌは氷の柱を受けてしまい、打ち上げられ地面へと落ちる。

 

「フォンテーヌ!!」

 

グレースのそばにいたスパークルが声を上げる。

 

「メガビョーゲン、今のうちにあっちを蝕んでください」

 

「メガビョーゲン!」

 

ドクルンは体勢を整えたメガビョーゲンにまだ蝕まれていない林のような道へと指をさすと、メガビョーゲンはそっちへと移動しようとする。

 

「行かせないよ!はぁぁ!」

 

「メガ!?」

 

スパークルはそうはさせないと言わんばかりに、メガビョーゲンへと飛ぶと足裏を蹴りつける。

 

メガビョーゲンは再び地面へと仰向けに転倒。そこへ煙の中からフィルムが飛び上がり、それが飛んでいった先は・・・!

 

「ああ・・・ラテ!!」

 

「ラテ様!!」

 

メガビョーゲンの外れたフィルムが飛んだ向こうにはぐったりとしているラテの姿があった。このままでは大きなフィルムでラテが下敷きに・・・!!

 

「危ない!!」

 

フォンテーヌは立ち上がって飛び出すと、ラテを庇うように抱きかかえる。

 

ドン!!!

 

「うっ・・・くっ・・・!」

 

フォンテーヌの背中にフィルムが直撃し、痛みに呻き倒れそうになるのを堪える。

 

「フォン、テーヌ・・・!!」

 

いまだに立ち上がれないグレースが声を振り絞る。

 

「クゥ~ン・・・」

 

「うっ・・・大丈夫よ、ラテ。あなたは私たちが守るから・・・」

 

右目を顰めつつも、ラテに心配させないように笑顔を作る。

 

「・・・・・・・・・」

 

それを見ていたドクルンは沈黙していた。彼女の頭の中にある一つの映像がフラッシュバックしたのだ。

 

ーーーーベッドの上、他のベッドの女の子の方へ背を向けて歩いていく女性。自分はその女性に手を伸ばしている。

 

「・・・ドクルン?」

 

スタッドチョーカーのブルガルが、急に大人しくなったドクルンに声をかける。

 

ドクルンはしばらく沈黙すると、右手に冷気を迸らせてハンマーのようなものを作る。

 

「ふっ・・・!!」

 

そして、立ち上がろうとするフォンテーヌの上へ瞬間移動をして、ハンマーを上から振りおろす。

 

「あ・・・ぐっ!?」

 

気づくのが遅れたフォンテーヌはハンマーをそのまま背中へと重い一撃を受けてしまい、倒れそうになりながらもしっかりと足を支える。顔は苦痛の表情になっていた。

 

「あ・・・あ・・・きゃあ!!」

 

痛みに呻くフォンテーヌを、ドクルンは横から蹴りを入れて吹き飛ばす。

 

背中から木へと打ち付けられるフォンテーヌ。ハンマーの痛みと重なって、倍の痛みが襲う。

 

さらにドクルンが地面に右足を叩きつけると、フォンテーヌの下から氷が発生し、足が凍りつく。体と地面がくっつくように凍りついて、思うように身動きが取れなくなったフォンテーヌにドクルンが近づく。

 

「全く、他人を構っているなんて・・・論理的ではありませんね・・・」

 

ドクルンの表情は体が凍りつくほどの冷たいものだった。彼女は感情のこもっていない声でそう言いながら、右の人差し指から白色のエネルギーを集め始める。

 

フォンテーヌは痛みに呻きながら顔を上げると、ドクルンが人差し指をこちらに向けていた。

 

(やられる・・・!!)

 

ドクルンが右手からエネルギーを発射しようとした時、そこへハート型のエネルギーが飛んできた。

 

「!!??」

 

ハート型のエネルギーはドクルンの左肩に直撃して彼女はよろけ、レーザー状に放たれた光線はフォンテーヌの後ろの木に当たり、彼女の顔すれすれが氷漬けになった。

 

痛みに顔を顰めたドクルンが光線の飛んできた方向を見ると、そこにはまだ倒れたまま、ステッキをこちらに向けていたグレースの姿だった。

 

「フォン、テーヌ・・・早く、そこから・・・」

 

「!・・・ふっ・・・くっ!」

 

声を絞り出すように言ったのはそこから離れることだった。フォンテーヌはグレースの方を見つめると、地面に力を入れて氷から脱出し、ひとまずラテを抱えて、そこから離れる。

 

ドクルンは特に追撃することなく、グレースの元へと走る後ろ姿を無表情で見つめていた。

 

「ドクルン、どうした? いつものお前らしくないブル」

 

ブルガルは冷静な口調ながらも、ドクルンを心配する。彼女は基本侵略活動はメガビョーゲン任せだ。そんな彼女が自分から手を出そうとするなんて、ドクルンじゃない。

 

「・・・失礼、ちょっと取り乱しました」

 

ドクルンは眼鏡を上へと上げながら、気持ちを落ち着かせる。

 

「くっ・・・うぅ・・・」

 

一方、グレースは顔を苦痛に歪めながらも、木に手を這わせて無理にでも足を入れて立とうとしていた。

 

「わ・・・私、も・・・」

 

「グレース!? 休もうよ少し!!」

 

メガビョーゲンを阻止して戻ってきたスパークルが叫ぶ。

 

「ダメよ!! 無茶したら!!」

 

フォンテーヌまでもがそう言っても、グレースは首を振って止めようとしない。

 

「全くわかりませんねぇ、そこまでして私たちを止めたいわけが。そんなまともに動けない体で何ができるというのですか?」

 

ドクルンは無表情でグレースの行動を嘲る。

 

「動けないわけじゃ・・・ないよ・・・」

 

「どういう意味ですか?」

 

「まだ体は動くよ・・・動く限り、私は戦うよ・・・例え苦しくても、辛くても・・・私は自分以外に苦しんでる人を放っておけない・・・!! 今まで誰かに助けられてばかりだから・・・だから、私は、私が助けたい・・・!!」

 

グレースは病弱な体で、病気をした。みんなに助けられた。だから、そんな人たちに憧れて、自分も誰かを助けたいと思った。

 

だって、自分が苦しいと思っている人を、放っておけないから・・・!!

 

スパークルはそのグレースの言葉を聞くと、自分の首後ろへと彼女の腕を回し支えるように立ち上がらせる。

 

「スパークル・・・?」

 

「一緒にやろう? こうすれば、二人で一人っしょ?」

 

「! うん・・・!」

 

グレースの表情に笑顔が戻った。一人では無理でも、二人三脚でやればきっと上手くいく。

 

それを見ていたフォンテーヌも微笑む。

 

「しょうがないわね。これが終わったら、今日はもう休むこと! わかった?」

 

「フォンテーヌ・・・ありがとう・・・!」

 

二人が三人になり、そして、3人で臨戦態勢となる。

 

「なら、三人仲良く苦痛へ沈めてあげますよ。メガビョーゲン、いつまでも倒れてないで、プリキュアを倒してください」

 

「メ、メガー!」

 

メガビョーゲンは立ち上がると再びレンズから赤い光線を照射する。三人はそこから飛び退くことで光線を交わす。

 

「よーし!」

 

「え、スパークル、ふわぁー!?」

 

スパークルは空中で両腕を掴むとグレースと一緒にその場で体を回転させる。

 

「何をするのかわかりませんが、撃ち落としてあげますよ」

 

空中に氷の塊を出現させると、グレースとスパークルの二人へと投下する。

 

「させないわよ!!」

 

フォンテーヌが飛び上がって、氷の塊を蹴り飛ばす。

 

「っ・・・!!」

 

氷の塊はドクルンの周囲の地面へと落ち、彼女は思わずかばうように顔に右腕をやる。

 

彼女が右腕を離すと、目の前にフォンテーヌが立っていた。

 

「やりますね・・・」

 

「あなたの好きにはさせない!!」

 

フォンテーヌは、ドクルンが攻撃を仕掛けてきても良いように臨戦態勢を取っていた。

 

「行くよー、グレース!!」

 

「ちょ、ちょっと待っ・・・ふわぁぁぁぁ!!」

 

その隙に回転しながらスパークルはグレースをメガビョーゲンへと放り投げる。悲鳴を上げるグレースだが、メガビョーゲンの姿を捉える。

 

「はあぁぁぁぁ!!!」

 

「メガァ!?」

 

グレースは表情を戸惑いから真剣な表情になり、両脚を合わせて槍のようになりながら高速で突っ込む。メガビョーゲンのレンズへと激突し・・・。

 

パリンッ!!!!!

 

レンズが割れて砕け、メガビョーゲンが吹き飛んでいく。

 

グレースもかなりの反動で吹き飛び、スパークルがうまく受け止める。

 

「グレース、大丈夫!?」

 

「ふぇぇ・・・」

 

グレースは目を回してはいたが、大怪我もなく無事な様子。

 

「フォンテーヌ、今のうちペエ!!」

 

「うん」

 

フォンテーヌは頷くと、水の模様が描かれたヒーリングボトルをステッキへとかざす。

 

「エレメントチャージ!!」

 

そう言いながら光るステッキの先をハート型の模様を空中に描き、肉球に3回タッチする。

 

「ヒーリングゲージ上昇!!」

 

ステッキの先のハートマークに光が集まっていく。

 

「プリキュア!ヒーリングストリーム!!」

 

キュアフォンテーヌはそう叫びながら、ステッキをメガビョーゲンに向けて、水色の光線を放つ。光線は螺旋状になっていた後、メガビョーゲンに直撃した。

 

その光線はメガビョーゲンの中に入ると、螺旋状のエネルギーは手へと変化して、光のエレメントさんを優しく包み込む。

 

水型状にメガビョーゲンを貫きながら、光線は光のエレメントさんを外へと出す。

 

「ヒーリングッバイ・・・」

 

メガビョーゲンは安らかな表情でそう言うと、静かに消えていった。

 

「「お大事に」」

 

光のエレメントさんは、カメラの中へと戻り、蝕んだ箇所も元に戻っていく。

 

「ワゥ~ン!」

 

体調不良だった子犬ーーーラテも額のハートマークが黄色から水色に戻り、元気になった。

 

「キュアフォンテーヌ・・・あなたは残酷ですね・・・」

 

ドクルンは哀れんだような笑みを浮かべながら、その場を立ち去ったのであった。

 

「やったね!! フォンテーヌ!!」

 

スパークルがグレースの前に出て手を振ると、フォンテーヌは笑みを浮かべた。

 

グレースもその様子を見て、安堵したような微笑みを浮かべる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、その時だった・・・・・・。

 

ドスッ!!!

 

「え・・・?」

 

体が反射を起こすような衝撃、それは背中から感じた。そして、彼女の背中は血が出ていないものの、誰かの右腕に貫かれていたのだ。

 

「うぅ・・・く・・・」

 

「グレース! どうしたラビ!?」

 

体に苦痛を感じながら、後ろに顔と視線を動かすと、そこにいたのは・・・。

 

「ク、クルシー・・・ナ・・・?」

 

ビョーゲンズの幹部、クルシーナだった。彼女は不機嫌そうな顔をしながら、右腕をグレースの背中へと突っ込んでいる。

 

「フフ・・・」

 

グレースが正体に気づくと、クルシーナは不敵な笑みを浮かべて右手を弄るように動かし、何かを掴む。それは彼女の心臓・・・。

 

ドクン、ドクン、ドクン、ドクン!!!

 

「かはぁ、ぁ・・・あぁ・・・」

 

グレースの口から空気が漏れるのと同時に心臓の鼓動が早くなり、彼女にこれまでとは比べものにならないほどの痛みが襲う。

 

心臓が、痛い・・・痛い・・・苦しい・・・イタイ・・・クルシイ・・・イタイイタイイタイ・・・!!

 

胸を鈍器で殴られたかのような死ぬほどの苦痛、意識が急激に落ちていく・・・・・・。

 

「「グレース!!」」

 

クルシーナがいることに気づいたフォンテーヌとスパークルは彼女に駆け寄ろうとする。

 

「ちっ・・・ウツバット」

 

「ウツ!!」

 

クルシーナは舌打ちをすると、左腕で被っている帽子を上空へと放り投げる。帽子は一回り大きくなると、顔のような口を開けて中から小さなコウモリの妖精のようなものを吐き出す。

 

「! きゃあ・・・!!」

 

「うっ・・・!」

 

「モリリン・・・!!」

 

二人はコウモリの群れに邪魔をされ、グレースへと駆け寄る走りを止めてしまう。

 

その隙にクルシーナはグレースの心臓を掴んだ右腕を引き抜くと、グレースはまるで操り人形から糸が切れたかのように倒れていく。

 

そして、変身も解けてしまい、ただの花寺のどかに戻ってしまう・・・。

 

「! のどかぁ!!」

 

ステッキから元に戻ったラビリンは、小さな体で倒れるのどかを受け止める。

 

一方、クルシーナは手のひらに握りこぶしと同じ大きさの赤く蠢くものを持っていた。それは黒いバラの形へと姿を変えた。しかも、それは3つになっている。

 

「フフフ・・・大きく成長したじゃん」

 

クルシーナは不敵な笑みを浮かべると、ラビリンが地面に落ちないように必死に支えているのどかの方を見やる。

 

蠢く何かは・・・まだ、残っている。

 

「まだ、成長できるんだ・・・」

 

のどかの体の中に蠢く何かがまだあることを確認すると微笑むクルシーナ。そのままその場を立ち去ろうとしたが・・・。

 

「「はあぁぁぁぁぁぁ!!」」

 

プリキュアの叫び声が背後から聞こえる。どうやら自分へと攻撃しようとしている模様。

 

現にフォンテーヌとスパークルはエネルギーをこちらに向かって放っている。

 

クルシーナは顔を顰めると右腕を黒い木の幹へと変形させ、振り向きざまに薙ぎ払う。二つのエネルギーは跡形もなく消滅した。

 

「何? アタシはお前らに用はないんだけど?」

 

腕を元に戻したクルシーナがそう言い放つも、フォンテーヌとスパークルは怒りの顔をしながら、こちらにパンチを繰り出してくる。

 

「よくも、グレースを・・・!!」

 

「絶対に、許さない・・・!!」

 

「何よ、仲間が一人倒れたぐらいで・・・」

 

クルシーナはフォンテーヌの拳を二回避けた後に右手で受け流して転ばせ、続いて飛んできたスパークルの拳を避けて、蹴りを受け流して彼女の眼前に近寄り、右拳で吹き飛ばす。

 

「「はあぁぁぁぁ!!」」

 

フォンテーヌとスパークルは同時に飛び上がって、飛び蹴りを繰り出す。

 

「はあ、少しは場数の差をわからせてやったほうがいいかしらね・・・」

 

クルシーナはため息を吐くと、右足を叩きつけて細く黒い木の壁を作り出すと二人の飛び蹴りを受け止める。

 

「ふん・・・」

 

クルシーナは自分の前に立った壁に手のひらを当てると、それを突き破るかのようにプリキュア二人の白い異空間が壁から現れ、茨のような黒いビームを放った。

 

「あぁ!!」

 

「うわぁ!!」

 

植物がまるで急成長するような軌道を描く茨のビームに当たって絡め取られ、上空へと吹き飛ばされる二人。

 

「ウツバット、戻れ」

 

クルシーナはウツバットに声をかけると、上へと飛んで一回り小さなサイズへと戻ると彼女の頭へと収まる。

 

クルシーナは自分が出した木の壁の上に立ってスパークルの方へと飛び出す。

 

スパークルはパンチで迎撃しようとするが、直前でクルシーナの周囲に黒い茨と花が舞ったかと思うと姿を消す。

 

「え、消えた?ーーーーきゃあ!!!」

 

スパークルの背後からクルシーナが上空から蹴りを浴びせて吹き飛ばす。反応が遅れたスパークルはそのまま食らって地面へと吹き飛ばされる。

 

「スパークル!!」

 

叫ぶフォンテーヌの目の前に不敵な笑みを浮かべたクルシーナの姿が。フォンテーヌは空中で回し蹴りを振るうも、クルシーナはフォンテーヌの足を苦もなく掴む。

 

「・・・!?」

 

「この程度・・・?」

 

「きゃあぁぁぁぁ!!」

 

クルシーナはそのまま振り回すと、地面へと放り投げる。フォンテーヌはかなりの速度で投げられたため、着地体勢が取れずに地面へと叩きつける。

 

「くっ・・・うっ・・・!」

 

フォンテーヌはダメージを負いながら立ち上がろうとするが、その背後へクルシーナが瞬間移動する。

 

「あ・・・!?」

 

クルシーナは右手でフォンテーヌの右腕を掴むと後ろ手に抑え、左手で黄色い花びらを出現させるとそれをフォンテーヌの口と鼻を覆うように抑え込む。

 

「んぐっ!? んんん、んんぅ!!」

 

「フフフ・・・・・・」

 

フォンテーヌは振りほどこうと抑え込まれていない方の手を掴み、首を振るも、利き腕を抑えられているせいで力が入らず、なかなか振り解けない。

 

「フォンテーヌ!!」

 

「・・・ウツバット」

 

スパークルはフォンテーヌへと駆け寄るも、顔をしかめたクルシーナがウツバットに指示、帽子の顔がスパークルの方を向くと口から小さなコウモリの妖精のようなものを吐き出し、スパークルの行手を遮る。

 

「あ! ま、また・・・!」

 

「これじゃあ、近寄れねぇ!!」

 

スパークルはまとわりつく小さなコウモリを追い払おうと苦闘。

 

その間、クルシーナはフォンテーヌの足掻く姿に笑みを浮かべる。

 

フォンテーヌはしばらく振り解こうとしていたが、少しずつもがく力が緩慢になってきた。

 

何、これ・・・な、なんだか力が抜けて・・・。

 

フォンテーヌの視界が少しぼやけてきた、その時・・・。

 

「はあぁぁぁぁ!!」

 

小さなコウモリをなんとか追い払ったスパークルが黄色のエネルギーを飛ばす。クルシーナはそれに気づくとフォンテーヌから両手を離し、瞬間移動をして退避する。

 

「うぅっ・・・! ゲホゲホゲホッ!!!」

 

解放されたフォンテーヌは両膝をつくと、片手で首を抑えながら咳き込んでいた。

 

「フォンテーヌ、大丈夫!?」

 

「ゲホゲホゲホッ・・・え、ええ、だいじょーーーーあ・・・!」

 

フォンテーヌは咳き込みながらも、立ち上がろうとするも足元がふらつく。視界もなんだかピントが合っていないように感じる。

 

(あ、あれ・・・? なんか、視界がぼやけて・・・)

 

フォンテーヌは自分の身に異変が起きたのを感じていた。実はクルシーナに抑え付けられたとき、左手で何かを嗅がされていた。

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

「フォンテーヌ、大丈夫ペエ!?」

 

ペギタンが心配して声をかける。よく見ると彼女は肩で呼吸をしていて、額は汗で濡れていた。

 

クルシーナは握った左手を開くと、黄色い花びらをパラパラと地面へと落とす。

 

「そ、それ、は・・・」

 

「フフフ・・・可愛い花には毒があるってね」

 

フォンテーヌはクルシーナが持っていた花びらの花の名前を知っていた。外国にしか存在しないはずの、強力な猛毒植物だった。

 

「もうやめといたら? アタシはお前らに用はないの。それに、そこの水色のプリキュアはあと数分しか戦えないし、そこの黄色のプリキュアは大して戦闘なんかできないでしょ」

 

「っ・・・!!」

 

クルシーナの侮蔑とも取れる言葉に、フォンテーヌは怒りを滲ませてステッキを構える。

 

ーーーー許せない、友達をあんな目に合わせておいて・・・!!!!

 

フォンテーヌはステッキに水色のエネルギーをチャージすると、クルシーナに向かって放った。

 

「はぁ、性懲りも無く・・・」

 

クルシーナは全く臆することなく、右手から黒いイバラのようなビームを放つ。水色のエネルギーはあっさりと打ち消され、プリキュア二人に直撃した。

 

「あ、そんな、ああぁぁ!!」

 

「きゃあぁぁ!!」

 

ビームに吹き飛ばされ、地面へと転がる二人。

 

「くっ、はあぁぁぁぁ!!」

 

スパークルは体勢を立て直すと、ステッキから黄色のエネルギーをチャージして放つ。

 

クルシーナはエネルギーを視界に入れることなく、右手で抑え、それを赤色のエネルギーに変えるとデコピン一発で弾き返した。

 

「え、う、嘘・・・!」

 

ドォォォォォォォォォォン!!!!

 

「「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!」」

 

自分が放った速度よりも、かなりの速度で迫ってきたため、肉球型のシールドの展開が間に合わず、そのまま二人に直撃した。

 

「馬鹿の一つ覚えっていうのは、こういうことを言うのかしらね・・・」

 

「たぶん違うと思うウツ」

 

プリキュア二人はまだ立ち上がろうとしているが、身体中すでにボロボロで、対してクルシーナは涼しい顔であくびをしている。実力の差は明らかに相手の方が上手だった。

 

「うぅ・・・あっ・・・!!」

 

フォンテーヌは再び立ち上がろうとするが、両腕に力が入らず、視界のピントが段々と合わなくなってきた。

 

(あ、頭が、ぼーっとして・・・)

 

フォンテーヌの思考能力も失われつつあった・・・瞼が重くなっていき、目が細くなる・・・。

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

「フォンテーヌ! しっかりするペエ!!」

 

「うっ・・・くぅぅ・・・!!」

 

ペギタンが必死に呼びかけるも、フォンテーヌは声が聞こえていないかもわからないような感じで、それでも立とうとしていた。

 

「二人とも! こうなったらあれを使うニャ!!」

 

「うぅ・・・あ、あれって、何?」

 

「エレメントボトルニャ!」

 

「あ、そうペエ! メガビョーゲンの浄化技なら!!」

 

「え、ええ、そう、ね・・・」

 

「うん、わかった!!」

 

スパークルは再度立ち上がり、フォンテーヌもなんとか力を振り絞って立ち上がる。

 

そして、二人は水の模様が描かれたヒーリングボトル、菱形の模様が描かれたヒーリングボトルをそれぞれステッキへとかざす。

 

「「エレメントチャージ!!」」

 

そう言いながら光るステッキの先をハート型の模様を空中に描き、肉球に3回タッチする。

 

「「ヒーリングゲージ上昇!!」」

 

ステッキの先のハートマークに光が集まっていく。

 

「プリキュア!ヒーリングストリーム!!」

 

「プリキュア!ヒーリングフラッシュ!!」

 

フォンテーヌとスパークルはそう叫びながら、ステッキをクルシーナに向けて、青色の光線と黄色の光線を同時に放つ。光線は螺旋状になって混ざっていく。

 

しかし、クルシーナはその光線を見やるとため息を吐く。

 

「はあ、うざったい奴ら・・・」

 

クルシーナは全く動揺することなく、右手を伸ばすだけで螺旋状の光線を受け止める。

 

そして左手で光線を掴むと口を開け、なんと、体内へと吸い込み始めたのだ。

 

「そ、そんな・・・!?」

 

「あたしたちの攻撃が吸われてる・・・!?」

 

「おいおい、マジかよ・・・!!」

 

「浄化技を吸収されるなんて・・・!!」

 

驚く二人をよそにクルシーナは螺旋状の光線を全て口の中へと収め、ゴックンと飲み込む。

 

メガビョーゲンを浄化できるほどの力がある強力な技を、片手一つで抑えられ、吸収された・・・!?

 

クルシーナはため息を吐く。

 

「・・・医者の不養生って言葉知ってる?」

 

彼女はプリキュア二人にようやく向き直りながら言う。しかし、見下したような冷たい表情だった。

 

「要するに、お前らのお手当てなんか口先だけなんだよ。全く話になんない・・・もういいわ、全部返してやるよ。ウツバット!!」

 

「ウツゥゥゥゥゥゥ!!!」

 

クルシーナは吸収した光線を、右手の手のひらから赤色のオーラへと変換させ、ウツバットは口を開けて黒いオーラを集めると・・・。

 

ビィィィィィィィィィィィィ!!!!

 

一斉にイバラのような光線を撃ち放つ。

 

二つの光線は成長するような複雑な軌道を描きながら混ざり合わさっていき、赤黒く太いイバラ光線となっていく。

 

その光線は、まるで気づかないうちに飲み込まれてしまうような、包まれた瞬間に色を失くした世界かのような光線・・・・・・。

 

プリキュア二人はなすすべなく吸い込まれそうな黒い極太な光線に飲み込まれ、自分がどこにいるのかわからないような感覚に陥る・・・。そして・・・・・・。

 

チュドォォォォォォォン!!!

 

光線は大きな爆発を起こし、キノコのような黒い雲のような煙が上空へと上がる。

 

「ラビ!!!!」

 

「アウゥ~ン!」

 

凄まじい爆発音に思わず、腕で目を抑えるラビリン。ラテも思わず声を上げてしまうほどだった。

 

そして、煙が晴れたときにそこへ見えてきたのは、黒く荒れたような地面で倒れている、プリキュアの変身が解除されてただの女の子に戻ってしまったちゆとひなたの姿だった・・・。

 

「ああ、そんな!? ちゆ!! ひなた!!」

 

のどかを近くの木へと寝かしていたラビリンが叫んで、二人へと駆け寄る。

 

「ちゆ!! ちゆぅ!!」

 

「ひなた! しっかりしろよ! おい!!」

 

ステッキから戻ってしまったペギタンとニャトランが彼女たちに呼びかけているが、二人は今の攻撃で明らかな大ダメージを負って意識を失っており、全く反応を示さない。

 

「あら? まだ本気出してないんだけどなぁ。所詮はただの小娘ね。準備運動にすらなりもしない・・・」

 

クルシーナはクスクスと嘲笑いながらそう吐き捨てると、ラビリンが離れた後ののどかへと歩み寄って顔を近づける。

 

「キュアグレース・・・もっと苦しんで、アタシのために綺麗な花を咲かせてね・・・」

 

クルシーナはのどかの頭を優しく撫でる。まるで、彼女を可愛がるように・・・。

 

ーーーー今日はこのぐらいにしといてあげる。

 

クルシーナは意識を失っているのどかの耳元でそう囁くと、額にキスをすると彼女から体を離し、そのまま公園の外へと少し歩いた後、瞬間移動をしてそのまま立ち去ったのであった。

 

プリキュアは、たった一人の幹部に、圧倒的な実力差で完敗したのだった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廃病院の調剤室、そこではドクルンが一人、黙々と何かを作業していた。試験管から試験管に液体を入れ、二つの液体を合わせている。

 

そして、そこにピペットで白い瓶の液体を少量吸い上げると試験官に加え、右手で軽く振って回す。三つの液体を混ざるようにし、試験官の中身を見つめる。

 

「・・・・・・・・・」

 

ドクルンは試験管を置くと、『人間行動心理学』という本を出して開き始める。

 

そこへ調剤室の扉が開かれる音が聞こえる。

 

「アタシの花も使う?」

 

クルシーナの声がしたかと思うと、ドクルンの本の上に黒い一枚の花びらが置かれる。ドクルンは黒い花びらを拾い上げると、メガネを上げてそれを見つめる。

 

「・・・これは?」

 

「・・・アタシの種、あいつの種」

 

クルシーナは名前を明かさずに言うと、ドクルンは無言で黒い花びらを見つめる。

 

そして今朝、マゼンダ色の髪のプリキュアを思い出すと、無表情だった口元にニヤリと笑みを戻る。

 

「随分と育ったようですねぇ・・・」

 

「ええ、だってアタシの種だもの。体の中で生命力を食って成長したの、あいつの体の中でね」

 

クルシーナは椅子に座ると、右足を組みながら話す。

 

「ふむ・・・でも、人間はすぐに回復してしまいますよね?」

 

「天才のアンタでもわかんないことあるんだ?」

 

クルシーナは不敵に笑う。そして、左胸に手をトントンと叩く。

 

「それが狙いなのよ。あいつが生きたいって思う限り、あいつの中のアタシの種はいつまでも成長し続ける。健康的なあいつの体の生命力を食べてね、まああいつは病弱みたいだから、すぐ倒れちゃうみたいだけど。で、ある程度成長して抜き取ったのが、これってわけ」

 

右手から黒いバラのようなものを取り出す。ドクルンはそれを見て、口元に笑みを浮かべる。

 

「なるほど、確かに、生きてるって感じがしますねぇ・・・」

 

クルシーナは黒いバラに軽く赤いオーラを注ぎ込む。すると、黒いバラに草木のような4本足が生え、手のひらから飛び出して、床を歩き出していく。

 

「フフフ・・・・・・」

 

クルシーナはその様子を妖艶な笑みで見つめていた。

 

一方、黒いバラはカサカサと病院内の廊下を歩いていくと、地下の階段をピョンピョンと降りていく。そして、実験室の扉へとたどり着くとドアノブへ駆け上り、2本の足を交互に動かしながら鍵を開ける。

 

実験室の中へと入っていくと、別室へと繋がる扉、これも下の隙間から入っていくと、そこでベッドに寝かされている一人の少女へと歩み寄る。

 

「ぅ・・・ぁ・・・」

 

黒いバラは彼女の体の上に乗ったかと思うと、自分の花を大きく開いて黒いモヤモヤと化し、少女の鼻と口の中へと入っていく。

 

「・・・!!!・・・!!??」

 

少女は目を見開くと声にならないほどのかすれ声を上げる。そして、再び横に倒れると力尽きたような表情を浮かべながら意識を失った模様。

 

そして、彼女の体の中には黒い淀んだ何かが蠢いていたのであった・・・・・・。

 




次回は4日後に更新します。
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