霊感少年の幽雅な生活 (完)   作:ケツアゴ

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俺屍が面白い 続編前に裏ボス倒したいと思ったが間に合いそうにないけど


あと敦賀の真名姫が真名姫二連してきた時には死んだ(笑) あのゲームって最後に行動したボスが次のターンではこちらの行動前に行動する事あるからキツイ。ま、探索用と能力強化術は野分と大照天以外は手に入ったし……早鳥がキツかった 早瀬も 残りは楽だった


九十三話

「……どうしたんっすか? えらく疲れてるけど」

 

八重垣の事を報告する為にデュリオの下を訪ねた一誠に対し、彼は出会い頭にそう言ってきた。一誠の後ろに控える玉藻は肌が艶々しており元気そうだが、反対に一誠は眠そうにしており、何処かカサカサしている。

 

「うん。昨日は一晩中相手をさせられてさ。さ、本題に入ろうよ」

 

一誠はアクビを噛み殺しつつ昨日あった事をデュリオに話し始めた。

 

 

 

「……あ~、逃げられたんっすか。でも、今の君ならオーフィスの分身も倒せたんじゃないっすか?」

 

「まぁ、切り札使えば倒せる……かな? でも、リスクは大きいし、街が近かったから仕方ないよね? まさか、街の人を犠牲にしてまで其方の尻拭いをしろとか言う訳無いし。ってか、八重垣以外にも天界に不満を持つエクソシストは沢山居るよね? だって、神が居ないのに、神の名の下に悪しき敵を倒せっ! って幼い頃から教育し、それ以外の生き方なんて知らないのに、急に仲良くやれ、だもんね~」

 

「……いや、それ以上は勘弁して欲しいっすよ。ミカエル様もそれが悩みなんっすから」 

 

「ふ~ん。で、アフターケアとかちゃんとしてるの? 俺の知ってる奴には経費使い込みの穴埋めに強盗をしても、異教徒相手なら神も許すっとか言う程の奴も居るけど、再教育とかは? ……騒がしいな」  

 

一誠が訝しげに扉に視線を向けるとイリナが飛び込んできた。今日は父親やソーナ達とプレゼントの下見に行ったはずなのだが、何やら慌ただしい様子だ。

 

「一誠君、お願い、パパを助けてっ!」                                                  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う~ん、峠は越せましたねぇ。ま、スサノオ()に敗れたような相手の呪いを、天照()の分身を取り込んだ私に解除できない筈がありませんよ」

 

玉藻は天界の病室に寝かされたトウジの体に溜まった毒の呪いを解除すると得意そうに胸を張る。彼の顔色は先程までより少し良くなったように見え、イリナはホッと胸を撫で下ろす。

 

「イリナちゃん、それで何があったの?」

 

「……実は」

 

イリナは落ち込んだ様子で何があったかを話し始める。下見の帰りに八重垣に襲われ、イリナも立ち向かったが、返り討ちにあい、最終的にイリナを庇った事でトウジがヤマタノオロチの毒を受けてしまったのだ。

 

「……私のせいだ。私が弱いからパパが死にかけたんだ」

 

「……で、君はこのまま落ち込んだままなの?」

 

椅子に座り落ち込んだ様子で項垂れているイリナの横に座った一誠は彼女の顔を見ずに行った。

 

「後悔とか無力感とかってさ、前に進めないって気持ちになるんだよね。俺も今の力を手に入れるまで、結構そんな事あったよ。俺の力が足りなくって部下が消されたりさ。……重要なのはどういう失敗をしたかじゃなくって、次に同じ状況になった時にどうするか、なんだよね」

 

「……イッセー君、慰めてくれてるの?」

 

「まぁ、君は一応幼馴染だし? 女の子としては一ミクロンも好きじゃないけど、友達としては好きな方だよ?」

 

「……え? イッセー君って私の事が女として好きなんじゃなかったの?」

 

「……うわ~。妄想ひどすぎるね。そんなんだから残念天使とか自称天使とか言われるんだよ? いくら命がけの戦いをしてるのに給料が学生のアルバイト料程度だとしても、一応天使なんだから、しっかりしないと。……ちなみに俺の所は結構貰えるんだ♪」 

 

何時の間にかイリナの顔には笑顔が戻っており、一誠と談笑をしている。その様子をトウジはジッと見ていた。                                                                                                                                                                                                                                                   

 

 

 

 

 

 

「……一誠君、少し良いかな? 話したい事があるんだ」  

 

そして帰り際、トウジは一誠を引き止めた。

 

 

 

 

「え? 嫌だけど?」

 

「私達今からデートなんです。ささ、行きましょうご主人様♪」

 

そして一誠はその頼みを却下して病室から出ていく。その後トウジは毒は抜けたものの、ダメージは回復しきっていないので天界で養生を続ける事となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、せっかく天界に来たんだから、買い物でも楽しもうか?」  

 

「滅多に来れませんもんねぇ。あ、私は服と化粧品が見たいです」  

 

仲良く手を繋ぎながら歩く二人の頭上には天使の輪っかの様な物が浮いている。これは神の残したシステム に悪影響を及ぼす存在でも、システムに影響を与えないようにする道具だ。二人が居住区にある商店街に入ると天使達の視線が二人に注がれた。

 

「目立ってるね、この服装のせいかな?」

 

「まぁ、私の服装もあるでしょうね。天使ってのは清楚が一番って考えですから」

 

二人が天界に赴くにあたり、ハーデスは一誠に死神としての衣装を与えていた。衣装は瘴気を放つ黒いローブで、その背中にはマユリが改造を加えた特性の鎌が背負われている。鎌には龍の頭蓋骨のような装飾と、赤い龍の尻尾のような鞘が付けられていた。

 

そして玉藻は太陽をイメージした金色の装飾のされた服を着ており、下乳が露わになっている。下着を着けていないのか歩くと揺れている。横を通り過ぎていった男性天使の何人かは翼が黒く点滅し出していた。

 

「ありゃりゃ、純情ですねぇ、ご主人様。ま、性教育もロクに受けてない童○共じゃ仕方ないですけど。……どうしました?」

 

「……今直ぐ服を買って着替えよう」

 

一誠は不機嫌そうな顔で玉藻の手を取ると早足で歩き出す。

 

「あ、あれ? ……もしかして似合ってません?」

 

「……似合ってるよ。君を着替えさせたいのは俺の我が儘。俺以外の男が玉藻の体を見て興奮するのが嫌なだけなんだ」 

 

「……あ~ん♥ ご主人様の狐殺しぃ♪ ささ、今すぐホテルにでも行きましょう。へっへっへっ、今日も寝かせねぇぜっ! ……あり?」

 

その瞬間ブザーが鳴り響く。邪な感情に弱い天界では邪な感情を発すると警報が鳴るようになっているのだ。

 

「あの~、そこの人~。街中でエッチなこと考えたら駄目ですよ? キャッ!?」

 

そのブザーを聞きつけたのか天界一の美女と呼ばれているガブリエルが二人に近付いてくる。そしてそのまま段差に躓き 一誠にダイブした。ガブリエルが丁度一誠を押し倒す形になっており、浴場を共にした女性天使から至高と呼ばれた胸は完全に一誠の顔を挟み込んでいた。

 

「あらあら、申し訳ございません」

 

「謝る前に早くご主人様の上から退きやがれ、この無駄乳がぁ~! 触られる予定もないくせに私より大きくなりやがって! ご主人様に乗って良いのは私と残りのオマケ二人だけだぁ~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの店が人気のケーキ屋よ。あ、そこの本屋なら絵本が揃っていますわ」

 

「……どうしてこうなった」

 

数分後、ガブリエルの案内で買い物を続ける一誠と玉藻の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……確か此処辺りに隠したのじゃが」

 

そしてハンコック……いや、リリスは冥府と天界を繋ぐ道で探し物をしていた。小一時間程歩き回り、目的の物を見つけた時、彼女の背後に一人の男性が立っていた。

 

「ママン……?」

        




意見 感想 誤字指摘お待ちしています

皆さんお中で原作は好きだけど、原作の主人公とメインヒロインが嫌いな人ってどのくらいいるんでしょうかね?

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