霊感少年の幽雅な生活 (完)   作:ケツアゴ

23 / 123
今回苦戦して遅くなったので予定していた一誠信頼度表とキャラ紹介は明日に延期します


二十二話 キャラ紹介アリ

「はぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ランスロットは掛け声と共にアスカロンを振るい、カテレアを障壁ごと切り裂く。なんとか障壁が破れるまでの僅かな時間に後ろに下がったカテレアであったが、躱しきれずにできた傷口からは煙が上がっていた。彼の持つアスカロンは悪魔の弱点の一つである聖剣であり、高い実力を持つカテレアでさえまともに喰らえば一撃で葬り去られるだろう。

 

「……まさか貴方の様な相手にコレを使う事になるとは思いませんでした」

 

カテレアは懐から小瓶を取り出すと中に入っていた蛇の様なものを飲み込む。その瞬間、カテレアの力が増大した。

 

 

 

 

 

「あらら~、みすみすドーピングを許しちゃいましたねぇ。あれは話している途中に斬りかかる所でしょうに」

 

「う~ん、やっぱ騎士道からすれば隙だらけの相手に攻撃するのは嫌なんじゃない? まぁ、相手が女性って事もあるんだろうね」

 

一誠と玉藻は先程までとは打って変わって防戦一方になったランスロットの戦いを見物しながらお茶を啜る。そして一誠は何気なく玉藻の尻尾に手を伸ばすも叩き落されてしまった。

 

「あぁん、駄目ですよぅ、ご主人様ぁ。尻尾は敏感だって言ってじゃないですかぁ。だ・か・ら♥ 帰ったら朝方までベットの上で絡み合いつつ触らせて差し上げます♪ きゃっ☆」

 

玉藻は両頬に手を添えて恥ずかしそうにと首を振る。その間にもランスロットはカテレアの放った魔力によって吹き飛ばされ、壁を破って校庭に放り出された。流石に見ていられなくなったのかセラフォルーが二人に近付いて言う。

 

「ねぇ、あの人は君達の仲間なんでしょ? ピンチなんだから助けなきゃダメでしょ!」

 

「……うっせぇな。私とご主人様のラブラブタイムを邪魔するんじゃねぇよコスプレババア」

 

「バ、ババア……?」

 

その言葉を聞いた瞬間、セラフォルーの表情が固まり辺りが凍りつき出す。だが、玉藻が尻尾をひと振りしただけで全ての氷が砕け散り、玉藻は唖然としたセラフォルーを嘲笑うかの様な笑みを浮かべた。

 

「あぁん? テメエ結構いい年だろうが。少女とかフカシこいてんじゃねぇよ。……おっと、つい地が出てしまいましたね。大丈夫ですよぉ。あれでもご主人様の手駒の中ではトップクラスの剣の使い手なんですから。ほら、アレを見てくださいな、オ・バ・さ・ま」

 

玉藻が指さした先ではカテレアが放った特大の魔力を易々と切り裂くランスロットの姿が有り、彼はそのままカテレアの左腕を切り飛ばした。

 

「ギャァァァァァァっ! わ、私の腕がぁぁぁぁっ!?」

 

「……苦戦したふりをしていれば調子に乗った仲間が現れると踏んでいましたが、どうやら読み間違えたようですね。私もまだまだの様です、全く、これでは『憤怒』より『傲慢』の席の方が私には相応しい」

 

ランスロットは自虐的な笑みを浮かべるとアスカロンを頭上に掲げる。

 

「集え、我が同胞よっ!」

 

その瞬間彼の背後が光り輝き、光が晴れた時には大勢の騎士が彼の後ろに立っていた。その一人一人がかつて円卓の騎士と呼ばれていた者達であり、王であるアーサーよりもランスロットに力を貸す事を選んだ彼の盟友だ。

 

「死霊四帝が主の側近で、幽死霊手が主の奥方になられる玉藻殿が率いる問題児集団。そして、私が一角を担う死従七士は己の軍団を与えられし将達。さぁ、そちらも多くの魔術師達を率いてやって来たのだから、まさか卑怯とは言いませんよね? ……蹂躙しろぉぉぉ!!」

 

『おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!』

 

ランスロットの掛け声と共に彼らはカテレアへと突進していく。既にこの世のものではない彼らには現世の理など意味を成さず、そのまま空を駆けながら突き進んでいった。

 

「くっ!」

 

カテレアも魔力を散弾の様に放って牽制するも分厚い盾や鎧に弾かれ、魔力を放つ為に突き出した右手の平は放たれた矢によって貫かれる。飛んで距離を取ろうとするも鎖分銅を足に巻き付けられ引き寄せられる。そして体勢を崩した無防備な首筋めがけてランスロットの剣が振り下ろされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……やれやれ、やはり貴方が裏切り者ですか」

 

「その口ぶりだと予想していたみたいだね」

 

ランスロットがカテレアの首を跳ねとばした瞬間、横合いから放たれた魔力によってランスロットの鎧から煙が上がる。騎士達が睨みつけた先には白い全身鎧を身に纏ったヴァーリの姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

そして一誠はその背後から強襲をかけた。

 

「じゃあ、彼の相手は俺がするね」

 

「ちっ!」

 

振るわれた拳を咄嗟に避けたヴァーリは一誠の方を振り向き、その顔にカテレアに投げた唐辛子粉の残りが投げつけられる。

 

「ぶはっ!? 目、目がっ! か、辛ぁぁぁっ!!」

 

「……まさか同じ手が二度も通じるとは。バトルマニアって単純だから戦いやすいよね」

 

 

視界を確保する為の穴や息をする為の穴から侵入した唐辛子粉は兜の密封性が災いして中に充満する。ヴァーリは思わず兜だけを解除し必死で目をこすった。

 

「こ、この卑きょ……」

 

「この卑怯者! 裏切りの上に不意打ちとは外道の極みだね。許せないよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こ、此処どこぉ?」

 

先程までギャスパーを人質にとっていた魔術師達は何時の間にかバラバラになって別の場所に居た。窓の外は紫の靄が漂っており、建物内は歩く度にギシギシと音がする程古めかしい木造だ。しかし一旦外に出ようとしても一向に出口が見当たらず、窓も開かない。魔法で吹き飛ばそうとしてみたがヒビすら入らなかった。

 

『クスクス、アハハハ』

 

そして彼女の心を不安にさせているのは先程から聞こえる子供の笑い声。直ぐ傍を走る足音や気配は感じるのだが振り返っても誰も居ない。そして彼女が角を曲がった時、電話の鳴り響く音が聞こえてきた。普通なら取るはずもないその電話を彼女が人恋しさから取ると子供の声が聞こえてきた。

 

『もしもし?』

 

「も、もしもし?」

 

『私メリーさん。今、貴方の後ろに居るの』

 

彼女は恐る恐る後ろを振り返り……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐっ! 畜生がぁ。あのガキ絶対にぶっ殺してやる」

 

先程豹変したギャスパーに蹴り飛ばされた魔術師は痛みに耐えながら廊下を進む。先ほど蹴りを食らった場所は真っ青に晴れ上がり、足は何処かにぶつけたのか挫いてしまったようだ。そんな時、彼女の鼻に消毒液らしき匂いが漂い、保健室の扉が目に入った。

 

「まぁ、湿布くらいあるだろ」

 

彼女はそう呟きながら保健室へと足を踏み入れる。すると足元から水音がし、ふと下を見ると床一面に血が巻き散らかされ、仲間の死体が床中に転がっている。そして椅子には白衣を着てマスクを着けた女性が座っていた。

 

「ねぇ、お嬢ちゃん。ワタシ綺麗?」

 

その女性がマスクを取ると耳まで裂けた口が有り、魔術師が逃げようとした瞬間、血で汚れたハサミが彼女の口元まで迫った……。

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、何なんですか、此処はぁ!?」

 

この魔術師は先程からロッカーの中に隠れていた。彼女が気付いたら居たのは音楽室の前。中から聴こえてくる素晴らしい音に誘われて中を覗き込んだ彼女の目に映ったのは目がギョロギョロ動くベートーベンの肖像画とピアノに食われる仲間の姿。悲鳴を上げて逃げ出すと巨大な足に追われ、人体模型が併走しながら顔を覗き込んでくる。そして何とか逃げ込んだ先で息を殺しているとロッカーの扉をノックする者がいた。

 

「ねぇ、私の足は何処?」

 

「足は要らんかね?」

 

「赤マント着せましょうか?」

 

「あぎょうさん、さぎょうご、いかに?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ちっ、もう終わりかよ」

 

豹変したギャスパーの目の前には血まみれで倒れる魔術師たちのリーダーの姿が有り、リアス達はそれを離れた所から見ていた。豹変したギャスパーは吸血鬼としての力と神器を完璧に扱い、魔術師を圧倒したのだ。

 

「……貴方、ギャスパーじゃないわね? その子に何をしたの?」

 

「ほ~、其のくらいは分かんだな。安心しな。この体の主は今もビビってるぜ。ただ俺に体を乗っ取られてるだけだ。でも此奴の潜在能力を引き出してやったんだから感謝して欲しいくらいだぜ? おっと、名乗るのが遅れたな。俺の名はエクボ。死従七士の一人で『嫉妬』を司る将だ」

 

そう言った瞬間、ギャスパーの体が崩れ落ち、中から間抜けな顔がある火の玉が出てくる。その両頬には丸い模様があった。




意見 感想 アンケート 誤字指摘お待ちしています


キャラ紹介 名前 登場作品(ハイスクールddは無記) この作品での設定

死霊四帝 側近の四名

レイナーレ 実は適当に選ばれた人。火に光を混じらせる『光炎』を操る。堕天使の魂を食ってパワーアップ中

ブイヨセン ムヒョとロージーの魔法律相談所 体を霧にし念動力を操る悪霊

シャドウ 召喚戦記サモンナイト 封印から漏れたサマエルの呪いを核に作られている。触った相手の生命力吸収、分裂、高速再生、影に潜る、サマエルの毒の劣化版(痛みと脱力だけ) 色々芸達者

犬飼ポチ GS美神令子極楽大作戦 普段は犬の姿になってるリーダー。最近フェンリルになれるようになった



幽死霊手 玉藻が率いる問題児集団

玉藻 フェイト・エクストラ 一誠が飼っていた子狐の霊に玉藻の前の怨念を食わせた存在。やや子狐の方に精神が持って行かれている。一誠には将来結婚をする約束をしてもらっている

ありす 上記  ずっと病院暮らしだった少女

アリス 上記 ありすが自分を慰める為に作り出した想像の友達。やがてもう一つの人格となり、死後に分裂した

ありす達は二人で魔獣創造を共有

グリンパーチ トリコ 体内に部屋を持ち、吸い込んだものをじっくりと消化する餓鬼

クドラク 女神転生ソウルハッカーズ 吸血鬼の怨念を伝説の吸血鬼の形を与えて復活させた存在。強いけど馬鹿

お市 戦国バサラ 今は不明

涅 マユリ BLEACH


ネム     上記

グレンデル いろいろ趣味を見つけて充実している邪龍 裁縫の腕が達人レベル

死従七士 自分の軍団を持つ7人の将 それぞれ七つの大罪の一つを背負う

ランスロット フェイトゼロ 自分に味方してくれた円卓の騎士を従えている 武器は一誠から賜ったアスカロン  大罪は『憤怒』

        部下 元円卓の騎士達 死んでからハッチャてる

エクボ モブサイコ100 相手に取り憑き、潜在能力を引き出した状態で体を操る悪霊。大罪は『嫉妬』

アーロニーロ 大罪は『暴食』 曹操を食べて聖槍ゲット BLEACH

ハンコック 『色欲』 正体は初代ルシファーの妻であるリリス ワンピース

フリーザ 『傲慢』 マユリが薬で変身した姿 ドラゴンボール

バイパー 『強欲』 幻術使いの青年 家庭教師ヒットマンリボーン   

異界の住人 一誠の友人たち

基本的に此処の住人は人の恐怖が具現化した存在 異界も旧校舎にお化けが出るという恐怖が具現化した場所で招き入れられた存在しか出入り不可 全国の旧校舎につながっている

メディア フェイト・ステイナイト 異界には住んでいない。小説家をしている。娯楽関連以外の機械が苦手 彷徨っている所を保護された

黒歌 一誠に保護された ただ、もしかしたら霊に食われていたかもしれない 現在は赤龍帝の部下という立場 一誠と何度か寝てるが玉藻の呪いで最後まではいってない

口裂け女 異界のまとめ役 一応黒歌を一撃で沈めるほどの戦闘力を持つ

メリー 呪いの人形 一誠に好意を寄せるが伝えてない

花子さん 有名なトイレの化け 無口

ベートーベン 人食いピアノも兼任

動く人体模型

巨人

カシマレイコ

足売ババア

赤マント

あぎょうさん

その他

ガウェイン フェイトエクストラ 北欧所属  最近奥さんが妊娠した

ガウェインの嫁 is 某銀髪の軍人にそっくりなトールの娘 戦乙女 巨乳

ハーデス 嫁さんの尻に敷かれている冥府の王

ベルセポネー ハーデスの妻

松田 勘違いからリアスの眷属になった 名前は一郎 死亡




一誠の信頼度トップ15 1 玉藻 2(3) 両親 4(5)メディア・口裂け女 6ポチ 7(8)ドライグ・ハーデス 9 シャドウ 10 ランスロット 11 ブイヨセン 12 メリー 13 黒歌 14 エクボ  15 レイナーレ  

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。