霊感少年の幽雅な生活 (完)   作:ケツアゴ

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ランスロットって伝承によるとバーサーカーだけじゃなくってランサーやライダーのクラスにも当て嵌りそうなんですね

にじふぁんの時はフェイトよく知らなかったから流し読みしていたss今なら読みたい

ギルと麻婆シスターの間に子ができて計画が狂ったって奴 移転してないかな?


外伝 最凶の赤龍帝と最弱の赤龍帝 ①

両親に全てを話してから数日後、一誠は休日の午後をベットの上でまったりと過ごしていた。玉藻は母親と買い物に行っており、今家に居る人間は彼だけだ。やがて襲ってきた睡魔に抗う事なく一誠は意識を手放す。

 

 

 

「お兄ちゃん、遊んで!」

 

「お兄ちゃん、遊びましょ!」

 

「ぐふっ!?」

 

そして急に腹部に衝撃が襲い掛かり、強制的に目覚めさせれる。一誠の上には無邪気な笑顔を浮かべるありすと悪戯げに笑うアリスが乗っかっている。どうやら先程の衝撃は二人が飛び乗った事による物のようだ。

 

「……悪いけど寝かせて。昨日から書類業務もやる事になったんだ」

 

「やー! あ~そ~ん~で~! ゲームしよ、ゲーム!」

 

「ありすはこうなったらテコでも動かないわよ」

 

結局、一誠は根負けしベットから起き上がる。二人がやりたいと言い出したのは世界一有名な配管工が主役のレースゲーム。最大四人までプレイできるので後一人誘う事ができる。

 

「え~と、後一人適当なのを。俺に遠慮せずに本気でプレイしそうな奴は……」

 

『旦那! これ見てくれよ!』

 

一誠が誰を誘うか迷っているとグレンデルが現れる。彼の手にはすっかり嵌ってしまった手芸の新作が握られていた。今グレンデルが熱中しているのは糸と布で絵を描くファブリックピクチャーという物で、月夜の海と海面を跳ねるイルカが描かれている。飛び散る水滴まで描かれており、既に超一流の域まで達していた。

 

「すっごーい! ねぇ、次はウサギさんが良い! ウサギさん!」

 

『おっと、わりぃな。次の作品は決まってるんだ。ズバリ、地獄の門だ! 一メートルを超える大作の予定だぜ!』

 

「……君って邪龍だよね?」

 

『ん? なんだよ今更』

 

「……まぁ、君が良いんなら何も言わないよ」

 

その後、グレンデルもゲームに参加する事となり、四人はテレビのあるリビングへと向かう。そして扉をあけた時、一誠達の全身をヌメリとした嫌な感触が襲った。

 

「皆!」 

 

『……ああ、分かってるぜ。強制的な転移だな』

 

「ありす、名無しの森の準備よ!」

 

「うん!」

 

入ったリビングは明らかに面積が増え、見覚えのない家具も置かれている。四人は何者かによって転移させられたのだと察し、戦闘態勢を取る。すると誰かが部屋に近づいてきた。四人が警戒する中、リビングの扉が開き、

 

「あら? 出かけたんじゃなかったの。イッセー? 其れにその女の子達とドラゴンは誰?」

 

リアス・グレモリーが入ってきた。

 

「……グレモリー? まさか君の仕業?」

 

妙に親しげな態度を取るリアスに違和感を感じながらも警戒を解かない。対するリアスはなぜ警戒されているのか分からないといった態度を取っていた。

 

「も~! リアスって呼んでくれるはずでしょ? それに貴方も将来的にはグレモリーになるんだから……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「巫山戯るな、なんで俺がグレモリーになるんだ! どうやら無能姫の名は伊達じゃない様だね」

 

『……なぁ、旦那。此奴ぶっ殺して良いのかよ?』

 

一誠達から溢れ出す殺気と敵意を感じたリアスは狼狽し出す。ありす達も黙ってはいるが彼女に向かって殺気を飛ばしていた。

 

「ど、どうしたのよ、イッセー!? 私何か怒らせるような事した?」

 

「怒らせるような事したかって? 君が馴れ馴れしく話しかけてきたからに決まってるじゃない。言ったでしょ? 君の事は反吐が出るくらい嫌いだって」

 

「ツ!」

 

一誠の言葉を受けたリアスは泣きながら去っていく。それを見た一誠は首を捻った後、部屋を見渡す。所々リフォームされている様だが、どうやら兵藤家のリビングに間違いが無いようだ。どういう事だと考えていると不機嫌そうな足音と共にリアスを連れたグレモリー眷属と、何故かゼノヴィアが入ってきた。

 

「イッセー君、どういう事ですの!? リアスに対して嫌いだなんてっ!」

 

「ちょっと冗談では済まされないよ」

 

前に出てきた祐斗と朱乃は咎めるように言ってくるが、状況の飲み込めないまま親しくもない相手に馴れ馴れしく話しかけられた一誠のフラストレーションは溜まっていった。

 

「……さっきから馴れ馴れしいよ。君達にそんな呼ばれ方をする覚えはないんだけど? って、言うかなんで君達が俺の家に? 早く出て行ってくれないかい?」

 

「でてけー!」

 

「無能姫とその仲間は出て行って。悪魔を招き入れた覚えはないわ」

 

殺気を剥き出しにする一誠に朱乃達が戸惑う中、又してもリビングに入ってくる者が居る。入って来たのは……一誠だった。

 

「ただいまー! あれ? 皆固まってどうしたんだ……俺がもう一人?」

 

《それだけじゃない。彼奴からも俺の気配を感じるぞ》

 

「……取敢えずこっちの一誠が本物のようね。貴方は何者かしら?」

 

「そっちの俺こそ何者なの? 随分弱々しいけど悪魔みたいだね。……取敢えずそこの堕天使総督が何か知ってそうだけど?」

 

後から来た一誠の姿を見たリアス達は一誠に警戒心を向けた後、アザザルの方を見る。彼は気まずそうに目を逸した。

 

「いやぁ~、実はよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『平行世界の一誠を呼び出したぁ~!?』

 

アザゼルが言うには並行世界の住人を呼び出す機械を発明したので一誠で試してみたというのだ。それを聞いた一同は驚愕し、一誠は不機嫌そうな顔をしている。

 

「……全く、迷惑な事だね。堕天使ってのはロクな事をしないよ」

 

「まぁ、そう言うなって、イッセー。……さっきから思ってたんだがお前もしかして人間のままか? それに後ろのドラゴンは……グレンデル!?」

 

『グハハハハ! そうだぜ、俺はグレンデル様だ』

 

「なんで此奴が居るのかは面倒だから説明しないよ。……それとこっちの俺はどうかは知らないけど、俺は君達の事嫌いだから馴れ馴れしく呼ばないでね」

 

一誠のその言葉に一同は息を呑む。目の前に居るのは別人だと分かっていても、顔も声も仲間であり慕っている一誠の物なのだ。そんな彼らの心情など知らず、ありす達は一誠の両隣に座ってリアス達を睨んでいる。そんな中、こちらの世界のドライグが不安そうに話しかけてきた。

 

《なぁ、そちらの世界の俺よ。そっちの相棒はまさか乳をつついて禁手に至ったりはしてないよな?》

 

『馬鹿か、貴様は? そんな方法で禁手に至る阿呆が何処にいる。俺の相棒は十歳の時に亜種の禁手に至り、十二歳の時にはオリジナルの覇龍を習得したぞ。……まぁ、少々性格には難が有るがな』

 

《うぉぉぉぉん! なんでそっちの相棒はまともなんだぁぁ!? 俺の相棒なんて乳龍帝なんて呼ばれてるんだぞ!?》

 

『……それがどうした! 俺なんて、俺なんてぇぇぇぇぇっ!!』

 

あまりの差にこっちのドライグは泣き出し、リアス達はコッチの一誠……イッセーを呆れたように見た。

 

「気にしない方が良いよ。俺の所のドライグなんて俺が適当に言いふらした嘘のせいでロリ龍帝ペドライグなんて呼ばれてるんだから。ちなみにアルビオンはショタ龍皇ホモビオンって呼ばれてるよ。……あ、俺はノーマルね。恋人は普通だから」

 

過度のストレスからか両方のドライグから反応が無くなる。そんな中、リアス達は最後の言葉に反応していた。

 

「あ、貴方、恋人がいるの!?」

 

「いや、普通に居るよ? まぁ、人間じゃないけどね」

 

「そ、そう……」

 

やはりイッセーの姿で自分以外の恋人が居ると言われるのはショックなのかリアスは気落ちした様子だ。そんな中、アザゼルは先程聞いた亜種の禁手やオリジナルの覇龍について聞きたそうにしている。

 

「所で俺は何時になったら帰れるの?」

 

「あ、ああ。今から二時間後には帰還装置が発動するぜ。……そんな事よりも亜種の禁手について教えてくれよ」

 

「嫌だね。言っておくけど俺もあんたの部下に命を狙われたし、俺の世界では無能姫と陰で呼ばれている彼女にさんざん迷惑かけられたんだ。好意的に接する訳無いでしょ?」

 

アザゼルの頼みをバッサリと断った一誠に対し、イッセーは不機嫌そうに話しかけた。

 

「なぁ、あっちの俺よぉ。さっきから失礼じゃないか? そっちのリアスがどんな事したか知らないが、コッチのリアスは優秀なんだぜ?」

 

「うん! そうだね、ごめん。あっちの君があまりに無能だったから、つい」

 

「……其処まで言われるなんて、そっちの私は何をしたの?」

 

この時、リアス達はタカをくくっていた。所詮は並行世界の事に過ぎないと……。




話し合いのシーンは思いついたがそれまでが難産 続きはで明日 展開は思いつき済み!

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