所で疑問 オーフィスが老爺の姿のままだったら、原作一誠はあそこまで仲良くあったり助けたりしたのだろうか?
マスク・ド・マスキュリン が四次に呼ばれたという妄想が……
マスターがジェイムスでクラスはヒーロー マスター殺しても神器効果で蘇る(笑)
声援で強化や回復は令呪無限と同じ?
「ねぇ、完成してる?」
その日、一誠はマユリの研究室を訪ねていた。彼の目の前には透明のカプセルが入っており、中には培養液と一誠と瓜二つの少年が入っており、その隣には玉藻そっくりの女性が入っていた。
「……あと少しだヨ。全く、完全な死神の体を作らされるとはネ……実にやりがいがあるヨ!」
マユリは少々疲れたようながら楽しそうな表情で呟く。神の肉体を作るということは彼の好奇心を刺激した様だ。一誠はカプセルの中をジッと見ていた。
「……これが俺と玉藻の新しい体かぁ」
時間は少し巻き戻り、ハーデスから言い渡された事に移る。彼が一誠に告げたのは、もう人間を辞めて死神になれ、という物だった。
《……今回の事でお前は目立ちすぎた。もう、仮所属やバイトなどと言える段階ではない。……明日までに考えておけ。両親に色々話すべきだからな》
冥府の秘術を使えば人間を半死神にする事が出来る。寿命は完全な死神よりは短いものの、人間よりは遥かに長い。一誠も最初はそれで良いと思っていた。
その日の晩の事、両親との話を終えた一誠の部屋を玉藻が訪ねてきた。また誘惑でもしに来たのかと思った一誠であったが、神妙な面持ちを見て直ぐに否定する。
「……どうしたの?」
「ご主人様。今回の件ですが、体を死神に変えるのではなく、別の体に魂を移し替えませんか? ……正直言いいますと、私の今の実力に耐えられる体を作った場合、半死神になった貴方様よりも遥かに長生きしいてしまいます。ご両親から頂いた体を完全に捨てるのは嫌かと思いますが……」
「あ、良いよ」
「……へ?」
余りにもあっさりとした承諾に目が点になっている玉藻を抱き寄せた一誠は天井を仰ぎながら笑った。
「ほら、さっき親子三人で話してたでしょ。死神になる事言ったんだけどさぁ、ふぅん、だって。俺がどんな存在になっても息子には変わらないから気にならないらしいよ。……それよりも三人を泣かす様な真似はするなって言われたよ。だから、お前に寂しい思いをさせたくないから、良いよって言ったんだ」
「ご主人様……大好きです!」
玉藻は一誠に飛びかかって押し倒すと甘える様な声で囁いた。
「体は私の術とマユリの技術とアーローニーロが得たアザゼルの知識を利用したら、一ヶ月後にはできます。それでぇ、体ができたら頑張ったご褒美が欲しいなぁ♥」
「良いよ。何でも言って」
「じゃあ、赤ちゃん。ご主人様の赤ちゃんが欲しいですぅ。死神になるのを早めるし、そっちの方も早めたら良いと思うんですよぉ。……駄目ですかぁ?」
「まぁ、父さん達にも強請られたし、作っちゃおうか?」
一誠は抱きしめている状況で器用に服を脱がしていく。どうやら体を新しくする前に……っといった様子だ。
「あぁん♪ 最高ですぅ。黒歌の体は私が産んだ後に作りますね。正妻として第一子は譲れねぇ」
《あんな事言ってますけど良いんでやすか?》
「仕方ないにゃ。一誠にとって玉藻は唯一無二の存在。今は二番手に甘んじるわ……今はね。あの玉藻から一番を奪うのって燃えない?」
なお、二人の会話はバッチリ盗み聞きされていた。
「……部長の髪の毛って綺麗ですよね。私、ずっと羨ましかったんです」
冥界のグレモリー男爵の屋敷にある地下室。この屋敷は元々辺境に作った別荘で、地下室は元々問題を起こした身内を監禁する為に先代当主が作らせたものだ。その地下室にリアスとアーシアの姿があった。ベットに寝かされ栄養剤の管を付けられたリアスの髪をアーシアはクシでとかしていた。
「……ねぇ、部長。目が覚めたら沢山お話しましょうね。まだまだ話したい事が有るんです」
アーシアは目覚める事のないリアスに話しかけ、虚ろな瞳で笑いかける。目の下にはクマが出来ておろ寝ていない事が分かる。いや、彼女は眠れないでいた。
好きな相手の為に松田を犠牲にした事への罪悪感、そして毎晩見る悪夢によって彼女の心は蝕まれていた。青い門を潜った松田は泥沼に落ち、中から出てきた手に引きずり込まれていく。そんな悪夢を毎晩鮮明に見せられているのだ。
「……アーシア先輩。そろそろ交代の時間ですぅ。あの、少し休んだ方が……」
「有難う、ギャスパー君」
アーシアはギャスパーに後を任せ、ふらつく足取りで地下室を出る。すると入り口付近に祐斗の姿があった。笑を浮かべているが彼も窶れており、オデコには傷があった。盗賊の捕縛任務に出かけた際に領民から石を投げられたのだ。
「祐斗さん! すぐ治します!」
慌ててアーシアが癒し、傷跡も残さず綺麗に治った。
「有難う、アーシアちゃん。……お疲れ様。僕も今から休憩にするよ」
祐斗はアーシアと共に自室を目指す。彼らに与えられたのは使用人用の相部屋。この部屋に三人で暮らしているのだ。祐斗が扉を閉めた時、アーシアが抱きついてきた。
「……私は最低です。部長を、松田さんを見殺しにしました」
「……それを言うなら僕もだよ。僕は最終的に部長を見捨てた。政治的な問題を言い訳にして見捨てたんだ」
祐斗もアーシアの腰に手を回し抱きしめ、そのままベットに押し倒した。
「……お願いします。何時もの様に一時だけでも忘れさせて下さい」
「……分かったよ。アーシアちゃん……アーシアァァァァァァ!」
「祐斗さん……祐斗ぉぉぉぉぉ」
二人は自責の念から逃れる為に体を重ねる。滾る獣欲に身も心も任せ、精根尽きるまで互いを求め合った。粗末なベットの軋む音と喘ぐ声が部屋に響き、淫靡な香りが充満する。そして二人は微睡みに身を任せ……終わる事ない悪夢に苛まされる。二人の心は徐々に壊れていった……。
「……リアス。なぜあの様な事をしたのですか?」
ソーナは生徒会室で誰にも聞かれない様に呟く。駒王学園の一般人の記憶からリアス達の記憶は消え失せ、オカルト研究部の部室も綺麗に整理されている。まるで最初から居なかったかの様に……。
ソーナ達の夢は革命的な行為であり、敵も多い。その為に弱みは見せられず、今や汚点とされているリアスの死を人前で悲しむ事さえ出来なかった。
「……この様な事ではいけませんね。リアス、御免なさい。私は貴女を忘れ、前に進みます。理想とする社会を作る為に……」
眷属達がリアスに囚われる中、幼馴染みのソーナは彼女を忘れ、未来に生きる決意を固めたのであった。
「朱乃、また食事を摂らなかったのか?」
「……食欲がないんです」
そしてもう一人の幼馴染である朱乃は父であるバラキエルの元に返され、未だ囚われ続けていた……。
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