その時、西の方はどんな感じであったのか。そういった話です。
ほんの少し前まで、織田信奈の名は尾張とその周辺国の狭い地域にのみ知られるものであった。
それも好意的なものは少なく、専ら奇行に伴う「うつけ姫」という蔑称が主だったものである。
風向きが変わったのは桶狭間で今川義元を破ってから。
『東海一の弓取』と称され、幕府の名跡に連なる義元の名は他国においても轟いており、それを撃ち破った信奈の名は驚きを以て語られるようになった。
さらに隣国美濃に侵攻し、一色家を直接対決で破って国取りを完遂するに至り、織田家が治める領地は百二十万石に上り、名実共に大大名の仲間入りを果たした。
ここまで来ると単に運が良かったで片付けるには難しく、日ノ本各地の大名は織田信奈の名を語る時、そこには称賛と警戒の色が含まれるようになる。
それは尾張国から西に遠く離れた安芸国でも同様であった。
安芸国は吉田郡山城、その一室で一人の少女が黙々と書を詠み進めている。
彼女の名は小早川隆景。一介の国人から中国地方の覇者へと成り上がった毛利元就を父に持ち、その元就をして「謀略の才は自分を越える」と語ったとされる安芸国の賢人である。
彼女が読み進めるのは、尼子より奪った石見銀山の収支報告。毛利家は数ヵ月前に月山冨田城を陥落させ、長年の宿敵であった尼子家を滅亡させる。その後、奪い取った領地や利権、特に西日本最大の採掘量を誇るとされる石見銀山の経営について、本家の内政方を受け持つ隆景が中心となって毛利の財源に組み込まんとしていた。
そうして静かに隆景が報告書を読んでいると、唐突に廊下をドタドタと駆けてくる足音がした。
その音に眉を潜めた隆景が報告書を閉じたのとほぼ同時に、勢いよく襖が開かれ隆景とよく似た顔の少女が鍛練用の槍を片手に部屋に入ってきた。
「おいっ、聞いたか隆景っ!織田信奈が美濃を獲ったらしいぞ!?」
「ええ、聞いてますよ。それよりも、もう少し声を抑え下さい。騒がしくてかないません。」
「なんじゃつれないのぉ。しかし今川義元を捕らえた時は流石に運が良かったと思ったんじゃが、こうも鮮やかに国取りを成したとなると考えを変えんといかんのぉ。そう思わんか、隆景?」
一切声を抑える事なく尋ねてくる少女に、隆景も疲れた様子で溜め息を吐く。
このやたら騒がしい少女こそ、元就の娘にして隆景の双子の姉、吉川元春である。その武才は元就をして「武ではとても敵わぬ」と評した毛利家における武の象徴であり、十一才で父親の反対を押しきり初陣を果たして以降、主だった戦には常に従軍し功を上げてきた猛将である。
元春と隆景、元就の娘である二人はそれぞれ有力国人である吉川家と小早川家に養子に入り、毛利本家を支える『毛利両川』として才を振るい、その勇名を周辺諸国に響かせていた。
「桶狭間は兎も角として、他国を切り取るのは単に戦が強いだけだとか、運が良かったというだけでは成し得ないですから、織田信奈の力量がうつけと侮っていた者達の予想を大きく上回っていたのは間違い無いでしょう。ですが、詳細については分からぬ部分も多いので、その人成や実力を計るのは早計です。」
この時代、情報伝達の手段は手紙か人伝に聞く事に限られた。
織田家と直接的な関わりの無い毛利家にとって、遠く離れた尾張国の情報を得るには東国から来訪する人から聞く他無い。ただそうすると、どうしても人を介して話を聞かねばならない故に話しに恣意的な要素が入り込み、正確な情報とは呼べなくなっていた。
内政方として、そして策謀家として何よりも正確な情報に重きを置く隆景にとって、僅かな噂話だけで織田信奈という人物を推し量るのは避けるべき愚行である。
「相変わらず堅苦しいのぉ、隆景。折角日ノ本に新たなる英雄が産まれたのかも知れんじゃぞ。ちっとは血を沸かさんか。」
「…生憎、こういう性分なので。それにしても、織田信奈の事、相当評価しているのですね。」
「まぁの。小領主でありながら大国を退け、遂には日ノ本有数の大名となる。はんっ!どっかで聞いたような話じゃのぉ。そう思うたら一度槍を交わしてみたいと思うわ武人の性じゃっ!」
そう言って元春は手にいた槍をブンッと振る。鍛練用に短くされた獲物にも拘らず、その風圧は書物を舞い上げ、襖を揺らした。
さすがにこれには隆景も、獲物を振るなら外に出ろ、と言おうとしたがそれよりも早く元春を諫める声が響き渡った。
「何をやってるんですか次郎っ!」
「げっ!?」
「…また面倒な。」
突如現れた第三者に元春は顔を青くし、隆景は頭を抱えた。そうしていると、少々派手目の着物を着飾った老齢の婦人が、形の良い眉を吊り上げ部屋に入ってきた。
「まったく部屋の中でそんな物騒なものを振り回すなんて、はしたないったらありゃしませんわっ!これだから私はこの娘たちを姫武将にするのに反対だったんです。」
「い、いやぁ、すまんのぉ、スギ婆ぁ。」
「私を婆さん呼ばわりするのはおやめなさい!!」
先程とは一転して弱った様子で謝罪をする元春に対し、槍を振り回したのを叱った時より大声で叱責をした婦人は、厳しい視線を隆景にも向けた。
「次郎も徳寿も、姫としての自覚が足りません!今日という今日は私自ら武家の姫の心得を教えて差し上げます。二人ともそこに座りなさい。」
「いや、私はまだ政務が…」
「お黙りっ!ほら、早く正座なさい。」
有無を言わせぬ婦人の言葉に、隆景も観念する他無い。しぶしぶと婦人に正対して座り直すと、横では元春が申し訳なさそうに手を合わせていた。
「…さて、次郎、徳寿、今は乱世。例え如何なる名門名家であろうと、一寸先は盛者必衰の罷り通る下剋上の世です。そんな世において、女子が必ず心に持っておかねばならない物があります。次郎、分かりますか?」
「ええと、度胸?」
「違います、愛嬌です!」
元春の返答を、婦人は食い気味に訂正した。
「良いですか?女の武器は顔です。日頃から良く手入れをし、化粧を施し、着物を着飾り、最後ににっこりと愛想を振りまけば、大抵の殿方は皆自然と心を和らげ、気に掛けて下さるようになるもの。そう、乱世の女の役割とは、外で命を懸けて働かれる殿方を、家で存分に癒して差し上げる事なのです!私も嘗ては弘元様に良く尽くし、大変可愛がっていただきましたわ。弘元様とは短い夫婦生活でしたが、弘元様は常に優しく私はとても幸せな日々を…」
「あぁ、始まっちまったのぉ。」
「こうなると中々終わらないわよ。杉様は。」
うっとりと過去話に花を咲かせる婦人、杉の方に姉妹は揃って嘆息する。
毛利両川と杉の方の関係。それを説明するならば、毛利元就の事について話さねばならない。
毛利家の先祖は、あの源頼朝に仕えた政治官僚にして政所の初代別当となった大江弘元であり、その血筋は紛れもない名門中の名門である。
しかし、宝治合戦で大江氏そのものが没落した事を切っ掛けに、毛利家は戦国時代には安芸の小領主にまで落ちぶれていた。
そんな状況下で、元就は毛利家当主毛利弘元の次男として産まれた。物心がついた頃に母を無くすが、その頃はまだ当主の息子として大切に育てられていたと言われている。
しかし父弘元が酒を原因に体を壊し、そのまま亡くなると立場は一転した。跡を継いだ兄の興元は当時従属していた大内氏に付いて京に上っており、元就は家臣の井上元盛の元で養育されることになったのだが、この元盛という男、元就の事を舐め切っていた。
もともと毛利領では元就の祖父の代から家臣たちの専横が目立ち、内部が腐敗しきっていたのだが、当主不在という事態に至り家臣達は毛利家を支えるどころか、以前にも増して不正に手を染めるようになったのだった。
その挙句に、元盛は元就を城から追い出すという暴挙にまで及んだ。そのため元就は領主の息子でありながら十歳にして城下のあばら屋で生活せねばならなくなり、家臣領民達からは『乞食若殿』と嗤われる羽目となった。
母を失い、父を失い、兄は遠く離れ、頼れる者はいない。元就の幼少期は、そんな孤独と共にあった。
だが、そんな元就に救いの手を差し伸べる者がいた。それが、弘元の側室であった杉の方である。
安芸国と石見の境にある豪族の娘として弘元に嫁いだ杉の方であるが、弘元が死んだ時点で十代半ば。子はおらず、実家からは新しい夫を見繕ってやるから帰ってくるように言われ、他にも元就を追い出した家臣達から妻になるように求められるが、これらを全て拒否した。
「私が生涯愛すると誓ったのは弘元様ただ一人!その弘元様の御子を粗末に扱う者に誰が嫁いでやるものですかっ!」
そう啖呵を切った杉の方は引き留める者の手を振り払い、たった一人で元就の住むあばら屋に移り住むと、幼い元就の面倒を見るようになった。
それまで武家の姫として愛でられる生活をしていた杉の方は、織物より重い物を持った事の無かった手で田畑を耕し、慣れない手つきで掃除、洗濯、食事の準備を必死に行い、幼い元就を懸命に養育した。
またある時は旅の僧侶が近くに来ていると聞き、元就の手を引いて僧侶の元へ行くと「この方が将来立派な武士に成れるよう、知見を深められる話を聞かせてあげて下さい。」と、地に頭をつけ僅かばかりの銭を差し出すことすらあったという。
そんな杉の方の姿は、当初はあらゆる物を失い荒んでいた元就の心を解きほぐし、やがて実の母のように慕うようになった。
こんな話がある。
ある日、元就が弓の鍛錬を終え帰宅していると、一人の農夫が元就を呼び止めた。
この時の元就の服は穴も開いたヨレヨレの古着であり、領主の息子がそのような服装をしなければならない事を哀れんだ農夫は、元就に畑で採れた大根を差し出したのであった。
これを喜んで受け取った元就は、大根を持ち帰ると笑顔で杉の方にこの事を報告した。
すると杉の方は、元就の頬を張り涙ながらに叱責した。
「この愚か者っ!領主たるものが領民の憐れみを受け喜ぶとは何たることですか!あなたが心まで乞食に落ちぶれさせてしまっては、私は天の国におられる弘元様に合わせる顔がありません!」
その言葉に元就はハッとすると、己の浅ましさを恥じ入った。杉の方に謝罪すると、元就は大根を返してこようとする。すると杉の方は元就は止めてこう言った。
「ともあれ、施しではなく献上品として受け取るのであれば何ら問題は御座いません。丁度夕食に一品欲しかったところです。この大根は煮物にしましょう。」
そうしてまな板に大根を置くと、皮を剝いて輪切りにしていった。
その姿に唖然とする元就に、杉の方は包丁片手に微笑みを送る。
「要は心の持ちようの問題です。あるいは自分がどう見るか、他人からどう見られるかです。よくよく覚えておきなさい。」
ともかくとして、こうした杉の方の養育は元就の人格形成に大きく影響することになる。
その後、元服した元就は徐々に家臣から実権を取り戻し、毛利家の内情を正常なものに戻していった。
そして様々な思惑と陰謀の末に毛利家の当主となると、毛利家を大いに飛躍させ中国地方にその名を轟かせるようになる。
その過程において元就は安芸国の国人、吉川国経から美伊の方を娶り妻としているが、美伊の方は隆元、元春、隆景、可愛の四人の子を産んだ後、若くして病没してしまう。そして残された四人の子供たちの養育を受け持ったのが、他ならぬ杉の方である。文字通り、親子二代に渡る育ての母となったのだ。
かくして、杉の方の声望は毛利家中において当主元就に勝るとも劣らぬものとなっている。
本人が政に関わる事を嫌がっているため表舞台に出ることは滅多にないが、元就が最も苦しかった時代を支えた事は家臣のみならず領民達にも知れ、安芸国では知らぬ者が無い程の尊敬を集めている。
元春と隆景も育てて貰った事以上に敬愛の情を抱いているが、ただ一つ姫武将としての働きについては考えが合わなかった。
「弘元様はよく仰いました。杉、お前はよく儂に尽くしてくれて本当にありがたい。家臣達もお前のように尽くしてくれたらどんなに楽か、と。そうした愚痴を聞き、慰めて差し上げたら、それはそれは喜んでいただいて…」
「のぉ、爺様の話はもう良いんじゃないかのぉ?」
「あらまっ。私としたことが、ついつい昔話をし過ぎてしまいましたわ。ようするに私が言いたいのは、あなた方はいつまでも男の真似事をするのではなく、早く婿を取って子供を産むべきなんです。」
杉の方は、女の幸せは家庭に入る事だと信じて疑わない。
故に元春が戦場に出ることは勿論、隆景が知略を練る事も女子が遣るべきでは無いと強く反対し、二人に対して姫武将を辞めるように何度も諭していた。
或いは、自身が女としての幸せを捨てたからこそ、元就の娘には自分の分まで幸せになって欲しいと願っているのかもしれない。
二人も義理の母とも祖母とも呼べる杉の方を深く慕っているが、これだけはどうしても相容れない。無論、杉の方が自分達の事を思って言ってくれてるのは理解している。
この時代の女性の平均結婚年齢は十五歳前後。十八を過ぎれば行き遅れと囁かれ、二十を越えれば訳有りの売れ残りと後ろ指を指されるような時代である。
杉の方が娘同然の二人の未来を想い、焦るのも無理はない。
特に最近は、末娘の『可愛』が長年敵対してきた宍戸家との和平の為に嫁いだ事もあり、次はどちらを嫁に出すのかと元就に催促する姿をよく目にする。
「おーい、次郎。っと、ここに居ったか。」
「あっ、親父。」
するとそこに、白髭を蓄えた長身痩肉の老父が現れた。
この老父こそ、小領主の身から日ノ本屈指の大国へと毛利を成長させ、その謀略によって近隣諸国を震え上がらせた下剋上の体現者、毛利元就その人である。
「次郎よ、幸鶴と何か約束しておったであろう?幸鶴がお主がなかなか来ないとぐずっておったぞ。」
そう言う元就の足元では元就の孫である幸鶴丸、後の毛利輝元が玩具の弓を片手にプクーと頬を膨らませていた。
「ああ、そうじゃった。幸鶴の弓を見てやると約束しとるんじゃった。すまんのう幸鶴。忘れとった。」
「まったく。たとえ身内が相手であろうと、不義理は家中の不和となるぞ。反省せよ、次郎。それよりも、こんなところに集まって何をしとるんじゃ。」
「ちょうど良いところに来ましたね松寿丸!貴方からも良い加減姫武将など辞めろと二人に言って下さいな。少しでも早く本格的な花嫁修行をしなくては、嫁の貰い手が失くなりますよ!」
「…なんだ、またその話か。」
杉の方からの頼みに、元就は珍しくうんざりとした表情を見せる。
その態度に杉の方の目尻が上がる。
「なんだじゃありません!次郎も徳寿も、大切な姫ですよ!いつまで戦場なんて危ない場所に行かせるつもりですか!!」
「そうは言うがな、隆元が死んでまだ日が浅い。尼子は滅ぼしたが残党どもは未だ再起を狙っておるし、国衆共も油断ならん。二人の働きは毛利家にとって不可欠じゃ。」
「ですが…」
「何より二人が御家の役に立ちたいとしておるなら、無碍にする訳にもいかぬだろう。」
「そうじゃそうじゃ。うちらは御家の為に戦場に行くんじゃ!」
「はい。他家に嫁に行くのも、武将として功を挙げるのも、毛利家の為という点では同じです。そこに貴賤はありません。」
説教から抜け出す好機と判断し、元春と隆景は元就の言葉に便乗する。
杉の方も武家の生まれであるが故に、姫武将として元春たちが実績を上げていること自体は認めざるを得ず「ぐぬぬ」と歯噛みする。
しかし、次に元就が発した一言でその様相は一変する。
「だいたい花嫁修業などそんな大した事などせぬのだろう?そんな張り切ってやるもんじゃあるまいし、嫁入りが決まってから適当に…」
『ぶちぃっ!!』
何かが引き千切られるかのような幻聴を元就たちは聞いた。
音の出どころに目を剥ければ、無表情になった杉の方がいる。
その時、元就、元春、隆景の心が一つになった。
『あっ、ヤバい。虎の尾踏んだ。』と。
「………そうですわね。御家の外で命がけで戦われている殿方たちからすれば、女房の仕事など大した事の無い些事なんでしょうね。」
「ああ、いや杉、そういう訳では…」
「しかしながら花嫁修業で教えたるは、何も家の諸事だけではありません。御家の世継ぎを作る術、即ち男女の睦言の作法も伝授いたします。なにしろ、新妻と初めて枕を共にする時になって、怖気づいて寝所から逃げ出す殿方もいるのですから。」
「っ!?」
杉の方の言葉に、元就は目に見えて狼狽する。
「本当に不憫な事ですわね。心を決め、身を清め、この方の子を産むのだと覚悟したにも拘らず、一人で寝なければ成らなくなった奥方の心を思いますれば。しかも殿方が逃げ出した理由が『恥ずかしくなった』などとまぁ女々しき事。普段は外で胸を張られる人ほど、男女の仲では奥手なものなのかもしれませぬね。そんな奥手な殿方をその気にさせる術も、花嫁修業では教えるのですよ。そう例えば、普段酒を飲まれぬ方の為に料理に…」
「ああそうだなっ!!花嫁修業も大切な事だ!次郎、徳寿、今日は杉に色々と教えて貰いなさい!幸鶴、弓の稽古はじぃじが見てやろう。ほら、行こう。」
そう言って孫娘を抱え上げると、元就は逃げるようにその場を後にした。
それを見送り鼻をふんと鳴らした杉の方は、その視線を毛利両川へと向ける。
「さて松寿丸の赦しも出ましたので、二人には今から武家の女房の作法というものを学んでいただきますよ。」
「…なぁ、スギ婆。さっきの話、もしかして親父とお袋の…」
「ふふんっ、それはまあ、御想像にお任せいたしますわ。さっ、二人とも此方に。今日は存分に姫とは何たるかを教えて差し上げますわ。」
機嫌よさげに二人に目配せする杉の方に、元春と隆景の二人は諦めて溜息を漏らす他無かった。
中国地方を席巻する大国毛利家。しかしその内情は、意外なほどアットホームで穏やかであった。
そんな毛利家が織田家と相対するのはもう少し先の話。
そしてその時、毛利両川、特に元春は痛感することになる。
もっと真面目に、杉の方の教えを受けておけば良かったと。
今宵はこれまでに致しとう御座りまする。
・杉の方
別名「杉大方」(すぎのおおかた)
「没落武家の側室になりましたが、正室の子があまりにも不憫だったので育てたら、国内屈指の名将に成長しました。」という、女性向けなろうの主人公みたいな人生をリアルで歩んだ人。
生年不詳であるが、本作では元就より五歳年上としている。
元就にとっては養母であり、姉であり、多分初恋の人だった。
史実でも元就は子供たちの手紙の中で「杉の方は若いのに再婚もせず、私の為に全てを捧げてくれた。」と、かなり重い感情を書き記している。
まあ普通こんな人に育てられたら女性観狂うわな。
・毛利元就
乞食領主から中国地方の覇者に成りあがった「謀神」。
詳しい生涯を書き連ねると長くなるのでwikiを参照して欲しい。
因みに本作中で書かれた初夜に寝床から逃げ出した話は、大河ドラマ『毛利元就』のエピソードを持ってきてます。当該シーンでは「後姿とはいえ女性の全裸をゴールデンタイムにNHKで放映する」というある意味快挙を成し遂げた。