しかも結構読み辛いかもしれない…許して…
人々に危害を加えたり、時に利益をもたらす第三番目の生命、細菌。
それは何も地球だけにある訳では無い。宇宙からもある細菌が地球に向かっていたのだった。
とある休みの日、未来は買い物に来ていた。そして、店を出た時だった。黄色い粉状の物が未来の身体に入り込んだ。
「うっ…!?ごほっ!!」
その場に咳をしながら荷物を落とし倒れ込んだ。
「おい!おい!大丈夫か!?」
「大丈夫!?」
「おい!誰か救急車を呼べ!」
近くにいた店員が急いで病院に電話をし、未来は病院に搬送された。
「未来!」
「小日向!」
響や翼、クリスと弦十郎、零達も病室に駆けつけた。病室の中では、未来が顔をしかめながらベッドに寝かされていた。
病院の医師に気付いた響は未来の事について聞いた。
「先生!未来は…未来はどうなったんですか!?」
「小日向さんの病状ですが、どの症例とも一致するものがなく、現状ではウイルス性の病気と言う事しか分かっておりません。小日向さんが感染者第一号です」
「ウイルス性の病気?」
「ええ。いわゆるインフルエンザや、食中毒など一般に知られるウイルス性の病気は、必ず発熱と言う病状が出ます。これは人体にある免疫がウイルスを攻撃して病状を抑えているからなのですが、小日向さんは発熱もなく、周りの方の証言も突然咳き込んで倒れた、と言う声が多かったのです。中には黄色い粉状の物が入っていくのを見たという方もいらっしゃいました」
「じゃあ、そいつらが未来の身体に悪さをしてるってのか?」
「まだ断定は出来ませんが、恐らくそれが原因かと」
「未来…」
響は未来の方をゆっくりと振り返った。
「…私がついてるからね。未来」
そう言って響は未来のベッドの横に行き、未来の手を掴んで握った。
それで安心したのか、少しだけ未来の表情が緩んだ。
「俺は基地に戻って人々にマスクの着用を呼びかける。何も知らないんじゃ皆も安心出来ないだろうからな」
「わかりました。私達も街のみんなにマスクを配ってきます!」
そう言って奏者達三人は病室を出た。
「ああ。五人も出来ることがあるだろう。小日向くんを頼んだぞ」
そう言って弦十郎も病室を出ていった。
「さて、俺達もやる事をやらなきゃな」
そう言って零達は医師が出ていったのを見て、五人は未来の体内を透視光線で覗き始めた。
「これは…!?」
「ゼロ、知ってるのか?」
「俺も実物は見たことないんだが、もしかしたらこいつなのかもな」
「つまり、中々出会うことはない、と」
「ああ。俺の親父が以前戦った宇宙細菌ダリーは聞いたことあるよな?そいつと同じで、人間に取り付くんだ」
「じゃあ操られちまうんじゃねえか!?」
「いや、この宇宙細菌、コレラスは違う。人の生命力を吸い取り、やがてはその星の人間全てを滅ぼした後は何千年、あるいは何万年眠りについたらまた別の星へ…という風に行動するのがこいつらの習性だ」
「細菌なのに私達と同じか、それ以上生きるのですか。珍しい生物ですね」
「まあ、こいつらも同じ生物だ。歳を重ねるにつれて動ける奴と動けなくなる奴が出てくるんだろう」
「それで、動けるヤツらだけになれば別の星に行く、と」
「それにしても変わった奴らだよな。何のために他の星に行くんだろうな?」
「おそらく、その星がこいつらに生きていける環境ではなくなった時には世代が完全に変わるんだろう。そう言う意味では、こいつらは進化し続ける生物なのかもな」
「進化し続ける生物、ですか。それならかなり厄介なのでは?」
「ああ。その為にはさっさとこいつを何とかしないとな」
そう言って昴はウルトラゼロアイを取り出し、人間大の大きさのままウルトラマンゼロに変身し、カーテンで閉じられた未来のベッドの場所から青い光が漏れていた。
「よし、まずはやつらの様子を見てくる。デヤッ!」
ゼロは身体をミクロ化しながら未来の体内へ入っていった。
「ゼロさん、何かあったらすぐ戻ってきてくださいね」
零の言葉を背中に受けながら、未来の食堂、胃袋を通り、彼らのアジトへと辿り着いた。
「…これは…!?」
そこには、無数の虫のような卵が未来の身体の壁に埋め込まれていた。
「これが…こいつらの卵か…」
ゼロは未来の身体に刺激をなるべく与えないよう、少し浮遊しながら辺りを見て回った。
「どこを見ても卵ばかりだな…ん?」
すると、奥の方に一際巨大な卵を見つけた。
「このデカいやつがリーダー格なのか…?」
ゼロが巨大な卵に手を触れようとしたその瞬間、その足元が光ったかと思うと次の瞬間パパパパと言う弾けた音と共に何者かに狙撃された。
「何だ!?」
ゼロが後ろを振り向いた途端、全ての卵に一斉にヒビが入り、ダリーによく似た小さく黄色い虫のような怪獣が卵の中から無数に飛び出して来た。
「こいつらがコレラスか!デヤッ!」
ゼロはコレラス達の一斉攻撃を飛び上がって回避し、左腕の拳を腰に当て、右腕を胸の前にかざして放つエメリウムスラッシュを放ち、小さな虫達を薙ぎ払った。
「あまり未来の身体に負担はかけられねえからな。悪いがすぐに終わらさせてもらうぜ!ルナミラクルゼロ!ハァッ!」
ゼロの身体が青に変わった次の瞬は頭部の青いゼロスラッガーを分身させて飛ばすルナミラクルゼロスラッガーを飛ばし、残ったコレラス達を殲滅した。
「さて、こんなもんか。そろそろ総大将と一騎打ちだな」
そう言ってゼロは元の姿に戻り、巨大な卵に向けて腕をL時に組んでワイドゼロショットを放った。
光線は巨大な卵に命中し、やがて卵にヒビが入り始めた。
そのヒビの間から、鋭い眼光が見え隠れする。今までのコレラスとは違い、身体が一回りも二回りも大きいようだ。
「いよいよお出ましか…!」
そう言ってゼロは構えをとった。
そして、卵にさらにヒビが入ったと思うと突如未来の体内が揺れだし、未来の身体にあった卵の殼が巨大な卵から伸びた無数の触手に掴み取られ、卵から肉壁に伸びていた根のような物も一緒に抜け、全て巨大な卵の中に入り、やがて卵の殻が砕ける音と共に咀嚼音が辺りに響いていた。
その頃、病室には響が帰ってきていた。
「響ちゃん。帰ってきたんだな」
「はい。昴さんは?」
「ぜ…昴は昴で今やれることをやってるよ」
零はゼロと言いかけた口をつぐみ、なんとか昴に言い換えた。
「?」
零の様子に首を傾げながらも響は未来に視線を移した。
未来は依然として苦しそうで、何かを求める様に手を伸ばしていた。
「…響…」
息も絶え絶えになりながらも未来は響の名前を呼んだ。
力が抜けて、落ちそうになった未来の手を響が駆け寄って掴み取った。
「大丈夫だよ、私はここにいるから…心配しないで、未来」
やがて、未来の体内で卵が割れ、その卵の殻も中の怪獣、ファザーコレラスに吸収され、その鎧殻を強化させてゼロの前に立ちはだかった。
「…行くぜ!シャッ!」
「キリキリキリィィィィッ!」
ファザーコレラスはゼロより一回りも二回りも大きい腕を振り回しゼロに襲いかかった。
コレラスは背中から触手を生やし、その触手を腕に巻き付けて形を変え、地面を抉りながらゼロを切りつけ、ゼロは両腕でガードし、その力のまま壁に叩きつけられた。
「ぐぁっ!?クッ…なんてやつだ…!」
間髪入れずにコレラスは腕の触手をドリル状に変形させ、ゼロ目掛けて触手を突き出した。
「!!」
ゼロは間一髪身体を地面に滑らせて回避し、ゼロスラッガーを投げつけ、触手の根元を切り落とした。
「へへっ、お前も触手さえなくなれば…!?」
コレラスはニタリと笑いながら先程よりも触手を背中から生やし、今度は片腕ではなく両腕を触手に纏わせた。
「…随分嫌な性格してやがるぜ…」
ゼロは唇を親指で拭いながら立ち上がって構え直した。
コレラスも背中から触手を更に増やし、両腕に巻き付け、両腕を巨大な刃に変えた。
「どこまでも嫌な野郎だ…」
そう言ってゼロは頭部のゼロスラッガーを両手に持ち、コレラスが振り下ろした二本の刃をゼロスラッガーを交差させて受け止め、コレラスの刃の力で膝をつかされながらも咄嗟にゼロスラッガーの交差を解いてわざとコレラスの腕の刃を地面に突き刺し、その一瞬
にゼロはコレラスの懐に潜り込みながらゼロスラッガーを胸に装着し、ゼロツインシュートを至近距離で放った。
コレラスの身体は光線で大きく吹っ飛ばされるも倒すまでには至らず、身体の鎧のような皮膚にヒビが入る程度にしかダメージが入らなかった。
「クッ…!」
ゼロもなんとか立ち上がって構え直したのだが、その時無情にもエネルギーの残量が少ない事を知らせる様にカラータイマーが赤く点滅を始めた。
(あともう一発…奴に何を打ち込めば奴を倒せる…?)
残り少ない時間の中、ゼロは思考を巡らせながらコレラスの攻撃をかわしていた。
(ウルトラゼロスパーク…ダメだ、ゼロスラッガーで触手は切れたが身体を切り裂けるかは確証がない。ワイドゼロショットも範囲が広すぎてダメだ。エメリウムスラッシュも決め手に欠ける…ゼロランスもあのヒビに通せば行けるかもしれねえがあの小さなヒビにたった一発で通せるとは思えねぇ。コントロールがあるとは言っても勢いを無くさないままあの場所に通すなんてジャックでも到底無理な芸当だ。第一飛び道具は奪われる可能性すらある。クッ…!ゼロビヨンドにもなれないこの状況で一体どうしたら勝てる…!?)
ゼロがピンチに陥っている中、響は未来の両手を掴んで未来を励ましていた。
「未来…!私は信じてるから…もう一度未来と一緒に笑える時を!」
その時、外から水色と白の光球が響の体内に飛び込み、響の身体が淡く水色に光った。
「響!?」
「何…これ…?凄い力だけど…とても温かい…凄く安心する…!…未来の手を…?うん、分かった」
「響、誰と話してるんだ?」
「分からない…けどこの光が私にそう言ってるんだ。未来を助けられるなら私はこの光を信じる!」
そう言って響は再度未来の手を握った。
そしてその光は響の手を伝って未来の体内に入り、ゼロのカラータイマーへと入ってゼロのエネルギーを回復させた。
「うおっ!?こいつは…誰か分からねーが…助かるぜ!ストロングコロナゼロッ!」
ゼロは赤い身体のストロングコロナゼロに姿を変え、拳や脚に炎を纏わせて、コレラスに猛攻をしかけた。
コレラスは腕の触手を作り替えて巨大な盾を作るもゼロはそれを拳を連打して打ち破り、勢いのままにコレラスの身体を蹴りあげて宙に上げた。
「ウルトラハリケーンッ!」
ゼロは拳を上げて巨大な竜巻を起こし、コレラスの身体を竜巻の中に巻き込ませて身動きを取れないようにして、腕に熱き炎の力を纏わせてコレラスに向かって飛び上がった。
「ガルネイトッ!バスタァァー!」
ゼロはコレラスの身体のヒビ目掛けてガルネイトバスターをゼロ距離で撃ち込み、コレラスの体内はエネルギーで充満し、やがて爆発四散した。
そして、ゼロは未来の身体に少しでも刺激を与えないようにしながらゆっくり着地し、元の姿に戻って未来の身体を元に戻した。
「さて、これで終わりか…ん?」
ふと目をやると、これまでの卵とは違い管が何も伸びていない普通の卵が一つぽつんと置かれていた。
「…ま、お前に罪はないな。シャッ!」
ゼロは卵を抱き抱えて未来の体内を脱出し、徐々に大きくなって病院の窓から外に、宇宙に飛び出し、卵を宇宙へと投げ、簡易なバリアを施して宇宙の彼方へと飛ばした。
「これでよし、と」
ゼロは病院へ戻り、昴の姿に変わった。
「昴、何してたんだ?」
大我が不思議そうに窓の外を見ながらゼロに聞いた。
「コレラスの卵をバリアで包んで宇宙へ飛ばしたんだ。やつら、兵士とは別で卵を産んでいたらしい」
「卵は一個だけだったのですか?」
「ああ、とは言ってもあの中に小さいコレラスが大量にいるんだろうぜ。あの中に結構な量の生命反応も感じたしな。あれで子供達の身を守っていたんだろう」
「ふーむ、しかし中々変わったヤツだったな」
「俺が見た限りだと、奴らは何度も卵に戻ってはその殻の中で成長や適応した姿に代わり、進化する必要がなくなればその殻をも身体に取り込んで身体強化に使っていたな」
「ザラガスって怪獣とは逆だな」
「確か聞いたことがある。攻撃を受ける度に強くなる怪獣だ」
「でもこいつとザラガスは真逆だな。ザラガスはあくまで身体の一部をパージしたりして強くなるが、こいつらは逆に殻に籠ったりして強くなるんだからな」
「ま、何にせよ解決してよかったな。な、昴」
「そうだな…しかし…」
昴はちらりと響の方に目をやった。響の身体は何事も無かったかの様に元に戻っていた。
(何故響からウルトラマンの光が…?奇跡、にしては偶然にも程があるが…)
その響は元気になった未来に抱きついていてそんな事は微塵も考えていないようだった。
(ま、今考えても答えは出ないか)
そして夕方、未来は無事退院した。しかし、またいつ発症するか分からない為一応定期的に通院するよう病院側から言われていたが、昴達は笑いながら必要ないと未来に伝えた。未来は不思議そうな顔をしていたが、響の笑顔が見れたので良しとする事にした。
「ま、何にしても退院出来てよかったな、未来」
「小日向、また何かあればいつでも言うんだぞ」
「はい。ありがとうございました。響もありがとうね」
「私も未来が元気になって良かったよ〜!晩御飯何にする?」
「もう、すぐそれなんだから〜!」
すると、翼とクリスの腹から同時にくぅと間の抜けた音が鳴った。
「…ふっ、今から何か食べに行くか」
「クリスちゃん可愛い〜!」
「うっ、うるせー!お前だって鳴る時は鳴るだろ!」
それに応える様に響の腹からも犬の唸り声のような音が鳴った。
「…ぷっ」
二人は思わず吹き出した。
「アハハハハハハ!ほらな〜!?お前だって鳴るだろ〜!?」
「そっ、そうだねクリスちゃん!鳴るね!ふふふふ…くっ…」
「ふらわぁのお好み焼き食べに行こうよ。ね、良いでしょ?」
「お、良いね!」
「お好み焼き…興味深い」
「俺も楽しみだな〜お好み焼き!」
「さあさあ行こうぜ!」
夕焼けの中、九人は談笑しながら商店街を歩いて行った。
コレラスの卵はどこか遠い小惑星に着陸し、ゼロのバリアも消え、卵は小惑星と共に漂流して行った。
という訳で今回はここまでです!
ただただ書きたいものを書いてるんだなと再認識
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