暁と申します。これより、司令官様の指揮下に入ります 作:血濡れの人形
~鎮守府 食堂~
今年の恵方は南南東、そちらの方向を見れば、この方角が今年の恵方ですと、でかでかと書かれているのが目に入る。無駄に達筆である。今年、司令官が唐突に書初めで書き出したのがこれだったのだ。いったい何を考えてこんなものを書いたのかわからないが、まあ気にしないでいいだろう。
「響?恵方巻きの準備ができたから、速く食べましょう?」
「それはいいんだけど、姉さん。この長さは明らかに戦艦とか空母たちの分だよね?」
そうつぶやく私の目の前には、一口でほおばることすら困難な大きさの恵方巻が鎮座していた。中の具もそれ相応に増えているが、一度にくわえられねば口の端から米やら具やらが零れ落ちるだろう。
「へ?って、それは大和さんたちの分!卯月さん!さっき運んで行ってくれたのは感謝しますが、配膳する場所を間違えてはいけませんよ!?」
少し大きな声で姉さんが卯月を叱るが、すまないぴょ~んとだけ言い残して卯月は厨房のほうへ行ってしまった。んもう、と言いながら、巨大恵方巻きを本来食べる予定だった大和さんのほうへ運んでいく。再度戻ってくるときには、電や雷も一緒に恵方巻きを運んできた。
「この後は豆まき大会というのをやるそうなのです。鬼役は島風ちゃんと雪風ちゃん、天龍さんと龍田さん、妙高さんと那智さん、赤城さんと加賀さん、長門さんと陸奥さんだそうです」
「なんでその選出なのかしら・・・?そういえば、景品があるって聞いたけど、あれってどうやって判定するのかしら?」
「聞いた話によると、鬼役の人と一対一、もしくは同型艦同士でメンバーを組んで、当てられた回数によって景品を豪華にしていくらしいわ。ちなみに、当てられた回数は鬼の頭上に回数が表示されるそうよ」
詳しく聞いていると、景品は当てた回数÷10で計算されるらしく、豪華になるというよりも、複数ある景品の中から選べる個数が増えるタイプだそうだ。
ゴクン「それは何とも楽しそうだね。ところで疑問なんだが、なんで景品の中に”暁さんから頭なでなでしてもらえる券”やら”暁さんと一日デート券”やらがあるんだい?」
ゴクン「よくわからないですが、なぜだか執務室の要望箱にやけにいっぱいその要望があったので、この際景品にしたらどうだろうかという提督の提案に、大淀さんが賛成、二人に押し切られる形でお姉ちゃんが許可を出して~、という流れだったそうなのです」
ふむふむ、それなら少し一人でやってこようかな?挑戦自体は何回でも可能らしいし。
「それじゃあ少し運動してくるとしようかな。ま、手加減はしないけど」
それからしばらくの間、一部の艦娘は響を見るとおびえたように身を竦める姿が目撃されたとかなんとか。
豆まきはしません。長門さんは陸奥さんと一緒に一度入渠することになりました。
暁
本作主人公。今回は響視点のため描写は少なめ。この後暁型で島風に挑戦。個人戦績は10個
「長門さんたちの姿がないけど、どうしたのかしら?」
響
お姉ちゃんガチ勢。長門さんと陸奥さんを同時に選択して、10分という制限時間の中、大豆だけで大破まで追い込んだ超人的動きを見せる。頭なでなで券と一日デート券を各25枚交換した。個人戦績500
「悪いけどねててもらうよ。少なくとも、私がこの券をすべて使いきるまではね」
雷
島風に挑むも、うまく当てられず少し落ち込んだ。共闘時の戦績を見て、少し喜ぶも、本人がいる前でなでなで券やデート券を交換する勇気はなく泣く泣く断念したらしい。個人戦績2
「このあと全員に挑んだけど、あまりに当たらないから崩れ落ちたわ・・・」
電
個人的に島風にも挑んだ結果、奇跡的に中破まで追い込むことのできた猛者。個人戦績30
「息をひそめて、研ぎ澄ます。あとはほんの少し祈るだけ。狙撃手とは少し違いますが、運が良ければ当たるのです」
暁型協力時の戦績 40