それではどうぞー。
Side フィアット・スクライア
私は今、お姉様からの指示でヴィータ達から離れて魔術事件対策課の待機場所にいます。
フォワード達にはヴィータとアルトリアさんの二人が付いているから大丈夫でしょうし…。
そんな時に私の隣で待機しているアリサから話しかけられた。
「ねぇ、フィアット。
シホ達から何かが起こるからって言われているけど、隻眼の魔術師もしかけて来ると思う…?」
「はい。私達の予想が正しければスカリエッティ一味と何かしらの繋がりを持っていると思います。
それに、今ここ地上本部には主要な人物たちが集結しています。だから叩くのなら………」
「今、だって事でしょ?」
「そういうことです」
アリサとそんな会話をしている時だった。
突如として地上本部内から鳴り響く警報。
だけどそれはすぐに鳴り止みすぐに中から爆発の音が聞こえてくる。
《お姉様! お姉様!》
何度も呼びかけるが通信が妨害されているみたいで繋がらない。
「な、何事なの!?」
アリサがデバイスのベルファイヤを握り締めながら立ち上がる。
そしてすぐに私達の目の前に紫色の四角の魔法陣がいくつも展開される。
そこから次々とガジェットが転移してくる。
「転移魔法陣!? スティング! アスコット! 二人で魔術障壁を展開! 攻撃に備えなさい!」
「「了解!」」
アリサの指示にすぐ近くにいたアルテア・スティング一等陸士とセラ・アスコット一等陸士の風雷コンビが前に出る。
二人は杖を構えながら、
「セラ! 防壁をはるぞ!」
「オッケイ! アルテア君!」
二人は同時に魔術を展開して雷と風が巻き起こり出してガジェットを次々と破壊していく。
だけど破壊されたガジェットから煙が上がりだしてこちらにまでどんどんと迫ってくる。
「なにっ? この煙は!」
「セラ! 絶対に吸うなよ! きっと致死性かなんかの煙だろう!」
迫ってくる煙に対してアルテアが風の突風を出して煙を吹き飛ばす。
だけどまたしてもガジェットは煙を飛ばしてくるけど、背後から、
「任せて!」
「カレンさん!」
「カレン二等陸尉!」
後ろから赤い髪の女性、カレンさんが救援に来て飛び出してきた。
その手にはすでに篭手型のデバイスである『カグツチ』が装着されていた。
「煙であろうと、ガジェットであろうと、私の輻射波動の前ではすべてが灰燼と化すのよ! 燃え尽きろー!!」
カレンさんの手から赤く燃え上がる熱線が放射されてガジェットを煙ごと焼き尽くす。
「ふんっ! この程度なの?」
カレンさんの登場により私達の前に転移してきたガジェットは瞬くもなく破壊された。
私の出番は、なかったらしい。
その間にもアリサが煙の効果を解析したらしく、
「あの煙は致死性ではないけど、麻痺性のものだわ!
全員データを送るからすぐに備えて!!」
『おー!』
そこに合流してきた魔術事件対策課の魔術師達が次々に叫びを上げる。
それで散開して各個撃破に当たろうとしたその時に、ガジェットの出現に遅れて地響きが次々と起こり、次には地面に亀裂が入り盛り上がってきて穴があいた。
すると、そこから次々と異形なものが地面から出現し出す。
そいつ等の姿は一言で言ってしまえば、顔の部分がない“骸骨”だった。
その手には禍々しい鉈のような剣が握られている。
私のお姉様から教えてもらった知識にこれは見事ヒットした。
そう、こいつらは
魔術によって作られた人口の怪物。
見れば空からもガジェットに紛れて怪鳥のように骨の翼を羽ばたかせている骸骨怪鳥がゆうに三桁は超えているだろう数が飛来してくる。
「………ふむ。アリサよ。セイバーのマスターの予想は当たったようだな」
「アサシン!」
そこに状況を見守っていたのだろう、アリサのサーヴァントであるアサシンが実体化して拳を構える。
「フィアット! あたし達魔術師は空を飛べないから空の骸骨怪鳥の相手をお願いね!」
「わかりました、アリサ! いきますよ、マグナ?」
《わかりました》
「セットアップ!」
私はマグナを掲げてセットアップをする。
そして緑色の甲冑を身に纏い、槍型のマグナ・スピアを構えて空を飛び、高速でランサーさん持込みの槍こなしで骸骨怪鳥を砕いていく。
そして心中で、
「(やっぱり魔術師も仕掛けてきましたか…。でも、一体狙いは何…?
それに、こんな時に通信妨害があるなんて…完全に後手後手です…。ヴィータ達は大丈夫でしょうか?)」
そんな事を思いながら撃破を続ける。
「■■■■■ーーー!!」
けど、砕けた骸骨怪鳥が空中でまた復元されていくように元の形に戻っていく。
再生能力!?
ガジェットより厄介じゃないですか!
骸骨怪鳥は不気味な叫び声を上げながら群れをなして私に迫ってくる。
一匹一匹なら大したことないのに群れられるとこうも強敵になろうなんて…。
「でも…!」
私はカートリッジロードをし、
「フルムーンモード!」
《Fullmoonform.》
槍から鎖鉄球へと変化させる。
「やああああーーーーーッ!!」
それを振り回して骸骨怪鳥を砕きまくる。
いくら再生しようとも復活する回数は有限のはずだ。
だから全部砕くまで頑張ろう!
「少し、つらいものがありますが、アリサ達も頑張っていることでしょうし私達も頑張りましょう、マグナ!」
《はい、マスター!》
そして私は突撃していくのだった。
◆◇―――――――――◇◆
Side アリサ・バニングス
フィアットが空で
アサシンがより前線に出て次々と
「ふっ。なるほど…どんなに砕いても再生するのは核を完全に破壊しきれないからか。しかし、儂の拳にかかれば…!」
アサシンの「フンッ、ハッ!」という気合の声と共に
さすがアサシンね。
あたしも負けられないわね!
見ればアリシアもフェイトのバルディッシュと同型の『スピードスター』を構えて雷の斧を形成して切り込んでいる。
「スピードスター!」
そしてアリシアはデバイスと同じ名の魔術で雷を帯びた星型の魔術弾を放ってガジェットや
そして、
「やぁっ!」
軽快な動きでジャンプして後ろに下がり、そこから
だけどすぐに復元してくるが、
「再生なんて、させない!」
アリシアはなんと振り向きざまに再生しようと集まっている中心を見事に斧で切り裂いた。
すると
「みんな!
ガジェットもAMFが効果を発揮しない私達魔術師にとってはただの鉄の塊にすぎないから用心して当たれば問題ない! 頑張ろう!!」
『さすがアリシア隊長!』
『頼りになります!』
『了解!』
うちの魔術師達がアリシアの言葉に次々と声を上げてガジェットや
よし…!
あたし達の周りの敵の数は減ってきた。
この調子でいけば他のところの援護にも回れるわね。
だから、
「みんな! アリサ・バニングスから命令します!
カレン二等陸尉のA班は他のブロックに援護をしに行って。
アリシア三等陸尉のB班は―――…」
指揮官の役割を任されているあたしは次々とみんなに言葉をかけていく。
でもふと、あたし達の目の前にブーメランのような武器を構えた桃色の髪のヘッドギアをしている女性が空から降りてきた。
みんなも警戒しているのか挑まずに静観している。
「…なにやらトーレから相手をして来いと指示されて来てみましたが、どの程度の部隊なのか………。ですが、相手になります」
どうやら一筋縄ではいかない感じの敵みたいね…。
でもそこで、
「呵呵呵! 機械の塊や木偶では相手としては不足であったのだ。どれ、小娘? 一つ儂と手合わせ願わんか…?」
「貴様は…?」
「アサシンのサーヴァント…」
「サーヴァント…? 危険視されている、あの?」
あたしにとって最強の相棒であるアサシンが女性の相手になるようだ。
あー…、ご愁傷様。
よりによってアサシンを相手にしてしまうなんて、敵ながら同情をしてしまうわ。
これからある意味敵の彼女にとっての惨劇が始まってしまうんだろうなぁ…と、襲撃されている最中なのに思ってしまった。
◆◇―――――――――◇◆
Side アルトリア・ペンドラゴン
あちらこちらでガジェットや
私としましては救援したいところですが、今は急ぎ中に入ってシホ達のもとへと向かわなければいけません。
そして私の後ろを走っているフォワード達四人とフリードから目を離すわけにはいきません。
ガジェットだけならまだしも、
戦闘能力もかなりありましたから殺傷攻撃に慣れていないフォワード達には不利でしょう。
そしてオーバーSランクの敵対反応を感じ取り、空へと飛んでいったヴィータとリインにもフォワード達の面倒を任せられていますから責任重大です。
「アルトリアさん! あたし達も戦います!」
「そうです! 今までの訓練を今発揮する時です!」
「スバル…ティアナ」
スバルとティアナにそう言われて私は一度その場で立ち止まる。
「僕達も大丈夫です!」
「だから一人で戦わないでください!」
「キュクー!」
「エリオにキャロ…それにフリードまで…。ふふ、確かにそうですね。私としたことがあなた達の出番を奪ってしまいましたね」
そう…。
もうこの子達は私達が安心して任せられるほどに心も体も技量も成長してきています。
ならばここは一緒に戦う時でしょうね。
「わかりました。ですがガジェットも倒すことには変わりませんが、
彼らはガジェットと違い、沈黙だけではなく命すら奪いに来ます」
「わかっていますよ!」
「任せてください!」
「骸骨の核は僕が切り裂きます!」
「援護は任せてください! ね? フリード!」
「キュックー!!」
頼もしくなりましたね…。
これなら大丈夫でしょう。
「ではいきます!」
「「「「はい!」」」」
そして全員で進み、私とスバルが先陣を切りながら進んでいく。
だがそこで、
「アルトリアさん!」
「わかっています!」
スバルの大声にすぐに私はオートガードを展開してなにかしらの攻撃を防ぐ。
粉塵が上がり次いでなにかしらの人型がスバル目掛けて突撃してくる。
「うらああああ!!」
「させません!」
すぐさま私は
粉塵が晴れたそこにはスバルに似た赤髪の少女が私の剣に蹴りをかましているようであった。
そして見た目は両足にスバルのマッハキャリバーに似ていて、それにリボルバーナックルのホイール部分が追加されているような武装のようなものが装着されていた。
少女は私に攻撃を防がれたのが癪に障ったのか「チッ!」という盛大な舌打ちをして私の剣を足場にして即座に離脱をはかった。
「な、なんだお前!?」
「あなたこそ何者ですか? どうやら戦闘機人のようですが…」
「アルトリアさん!」
「ッ!?」
エリオの叫びに振り向くとそこにはスフィアに囲まれているティアナ達の姿があった。
「ノーヴェー? 奇襲を仕掛けたのに失敗しちゃってどうするっスか? 目的も忘れているっスよね?」
「う、うるせーぞ、ウェンディ! 忘れてねーよ! 捕獲対象三名、特にタイプゼロは捕獲しろ、だろ?」
「ならいいッス!」
そして遅れて現れた少女はまたも濃いピンク色の髪を後ろで纏めていて大きな盾のような武装を持っていた。
どうやらノーヴェという少女の方が蹴りによる近接戦闘。
そしてまだわかりませんがウェンディという少女の方がスフィアを展開しているところからおそらく援護型というところでしょう。
「ふふふ…どうっスか? これで手出しはできないっスよ?」
「舐められたものですね。四人とも、今こそ訓練の成果を見せる時ですよ!」
「「「「はい!」」」」
「キュックルー!」
そして四人+フリードはすぐさまスフィアを破壊して私の後ろに並んだ。
「なっ!?」
ウェンディという少女は驚愕の表情をしていますが、私はその隙を見逃すわけ無いでしょう?
魔力放出で特攻をしかけて
「なっ!? 早い!」
「ノーヴェ! あたしの後ろに下がるっス!」
『ガンッ!』という鈍い音で私の剣は盾に受け止められてしまいましたが、それがどうしたと言わんばかりにさらに魔力放出で力を込めて威力を上げる。
「グッ!?」
「ぬるい! はあああああ!!」
盾ごと私は二人を壁に吹き飛ばした。
「「ガッ!?」」
壁に激突して二人は溜まった息をすぐに吐き出してその場に沈む、がすぐに立ち上がってきた。
ふむ。
意外に頑丈なのですね。
「さて、形勢は私たちに有利ですね」
剣を構えながら好戦的な笑みを浮かべ、
「捕まる覚悟をしてくださいね?」
「誰が!」
「そんな覚悟をするっスか!」
「ならばそれ相応の罰を受けていただきます」
そして戦闘が始まった。
◆◇―――――――――◇◆
Side シホ・E・S・高町
閉じ込められてしまった私達はここからの脱出を念頭に今動いている。
「会議室や非常口の道は完全にロックされているね」
「うん」
「そうね…」
はやて達とも連絡が出来ないのは痛いわね。
「エレベーターも動かないし外とも通信できない」
「状況がわからないとどうすればいいか、ってところね」
そこでふとフェイトがエレベーターの方を見る。
そこでは今でも隔壁を開けようという地道な努力が行われている。
「ここは私の出番、かしらね?」
「お願い、シホちゃん」
「任せて。
魔術回路を開き、身体強化を行なう。
「はぁあああああーーーー!!」
そしてエレベーターの扉を無理矢理こじ開けることに成功する。
周りから歓声の声が上がるが今は非常事態という事で急ぐことにする。
「なのは、フェイト。降りるわよ?」
「「うん!」」
それから私たち三人はエレベーターのワイヤーを掴み、手を魔力で覆って擦れないようにガードして降下を開始した。
なかなかに荒業だけど今の状況で無い物ねだりはしている状況ではないからね。
《奏者よ。なかなか派手にやっておるな!》
「
「だけど、陸士訓練校以来なんだけど結構役立つものだね」
「やっておいてよかったわね!」
「うん!」
それから降下を続けながら、
「そういえばフェイト! ランサーは!?」
「今はどこかにでかけちゃったからわからない! きっとどこかで戦っているのかもしれないけど…!」
「そう…」
こういう時にいないのも困りものね、ランサーは。
「なのは、オリヴィエ陛下の方は一緒にいるわよね」
「うん! ちゃんと霊体化して着いてきているよ!」
「ならいいわ! さて、緊急時の合流地点も教えてあるし、アルトリアもいるから早く行きましょう!」
「「うん!」」
それで私達は急ぐのだった。
◆◇―――――――――◇◆
Side レン・ブルックランズ
「どうして…」
「レン、落ち着いて!」
「レン君、落ち着いて!」
ラン姉さんとギンガさんが落ち着かせるように僕に声をかけてくれるけど、聞かずにはいられない!
なんで?
どうして?
なんで君がここにいるの…!?
「ねぇ、なんとか答えてよ! トレディ!!」
「………これが現実です。レンさん、あなたを今宵奪わせていただきます。………チンク姉様、いきましょう!」
「うむ。姉についてこい、トレディ!」
僕達は動揺している間にもトレディともう一人のチンクという少女がこちらへと武装を構えて向かってくる。
「くっ! レン! しっかりしなさい!」
そこでラン姉さんに頬を叩かれた。
地味に痛い…。
「理由はどうであれトレディは私達の敵! だから今は余計な考えはしまっておいて戦いなさい!」
「そうよ、レン君! 考えるのは捕まえた後でも出来るわ!」
「ッ! わ、分かりました!」
そうだね。
トレディ…。
君が何者なのか、どうしてこんな事をするのかは君を倒して聞かせてもらうよ!
戦いが始まりました。
やはり鯖組が強い強い。
今後7、9、11の運命はどうなるのか?
それではご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。
では。