【完結】剣製の魔法少女戦記   作:炎の剣製

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更新します。

今回はシホも復帰して一日限りのパーティーです。

ではどうぞー。


第百六十八話  『外伝16 JS事件解決パーティー』

 

 

 

 

……シホが聖王病院から無事復帰してきて数日が経過した。

特にこれといった事件も起きていないので毎日ジェイル・スカリエッティ事件……通称JS事件の事後処理に追われる毎日であった。

だがそれも『赤いブラウニー』であるシホの参戦によりはやても助かると思いながらも書類作業を終わらせていった。

それで十月の始まり頃にやっと聖王教会からや管理局本部へのもろもろの報告書も作成し終わり、機動六課も通常運営にまで戻ってきた。

すなわち飽くなき教導によるフォワード六人みんなの特訓である。

 

 

 

それで今日も一日、教導が終わりを迎える。

 

「……はぁ、はぁ……」

 

ランが地面に両手をついて荒い息を零していた。

 

「おら、ラン! お前だけが他の五人より教導が遅れてんだ。しっかりとしろよ!」

「は、はい…。ヴィータ副隊長」

「もう少し頑張りましょうね」

「はい、フィアット副隊長」

 

今日も今日とてランが追加メニューをヴィータとフィアットに言い渡されてヴィータにしごかれていた。

それもしょうがないといえばしょうがないのかもしれない。

いくらJS事件は解決しているとはいえ、それと鍛錬内容は別物であるのだから。

それにあっさりととはいかないが敵のトレディに洗脳されて拉致されてしまった事実は消せないのである。

それでシホ達も厳しいヴィータ教導官様には苦笑をしながらも口出しはしないのである。

 

「ほら! 今日はせっかくシホも帰ってきて機動六課隊舎も復帰して事件解決パーティーがあるんだからもう少しくらい頑張れよー!」

「ッ! はい!!」

 

事件解決パーティー……その甘美な響きにランはすぐさま復活して今日一日の残りの教導内容を消化していくのだった。

 

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

 

一方で医務室ではなのはがシャマルに身体検査を受けていた。

 

「うーん……」

「どうですか、シャマル先生……?」

 

体を調べるサーチの光を浴びながらなのははシャマルに問う。

それに対してシャマルは色々と検査を繰り返しながらも、

 

「うん。もう体の不調はないようね。レリックも暴走もなく安定しているし異常は無しよ。お疲れ様、なのはちゃん」

「ありがとうございます、シャマル先生。……あ、ところでプルートは今どうなっていますか……?」

「プルート……? うーん、そこはシャーリーとすずかちゃんに聞いてみないと分からないわね……。後で行ってみるといいわね」

「はい、わかりました」

 

スカリエッティの手により作成されたレイジングハート・エクセリオンの姉妹機であるレイジングハート・プルート……。

それはもしかしたら使用者であるなのはに害があるかもしれないとシャーリーとすずかが徹底して調べ上げているところである。

だがしかし、調べ上げた結果、スカリエッティも時間的猶予もあって悪意ある部品を組み込まなかったのかどうかは分からないが、機能に関してはまともな通常のデバイスとなんら変わらないという。

ただ意見があるとすればレイジングハートと比べると数段フレームが頑丈に作られている特注製だという。

それはなぜか……?と問われるとこう診断される。

通常の性能ではなのはの虹色の魔力には耐えられないからだ。

レイジングハートも一回試しに使ってみたのだが、たった一回の使用でフレームが悲鳴を上げたらしい。

よって、なのはが限定解除して虹色の魔力を使おうとしてもレイジングハートでは使えないのである。

よって虹色の魔力を使う時だけはプルートを使ったほうがいいという結果に落ち着いたのである。

それを聞いて、レイジングハートはというと、

 

《……それではマスターは私を使ってくれなくなる。いけません、更なる進化をしなければ置いてかれてしまいます……ッ!》

 

と、シャーリー達に自身の改造案を提示しているという。

これで将来は独自で動ける自立形態を手に入れることになるのだが……今はまだまだなので、場に合わせてレイジングハートとプルートを使い分けていく事になったのである。

 

 

 

―――閑話休題

 

 

 

それでなのはは制服を着直すと、ちょうど部屋に人が入ってきた。

その相手とはユーノとヴィヴィオであった。

ちなみにユーノはかなり残業時間が溜まっていたらしく当分は無限書庫を休みにしてもらったらしい。

近々高町家に挨拶に行くのだからちょうどいいかもしれないな、とユーノは呟いていたとかなんとか。

 

「あ! ユーノ君にヴィヴィオ!」

「なのは……。もう大丈夫かい……?」

「なのはママ、大丈夫ー?」

「うん! もう元気いっぱいだよ!」

 

それでなのはは元気のポーズをしてみせる。

それに安心したのかヴィヴィオが「よかったぁ~」と安堵の息を吐く。

ヴィヴィオと手を繋いでいたユーノも安心したのか笑みを浮かべて、

 

「なのは。もう無理はしないでくれ。これからは時間が許す限りはなのはの近くにいたいから」

「うん……ありがとう、ユーノ君」

 

それで二人して頬を紅く染め上げる。

中々にいい雰囲気である。

この二人、一旦急激に離れる経験をしたためか昔からお互いに信頼し合っているのも影響していて一気に距離を縮めたのである。

なのはがユーノのプロポーズを受け入れたのも一つの答えである。

そんな仲睦ましい二人を見てヴィヴィオも空気を読めるいい子であり、なのはの手とユーノの手を取って、

 

「なのはママ。ユーノパパ。これからももっと、もーっと仲良くしていこうね!」

「うん!」

「ありがとう、ヴィヴィオ。パパって言ってもらえて嬉しいよ」

 

ヴィヴィオもなのはとユーノが恋人関係になってからはユーノの事を『ユーノパパ』と呼んで慕っているのである。

この三人が揃えばいつものごとくはやてが「甘い~」と砂糖を吐いている光景をよく見るという。

そして、そんな光景を医務室でされているものだからどこか蚊帳の外にいるシャマルも少し表情を引き攣らせながらも、

 

「なのはちゃん、ユーノ君……。お願いだから桃色空間を作らないで……。私、なんだか無性に悲しくなってきちゃうわ」

「「あ、すみません……」」

 

普通の人間ではないシャマルからしてみれば普通に恋愛できるなのは達が羨ましいという思う感情も無くはないのである。

でも、そこははやての守護騎士である。

だからはやてと一緒に時を過ごせればそれだけでいいというある意味逃げの思考に走るのも致し方ないのかもしれない。

それはともかく、時間もちょうどいいと言う感じなのでシャマルも一旦は医務室から離れて食堂に向かおうとするなのは達に着いていこうとしていた。

なんせこれから盛大にパーティーが開かれるのだから。

 

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

 

ランがヴィータとフィアットにしごかれている間、食堂内ではコック長である士郎を中心としてキャスターやリインフォース・アインス、シホ、フェイトなど料理を作れるメンバーみんながせわしなく動き回っていた。

残りのフォワードのメンバーは今現在は汗を流しているところでまだ食堂には来ていない。

 

「さぁ、あと少しだ。みんな、頑張って作業をしてくれ。せっかくの無礼講のパーティーだ。盛大に盛り上げるぞ!」

『おー!』

 

士郎の言葉に全員が元気に返事を返すのであった。

そこにサーヴァント連中もやってきた。

ランサーにネロ、アルトリア、ライダー、オリヴィエ、志貴、アルクェイドと勢揃いである。

今更であるがこんなに身近に揃っているのにお互いに争わないというのはそれはそれで仲良くなったものである。

まぁ、聖杯大戦の時からすでに敵対していなかったのだから、気を許しているのだろう事は百も承知である。

もちろんマスター達が大の仲良しというのもあり、模擬戦以外ではフランクな関係を保っているのである。

伊達に十年も現界しているわけではない。

 

それとオリヴィエに関してなのだが、無事になのはのサーヴァントに戻れたとだけ伝えておこう。

なのはの再契約で本来二つあったはずの令呪は一つしか残らなかったが、それでも再契約できたのはなのはは嬉しいらしく気にしていないとのこと。

まぁ、自害させようなんてなのはは欠片も思っていないので令呪が残っていればそれでいいという考えである。

 

「おっ! 中々いい匂いがしてくんじゃねーか」とランサー。

「うむ。奏者の料理が食べれると思うと余は楽しみだぞ!」とネロ。

「そうですね、ネロ。私もシロウやシホの料理は楽しみです」とアルトリア。

「………私はできれば生の血を…。いえ、なんでもありませんよ? ええ」とライダー。

「おいおい……。アルクェイドは変な気は起こしていないよな?」と志貴。

「あったりまえでしょ、志貴。わたしがもし血を飲んだら暴走してここにいる全員を敵に回しちゃうわよ。きっと……」とアルクェイド。

「フフ…中々にそれは勘弁したいところですね」とオリヴィエ。

 

と、サーヴァント連中は色々とすでに盛り上がっていた。

そこにお風呂から先に上がってきたのか、ツルギを連れたエリオとレンがやってきた。

それで準備をしているアインスが近くに寄ってきて、

 

「すまないな、エリオ、レン。ツルギの面倒を見させてしまって……」

「いえ、構いませんよ。僕もツルギ君は弟みたいでなんか楽しいですし」

「はい。僕も以下同文です」

「ツルギ。二人に迷惑はかけていないか……?」

「かけていないよぉ! ママ、僕のこと信じていないの?」

「そんな事はないさ。ツルギはいい子だからな」

 

そう言ってツルギの頭を撫でるアインス。

それにツルギも嬉しそうに表情を綻ばせる。

それを見てレンとエリオは少し羨ましそうにしていた。

レンにランは今はシホ達という家族がいるが、本当の親は魔術師事件で失ってしまったのだから父に母ががいるツルギが羨ましいのだろう。

エリオに関しても、親はいるにはいるだろうが会うことも出来ないのだからいないのも同然である。なのでレンと同じ気持ちを抱いている。

だがそんな感情はおくびにも出さずにいつも通り笑顔に振舞うほどには二人は成長しているのである。

 

「エリオくーん」

「キュクー」

「あ! キャロにフリード!」

「あたし達もいるわよ」

「うん。美味しそうな料理が並んでいるね!」

 

そこに遅れてフォワード女性陣(ランはいない)もやってきた。

アルトやルキノ、シャーリー、すずか、ヴァイス、ザフィーラもやってきてより一層食堂が騒がしくなってきた。

 

「あ、みんな。大体揃っとるんね~」

「そのようですね。主はやて」

「はいです!」

「あ、八神部隊長にシグナム副隊長にリイン曹長」

 

そこに最後らへんなのだろうはやてとシグナムとリインがやってきた。

でも、まだ遅れている人員がいた。

 

「ま、待ってください! 私もいます!」

「あたしもだ!」

「私もいますよ!」

 

教導特別メニューを終わらせたランとヴィータ、フィアットがすぐに汗を流してやってきたのだ。

 

「ランとヴィータとフィアちゃんも来たんね。後は……なのはちゃん達にシャマルやね」

「ちょうどよかったかな……? はやてちゃん」

 

そこにはやての背後から最後のメンバーなのだろうなのは達がやってきた。

 

「ちょうどええね。うん、それじゃ料理も多方テーブルに並んでいるようやし…そんなら私が挨拶をせんとな」

 

それではやてはマイクを持ち、壇上に立って全員に聞こえるように声を張り上げる。

 

『えー…お集まりの皆さん。ご苦労様です。機動六課部隊長の八神はやてです。

今回のこのパーティーは機動六課設立の目的の一つであるスカリエッティ逮捕という目的がまずは達成できたということで開かせていただきました。

ですがまだまだ機動六課は続いていきます。ですから皆さんもこれからも気を抜かずに頑張っていきましょう。

………と、まぁそんな堅苦しい挨拶は今回はこれくらいにしといて………無礼講なんでみんなパーティーを楽しみましょう! あ、お酒は二十歳以下は飲んじゃダメやよ! それでは、乾杯!』

『乾杯!』

 

はやての音頭でみんなが一斉にジュースが入ったコップを空に掲げた。

それからは食堂は楽しいパーティー会場へと変貌したのである。

 

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

 

Side シホ・E・S・高町

 

 

 

ふぅ……久しぶりにこうして料理をしたから楽しいものね。

そんな事を思いながらも私はなのは達夫婦がいる席へと足を運ぶ。

 

「なのは、ユーノ。飲んでいるかしら?」

「あ、シホちゃん。うん、そこそこには飲ませてもらっているよ。でも、明日の教導に響くから控えめだけどね」

「ま、そりゃそうでしょうけどね。ところでユーノは近々なのはとヴィヴィオと一緒に高町家に挨拶に行くんでしょう?」

「う、うん……。そうだね。緊張してくるよ」

「士郎お父さんはなにか暴動を起こすかもしれないから私も付き合わせてもらうわ。ちょうど忍さんにも挨拶しないといけないしね」

 

私がそう言うとユーノは一瞬目を見開く。

どうしたのだろうか……?

 

「……もしかして、シホ。すずかとフィアとその、やっちゃったっていうのは本当なの?」

「うん、そうだよー!」

「そうですよー! 兄さん!」

 

私が返答する代わりにフィアとすずかがその場にやってきてすぐさま私の腕をそれぞれで絡ませてくる。

どうやらお酒が回っているらしい、少し酒臭いかな。

 

「そ、そうなんだ……」

 

それでユーノは表情を引き攣らせてそれ以上は追求してこなかったけど、どうも居心地が悪くなったので私はその席を後にした。

それで色々と回っているとティアナと目があった。

 

「あ、シホさん!」

「ティアナ。楽しんでいる?」

「はい! あ、それとシホさんの言葉、とても励みになりました……。それで戦えたもんです!」

「そう、それならよかったわ」

 

今もティアナは私の贈った言葉を大事にしてくれているのね。

嬉しいものね。

そういえば、だけど。

ふと気になったのでティアナに聞いてみることにする。

 

「ねぇ、ティアナ。こんな時になんだけどあなたのお兄さんであるティーダさんの件なんだけど、少しいい……?」

「えっ、構いませんけど……?」

「私、もしかしたらどこかで会っているかもしれないのよ。そのお兄さんに……」

「えっ……!?」

 

それでやっぱりティアナは驚愕の表情をする。

 

「ど、どこでですか!?」

「いえ、なんというか詳しくはわからないんだけど、ティアナに雰囲気が似ている人と会った事があるってだけで、当人かまではわからないのよね……だからあまり期待しないでね?」

「はい……」

 

そう、ジグルド提督の側近であったタスラムさん……。

彼は言葉も発しずにまるで人形のように見えたけど、どこかティアナに雰囲気が似ていたというのが私の率直の感想なのよね。

だから今はそう詳しく話せないけど、いつかまた会えるかもしれない。

それだからティアナにはまだタスラムさんの事は内緒にしておこうと思う。

期待させて違っていたらかなり悲しい結果になってしまうからね。

 

 

 

それから気持ちを切り替えていろんな場所にいったりして楽しんだ。

こうしてまたみんなで楽しみたいものね……。

 

 

 




うーん……キャラが多いせいで文字数も気にして全員を出しきれないのが悔やまれます。

文字数を気にしないのなら全員喋らせるんですけどね。


それと次回は多分帰省話ですね。





それではご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。

では。
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