【完結】剣製の魔法少女戦記   作:炎の剣製

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今回はなのは、フェイト、アルフの三人の戦闘を書きました。

それではどうぞー。


第四十一話    『再戦』

 

 

 

 

Side シホ・E・シュバインオーグ

 

 

シグナム達との出会い後の数日後、私達は時空管理局の医療施設に来ていた。

理由はなのはの検査結果を聞くためと、デバイスたちの受け取りなどだ。

それでマリーさんに会うと、

 

「はい、シホさん。アンリミテッド・エアはもうあなたの登録も済ませてあるからいつでも使えますよ。意思もあるからあなたの想いに答えてくれるよ」

「ありがとうございます、マリーさん」

「あ、それとまだ完全に機能が復活していないからなにか前動作があったら知らせてね。解析させてもらうから」

 

聞くと管制人格は復活したらしいがブラックボックスがまだいくつか存在しているらしい。

 

《よろしくお願いしますマスター》

「あ、よろしくね、エア」

《はい。私のことはエアと呼ぶのですね》

「うん。大丈夫かな?」

《構いません》

「そう」

 

マリーさんと別れた後、なのは達と合流して、

 

「なのは、経過はどうだった?」

「うん! もう全快だよ!」

「レイジングハートとバルディッシュも復活したからもういつでも戦えるよ」

「腕がなるね!」

「そういえばお姉さまもデバイスを受け取ったんですよね?」

「ええ。でもまだ起動はしたことないから一回クロノに試運転を頼もうと思うわ」

「それはいいね。初めて使うんだから初っ端で使うわけにはいかないもんな」

 

アルフがそう笑いながら言う。

確かにいきなり使えといわれても使えないものである。

まぁなのはは何も知らないで起動していたから私も使えそうなものだけどね。

 

「それじゃ海鳴市に帰ろうとしましょう」

「待って。先にエイミィさんに話を通しておこう」

 

ユーノがそういうので任す事にした。

それでユーノが連絡をしていると何やら慌しくなっているようである。

どうしたのか聞いてみると、

 

「どうやらヴォルケンリッターのうち二人を補足したらしいんだ」

「えっ!? そうなのユーノ君!」

「それですぐ向かえるか、だって…シホ、もしかしたら初っ端のデバイスの起動の機会があるかもしれないよ?」

「そうね…。なんか都合がいい気がするけど現場に行ってみるだけしましょう。さて、皆。修行の成果を見せるときよ(私の今回の狙いはアーチャーの顔を見る事と魔力を蒐集させることね)」

「うん!」

「わかってる…!」

「おう!」

 

なんか元気よく返事をしてくれる三人には悪い気がするけど今は黙っておこう。

そして私達は現場へと向かったのだった。

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

 

強装結界内部では今もなお武装局員達とヴィータ、ザフィーラが対峙していた。

ヴィータ達がかかろうとしたがその時に囲んでいた武装局員達が一斉に離れたのでなぜ?と二人は思ったがすぐに上空からの魔力反応に気づいて上を向く。

そこにはクロノが数え切れないくらいのスティンガーブレードを展開していた。

 

「スティンガーブレード・エクスキューションシフト!」

 

言葉と同時に放たれる魔力の刃達。

とっさに防御魔法を展開したザフィーラ。

だが何本か通ってしまい腕に刺さっていた。

しかしそれだけで消耗できるほど甘くはなかった。

すぐに魔力は割られて怪我の一つも残っていなかったのだから。

対してクロノは肩で息をしているのだから少し消耗してしまったのだろう。

そこにエイミィから連絡が入る。

 

『クロノ君! 武装局員の配置が完了したよ! それから今現場に助っ人を転送したよ!』

 

クロノは貯水タンクに立っているなのはとフェイトの姿を見つける。

近くにはシホ、フィアット、アルフ、ユーノの姿があった。

二人はレイジングハートとバルディッシュを掲げて、

 

「レイジングハート!」

「バルディッシュ!」

「「セーットアップ!!」」

 

バリアジャケットを展開しようとしたがそこで異変に気づく。

今までの変身とは少し違うのだ。

そこにエイミィから連絡が入り二機は新しいシステムを積んだと聞く。

そして二人は新たな名を呼ぶ。

 

「レイジングハート・エクセリオン!」

「バルディッシュ・アサルト!」

 

ついに起動した二機とともに二人は変身をした。

そして光が晴れたその場にいた二人の姿は以前のバリアジャケットとは多少意匠が異なった作りになって愛機の形も変化していた。

クロノは離れたところで見守っているシホ達と合流した。

 

「ナイスなタイミングだ」

「…これで二人は修行をしたし、デバイスも差はなくなった。これで存分に話す事ができるでしょう(と言ってももう私は話しちゃったけどね)」

 

すると天空から轟音と雷が轟き、シグナムが結界内に侵入してくる。

 

「役者は揃った、って訳ね」

 

すると思念通話でなのははヴィータと、フェイトはシグナムと、アルフはザフィーラと一対一でそれぞれ戦うらしい事を言ってきた。

それでクロノは残ったシホ、ユーノ、フィアットに闇の書の主を探す事を提案してきた。

クロノとシホは外、ユーノとフィアは中を探す事になった。

シホはまだデバイスをしっかりと起動確認をしていないのでまだタラリアを投影して空を駆けていく。

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

Side 高町なのは

 

 

今、私はヴィータちゃんと戦っているところなの。

 

《Schwalbefliegen.》

「でやぁー!」

 

それで赤い少女は四つの鉄球を放ってくる。

それを私はアクセル・フィンで上昇して避ける。

 

「アイゼン!」

《Explosion.》

 

デバイスがハンマーから突起がついたロケットに変化した。

あれで前に私は撃墜されたんだ。

 

「でやぁあああーーー!!」

 

ハンマーを振り回して突っ込んでくるけど前のようにはいかないよ!

 

《Protection Powered.》

「ふっ!」

 

展開されたシールドとヴィータちゃんのハンマーが激突。でも今回は防げている。

デバイスが強化されたからだと思うけど、それだけじゃない!

シホちゃんの行った魔力制御の特訓。それによって防御する点を集中させて魔力消費を軽減させる力を私は体得しているのだ。

カートリッジ分の魔力を差し引いても十分すぎる防御力を誇っている。

これならやれる!

いまだ突破できないでいるヴィータちゃんを尻目に私はレイジングハートをバスターモードに切り替えて構え、

 

 

「ディバイン・バスター!!」

「ッ!? チィッ!! アイゼン、このまま粉砕しろ!」

《Jawohl.》

「オオオオオオオーーーーーッ!!」

 

ヴィータちゃんはグラーフアイゼンを思いっきり振り抜いてプロテクションとディバインバスターを一緒に粉砕してしまった。

やっぱりすっごく強いよ。

でも、

 

「約束だよ。私達が勝ったら事情を聞かせてもらうって! いくよ、レイジングハート! カートリッジロード!」

《All right. Load Cartridge.》

 

二発カートリッジロードをする。

それによってアクセルシューターが計三十個くらい形成される。

 

「はんっ! そんなに出して操れるわけねーだろ!」

「それは…やってみてからのお楽しみ! アクセルシューター、シュート!!」

 

一斉に仕掛けるアクセルシューターの群れ。

でもヴィータちゃんの言う通り私は全部操れない。操れても十何個くらい。

でもさしずめ残りの各シューターの方向性を設定しておけば!

そう、誘導性能をつければいいのだ。

そうすれば私の指示なしでも動いてくれる。短長だけど目隠しにはなる。

そして私はいくつかのシューターを操作しながらもバスターモードを構えて、

 

「ディバインバスター!」

 

アクセルシューターの群れに追われているヴィータちゃんめがけて当たる予測位置にディバインバスターを放つ。

 

「そんなもんに当たるかよ!」

 

そんな事は分かっているの!

でも、

 

「全部集合!!」

 

まだ残っているアクセルシューターを集めてヴィータちゃんの移動する場所を限定する。

さらに、

 

「バースト!」

 

ディバインバスターをヴィータちゃんの前で拡散させる。

それによってヴィータちゃんは逃げ場を失い、全方位からの攻撃を受けることになる。

 

「うわぁぁぁぁぁーーー!?」

 

ヴィータちゃんが悲鳴を上げて煙に包まれる。

でももともとバーストするとあまりダメージは望めないのも分かっている。

だからすぐに仕掛けてくるかもしれないと警戒しながら杖を構える。

 

「ケホッケホッ…やってくれやがったな!」

 

やっぱりあまりダメージはないみたい。

でも攻撃はしっかりと通った。

 

「どう? お話してくれる気になった?」

「誰が!」

「しょうがないなー。それじゃもう少し痛めつけてあげるの!」

「こえーぞ!?」

「先に仕掛けてきたのはそっちなんだからそっちの言い分は聞きつけません! いくよ!!」

「かかってこいや!」

 

シホちゃんとの今まで積んできた修行成果を発揮するときなの!

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

Side フェイト・テスタロッサ

 

 

今、私はシグナムと打ち合っている。

シホに言われたとおりに射撃系の魔法で牽制をしてのヒットアンドウェイを繰り返す。

前の時はバルディッシュを切り裂かれちゃったけど、今は戦えている!

 

「強いな、テスタロッサ。それに、バルディッシュ」

「あなたと、レヴァンティンも。シグナム」

 

やっぱりこの人は強い。

シホとシグナムとの戦闘で様々と見せ付けられたから分かるがシグナムはあのときのような動きはまだ見せていない。

まだ私はシホの域に達していない証拠だ。

それなら手を尽くさなければいけない。

もとより私の実力は格下…本気で行かなければ行けない。

だから…!

そんな時にシグナムが話しかけてきた。

 

「一ついいか?」

「なんでしょうか…?」

「シュバインオーグの件だがあの傷をこの短期間でよく戦えるまでに傷が回復したものだな」

「その件に関しては秘密です」

「そうか…。まぁいいだろう。しかしシュバインオーグとは決着をつけたかったが、テスタロッサ、お前という新たな好敵手ができたことに今は感謝しよう。

しかし…この身になさぬ事がなければ心躍る戦いだったはずだが、仲間達と我が主の為、今はそうも言ってられん。

殺さずに済ます自信はない。この身の未熟を許してくれるか?」

「構いません。勝つのは私ですから。フェイト・テスタロッサ! いきます!」

「応!! 烈火の将シグナムが受けて立つ!!」

 

私は一度、カートリッジで魔力を底上げして、

 

「プラズマランサー…ファイア!」

 

計八つの魔力弾をシグナムに向けて放つ。

当然シグナムはレヴァンティンを構えて、それを振り抜くとすべて弾かれてしまったがそれも狙い通り、

 

「ターン!」

 

その言葉と共に弾かれた魔力弾は標準をまたシグナムに向き直り襲い掛かる。

だけどこれだけで終わらすつもりはない。

 

《Load Cartridge.Haken Form.》

 

カートリッジをロードして、ハーケンフォームへとすぐさま移行させ、

 

「ハーケンセイバー!」

「ちぃっ! レヴァンティン!」

《Schlange Form!》

 

プラズマランサーとハーケンセイバーのダブル攻撃をシグナムはレヴァンティンを連結刃へと変化させすべて叩き潰してくる。

起きる爆発。

爆煙の中、私はすぐさまシグナムの死角まで移動して鎌を構えて、

 

「ハーケンスラッシュ!」

「甘い!!」

 

爆煙の中から剣を突き出してくるがそれも予想通り、そこでシホに手ほどきを受けていたある移動術を試してみた。

名を瞬動術。

まだ出来上がっていないから荒削りだけどソニックムーブとの重ねがけで速度をさらに倍加、いや相乗させて何度もシグナムの周りを移動し続ける。

そして完全にシグナムの死角を取ったと思った瞬間、再度ハーケンスラッシュを仕掛ける。

 

「確かに速い! だがまだまだ荒削りな動きだ! 見えているぞ!」

「ッ!!」

 

死角である背中を仕掛けたのにシグナムは魔力刃を受け止めてしまった。

だけどこれもさしずめ予想はしていた。

だから、

 

「待機解除! プラズマランサー! ゼロ距離ファイア!!」

「なにっ!?」

 

今度は私自身も囮にしての魔力弾をシグナムに放ち、爆発、即座にその場から離脱した。

 

「ハーケンセイバー!」

 

そしておまけでそくざにハーケンセイバーを煙の中、シグナムがいるであろう場所に向かって放つ。

多分防がれるとは思うけど追撃はしておいた方がいいと思うから。

 

でもそれで私は一度心を落ち着かせる。同じ手はそう何度も通じないと思うから。

思ったとおり煙が晴れればシグナムが無傷ではないにしろまだ平気そうに立っていた。

どうやら防御魔法を展開してハーケンセイバーも防いだらしい。

 

「…なかなかいい手だったな。自身も囮に使うとは中々できることではない。追撃もよく出来ている。

しかし短期間ですばらしい成長だ。デバイスが強化されているだけではここまでの動きはできまい」

「シホに鍛えてもらいましたから」

「やはりな。お前達の中で一番強いのはシュバインオーグ…彼女が鍛えればお前達も強くなるというのは必然か」

「シホは教え方が的確ですから」

「だろうな。どういった事情かは知らないが、シュバインオーグは幾たびの戦場を越えてきたのだろう。あの歳で中々だ。

“投影魔術”というのももっと詳しく知りたいところだからな」

「投影魔術…? 前にも聞きましたがそれがシホの使う魔術?」

「なんだ? シュバインオーグから詳しく聞いていないのか?」

「ええ。転送系の魔術としか…」

「なるほど…。やはり真実は語らないようだな」

 

それで私はシホにまだ真実を教えてもらっていない事に少し悲しくなったけど今はこの戦いに集中しなきゃいけない。

 

「その件に関しては後でシホにまた聞きます。今は…」

「そうだな。今は敵同士、やることは決まっている。いくぞ、テスタロッサ!」

「はい!」

 

強くなるって決めたんだ。だから…!

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

Side アルフ

 

 

「オオオオオオーーー!!」

「デェヤアアアアーーー!!」

 

あたしとあっちの使い魔の拳がぶつかり合う。

その激しい衝突によって手甲の間から火花が上がる。

でもやっぱり力はあちらが上のようで拮抗していたようだがどんどん押されてくる。

 

(分の悪い戦いだって言うのは百も承知だよ。だけどね!)

 

一回奴の力に任せて攻撃に使われる力を応用して後ろに下がる。

 

「ほう…私の力を使い反動で後ろに一旦下がったか」

「ああ、そうだよ。これでも頭使っているんでね。それよりでかぶつ! あんたも誰かの使い魔か!」

「ベルカでは騎士に仕える獣を使い魔とは呼ばぬ! 主の牙、主の盾…守護獣だ!」

「おんなじようなもんじゃんかよ!」

 

それでまた殴りかかる。

でもあたしとあいつの実力と経験の差はかなりあるだろう。

フェイトの使い魔だからその恩恵でスピードはかなり出せるけどそれもフェイトには及ばない。

できることは拳で語る事だけ。

それに実力が上なら戦闘技術を他で補えばいい。

それで一度あたしは動きを止め呼吸を整える。

思い出すのはこの一週間の間にフィアットによって仕込まれた中国武術という様々な体術。

…あ、思い出しすぎて涙が出てきそうだよ。

 

「むっ…雰囲気が変わった。なにをするつもりだ?」

「さ~てね。それはこの後のお楽しみだよ」

 

できるだけ余裕に振る舞いあたしは拳を独特の構えで固定する。

そして呼吸法を変えて、足に魔力を伝達させいつでも爆発燃焼できるようにする。

 

「いくぞ!!」

 

そして行う瞬動術。

 

「むっ!? この変則的な動きはシュバインオーグの使う体術と同じもの!」

「種は分かっているようだね。そうだよ、あたしはまだ完全に会得していないけどあんたと対峙するには十分だよ!」

 

どうやら元からあるあたしのスピードに上乗せさせる形でスピードが上がっているようだ。

証拠にこれで分かった事はあたしが瞬動をする度に奴は少し顔や目線を迂回させているので完全に捉えきれていないという事。

根っからのパワータイプのようだね。あたしもスピード技能がなければ奴とそう変わらないようだしね。

そろそろいいかな?

仕掛けようと掌をこれまた独特の構えにして奴に掌底を当てにいく。

 

「む、そこかぁー!」

 

奴はやはり防御に徹した。

狙い通り!

あたしの掌底は奴の腕を確実に捕らえた。

次の瞬間、

 

「ぐあぁっ!?」

 

奴は腕を押さえて悲鳴を上げる。

 

「貴様、なにをした!?」

「…さてね、なんだろうね?」

 

平静の顔でそう答えるが内心でガッツポーズを決める。

なんせ仕掛けたのは浸透勁という技術で防御をまったく意に返さずその力を直接内面に叩き込むというある意味チート技。

シホ達と敵対していたときにシホが一度フェイトのバリアジャケットを無視してダメージを与えてきた事があった。

フェイトのバリアジャケットは通常の魔導師に比べれば防御は薄いほうだがそれでも十分やっていけるというのにシホはそれを紙の如く無視して打ち込んできたのだ。

話によるとなのはの頑丈なバリアジャケットにも効果があったという話でなのははその時、かなり痛みで悶えたという。

それほどにこの技術は通す事に特化しているのだ。近接戦闘に精通している奴らにとって、いやどの魔導師にとっても効果は絶大でランクなんて軽く無視できる技術だ。

徹甲作用という技術にもこれが使われているというのだから本当にシホはことごとくあたし達の常識を覆してくれる。

もしこの技術が管理局にも広がればランクが低い魔導師でもやっていけるとシホは豪語している。

それはそうだろう。これは魔力を一切使わない純粋な格闘スキルなんだからな。

 

 

閑話休題

 

 

でも、それは今はいい。

奴は何度か拳の握りを繰り返して、

 

「ダメージが直接内面に響いてきた…初めての感触だ」

「あたしの拳はあんたの防御を貫くよ。さて、もう一度食らってみるかい!」

「二度も同じ手は食わん!」

「そうかい! でも、あたしが教わったのはそれだけじゃないんだよ!」

 

様々な技を会得するために何度もフィアットに吹き飛ばされた。あの痛みとそれに耐えて得た努力は無駄にはしないよ!

なにか奴は誰かと念話を試みているようけど今は関係ない!

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

Side シホ・E・シュバインオーグ

 

 

今私はクロノと手分けして闇の書の主…まぁ、はやてね。及び黒尽くめの男…正体はシャマルさんだけど、を捜している。

千里眼にさらに目を強化して最高4km圏内を見回して辺りを詮索中であった。

その時、

 

《見つけた! 闇の書と黒尽くめの男だ!》

 

クロノからの念話が響いてくる。

 

《場所は?》

《君の場所からそう離れていない場所だ。僕の魔力を辿ってきてくれ。僕は先行する!》

《わかったわ。でもあまり深入りはしないようにね》

《わかっているさ》

《私もすぐ向かうから》

《了解だ》

 

クロノはそれで一度会話を切ったが、

 

《なっ!? 誰だお前は!―――――…》

 

突然、クロノとの通信が切れてしまった。

何が起きたのだろうか。

それで私もタラリアを最大限駆使してその場所に向かう。

そして見えた途端、私は一瞬息を止めてしまった。

クロノは黒尽くめの奴の近くに“赤い布”で包まれて転がっている。

別段、それは問題ではない。

それより問題なのはその布を扱う人物が、

 

「どうして…どうしてあなたがここにいるの?…アーチャー…いえ、英霊エミヤ…」

 

そこには白髪で褐色の肌、黒いボディーアーマーに赤原礼装を着た長身の男性。

未来の私の可能性の一つだった男。英霊エミヤがクロノを拘束していたのだった。

 

 

 




やっと次回シホとアーチャーの出会いです。

それではご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。

では。
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