【完結】剣製の魔法少女戦記   作:炎の剣製

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言峰綺礼のファンの皆様。すみません。
私の話では言峰(+ギルガメッシュ)はすごい悪役に昇華していますので先に謝罪しておきます。
それと魔術回路がなのは達に宿った件に関しましてはオリジナル設定です。
魔導と魔術が交差する世界にしてしまいました。言い回しと設定がどこかの某学園都市みたいですね…。
リリカルはどっちかといえば魔導は科学よりですし。


第六十三話    『状況説明と召喚』

 

 

 

 

 

 

Side シホ・E・S・高町

 

 

大師父が現れた後、士郎が少しして目を覚まして大師父がいることに驚きの声を上げていたが二度目なので流させてもらった。

今は聖杯戦争…いや、もう聖杯大戦と呼ばれる大魔術儀式の件について話し合われようとしている。

 

「…ふむ、まずは…そうじゃの。シホ、そしてシロウ、アーサー王は平行世界についてはわかっておるな?」

「はい。私と士郎は第二魔法の一担い手です。だから理論については大抵わかっています。ね、士郎?」

「ああ」

「私も大丈夫です」

「うむ。では他のものは大丈夫かの?」

 

みんなに聞く。

それをリンディさんが代表して、

 

「あらかたシホさん達から聞かされましたから大丈夫です。

わからないところがありましたらその都度聞かせてもらいます」

「うむ。承知した。まず初めに話すことといえば、違う世界の儂からの連絡での。ある平行世界が瀕死の淵に立たされているという話を聞いた」

「なにがあったんですか、大師父…?」

「原因は第五次聖杯戦争じゃった」

「えっ!?」

 

大師父は語る。

ある平行世界で私とセイバーは言峰綺礼とギルガメッシュに敗北してしまった事を。

 

「そしてその世界の衛宮士郎は死に他のマスターも全員死滅し残ったのは言峰綺礼にギルガメッシュ。

そしてギルガメッシュによって聖杯の泥を飲まされ人格を汚染されたアーサー王だけだった…」

「私も、敗れてしまったのですか…?」

「うむ。そしてそこから地獄が始まった。言峰綺礼は聖杯に何を願ったかは知らないが世界中に聖杯の泥は蔓延しほとんどの場所が不毛の大地と化してしまった。

…そしてほとんどの人々も滅びて生き残ったのはわずか数パーセントの泥の猛威から免れた人間のみだった。

他にも死徒の連中はおったが泥に飲み込まれたという…真祖の姫も星から力を受け取る事ができずにギルガメッシュに敗れてしまった…」

 

そこまで聞いて、言峰綺礼は生かしてはおけないという思考に私はたどり着いていた。

 

「言峰綺礼がそこまでの奴だったとは…。アラヤは動かなかったんですか?」

「もちろんエミヤや他にも様々な英霊達が動いたが、記憶しているであろう…?

聖杯の泥は英霊やサーヴァントにとって天敵であると。英霊達は抵抗はしたが泥に飲まれた途端に無に返されてしまった。

それでアラヤは沈黙し、ガイアが動いて人々を見捨て世界だけを存続させる力だけが発動した。

そうして、しばらくののちに人々は地上から全滅してしまった…。そしてそれを伝えてきたその世界の儂もついには力尽きてしまった…」

「そんな…」

「話には聞いていたが言峰綺礼はとんだ狂人だな」

「救いようがないね…」

 

みんなが口々に言峰綺礼を非難している。

当然だ。なんであろうと世界を滅ぼす要因となったのだから。

 

「そしてその世界の死んでいった魔術師の因子は近くの平行世界…つまりこの世界にばら蒔かれた」

「だから、なのは達に魔術回路が宿ったんですか…?」

「うむ、そうじゃ。だからこれからはこの世界にも魔術を使うものが色々な次元世界から出てくる事じゃろう。今ここにいる者達に宿った魔術回路は尖兵というものじゃろう」

「それはまた、はた迷惑な事ですね…」

 

クロノがそう言う。確かにそう考えるとこちらとしては申し訳なく感じる。

 

「幸い聖杯も泥を出し切ったようで猛威は今のところこの世界にはまだ侵食しては来ない。

だが、それも時間の問題じゃ。ギルガメッシュは宝物庫に大聖杯を入れて、そして様々な薬で改造をした。

それによって自身も含めたサーヴァントを14体呼び出せるものにまで大聖杯は変貌を遂げてしまい、7対7の対抗戦形式になってしまった」

「14体ですか!?」

「そうじゃ。じゃから先ほど連れ去られたフィアットという娘以外に既に六体のサーヴァントがあちらの陣営におることじゃろう。

その中には当然ギルガメッシュと汚染されたアーサー王も数に含まれている。

おそらく言峰綺礼はこの世界にもまた聖杯にサーヴァントの魂を満たして願おうとすることじゃろう…。

じゃから力を蓄えている今が言峰綺礼を叩く絶好のチャンスとも言える」

「そして、それが聖杯大戦に結びついてくるんですね」

「そうじゃ。今は聖杯の中身はカラの状態じゃからの。たった七体のサーヴァントの魂をいれても力を発揮はせんじゃろう。だから十四体召喚できるようにした」

 

そこでリンディさんが手をあげて、

 

「これが予言の示した内容だったんですね…」

「む? 予言とはなんのことかの?」

「ミットチルダという私達の世界に未来の予言を出来る人物がいるんです。

その子は予言でこう書き記しました。

 

『繰り返す闇の胎動、湧き上がる絶望の泥。

その者、愉悦を心から望みし愚者。

従いし王は絶望を実現せんとし人造の杯を作り出さんとする。

人造の器から漏れ出したるは黒い絶望。

絶望は世界すべてを覆いつくしあらゆる死が蔓延し誰も抗うすべを見出せない。

最後、あらゆる全ての頂上より悪夢が降り注ぎ世界は闇に閉ざされる』…と」

 

その予言内容に全員関心をしめした。

 

「『愉悦を心から望みし愚者』…というのはおそらく言峰綺礼の事でしょうね。

当然、それに従いし王というのはギルガメッシュに間違いない。

漏れ出したる黒い絶望…これは聖杯の泥でもう間違いないと思うわ」

 

私の推論にみんなは頷く。

 

「言峰綺礼…許しておけないね…!」

「うん、フェイトちゃん!」

「当たり前よ! 何様のつもりよ! そんなのが神父だなんて世も末だわ!」

「放っておいちゃいけないと思うんだ…。じゃないと私達もきっと殺されちゃう…!」

「その通りや!」

 

なのは達はもう言峰綺礼を止める気満々のようだ。

だけどまだ覚悟を聞いていない。

 

「…あのね、なのは。それにみんな。皆に戦う資格である令呪の兆しが宿ったのは確かだわ。

でもね、聖杯大戦を戦うということは話し合いも一切ない殺し合いに身を投じるということになるのよ?

あなた達は、それに耐えられる…?」

「シホの言うとおりだ。ここでは座して待つというのも一つの道だ。

なに、まだ幼い君たちが手を血に染めずとも私達が言峰綺礼とギルガメッシュを止めて見せよう」

「ええ。汚れ役は私達だけで十分です。

平行世界とはいえ私達が止められなかったのが原因なのですから尻拭いは私達で払拭します」

 

私と士郎、セイバーがそう言い、みんなは少し悲しそうな顔になる。

 

「…でも、もうシホちゃん達だけに罪を背負って欲しくないの!」

「なのは…でも…」

「なにも殺すだけが道じゃないでしょ? それは、確かにサーヴァント達は倒さなきゃいけない…! でも、そのマスター達だけでも逮捕は出来ると思うんだ!」

「フェイト…」

「フェイトちゃんの言う通りや。このままやったらもしかしたらシホちゃん達だけじゃやられちゃうかもしれないんやろ?

そんな大責任、私達にも乗っけてもええんよ?」

「はやて…」

「私達はシホちゃんの事を見捨てないよ! そんな事をしたらもう友達だなんて言えない!」

「その通りよ。それは確かに殺し合いをするのは少し勘弁だけどそんな事で友情を壊したくないわ!」

「すずかにアリサ…」

 

五人がそれぞれ覚悟の言葉を述べてくる。

それに続くように、

 

「シュバインオーグ、すまないが私達は引くことはしない。主が立ち上がっているのだから私達がついていかなければ騎士の名折れだ!」

「そうだぜ! それにあのはやての格好をした奴は放っておくことはできないしな!」

「その通りです。だからお手伝いをさせてください!」

「主の敵は我々の敵だ。ただ打ち砕くのみ…!」

「私にも協力させてくれ。主の助けになりたいし、幸いデバイスももう出来上がっている。力になろう!」

 

守護騎士達が口々に声を上げる。

 

「そうだぞ、シホ。そんな犯罪者は放っておくだけ今後のタメにはならない」

「私達管理局も微力ながら協力させてもらうわ…!」

「そういう事だよ、シホちゃん」

「そうだぞ!」

「それにフィアも助け出さないといけないしね!」

 

リンディさん達も声をあげる。

…もう、みんなこんな事に付き合うことないのに…。

 

「もう、物好きなんですから…好きにしてください。でも引く時はしっかりと引いてくださいよ!?」

『はい!』

 

それで全員が声を上げる。

そこに士郎お父さん達が揃って、

 

「…正直言って私達家族はシホちゃん達にそんな危険な事はさせたくないのが本心だ。

しかし私達では力になれそうにないからな。

でも、だから!…最後にはしっかりと帰ってくることだ。これを守ってくれ」

「わかりました、士郎お父さん!」

『わかりました!』

「やれやれ…セイバー、ここは実に暖かい場所だな」

「そうですね、シロウ…」

 

暖かい空気になり始めてきて、そこにリンディさんが予言にはまだ残り半分が示されているというので私達はそれに耳を傾けた。

 

「予言の続きは…、

『これを阻止できうるは、かつて聖なる王に使えし者。

遥か遠き地に旅立ち、名すら忘れ去られた血の末裔。

その者、無限の虚構を作り出す神秘。世界を侵し、そして穿つ異端の体現者。

古の昔滅びし都の王の再誕。変貌した御身、絶大なる極光の輝きをもたらす星の使者を従える。

彼の者達の織り成す奇跡はあらゆる闇を祓い光に導く。

その志を共にするもの達は力を貸与えともに戦うだろう。

合わさった力を前に愚者と王は力を削がれ絶望は消え失せることだろう』…です。

この内容がシホさん達だという確信は既にもう得ています」

 

リンディさんは笑みを浮かべた。

そして大師父が今まで黙っていた口を開き、

 

「…シホ、それにシロウ。お前達はいい輩を得たな」

「はい…。本当に私にはもったいない限りです」

「同感だな」

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

「さて、…それでは準備をするとしようかの」

 

大師父が宝石剣を手に持ちそれをひと振りすると、地面には七つの魔法陣が浮かび上がっていた。

 

「まずはシホとシロウ。お主達が召喚するのじゃ。

きっとサーヴァント達も主達に協力的じゃろうからな」

「わかりました。士郎、やるわよ?」

「ああ、失敗は許されないな」

 

私と士郎がそれぞれ魔法陣の前に立ち、

 

「では、始めるが良い」

 

大師父の言葉に私達は魔術回路を開き始める。

 

「「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公…。祖には我が大師シュバインオーグ…。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」」

 

私と士郎は同時に召喚呪文を唱えていく。

途端、全身が魔術回路になった感じになり、

 

「「閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)

繰り返すつどに五度。

ただ、満たされる刻を破却する」」

 

二つの魔法陣が光りだしてきた。

 

「「――――告げる。

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うならば応えよ」」

「「誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、

我は常世総ての悪を敷く者…」」

 

詠唱完成前だというのに魔法陣から凄まじいエーテルの嵐が巻き起こる。

 

「「汝三大の言霊を纏う七天、

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」」

 

最大限まで高まった魔力は魔法陣へと集まっていき、そして二つの魔法陣からそれぞれ人型が形成されていき、

 

「余は至高の芸術にしてオリンピアの花! セイバーのサーヴァントである。問おう、そなたが余の奏者で間違いないか?」

 

……………え?

 

つい変な気持ちになってしまった。

だって、服装は赤いけどその姿形はアルトリアにそっくりなのだから。

姿は胸元が開いた感じでなぜかスカートの前が半透明になっていて下着が見えているというなんとも際どい格好だった。

 

「ん? どうした? 奏者よ?」

「えっと…」

 

一応私のサーヴァントなんだから。

 

「そ、そうよ、セイバー。私があなたのマスターであっているわ」

 

令呪を見せ確認させる。

 

「そうか! うっかり余の間違いかと思ったが大事ないようで安心した。よってこれからは余の手を取り突き進んでいこうか奏者よ!」

「よろしくね、セイバー! 私の名前はシホ・E・S・高町よ」

「うむ! その名、余の胸にしかと刻ませてもらった! しかしなんとも可愛らしい奏者だな。余は思わず胸ときめいたぞ」

「そ、そう…」

「余の真名はネロ・クラウディウスだ。よろしく頼む、奏者よ」

「ええ」

 

私とセイバーの第一対面はなんとかうまくいったようだ。

アルトリアの方のセイバーがとっても驚愕した顔になっているがそれもしょうがない。

ちらっと士郎の方を見てみると、

 

「きゃー! イケメンなご主人様(マスター)ですねー! 私はキャスターのサーヴァントです。不束者の駄狐ですがよろしくお願いしますね、ご主人様(マスター)ー♪」

「あ、ああ…」

 

なにやら青い導師服に狐耳、尻尾を生やしたなんとも妙なコスプレのような子がいて士郎の手を両手で握っていた。

 

「そのだな、キャスター…。お前のその耳と尻尾は飾りか?」

「いいえー。しっかりとした本物ですよー?」

「む、そうか。…ということは狐だから真名はもしや…玉藻の前か?」

「いやーん! さすが私のご主人様(マスター)♪ まだ教えてもいないのに言い当てるなんてやっぱり素敵です!」

「そ、そうか…。いや、いいんだ別に」

 

なにやらキャスターのペースに踊らされているみたい…。

遠くでリインフォースが「これが主の勘…さすがです我が主…」と言って落ち込んでいてはやてがそれを慰める光景が目に入った。

ま、私の事じゃないからいいとして、

 

「セイバー…。今の現状は把握している?」

「うむ。聖杯から知識が流れてきたので把握しているぞ。しかし…今回はまた種の違う聖杯戦争だな。共闘することになろうとは…」

「本当です~。本来なら戦う相手ですが今は共闘といきましょうか、セイバー」

「そうだな。世界を滅ぼすわけにはいかないからな。奏者よ。いつでも命令してくれれば余は奏者の力になると誓おう」

「私もですよーご主人様(マスター)

 

それで色々と話し合って友好的な関係を私と士郎はそれぞれ結ぶことができた。

それから今度は一人ずつ召喚することになった。

 

「そ、それじゃ次は私がするね?」

 

最初はフェイトからだった。

なのでフェイトの希望を聞いてみることにした。

 

「フェイト、なにか英霊の希望はある…?」

「頼りになればなんでもいいけど…」

「そう。なら打って付けの奴がいるわ。投影開始(トレース・オン)

 

そして投影するのはゲイ・ボルク。

 

「これを触媒に使いなさい」

「これは…?」

「魔槍ゲイ・ボルクよ。これならクー・フーリンが召喚できるわ。いい兄貴分だから頼りになるわ」

「奏者よ! そなたはそんな魔術を使えるのか! すごいぞ!」

「はは…士郎も同じことはできるよ」

「そうなのですか、ご主人様(マスター)?」

「ああ…。私とシホは元は同じ魂だからな」

「え? むむむ~………あ、ホントに起源は同じ魂です! どういったカラクリですか?」

「後でそれは教えるとしよう」

「わかりましたー」

「それじゃ、やるね?」

 

そしてフェイトが私たちと同じように唱え始める。

詠唱は佳境にまで進んでいき、

 

「汝三大の言霊を纏う七天、

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

そして姿を現す青い軽鎧に青い髪の青年。赤い目は猛禽類を彷彿とさせる。その手にはゲイ・ボルクがしっかりと握られていた。

 

「召喚に従い参上した。聞くぜ、お前が俺のマスターか…?」

「は、はい…! 私の名前はフェイト・テスタロッサです。はぅ~…魔力が一気に持ってかれちゃう感じだよ…」

「そうか。しかと名を授かった。俺はランサーのサーヴァントだ。よろしく頼むぜ、マスター!」

「よ、よろしく…」

「しっかしマスターはまだガキか。ま、十年後に期待だな!」

「なっ!? いきなり失礼です!」

「わりーわりー!…って、なんでアーチャーの野郎がここにいやがる!? セイバーの姿もあるし!」

『え…?』

 

士郎の事をアーチャーと呼ぶということは、

 

「ね、ねぇランサー? あなたもしかして第五次聖杯戦争の記憶があるの?」

「あ? 誰だお前…? アインツベルンの嬢ちゃんに似てるが…」

「そ、そうよね…。変わり果てたから分からないわよね…」

 

それで私と士郎とセイバーの状況を簡単に説明する。

 

「なーるほど…。中身はセイバーのマスターの坊主だったのか」

「わかった…?」

「おうよ。しかし平行世界とはいえ言峰のヤロー…! 俺の手でぶち殺してやるぜ!!」

「ら、ランサー。あんまり派手にやらないでね? できれば言峰以外のマスターは逮捕したいから…」

「あいあい。マスターの命令なら了解だぜ!」

 

フェイトとランサーもいい感じだ。

アルフが嫉妬しているけどそこは今後の仲の取り合いに期待だろう。

 

「それじゃ次は私がするね?」

「次はすずかね」

「頑張っていいサーヴァントを召喚するね!」

 

そしてまた呪文を唱え始める。

そして出てきたサーヴァントは…、

 

「召喚に応じまして参りました。聞きます。あなたが私のマスターですか…?」

 

黒い女性用のボディースーツに身を包んで目には眼帯をしている紫色の髪で長身の女性がそこに立っていた。

 

「はい。私は月村すずかです。よろしくお願いします」

「ふふ…よろしく頼みます、スズカ。私はライダーのサーヴァントです」

「今度はライダーね…」

「ライダーですね」

 

私とセイバー(アルトリア)でそう話していると、

 

「…セイバーとアーチャーとランサー…?」

「あ、やっぱり記憶があるのね」

 

それでまたライダーに色々と説明すると納得いったのか微笑を浮かべて、

 

「…あなたはシロウの半身なのですね。イリヤスフィールの体をもらった」

「ええ、そういう事よ」

「わかりました。それではサーヴァント・ライダー…真名をメドューサ。スズカの敵となるものを尽く粉砕してみせましょう」

「うん。これからよろしくね、ライダー」

 

ライダーはすずかの一族に関して感づいているようで目は見えないがすずかに慈愛の眼差しを送っているみたいだった。

これなら大丈夫かな?

 

「それじゃ次はあたしね!」

 

アリサが高らかに宣言する。

バックに炎が見えているようだ。

 

「さーて! かっこいいサーヴァントを召喚するわよ!」

 

そして詠唱を開始する。

だがそこで異常が発生する。

ちゃんと詠唱は唱えられたのだけれど魔法陣の上に現れないのだ。

 

「あ、あれ…? なんで現れないのよ!?」

「失敗か…?」

「そ、そんなー…」

「―――いやいや、しっかりと召喚はされておるぞ?」

 

声は上から聞こえてきた。

それで上に向いてみるとそこには中華服を着た赤い色の髪をした武人というにふさわしい男性が天井に逆さまで足をついていた。

それからゆっくりと地面へと降りてくると、

 

「ふむ、一瞬だが違う場所に呼ばれたから儂としては焦ったぞ? 呵呵呵!」

 

豪快な笑いをする男性はアリサに歩み寄ると、

 

「さて、小娘。儂を呼んだのはお主か?」

「そ、そうよ! 名前はアリサ・バニングスよ!」

 

アリサが気丈に答えると男は「ふっ」と笑い、

 

「よかろう。儂はアサシンのサーヴァント。真名を『李書文』だ。よろしく頼むぞアリサ」

「李書文ですって!? それってあの中国の有名な格闘家!?」

「うむ。知っておったか」

「はい。あたしの憧れの人の一人です!」

「そうかそうか。ならばもし儂に未来があるのならアリサが成人した暁にはともに酒を飲み交わそうではないか」

「はい!」

 

どうやら格闘関連でアリサのお気に入りにヒットしたらしい。

最初はどうなるかと思ったが、まぁなんとかなるわね。

それで後残っているのはなのはとはやての二人。

どっちが先に召喚するかジャンケンをしている。

残り物だと後はアーチャーにバーサーカーのクラスだから二人は必死になってジャンケンをしている。

そして先に勝利したのはなのはだった。

 

「やったー!」

「ああぁ…私はバーサーカーかいな」

「主はやて、気を確かに!」

 

それで先になのはは詠唱をしだす。

そして魔法陣から呼び出されたのは…え?

 

「召喚に応じまして参上いたしました。あなたが私のマスターですか?」

「え? え? えっと、はい。高町なのはです」

 

なのはは慌てている。

実を言うと私もあまり思考が回っていない。

私の魂に宿るもうひとつの人格、シルビアさんの気持ちが溢れてくる。

そう、そこにいたのは金の髪に右目が緑、左目が赤の虹彩異色で両手ともに義手をつけて白く輝く銀色の騎士甲冑を纏っている私が今の今まで会いたかった女性。

 

「サーヴァント・ファイター…真名をオリヴィエ・ゼーケブレヒトです。よろしくお願いしますね、なのは」

「は、はい…」

 

私はもう気持ちを抑える事ができなかった。

 

「陛下!!」

「…え?」

 

自然と私は片膝をつき、

 

「オリヴィエ陛下…お会いしとうございました」

「あなたは…?」

「今はシホさんと同化していますが、私です! アインツベルンです!!」

「まさか…シルビアだというのですか?」

 

私は涙を流しながら何度も「はい!」と答えた。

 

「そうですか…。会いたかったですよ。わが友よ…」

「はい…」

 

そして私はオリヴィエ陛下と抱き合った。

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

それを見ていた一同は、

 

「おい、士郎。これはどういうこった…?」

「ランサー、後で詳しい事情を説明してやるから今は茶々は入れないほうがいいぞ?」

「わかったよ…」

「むぅ…奏者よ~」

「ネロ。落ち着きなさい。シホはそのうち貴女の事も構ってくれますよ」

「そうか…?」

「ええ。シホは私達を蔑ろにはしませんから」

「そうか。ならば今は許そう。余の寛大さに世界が涙を流すことだろう!」

「あ、あはは…そうですね」

 

セイバーは苦笑いを浮かべていた。

それからしばらくしてシホは復帰してきた。

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

Side シホ・E・S・高町

 

 

「…ごめん。魂がシルビアさんと混合しているから強い思いに惹かれちゃったわ」

「大丈夫だよ、シホちゃん。でもイレギュラークラスなんだね、ファイターは」

「そのようです。ですがなのはの力に必ずなってみせますね」

「うん♪」

 

どうしてなのはから陛下が呼ばれたのか分からないけどいい関係になりそうね。

それで残るは、

 

「最後は私か…」

「主、頑張ってください!」

「うん。頑張る! なのはちゃんはイレギュラークラスやったんだからもしかしたら私もイレギュラークラスかもしれへんしな!」

 

それはどうだろう? アーチャーが出てくる可能性も無きにしも非ずだし。

そして魔法陣が発光しだして出てきたのは、

 

「呼ばれて参上! あなたが私を呼んだマスター?」

「え、えー?」

 

なんかずいぶんテンション高い人が出てきた。

金色の髪に赤い瞳。格好は上は白い服装で下は青いロングスカートと…。

どうみてもバーサーカーでは少なくともないわね。

 

「…違うの?」

「えっと…合ってます。八神はやていいます」

「はやてね。わかったわ」

「そ、それであなたはなんのサーヴァントなんや?」

「ん? 私? 私のクラスはファニーヴァンプよ。真祖の吸血姫で真名は『アルクェイド・ブリュンスタッド』よ」

 

え!? 真祖ってもしかして!

そこで大師父が反応した。

 

「おー! アルクェイド。お主が呼ばれてきたか」

「あ、ゼル爺だ。やっほー!」

 

その反応に全員が驚く。

 

「儂はアルクェイドの後見人なんじゃよ。…しかしアルクェイド、お前が呼び出されるとはの。いつ英霊になったんじゃ?」

「それがゼル爺聞いてよー。私が千年城で志貴と一緒に眠っていたのに外でなんか金ピカが暴れまわっているって言うのよ。

それで退治しにいったんだけどなぜか星から力が受け取ることができずに志貴も殺されちゃって敗北しちゃったのよ。あー! 今思い出しても腹が立ってくるわ!」

「なるほど…。お主はかの世界のアルクェイドじゃったか」

 

それで大師父が今この世界に訪れようとしている驚異について話を教えると、

 

「…なるほどね。あの金ピカがいるのね!」

 

それでファニーヴァンプはとてもいい獰猛な笑顔になり、

 

「今度こそ殺してあげるわあの金ピカ。私を殺した責任取ってもらうんだから…!」

 

実に心強い味方ができたものだ。

 

「はやて、最高のジョーカーを引いたんじゃない? 聖杯大戦の戦力をひっくり返すほどの…」

「あはは。多分そうやろうな。でも、心強い限りや!」

 

そして、これでこちらのサーヴァントは全員召喚されたことになる。

これで対策を取ることができる。

言峰綺礼、ギルガメッシュ。

必ず倒してやるわよ…!

そしてフィアも必ず救う…!

 




Fate/unlimited codesのギルガメッシュルートが一番この滅びた平行世界に近いものかと思われます。
そして召喚されたサーヴァント達ですが…、
ネロはアルトリアがいるのですから対抗馬で登場。
ランサーとライダーは第五次(厳密には四日間の記憶が最後である)の記憶があるのはご都合主義です。
実はアリサにはイスカンダルという候補もあったのですがライダー枠はすでに決まっていたので泣く泣くアサシンにしました。
他にもアサシンは佐々木小次郎という案もあったんですが、私が小次郎のキャラをうまく書ける自身がなかったので没に…。
そしてキャスター。メディアさん案もあったけどやっぱり葛木さんの方がパートナーでしょうということで没。
キャス狐はリインフォースと士郎を巡って争ってもらいます。
はやてとアルクェイドは気が合いそうだったからという理由です。他にも巡り合せという物も含まれますが…。
オリヴィエは未来への伏線キャラです。
他にも色々とありますがこれで進めていきますのでよろしくお願いしますm(_ _)m

それではご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。

では。
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