【完結】剣製の魔法少女戦記   作:炎の剣製

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まだ二月の行事は終わっていない!ということで遅れ馳せバレンタインです。


第八十話      『外伝10 遅れ馳せバレンタイン』

 

 

 

…聖杯大戦が終了して、色々事後処理もあってごたごたしていたけどそれもようやく落ち着きを見せた。

そんなある日になのはが手を「ポムッ」と叩いて、

 

「もう2月14日から日が過ぎちゃったけどバレンタインをしない? シホちゃん」

「バレンタイン…? あぁ、そういえば聖杯大戦のせいでそんなイベント事も見逃していたわね…」

 

シホがそんな余裕もなかったらしく今思い出したかのようになのはに反応を返す。

 

「奏者よ。バレンタインというのはなんなのだ…?」

「えっと、ネロ…バレンタインっていうのはね…?」

 

それでアルトリアとネロとオリヴィエにシホはバレンタインデーの事について説明をした。

 

「そんな行事があるのですか…」

「えぇ。まぁ、日本だけの独自の習慣もあるけどね」

「ですがそうなるともう行事は過ぎてしまいましたから少し急がないといけませんね。それでなのはは誰に作ろうと考えているのですか…?」

「うん。もう時期は過ぎちゃったから友チョコでだけど、

シホちゃん、すずかちゃん、アリサちゃん、フェイトちゃん、アリシアちゃん、はやてちゃん、ヴィータちゃん、フィアちゃんにチョコレートをあげようと考えているんだ~。

もちろんオリヴィエさん達にも作るね!

そして後はお兄ちゃん、お父さん、ユーノ君、クロノ君、士郎さん、ザフィーラさんくらいかな?」

「…なのは、さすがに多くない? 1日で出来るの?」

「うん! お母さんに翠屋のバレンタインデーセールのチョコレートの残りがあるか聞いてみるね!」

「そう。それじゃ私も作ろうかしら…」

 

それで急遽なのはとシホは友人達にチョコレートを作ることになった。

だがそれをどこで聞きつけたのかは分からないが各家でも少し遅れのバレンタインデーの企画が立っているのをなのはとシホは知らなかった。

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

ハラオウン家では、

 

「リンディさん」

「ん…? なに、フェイトさん?」

「えっとですね、なのはとシホがお家で私達にバレンタインのチョコを作っているっていう耳寄りな情報をある人から教えてもらったんですけど…まずバレンタインってなにかわかりますか?」

「それは私も知りたいです!」

 

アリシアも聞き耳立てていたらしく話に参加してきた。

 

「そうね…」

 

それでリンディはネットでそれを調べてみた。

ミッドチルダにも似たような風習はあるが完全に同じと言うわけではないので調べるのは骨が折れたらしいが調べあげた。

 

「どうやら大切な人や友人、そして好きな人とかにもやるらしいわね」

「大切な友人…」

「好きな人か~」

 

フェイトは少し考え込み、アリシアは楽しそうに笑みを浮かべる。

 

「それじゃやっぱりなのはとシホ、アルフにすずかにアリサ、はやてにアリシア、フィアット、ユーノ、クロノ…それにランサーにかな…」

「私もフェイトに作るよ!」

「アリシア…」

「帰ったぜー!」

 

と、そこに私服姿のランサーが家に帰ってきた。

両手には竿とカゴが握られている。

どうやら海釣りをしてきたのだろう。

 

「あ、ランサー…」

「…ん? どうした、マスター? そんな熱い視線を俺に向けてよ」

「そ、そそそんなことないよ!? そ、それよりちょっとしたらランサーに渡したいものがあるから楽しみにしていてね?」

「お…? なにか知らねぇが楽しみにしているぜ」

「うん!」

 

フェイトのそのまだ幼く淡い想いは、いつかは届く時は訪れるかは、まだわからない。

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

八神家では、

 

「…さて、家族会議や。しかし今回は女性だけや」

 

はやてのその一言でもう何回開かれたか分からないが家族会議が開かれた。

言葉どおり女性だけの会議だが。

 

話は変わるが八神家はもう大所帯家族になった。

最初ははやてだけだったので一人だけでは少し広い家だった。

だが運命だったのか最初は士郎がやってきてその後にヴォルケンリッター四人が出現し、悲しい運命も乗り越えリインフォースという新たな家族も加わった。

そしてさらに聖杯大戦を終えてキャスター、アルクェイド、志貴のサーヴァント三人も新たに加わり気づけば大家族になっていた。

ここにさらに一人末っ子が生まれる予定なのだから将来的に人数にして11人にまで増える予定だ。

そして未来的な事を言えばここにさらに赤い融合騎までやってくる。

だから足長おじさんであるグレアム元・提督もかなり搾り取られてしまうだろう。

救いがあるとすれば全員管理局で働き口があるというところだ。

でなければかつての四日間の衛宮家のようにエンゲル係数が限界突破して毎月赤字になってしまう。

この中で大食らいがいないのは、さてどうなのだろう…?

 

 

閑話休題

 

 

「…今回の議題は少し遅いけどある筋からの情報でバレンタインの話や。せっかく士郎や志貴、ザフィーラには用をだして出ていかせたんやからさっさと話を決めよか!」

「あー、はやて。それ私知ってるよ。好きな人にチョコをあげることだよね! 私は志貴に当然あげるわ!」

「その通りや、アルクェイド。それと友達にやるのもありなんよ?」

「そうなのか、はやて…?」

「ヴィータはなのはちゃん辺りにあげるのはどうや…?」

「なんでなのはにあげなきゃいけないんだよッ!?」

 

ヴィータは大声を上げさんざん「ありえねぇー!」と喚いている。

 

「リインフォースとキャスターはもちろん士郎にやるんやろ? ま、私も当然家族としてやるけどな」

「当然です!…ここは鈍感なご主人様(マスター)には惚れ薬でも調合して仕込みますかねぇ~?」

「なっ!? キャスター! それは卑怯だぞ!」

 

リインフォースがそれに反論の声を上げる。

 

「それに勝負は正々堂々とやると二人の間で決まっただろう!?」

「そうですねー。じゃ今回は惚れ薬は諦めるとしましょうか~」

 

よよよ~とわざとらしくキャスターは泣く仕草をするがやはり油断ならない。

それに実際やろうと思えば本気で惚れ薬を調合しそうで怖い。

リインフォースは焦りに駆られていた。

 

「…リインフォースも大変だな」

「私もチョコ作ろうかしら…?」

 

シグナムが苦労しそうだという思いでつぶやくが、そこに静かに呟く八神家の決戦兵器(笑)。

 

「いや、シャマル。おまえはまずは味見もしろ。でないと最悪三人が死ぬぞ?」

「あー! シグナム、失礼よ! 私だって士郎さんのおかげで料理の腕は上がっているのよ!?」

「………士郎は頑張るよな」

 

ヴィータは落ち着いたのかシャマルをみっちり鍛えている士郎に同情の念を抱いた。

ここにもし志貴付きの寡黙なメイドだった人がいればシャマルに料理の腕で同情しただろう。

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

バニングス邸では、

 

「鮫島! すぐにチョコレートを用意するわよ!」

「はい。アリサお嬢様!」

 

二人が親の分も含めて手作りでチョコ製作に精力を出していた。

 

「呵呵呵! アリサよ。励んでおるな」

「当然よアサシン! せっかくのイベントなのに聖杯大戦のせいで日にちが過ぎちゃったんだから急いでみんなの分を作って渡さなきゃ!」

「ほうほう…」

「もちろんアサシンの分も作っているんだから楽しみにしてなさい!」

「それはじつに楽しみだ。ならばワシのために作ってくれると?」

「勘違いしないでよね!? みんなと同じ分を作っているだけなんだからね!」

「…これが俗に聞く“ツンデレ”という奴か。いや、実に堪能させてもらった」

 

呵呵呵! とアサシンは豪快に笑った。アリサは顔を真っ赤にして「し、知らないんだから!」とそっぽを向いてしまった。

アサシンももうこのやりとりは慣れたようでさらに顔に笑みを刻んでいたのだった。

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

月村邸では、

 

そこではすずかと忍がノエルやファリンに習いながらチョコを作っていた。

 

「スズカ、頑張ってください。怪力持ちの私では役に立てませんから応援だけでもします」

「うん。ありがとね、ライダー」

「でも美由希ちゃんも耳寄りな情報を教えてくれたものね」

 

そう、知り合い全員に情報をリークしたのは美由希だったのだ。

楽しむならみんなで楽しもうよ! と、いう事で片っ端から連絡を入れたらしい。

 

「でもそのおかげで私もシホちゃんにチョコを渡すことができるよ」

「そうね。私も結局当日はまだすずか達が心配で心配で恭也に渡し損ねちゃったからね~。ちょうどよかったわ。

あ、だったらまた全員をうちに集めよっか! それでチョコの交換会をしましょうか!」

「それいいね。お姉ちゃん!」

「それじゃさっそく連絡よ!」

 

それで全員に連絡を入れる忍の姿がそこにあった。

その際、シホ達はどこでバレたんだ…? といった感想を持ったとかなんとか。

 

 

◆◇―――――――――◇◆

 

 

…そして数日後、月村邸に集められた一同は、

 

「さー! 今夜は遅れたけどバレンタインデーよ! だからみんな、盛り上がっていきましょう!!」

『わー!』

 

忍の言葉に全員が声をあげて拍手を送る。

 

「それじゃまずはシホちゃん! あなたの渾身の力作を披露してもらうわ!」

「まさか、こんな事になるなんて…もっと手を込んだほうがよかったかしら…?」

 

そんな事を言いつつもシホはトレーを準備してもらい、どんどんと運ばれてくるチョコの群れ。

それは綺麗にラッピングされ、それを開けばそれぞれのチョコにしっかりとホワイトチョコで名前がチョコの表面に刻んであるなんともシンプルでしかししっかりと出来上がっている仕様。

それにまず士郎(父)が、

 

「これがシホちゃんの作ったチョコレートか…」

「それじゃいただくがいいね? シホちゃん」

「はい、どうぞ」

 

シホは笑みを浮かべてまず家族である士郎(父)と恭也がいただくことになる。

 

「むっ! これは…まさかワインを使っているのか? ボンボンか」

「ほんのりとしたチョコの味の中にしっかりとワインの風味があって次には少し幸せな気分にさせられる…。さすがシホちゃんだ」

「お褒めいただきありがとうございます」

 

一礼をしてシホは次に他の男性陣に上げることになった。

 

「まさか、自分から貰うことになるとはな…」

 

士郎は元とは言え自分にもらうのは少し複雑の模様。

 

「ありがたくいただこう。シュバインオーグ」

 

ザフィーラもうまそうに食べていた。

 

「それじゃいただくとしようか」

「そうだね、クロノ」

 

クロノとユーノもそれを味わい次には「うまい!」と言っている。

 

「確かにうまいな。こりゃ…」

「ああ、うまい。翡翠にも見習わせたかった…」

「呵呵呵。なかなかのものよ。酒が欲しくなったな」

 

サーヴァント男性陣も絶賛であるらしい。

そして次は友チョコということで女性陣にも振舞われた。

 

「奏者よ。さすがの腕前だ。惚れ直したぞ!」

「さすがシホです。おいしいですよ」

「シホの作るものはうまいですね」

「さすがシホちゃん。私達の味のさらに先に行っているよ…」

「自信、少しなくすね…」

「やっぱりシホちゃんは生まれてくる性別が最初は間違えてたんやな。今の方が正しい姿や」

「お姉様、おいしいです!」

「シホちゃん、ありがとう!」

「さすが、やるわね…」

「おいしいよ、シホ♪」

「確かにギガウマだ」

 

上からネロ、アルトリア、オリヴィエ、なのは、フェイト、はやて、フィアット、すずか、アリサ、アリシア、ヴィータと順に感想を述べていく。

なにげにはやては士郎の存在を否定しているのが効いたのか士郎はショックを受けていたのが印象的だ。

そしてシホも生まれた性別が間違いだったのだろうか?…と自問自答している始末である。

 

そしてお次はと続いていき、長いので割愛するが、

 

「はい、ユーノ君!」

「あ、ありがとう、なのは…」

 

なのははユーノにチョコをやってとても喜ばれていた。

だがどこからともなく視線がユーノに突き刺さりユーノは冷や汗を流していた。

そして士郎(父)と恭也二人に「まだ娘はやらんぞ?」と言われて困っていた。

 

「ランサー、これ…」

「おう。ありがたく受け取るぜ? お、うまいな」

「ありがとう、ランサー…」

 

フェイトはランサーにチョコをやる時に非常に顔を赤くしていたのが印象的だった。

アリシアはそのフェイトの姿に「へー、そうなんだー…」と言う言葉を漏らしながらもクロノとかにあげていた。

エイミィも負けじとクロノにチョコをプレゼントしていた。

はやては八神家男性陣にチョコをあげて喜ばせていた。

リインフォースとキャスターも「是非!」と士郎にチョコを受け取ってもらい喜び、だが士郎はまいっていた。

アルクェイドも志貴にチョコをプレゼントし、「妹もシエルもいない…! 私って今は最高ね!」と呟いていた。

すずかもシホにチョコをあげて「うまいわよ、すずか」と言ってもらえて微笑んでいた。

その際、今回管理局本局にいたために唯一知らせもなく作る時間がなかったフィアットは勝ち誇るすずかの姿に悔しがっていた。

忍は恋人の恭也にやって「うまいぞ」と頭を撫でられてとてもいい笑顔を浮かべていた。

アリサは全員で食べられるようなチョコを出してきて男性陣は食うのに苦労したとここに記載する。

そして最後にシャマルによる最終兵器がご登場することになったのだが………ここは悲惨な事になったので書かないことにする。

 

こうして色々とあったが遅れ馳せバレンタインデーは平和的に終了していったのだった。

 

 

 




はい。こんな外伝話でした。

それではご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。

では。
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