ISオリ主最強系二次創作   作:XYZ+

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Q:XYZ+!?エタったんじゃ………
A:残念だったな、トリックだよ。

嘘です。
多分また間空くと思いますがこんなやつだと思っててください。
分かってるとは思いますが。


第9話:帳尻合わせ

その日の夕食の時間、IS学園1年女子寮食堂では一つの話題で持ちきりであった。

何の根拠もなければ当人に問い合わせた訳でもない根も葉もない噂ではあったが、

女子とはその手の噂話に敏感な物である。

ましてや、このIS学園唯一の男子生徒の話ならば尚更の事。

 

「学年別個人トーナメントで優勝したら一夏と付き合える、って本当………?」

「本当だぞ。」

 

ルームメイトで友人である(と少なくとも俺は思っている)更識簪が俺、ネロ・ウルクに

そんな事を聞いてきたのでノータイムで肯定してやった。

絶対に負けられない、と簪が闘志と決意を2号ライダーのように新たにした所で

本当の事を語ってやる事にする。

 

「嘘に決まってるだろうが戯け。」

「えっ………?」

 

俺の方を見る簪。

ニヤリと笑みを浮かべる俺。

視線が交錯する。

 

「嘘………なの?」

「情報源がどこなのかまでは余も知らぬが、アレが自分自身を景品にするとも思えんしな。

そもそもにして、そんな事をして何のメリットがある?」

 

まぁ、某生徒会長は本人の許可なく景品に仕立て上げて周りを煽った挙句

親の総取り状態に持って行くが。

しかし、この現状でやるのだろうか?

妹からの好感度がまた下がるだけだと思うが。

 

「それは、そうだけど………。」

「大体にしてだ、そうなると織斑一夏は余の物になるという事で確定してしまうではないか!」

 

静まり返る食堂。

そんなに大きな声を出したつもりはないんだが、俺の声は良く響くらしい。

あれか、<カリスマ:A>とかそう言う奴か?

違う気がしないでもない。

 

「そう言えばそうだわ………」

「絶望的なまでの壁! まるで護身開眼したかのように立ち塞がる圧倒感!!」

「もうダメだぁ………おしまいだぁ。」

 

向こう側で固まっていた女子グループが悲鳴と言うか絶望の怨嗟を奏でているのが聞こえる。

どうやら俺の存在をすっかり後ろに放り投げていたらしい。

全く、俺を相手にすると言うだけでそこまで絶望感を醸し出すとは。

 

「なぁ、あそこのグループどうしたんだ?」

「何て言うかお通夜みたいな事になってるんだけど。」

 

そんなタイミングでこっちのテーブルにやって来たのは一夏と鈴だ。

常日頃同じ面子で飯を食べてるとは言え、人付き合いと言うのもある訳で

必ずフルメンバーと言う訳でも無かったりするのだ。

まぁ、セシリアはともかく箒は「気まずくて顔が合わせられない」とかそう言った類であろうが。

 

俺?

恐ろしい事に簪か本音くらいしか相手がいない。

………解せぬ。

い、いや王は孤独であり孤高だから(震え声。

 

「貴様が気にする事ではないな。所詮、些事だ些事。」

「一夏にとっては些事じゃすまないんじゃ………。」

「ど、どう言う事だよ簪?」

 

俺にとっては本当に些事なんだけどなぁ。

 

「だって、学年別個人トーナメントに優勝したら一夏と付き合えるって話だし。」

「は?」

「ちょ、ちょっとそれ本当!?」

 

そしてさらっと喋ってしまう簪。

唖然とする一夏。

そして身を乗り出さんばかりに話に食いついてくる鈴。

正直がっつき過ぎだ。

 

「そんな話、俺知らないぞ!?って言うかどこからそんな話出たんだよ!?」

「じゃあ………やっぱり嘘なんだ。」

「もう、驚かさないでよ………。」

 

驚く一夏。

それを見て嘘を確信する簪。

なーんだ、と座り直す鈴。

 

「嘘だったなんて………。」

「いい夢を………見させてもらったぜ。」

「柿崎ーっ!!」

 

向こうのグループから悲鳴と言うか嘆きの声が上がるのが聞こえる。

と言うか、最後のは何か違わないか?

それはともかくとして。

 

「しかし………だ。嘘を真実にしても面白そうではあるな。」

「は?」

 

俺の呟きに「お前何言ってんだこいつ?」みたいな声と目で俺を見る鈴。

 

「何、学年別個人トーナメント優勝者には商品として織斑一夏との一日デート券をだな。」

「おい待てよ、勝手にそんなの作るなよ決めるなよ!?」

 

グッドアイデアとばかりにそう告げる俺に突っ込む一夏。

だが、その程度で止まる俺ではない!

 

「無論、コースは余がセットする。スケジュールも余が決めよう。交通費と飲食費に交遊費も

余が負担しよう。そして何より………余は主催者であるが故に参加せん。

当然トーナメントの優勝者は余で確定だから、2位の人間が実質的な優勝者だな。」

「………それ、本当にやるの?」

「って言うか普通にやってのけそうなのが怖いのよね………こいつの場合。」

 

当然本気である。

結果が見えてるイベントな上にぶち壊した分は補填しておかなければ。

 

「簪も鈴も止めろよ!?」

「ごめん………一夏、これが事実なら譲れない。」

「そうね。それが本当なら今日からは戦争よ。」

 

臨戦態勢と言うか闘志漲らせる簪と鈴に一夏の言葉が届く事もなく。

頭を抱える一夏。

 

「そう決まれば色々準備が必要になってくるな!」

 

そう言って立ち上がる俺。

あくまでも「非公認校内イベント」と言う扱いで動かさなければ色々不味かろうなので、

堂々とポスターなどを張る訳にも行かないが、それならそれでやりようはある。

 

「な、なぁ待てって!?」

「悪いな織斑一夏、即断即決即実行こそが余のモットーなのだ!」

 

止めようとする一夏だがもう遅い。

 

「それに綺麗どころの女子とデートができるのだ、貴様も嬉しいであろう?」

「いや、それは………。」

 

ごにょごにょと煮え切らない態度を見せる一夏。

単純に思考が事態に追いついていないだけと言う話もあるが。

 

「何、デートしなくていい方法があるぞ?貴様が優勝を取ればいいだけだからな!」

 

ま、精々頑張る事だ!

そう言って俺は笑いつつ食堂を後にしたのである。

 

よく考えると先の<本人の許可なく景品に仕立て上げて周りを煽った>を実践した形になるが

少なくとも<挙句親の総取り>までは企んでいないので俺の方がマシだろう!

そう自己弁護をしつつ。

 

 

そして翌日。

 

 

IS学園1年1組は。

否、IS学園の生徒達は<その>知らせに沸き立っていた。

 

<織斑一夏と一日デート券争奪戦(生徒会公認・IS学園非公認)学年別個人トーナメント

(主催・協賛:ネロ・ウルク)>にである。

ルールは単純、月末週より行われる学年別個人トーナメントに勝てばいいだけ。

 

大雑把にまとめれば、

1.トーナメント1位入賞者は一日デート+添い寝(そこから先は当人との交渉次第)

2.トーナメント2位入賞者は一日デート。

3.教師にばれる事なかれ。

4.死して屍拾う者無し。

5.国家代表は参加資格なし。

と言った所であろうか。

 

「お姉ちゃん、公認したんだ………。」

「渡す物を渡せば素直に頷いたぞ?」

「………何渡したの?」

「何、貴様の寝顔とか寝起き顔とかをだな。」

「何渡してるのっ!?」

 

などと言う話が某金持ちの入ってる部屋で繰り広げられたとも言われるが定かではなく。

さておき、情報端末と噂話ネットワークを通じて拡散したこの話題であるが、実はまだ正式な

布告が出ているわけではないのである。

 

何故か?

本争奪戦の景品として扱われている織斑一夏の許可が下りていないから。

逆に言えば、彼がゴーサインを出せばいつでもこの戦いは火ぶたを切られるのである。

 

そんな状況で机で頭を抱えている一人の少女・篠ノ之箒。

どうしてこうなった!!と脳内でリフレインしている状態とも言う。

 

確かに自分のやった事は軽率だったかもしれない。

何せ誰が聞いてるか分からない様な廊下で「付き合ってもらう!」と宣言したのだ。

それが誰かの耳に入って(やや歪んだ形とはいえ)噂話として拡散してしまう事も

仕方ないだろう。

だが、気が付けばこのクラスの金持ちバカがやらかしてしまったせいで取り返しのつかない

大惨事に発展しようとしている。

 

織斑一夏の席を見れば、口から魂が出そうな状態で座ってる彼の姿。

きっと心境は同じく「どうしてこうなった!!」であろうが、こんな時だけ同じ感情を抱いても

全く嬉しくないわけで。

 

じゃあ、織斑先生なり山田先生なりに相談すればいいじゃないのかとも思わないでもないのだが、

そもそもの原因を辿れば自分の不用意な発言が元である。

一応、彼女にも<保身>と言う概念はちゃんと存在するのである。

この場合は全く的外れではあるが………。

 

後、仮にこの企画を学園側に露呈させてしまい争奪戦自体が中止になってしまった場合、

間違いなく魔女狩りに等しい犯人探しが行われるだろうし、仮に犯人が特定されてしまった場合は

それからの学園生活をずっと肩身の狭い思いで過ごしていく事になるだろう。

今さらボッチが怖い訳ではないが、進んでボッチになろうとも思わない。

昼食時間のたびにトイレの個室で菓子パンと紙パックジュースを片手に携帯電話を弄ってる所に

「こんな所で一人飯食べてる可哀想な子が一人~!」などと言う声と共に上からバケツ一杯の

水をぶっかけられるような生活は真っ平御免である。

いや、やったこともされたこともないのだが。

 

まぁ、後は単純に「これで堂々と一夏とデートができる!」と浮かれてる部分があるのは

間違いない。

添い寝はどうでも構わないが、一日一緒にいれるだけで値千金である。

デートプランは全部あのバ金持ちが立案している辺りが業腹だが。

 

ただし、「1位2位を取れるのか?」と言う根本的な問題に意識が行っているかは謎である。

 

さて、そのさっきから散々にバカ扱いされているネロ・ウルクであるが。

織斑一夏を説得していた。

「もう決まった事だから!」と一方的に決定しない辺りは紳士的であるとも言えるが、

そもそも当人の許可を取らずに企画を立ち上げて最後に景品に交渉をする辺り適当なだけである。

 

「何も余もただでやれとは言わん、無論対価は払おう。」

「対価って何だよ?」

 

傍から見ても「俺、機嫌悪いです」と言う声でネロの提案を聞こうとする一夏。

ふざけんなと席を立ってもいいレベルにも関わらず話を聞こうとする辺りとても出来た子である。

 

「給料として一日当たり、日本円で1000万円をだな………。」

 

そうネロが言い出した辺りで一夏と周りで聞いていた人間が噴き出した。

ぶっちゃけクラス全員である。

む?と首を傾げるネロ。

 

「そうか、よし1000万ドルをPONと出そうではないか!」

「そっちじゃありませんわっ!!」

 

たまらず口を出したのはセシリアである。

やはり「む?」と首を傾げるネロ。

 

「何、これでも足らんとなると白紙の小切手を渡して『さぁ、好きな数字を書くといい』を

やらねばならんのだが………最初からそれをしろと言う意見は受け付けんぞ?」

「ですから、人を雇う相場ではありませんでしょうそれは!」

 

セシリアのツッコミに頷くクラスメイト達(一夏含む)。

 

「では、この場合の適性金額は一体いくらだと言うのだ?

余が余の都合で企画したイベントに貴重な一日………どころか最大6日間付き合わせるのだ、

その拘束時間としては妥当な金額ではないかと余は思ったのだが?」

「人一人の拘束金額ではありませんでしょう!?」

 

だから一体いくら余は払えばいいのだ?とセシリアに聞くネロであるが、

じゃあ一体いくら出せばいいのかとなるとセシリアにもピンと来ない。

実家へ帰ればメイドやらを雇っている身ではあるが、給与云々までタッチしてる訳でもなく。

ただ、幾らなんでも1000万はやり過ぎだ。

 

「いや、だから俺は参加しないからな!?」

「何を言う、これだけの金があれば後の人生遊んで暮らせ………

はできんが家計の助けにはなるだろう?」

 

そう言われて一瞬考え込んでしまう一夏だが直ぐに首を横に振り。

 

「まぁ、期日までにはまだ日がある。

余ももう少しいい条件を持って改めて交渉させてもらうとしよう。

そう、必ず貴様が頷く条件を持ってな!!」

 

などと言っている辺りで朝のSHRのチャイムが鳴ったのである。




Q:月末週?
A:某まとめWikiを参考にさせてもらいました。

Q:添い寝はどうでもいいの?
A:箒さんの場合、恋愛感情と言うのはちょっと違う気がするわけで。
「一緒にいたい」って言う辺りが周りのヒロインに引きずられて独占欲みたいなものになってると
言うかなんつーかそんなノリ。
ワールド・パージで一人だけ世界が違ってたのもそう言う理由じゃねーかなぁと思ったり。
色恋とかふしだらとかそんなんやなくて、隣にいて自分を見ていてほしいみたいな?
なんか違う気もするけどそんなの。
LoveじゃなくてLike。

Q:箒ちゃんの中ではオリ主さんバカなの?
A:こんなの馬鹿でいいと思うんだ(おい

Q:なんで最初から「さぁ、好きな数字を~」ってやんないの?
A:お金の有難味が薄れると思ったから。

Q:1000万!?
A:ほんとうは100万だったんですがちょっと少ないと思ったから。
済まないとは思っていないし謝らない。
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