五等分と欲望   作:M・O

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前回の3つの出来事

1つ、ウヴァが二乃と三玖を解放する代わりにコアメダルを寄越せと要求する

2つ、上杉は二つ目のコンボ、サゴーゾコンボに変身した

そして3つ、サゴーゾコンボでグリード二人とヤミーに圧倒的な力で勝利。しかし、戦いが終わったら上杉が暴走してしまった




現在オーズの使えるメダルは
タカ3、クジャク1
トラ1、チーター1
カマキリ1、バッタ1
サイ2、ゴリラ1、ゾウ2





第24話 仲直りと帰宅と退任

上「さてついたが……お待ちかねのようだな」

俺たちはマンションについた。すでにマンションの下には一花たちがいる。俺たちに気づいようで一花がすぐに駆け寄ってくる。俺は一花に心配させないようにする。ただでさえ二人のことで心配していたんだ。ここで俺もボロボロなのは余計心配させるだけだ

 

一「二乃!三玖!よかった……よかったよぉ〜」

一花は二人に抱きついてその場で泣いてしまう。仕方ない。長女だからこそ、一番責任を感じていたはずだ

そんな一花を慰める二人

 

三「泣かないで」

 

二「しっかりしなさいよ。あんたらしくないわ」

 

一「ぐすっ……うん……」

 

四「二人ともー……って二乃!?髪どうしたの!?もしかして失恋……?」

今聞くことか?

なんで四葉は毎回どうでもいいことを……

 

五「無事で何よりです」

無事……とは言えないんだがな

俺はボロボロになったし、二乃と三玖も少し怪我しているし…無事とは言えないと思うんだが

 

二「まぁ、そんなとこかしら……」

 

四「キャー、誰と?」

 

二「内緒よ」

 

二(さようなら……)

このときの二乃は少し笑っていた

しばらくして泣きやんだ一花は俺の元にきた

 

一「フータロー君もありがとうね」

 

上「あぁ……」

正直、俺がお礼される筋合いはない

 

上「それよりも、俺たちは先に入ってようぜ」

 

一「おっ?フータロー君、わかってるね〜」

すっかりいつもの調子の一花に戻っていた。こっちの方が安心できる

 

三「……期末試験の対策練ろ」

 

四「そうだね!でも……」

ん?なんだ?

歯切りが悪いな……まぁ、今はいいか

 

上「あぁ……だが、試験のことなら大丈夫だ。俺に秘策がある」

 

 

 

風太郎たちが先にマンションに入っていく中で二乃と五月だけの空間になる。呆然が続いていたが五月が先に口を開いた

 

五「二乃……先日は……」

 

二「待って。謝らないで

あんたは間違ってない。私が間違ってた。ごめん

けど、あんたが間違ってるとしたら……力加減だけだわ。凄く痛かった」

五月が謝罪しようとしたが、それを二乃が止めて自分が間違ってたからと言い、謝罪した。

しかし間違ってるとしたら五月のビンタの力加減らしい

それを聞いた五月の目には涙が溜まる

 

五「二乃ぉ……そ、そうです」

五月はポケットから何かを取り出す。どうやらチケットのようだ

 

五「この前、二乃が見たがっていた映画の前売り券です。今度、一緒に行きましょう」

五月の目には涙が残っていたが笑顔で言った

そのチケットは二乃が見たがっていた映画

『恋のサマーバケーション』のチケットだった

それを見た二乃は驚きながらも少し笑う

 

二「全く……なんなのよ

思い通りにいかないんだから」

二乃の手には五月が見たがっていた映画

『生命の起原〜知らざれる神秘〜』のチケットが握られていた

 

二「さて……私たちも行くわよ」

 

五「はい!」

二乃と五月もマンションに入っていく

 

 

 

四「この度はご迷惑をかけまして……」

家に戻るとすぐに四葉が玄関前で土下座をしていた

しかし、みんなは無視して会話をしていた

久しぶりの会話が終わったところで一花と三玖は二乃と五月を見る

 

一「その前に……」

 

一、三「おかえり」

 

二、五「ただいま」

姉妹全員揃った……

しかし、中々入ってこない二人

 

二「早く入りなさいよ」

 

五「お先にどうぞ」

 

二「じゃあ、同時ね」

 

二、五「せーの」

声を合わせても動こうとしない二人

 

二「なんで動かないのよ!」

 

五「に、二乃だって!」

 

三「久々に賑やか」

その様子を懐かしく眺める一花と三玖

 

一「うん!よーし、じゃあこのまま……」

 

上「試験勉強だな」

流石に勉強しないとまずい

何故なら……

 

上「明後日から期末試験だ。わかってるか?」

そう。期末試験までもう時間がない

こんなことがなければ、今頃は勉強に身が入っていただろう。まぁ、原因は俺にあるけどな

俺の言葉に一花は焦りながら答える

 

一「も、もちろん。覚えてるよねぇ」

絶対忘れてたろ

 

四「もー、みんな聞いて……」

まだやってたのか四葉は

そんなこと誰も気にしてないだろうに

少し呆れながら言う

 

上「そんなこと気にしてるやつはもういねぇよ。早く入れ」

そんなことよりも……な

俺に続いて一花と三玖も言う

 

三「そうだよ。その代わり、四葉が朝食当番」

 

一「さっ、行こ!」

 

四「うんっ」

二人の言葉を嬉しく思う四葉

 

 

 

一「それで、陸上部とはどうなったの?」

 

三「そういえば……」

そういや一花と二乃、三玖は知らないんだったな

四葉の作ったおにぎりをみんなで食べている中、一花が四葉に聞く。この三人は知らなくて当然だ。あの状況では、聞きたくても聞けない

四葉は説明する

 

四「怪物がいましたけど、ちゃんと話合って、大会だけ協力することになりました」

余計なことを……

ヤミーのことは言わなくてもいいだろ……ほら、みんな驚いてる

 

一「それって……大丈夫だったの?」

 

四「はい!上杉さんが守ってくれました!」

にっししと笑いながら言う四葉

 

一「フータロー君がねぇ……まぁ、そうだよね」

ニヤニヤしながら納得する一花

 

二「だとは思ったわ」

当然のように言う二乃

 

三「フータローだもん」

こちらも当然のように言う三玖

五月を除いて頷く四人

 

五「え……えー……上杉君……がですか……」

何も知らない五月は納得いかない様子

 

上「そ、そんなことり本題に入るぞ」

少し照れくさかったので話を変える俺

机に各々の問題集山積みにしてを置く

 

三「とりあえず、問題集はみんな終わらせてるみたいだけど」

 

一「私たち、ちゃんとレベルアップしてるのかな?」

 

二「そこら辺はどうなのよ。上杉?」

みんな終わせてはいたようだ。しかし、レベルアップできてるかが不安のようだ

それに対して二乃は俺に聞いてきた

 

上「そうだな……正直に言うとまだだめだとは思ってる。この土日でどこまでレベル上げできるかにもよる…それに……」

 

三「秘策があるって言ってたよね?」

あぁ……これは本当の奥の手だ

 

五「その秘策とは……?」

 

上「……カンニングペーパーだ!」

 

一、二、三、四、五「!!」

カンニングペーパー

それはその名の通り……カンニング。つまり、答えを紙に書いたことである!

予想外の発言に驚きを隠せない五人

 

五「あなたはそんなことしないと思っていたのに……」

以外と信用されてたのか……

 

四「そんなことして、点数取っても嬉しくないですよぉ」

俺もこんなやり方は嫌だが、ちゃんと考えがある

 

一「お姉さん関心しないなー」

だったら自分の力で頑張るだな

 

二「あんた、とんだ悪人ね……」

お前に言われたくはないのだが……

まぁ、いつまでも引きずっていても仕方ない

 

三「期待してたのに……」

そこはすまなかったな

てか、めっちゃ言われるな……まぁ、秘策がこんな方法だし、そう思われても仕方ない

五人に色々言われる俺だが、俺にだって考えがある。しかし、好き勝手に言われた。だったら……俺もはっきり言わせてもおうじゃないか

 

上「じゃあ、もっと勉強しろよ。こんなもの使わないように残り2日間で頭にいれさせてやる!

……という感じで進めさせてもらいますが……いかがでしょう?」

いやだってさ、俺が原因になったこともあるし、機嫌を損ねる方法で勉強させたくないじゃん?

 

二「何それ。今まで好き勝手にやってたくせに」

うっ……これはダメか……?確かに……色々好き勝手にやった覚えはあるが……

 

二「やるわよ。よろしく」

二乃……

二乃は少し顔を赤くし、上杉の顔を見ないで答える

 

二「机片付けて始めるわよ」

 

四「はーい」

みんなで机を片付ける様子を見た俺は最初の頃のこいつらを思い出していた

 

五『勉強、教えてくださいよ』

 

四『全部間違えてしました』

 

三『なんであなたなの?』

 

一『なんでお節介焼いてくれるの?』

 

二『あんたなんて来なければよかったのに』

あの頃……二乃はつい最近だが、今と比べるとどうだ?あんな笑顔なんだ……これで覚悟は決まった

その様子に気づいた三玖が俺に話かけてくる

 

三「よかったね。フータロー」

 

上「あぁ……けど、まだここからだ」

 

 

 

 

そしてあっという間に時間が過ぎ……期末試験当日

 

ア「おい、起きろ」

 

上「うるせぇ……こっは寝てないんだ」

 

父「風太郎、五月ちゃんが待ってるだ。早く起きろ」

結局、二人に強制的に連れてかれた……寝れてないのに

玄関前にいったららいはが五月と話ていた

 

ら「え!五月さん、もう帰っちゃうの?」

 

五「はい……お世話になりました」

 

父「待たせてごめんな!」

 

五「いえ大丈夫です。それより、これお礼です。どうか受け取ってください」

しかし父親、勇也はそれを断る

 

勇「いいってことよ。それと……」

断った後に親父は俺の背中を叩く

 

上「痛っ!お、親父!」

 

勇「シャキっとしろ!シャキっと!」

仕方ないだろ……こっちはあんまり寝れていないんだ。少しくらい寝かせてくれよ……

 

勇「五月ちゃん。この一週間楽しかったぜ

また、いつでも遊びに来いよ」

 

ら「試験、頑張って!」

 

ア「じゃあーな」

 

五「はい」

いよいよだな……

 

上「五月、携帯貸してくれ」

 

五「急にどうしたのですか?」

学校についた俺は五月に携帯を貸してもらうように頼む。不思議に思っている五月

 

上「いや、らいはに電話したいんだが……携帯の充電なくて……」

 

五「そうですか……わかりました」

そう言って五月は携帯を渡してくれた

そのまま俺は屋上に向かう

あいつらの父親と話すために………

 

 

 

一方、五月たちの方は当日に少し不安を持っていた

 

一「ついに当日だね」

 

四「大丈夫かなー」

 

三「やれることはやった」

そんな会話の中で、二乃だけが違うことを考えていた

 

二『え!?今回は赤点でクビの条件はないの?』

 

上『言われてはないな。ま、気楽にいこうぜ』

 

二(早くいいなさいよ……深刻な顔してたから勘違いしたじゃない)

キーンーコーン、カーンーコーン

二乃が上杉の様子を見て、何かあるのではないかと心配していたが、どうやらそんなことはないことに少し安心してるときに予鈴がなった

 

三「10分前だ」

 

二「じゃあ、みんな健闘を祈るわ」

 

四「あれ?上杉さんがまだ来てないよ?」

 

五「彼なららいはちゃんに電話しにいきました」

 

一「こんな時に?」

 

五「きっと、今じゃないといけないのでしょう

自身の携帯は充電切れなのに……

私の携帯を借りていったものですから」

期末試験の10分前になったのに上杉が来てないことに気づく四葉が言うと五月が説明をした

 

そして現在

上杉は五つ子の父親と話ていた。横にはアンクもいる

 

父「そうかい。報告ありがとう」

 

上「えぇ、五人とも頑張っていますよ。これは本当です」

 

父「では、期末試験。頑張ってくれたまえ」

 

上「そこで勝手なお願いがありまして……」

 

父「なんだい?」

もう、決めたことだ……

俺は深呼吸してから話す

 

上「今日をもって、家庭教師を退任します」

これは俺がこの一週間で考えていたことだ

それに昨日、アンクに伝えた

 

その日の家庭教師が終わって帰り途中

 

上『なぁアンク』

 

ア『なんだ?』

 

上『実は家庭教師、辞めようと思ってる』

 

ア『……そうか。好きにしろ。俺には関係ない』

 

そして、決定打になったのは……一昨日だ。その日は陸上部とグリードによる誘拐……そして、オーズの力を制御できなかったこと。後は、あいつらの笑顔を見てみて思ったことだな

オーズに関しては、守るはずだった三玖に攻撃しようとした。俺の意思ではなくても、やろうとしたことには変わらない

 

ア『責任もって、守れ』

前からできてなかったことだ。そして今回、守るどころか危害を加えようとした

 

上「あいつらは頑張りました。この土日なんて、ほとんど机の前にいたと思います。しかし、まだ赤点は避けられないでしょう」

あいつらは、あんな物にも頼らないだろう

 

父「今回はノルマを設けていなかったと記憶してるが」

確かに今回はノルマはなかった

 

上「本来は回避できるペースだったんです。それをこんな結果にしてしまったのは自分の力不足だったからです

ただ勉強を教えるだけじゃだめだったんだ。あいつらの気持ちも考えられる家庭教師の方がいい

俺には、それができませんでした」

あいつらの気持ちを理解していれば、こんなことにはならなかった……これは俺の失態だ

 

父「そうかい。引き留める理由はこちらにはない。君には苦労をかけたね。今月の給料は後ほどに渡そう」

 

上「それともう一つ、あなたと話たい人がいます」

そう言って俺はアンクと代わる

 

ア「よぉ……あんたがあいつらにメダルを渡したらしいなぁ」

 

父「……君は誰だい?」

 

ア「俺はアンク」

 

父「そうかい……それで、何故そのことを知ってるのかな?」

 

ア「あいつらの一人から聞いた……何故メダルを持っている?」

 

父「……上杉君と代わってくれ」

 

ア「チッ……わかったよ」

どうやら話てはもらえなかった様子だ。アンクにしては意外とすんなり引いたな

再び、俺は五つ子の父親と話す

 

父「彼はなんなんだい?家庭教師は君一人だけだったはずだが」

 

上「アンクは違いますよ。家庭教師は俺だけです」

 

父「そうかい……君はどうなんだい?」

 

上「俺も気になるところではあります

あいつらが危険な目に合う原因を渡してることに」

 

父「………」

反応なし……か

 

上「あなたはこれが危険なものだということがわかっていますか?実際に俺は傷つけそうになりました

なので聞きたいのですが……

なんであんたが持っているんだ」

 

父「……君に話す理由はないよ」

これだけ言っても教えてくれないようだ

俺は怒りが頂点に達してしまった

 

上「父親なんだがら家族を大事にしろよ!!

馬鹿野郎が!!!」

ピッ

それを言って俺は電話を切った

 

上(やば……今月の給料ちゃんともらえるか……?)

電話が終わったタイミングでアンクが話しかけてくる

 

ア「終わったか?」

 

上「あぁ……これで、あいつらが危険な目に巻き込むことはないだろう……」

 

ア「どうだかな……」

 

上「それより聞きたいことがあるんだが」

 

ア「なんだ?」

 

上「あのときの……同じ色のメダルを使ったことについて聞きたい」

 

ア「これからテストだろ?まぁ別にどうでもいいがな……あの力はコンボだ。お前がいつも使ってる亜種形態と呼ばれるのとは違う。メダルの本当の力とも言える」

メダルの……本当の……力

 

ア「早くしないと始まるぞ」

時計を見るともう5分前だった

 

上「やべ!それじゃあな!」

 

ア「あぁ」

俺は急いで教室に向かう

そのときに心であいつらに最後の言葉を送る

 

上(一花 二乃 三玖 四葉 五月

   お前らが五人揃えば無敵だ。頑張れ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五つ子父親視点

 

父「上杉君……それにアンク君……あの子たちの誰かが渡したようだね……でもそれは……間違いだよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕もだけどね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回の五等分と欲望

 

?『上杉風太郎様は家庭教師をお辞めになられました』

 

五『そんなの納得できません』

 

三『わかった。私が行く』

 

?『なりません』

 

五『あの……カンニングペーパー見ませんか?』

 

四『これ、上杉さんからの最後の手紙だよ』

 

一『私から提案があるんだけど』

 

上『勝手に辞めたことは悪かった……』

 

三『成功は失敗の先にある、でしょ?』

 

三『私は大丈夫。自分を信じて』

 

上『お陰で覚悟は決まった』

 

 

 

第25 手紙と五つ子の選択と青のコンボ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンク&上杉  13枚     自4  他9

 

?       12枚     自7  他5

 

カザリ     8枚      自5  他3

 

ウヴァ     5枚      自5  他0

 

ガメル     3枚      自3  他0

 

メズール    7枚      自7  他0

 

一花      1枚

 

四葉      1枚

 

五月      1枚

 

 

判明してるメダルの枚数  計51枚

 

 

 

全部のコアメダルの枚数  計55枚     

 

 

 

 

 

 

次回予告はあった方がいいか

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  • なくていい
  • 自分で考えろ!

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