仮面ライダーアルカナ -Battle to Tarot- 作:地水
いつぞやTwitterにて上げたものです。
今回は統人の意外な交友関係が明らかになる……?
「佐久! お前、女の子が喜びそうな贈り物って知らないか?」
「……いきなりなんなんだよ、統人。開口一番にそれなんて」
とある海浜公園、統人は久方ぶりにあった親友に訊ねていた。
その名は田宮佐久……BlazeManのメンバーの一人である大人気アイドル。
大人気絶頂の芸能人の彼は、今でも仲良くしている親友の統人に頼み事を頼まれていた。
女の子のプレゼントを聞いてくる統人に怪訝な表情を浮かべながら言葉を返した。
「大体さぁ統人、お前も知っているじゃないか。僕の本性」
「筋金入りのオタクってことだろ? で、でもお前有名人だろ?情報番組とかでそういうの詳しいんじゃないのか?」
「確かに出てるけど興味ないし覚えてないよ。自慢じゃないけど、いっぱい出てるし」
「えぇ、なんでだよ……一つくらい流行りのものぐらいないのか?」
佐久は人気話題の最新ゲーム機を手にして、ゲームをプレイしながら統人の言葉に答える。
残念がる統人を他所に、佐久は画面内に表示されるゲームキャラのマイティを華麗なプレイで操作しながらある事を指摘する。
「大体さ、送りたい女の子の事を自慢の占いで調べればいいじゃないか」
「馬鹿、俺の占いは確かに的中率は凄いけどそれでも分からないことはあるんだよ」
「統人の占いって芸能界でも噂になるほど凄いけど、万能じゃないんだね」
「占い自体全部が全部万能と思うな。あと俺の占いは汎用性高いだけだ」
統人の反論の際にも、強敵ボスのソルティ・ブラックを何らく翻弄。
そして必殺の一撃を叩き込み、ゲームクリアという演出が表序された後、佐久は統人へ向けて指を差した。
「統人。せっかくだし俺が統人の運命を定めてやるよ」
「なんだよ」
「渡したい相手って真依ちゃんだろ」
「…………」
「その沈黙は肯定とみてよござんね? よござんすな」
「なんだよ、悪いかよ」
いつも余裕満々で飄々とした統人の普段見せない不貞腐れた表情にニヤリと不敵な顔を浮かべる佐久。
ゲーム機をバッグに閉まった後、佐久は続きの言葉を紡ぐ。
「真依ちゃんだったらきっとなんでも喜ぶと思うよ?」
「なんでもだと?」
「だって、真依ちゃんって統人の事を好いているんじゃないか。普段は悪く言っているけど、内心は異性として好きなんだよ」
「……本人の前でそれ指摘するなよ? もれなく俺もお前もぶっ叩かれるぞ」
「美少女相手なら悪くないかもしれないけど遠慮しとくよ。まあともかく、大好きな相手ならネックレスでも指輪でも嬉しいと思うよ」
「……なんでも、か」
暫し考える統人。難しい顔をする親友の顔を佐久は眺めていると、何かを決意した彼の言葉を聞いて呆れた表情を浮かべる。
「―――とりあえず、ダイヤモンドとかパールとかでどうだ?」
「……そうだった、お前って実は結構稼いでるんだったな」
「えっ、そうか?」
「少なくともお高いホテル暮らしを何らくできるぐらいにはお金溜まってる事に自覚持て」
「今は星読で住み込んでるんだよ」
「もうそこに定住しろ! お金勿体ないから!!」
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「真依ちゃん、これもらってくれないかな」
後日、統人は必死に悩んで選んだプレゼントを真依に手渡した。
誕生日でも記念日でもない日に贈り物をされて首をかしげる真依は中身を確かめる。
そこに入っていたのは、青紫色の宝石がついたピアス。
ラピスラズリと呼ばれる宝石のピアスを見て、真依は目を丸くしながら驚いた。
「統人、これって!」
「みなまで言うな」
真依の追及にも遮るように答えた統人は、何も言わずに背を向けて去っていく。
二人の様子を見ていた佐久はあきれた表情で見つめており、真依はその存在に気付くと彼に声をかける。
「さ、佐久さん……これ」
「ピアス? ぜったい似合っちゃうと思うからつけてあげなよ」
「そうじゃなくて……もしかして独占欲、強いのですか? 統人って」
「無自覚かもしれないよ。多分。アイツ、ラピスラズリの意味も気づいてないっぽい」
佐久の言葉を聞いて、真依は真っ赤になりながら統人から受け取ったプレゼントを抱きしめた。
ラピスラズリの石言葉
―――健康・愛・永遠の誓い
男性が異性にピアスを送る意味
―――好きな相手をもっと素敵にしてあげたい
つまり統人にとっては真依は
―――永遠の愛を誓うほど、素敵に仕上げたいほど、大好きな相手なのだ