ボルトとスミレ 基本的にif   作:レオ2

1 / 51
親子の日のボルスミ····まあそういう描写にできたかは怪しいですが。ではでは(∩´。•ω•)⊃ドゾー


親子の日 ifからのストーリー
親子の日 if


 何時も賑やかな里も今日は一段と賑やかだ。しかし少女は自分にはあまり関係ないと思ってしまう。何故ならその少女、(かけい)スミレにはもうこの里が今やっている祭りの主題である親子なる人はもう1人もいないからだ。

 

 そう今日は今年から始まった木ノ葉隠れの里の祭り──―親子の日だ。これは親と子が主役の祭りで催しなども親子でやる物が多数だ。

 

 今日は自分の班、15班も任務はなく休みとなっている。親子の日でも任務がある人は偉い人や暗部の人達だろう。

 班員であるナミダもワサビもスミレと一緒にいようとしたらしいがスミレは自ら断った。

 

『せっかくの親子の日なんだから今日はご家族と過ごしなよ』

 

 とスミレは言った。班員の2人はそれでもと引き下がったが最後には泣く泣く折れた。

 スミレは少し罪悪感があったが何時も休みの時に付き合ってもらっている優しい2人にも親子の時間はいると気遣ったのだ。

 だが胸の中では1人寂しい日を過ごしている。今日はずっと自分のアパートに引っこもうと思っていた。何故なら外に行って仲が良いというふうな親子が嫌でも目に入ってしまい少し胸が苦しくなってしまうからだ。

 しかしスミレはうっかりしていた。

 

「今日の晩ご飯の材料を買ってない·····」

 

 スミレは一人暮らしだ。故に自炊をしている。だから基本は前日や任務が休みの日に買うのだがその暇がなかったのを思い出して思わずそう言った。材料を買いに行くには外に行く必要がある。だから少し憂鬱の気持ちを抑えながら立ち上がり着替える。と言ってもスミレはそんなに服を持っていない。何故なら両親は死に自分自身もそんなにファッションに興味がなかったからだ。というか持つほどに裕福ではなかったからだ。

 だけどスミレはこの前の休みに班員であるナミダとワサビが選び自分は悪いと言ったのだが3人でお代を割り勘にして買った服を出した。それは今まで着る機会がなく──正確には任務服を着る機会の方が遥かに多かったから──初めて着る服である。

 本当はこの買い物も任務服でも良かったのだがその服は晩ご飯の事を思い出す前に洗濯してしまいまだ乾いていない。だからスミレはこれを初めて着て人前に出歩く事になった。別に着るのを躊躇っていた訳では無い。どちらかと言うと

 

(あまり汚したくないなあ)

 

 という心境だった。友達が自分の為に何時間も洋服屋でにらめっこしてくれた服でありそれ故に自分の大事なものである。だから何かの事故で汚れてしまったら2人に申し訳ないという気持ちがある。勿論2人ともそう言ったら恐らく気にしすぎと言ってくれるだろうがスミレとしてはそうはいかない。

 

 スミレはその服を出しながら端っこの方にある服を見た。それはスミレがかつて里に反逆した時に着た服だった。もうあの日からこの服を着ることは無くなった。だがスミレはある1人の男の子とのある意味での思い出に残してある。

 

「道は自分で選べる·····か」

 

 そう言った男の子の顔は忘れず寧ろ鮮明に覚えてる。それに任務の途中でも偶に会うし。しかしあまり会話はせずに2人ともそれぞれの任務に行ってしまうから最近はあまり話せていない。それが少しスミレの心にぽっこりと穴を空けている。何故こんな気持ちになるのかは分からない。だけど寂しいと思ってしまうのはしょうがない。

 しかし今日はその男の子も自分の親·····父親と遊んだりしているかもしれない。

 あの男の子は自分の父親の事をクソ親父とよく言っているがスミレは分かっている。本当は構って欲しくて仕方ないって顔をしているから。

 

 スミレは着替えながら思い出していた。この前行われた中忍選抜試験でその男の子は所謂ずるをした。正直最初は信じられなかった。自分を今の道に導いてくれた人がそんな事をするなんてと。そしてその男の子は自らの父親によってそのずるを看破されて忍びの証明である額当てを取られた。

 が、その直後謎の襲撃者に襲撃をされてそれを考える暇がなくなりスミレやその他の班は避難誘導に加わったからその後の事は伝聞でしか分からない。

 しかしそれによれば、男の子がその襲撃者をサポートありきとは言え倒したらしい。そしてそれについて後々テレビにも出たほどだ。しかしそんなテレビ出演の前に私達15班の所に来て腰を90度に曲げ謝ってきた。

 私達は笑って許した。寧ろ彼も間違える事があるんだなと思った。しかし私は1つだけ条件を出した。

 

『今度あの雲隠れの人達と戦う時は実力で勝ってね?』

 

 それを聞いた男の子は顔をばっと上げ頷いた。

 

『了解だってばさ!』

 

 着替えが終わって洗面所にある小さな鏡を見て変な所はないかをチェックする。スミレ色のワンピースでそのワンピースには菫の花の柄もあるワンピースだ。そしてそれにあわせるように靴下も菫色の靴下だ。髪は三つ編みにしようか迷ったが直ぐに出て買って直ぐに帰るから別にいいかなと思いそのままにした。そしてしばらくどこかで見たなと思ったら里に反逆した時以来だなと思い直した。この髪型を見た人は案外少ない。ナミダやワサビも多分見た事はないと思う。自分が把握してるだけでも男の子、そして男の子の班員のミツキという少年、シカダイ、いのじん、デンキと元担任の油女シノと自分を連行した人サイさんとその少ない仲間の人達だけだ。

 

 スミレは晩ご飯代を持ってアパートを出た。やっぱり外は親子の人達でいっぱいだった。少し胸を抑えながら何時も買いに行っている場所に行った。だけど·····

 

「うそ」

 

『本日 ○○店はおやすみさせてもらいます』

 

 という紙がシャッターに貼られ入れなかった。よくよく考えれば普通に有り得る話ではあった。ただそれを考えなかった自分が馬鹿だなあと思いながら次の店に行ったのだが·····

 

「ここも」

 

 閉まっていた。この里の初の親子の日の波に乗りに行ったらしい。だが親子の日ももう夕暮れに染まりもう少しで終わろうとしている。多分お店の人達はそのまま今日は休んでしまうだろうと考えた。

 

 ──もう今日はいいかな? 屋台も閉まってきちゃってるし。

 とそんな諦めが出た時に声をかけられた。

 

「あれ? そこにいるの委員長か?」

 

 スミレはその聞き覚えがある方に振り向いた。そこにいたのは男の子だ。金髪の髪に青い目、主に黒色の服に下に白い服も着ている。その男の子の名は

 

「ボルト君·····」

 

 そう言ってスミレは自分の格好を思わず見た。何か変な所ないよね? という意味で確認しそこで気がつく。

 

 あれ? 何で私こんな事を? 

 

 別に普通に会ったのだから普通に話をして別れれば良いだけなんだけどそこに自分の格好が何か影響がある訳では無い。何故か早くなる心臓を抑えながら聞く。

 

「ぼ、ボルト君どうしたの? 今日は7代目様と一緒じゃないの?」

 

 そう、このうずまきボルトは木ノ葉隠れの里の7代目火影、うずまきナルトの長男でありスミレのアカデミーの同期だ。今日は多忙なナルトも帰っている筈と思ったから聞いたのだ。

 

「いや、父ちゃんは今日はヒマワリと一緒にいるってばさ。ヒマワリこの日をすげえ楽しみにしていたからな」

 

 そう言って腕を後ろに回しながら笑って言っている。だけどその中に少し寂しげな顔があることをスミレは見逃さなかった。しかしそれを敢えて追求せずに言った。

 

「そっか、今日はヒマワリちゃんとか。でもボルト君は良かったの?」

 

「俺は平気だってばさ! どちらかと言うと俺の方が構ってもらう機会は多いしな。所で委員長は·····」

 

 何かを言おうとしたボルトだが直ぐに何かを思い至って済まなさそうに謝った。

 

「すまねえ委員長、気が利いてなかったってばさ」

 

 スミレはなんの事か直ぐに分かり顔を振った。

 

「ううん。大丈夫だよ。晩ご飯の材料を買いに出たんだけどどこも閉まっちゃっててもう今日はいいかなと思っていた所だったんだ」

 

 スミレは本心を言ったつもりなんだがボルトはそれを聞いて直ぐに答えた

 

「それはダメだってばさ! ちゃんと栄養を取らないといざって時に力が出ないぞ!」

 

 やっぱり君は優しいな。そう思い思わず少し笑った。

 

「それはボルト君が言えること?」

 

 目の前にいるうずまきボルトはよくハンバーガーをよく食べている事は結構有名というかアカデミー時代によく言っていた事だ。しかしハンバーガーばっかり食べているから栄養が偏っているのは見てれば直ぐにわかる。

 それを聞いたボルトがうっと顔をしたが直ぐに反撃した。

 

「で、でも晩ご飯を抜くのはダメだってばさ!」

 

「私の事なら大丈夫だよ」

 

 スミレは何故自分がこんな話をしたのかよく分からなかった。別に晩ご飯の件は言わないでも良かったのだ。というか目の前の少年に言えば必ず何らかの解決策を·····

 

「じゃあ家に来いよ!」

 

 言うとは思ったがそれを聞いたスミレは少し硬直した。そしてその意味が段々わかると焦りだした。

 

「はわわ、それは迷惑じゃ·····」

 

「全然迷惑じゃねえーよ。母ちゃんや父ちゃんに言えば大丈夫だってばさ!」

 

「で、でも·····」

 

 正直に言えば自分には行く資格はないと思っている。何故なら1度は自分は里に反逆した犯罪者だったという罪悪感があるからだ。だがそんなスミレの内心はほっとかれボルトはスタスタと近づいてきてスミレの右手を握った。

 スミレは思わず顔が赤くなるがそれに気がつかずボルトは

 

「さあ行くってばさ!」

 

 そう言って歩き出した。スミレは内心どうしようと思いながらついて行った。正直に言えば断るのが良いとは思っている。だけどスミレは知っている。ボルトは自分がやると決めた事は最後までやるという事を。·····違う。本当はスミレ自身がボルトと一緒にいたいという気持ちがある。それにボルトの気遣いを無為には出来ないというのもある。

 

(で、でもお家に何て·····)

 

 しかしそれとこれとは別である。生まれてこの方異性の家に行くことなんて皆無だった。頭の中でパニックをおこしていたらボルトの家に着いてしまった。ボルトはスミレの手を握ったままドアを開けた。

 

「ただいまだってばさ!」

 

 そうボルトが言えば直ぐに2人の人影が出てきて言った。

 

「おかえりなさい、ボルト」

 

「おかえりーお兄ちゃん!」

 

 1人は木ノ葉隠れの里最強と謳われている日向一族の目を持っている人で7代目火影夫人、そして自分の班の担当上忍である日向ハナビの姉であるうずまきヒナタ。もう1人はうずまき家の長女でありボルトの妹のうずまきヒマワリである。そのヒマワリの腕には尾獣の一尾を模したぬいぐるみがある。だけど2人は同時に固まった。そして2人して視線をスミレに向け次にスミレの右手に向く。そこにあるのは恐らくボルトの方から繋いだ手だった。

 先に復活したのはヒマワリだった。

 

「あーっ! お姉さんもしかしてお兄ちゃんのアカデミーにいた」

 

「う、うん。こんにちはヒマワリちゃん」

 

「母ちゃん、今日委員長も晩ご飯を一緒に食べてもいい?」

 

 それを聞いたヒナタがはっとし聞いた。

 

「あなたは?」

 

「はわ、か、筧スミレと言います」

 

「委員長今日晩ご飯の材料を買おうと思って外に出たんだけどどこも閉まってて、だから連れてきたってばさ。母ちゃん、いいか?」

 

「ええ、いいわよ」

 

 そう言った直後奥からもう1人が出てきた。ボルトに受け継がれている金髪にオレンジ色の服を着ている。右手は包帯でいっぱいだ。この人物こそ木ノ葉隠れの里の7代目火影でありボルトの父親であるうずまきナルトだ。

 

「おかえりボル·····」

 

 固まったのはスミレを見たからだろう。

 

「お前は確か·····筧スミレだったな」

 

 スミレはいたたまれなくなりやっぱり帰ろうと少し強めにボルトの腕を払おうと思ったが

 

「今日は自分家だと思ってゆっくりしろってばよ!」

 

「さあ、入った入ったってばさ!」

 

 そう言ってボルトは右手を離しスミレの背中を押して家に入った。スミレは視線をおろおろしながら入った。

 

「へへ〜、サラダさん以外のお姉さんは初めてだなあ」

 

「え、えと。よろしくねヒマワリちゃん」

 

「うん。えへへ、手繋ごう!」

 

「う、うん。いいよ」

 

 そう言ってスミレはヒマワリと手を繋いだ。

 

(妹がいたらこんな感じなんだ)

 

 その心にはそんな思いがあった。自分は一人っ子だから姉妹はよく分からないが今何となく分かった。

 

「じゃあスミレちゃん、作るから待っててね」

 

「はわ、あの手伝います。ただでさえ迷惑をかけてるのに何もしないのは悪いです。それにお金も·····」

 

「うーん、じゃあ手伝ってもらってそれで出来たものをバイト代って事で」

 

「わ、分かりました」

 

「ヒマも手伝う!」

 

「うーんキッチンが狭くなるからヒマワリは大丈夫よ。お兄ちゃんとお父さんと遊んでて」

 

「ぶー、わかった」

 

 そう言ってヒマワリはナルトとボルトの所に向かいボルトに一尾の人形·····シュカークを兄に見せている。その微笑ましい光景にスミレは思わず優しげな笑みを見せていたが

 

「さて、じゃあスミレちゃんは何が出来る?」

 

「あ、えっと私は料理は基本的に全部できると思います。その、人に振るう機会がないのでよく分からないですが人並みに出来るつもりです」

 

「うーん、じゃあ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スミレちゃん料理上手ね」

 

「あ、ありがとうございます」

 

 料理を開始して暫くたちヒナタがそう言った。実際スミレは難なくこれまでの行程を終えている。一人っ子であり一人暮らしをしているから料理や家事は得意なスミレは今まであまり機会がなかったのもあるが褒められて嬉しいと思っていた。

 

「将来はいいお嫁さんになりそうね」

 

 いきなり爆弾が落とされた。思わずスミレはヒナタを見て後々赤面になっていき持っていたお皿で顔を隠しながら言う。

 

「お、お、お嫁さんって。はわわ」

 

「ふふふ」

 

 しかしスミレはある意識があり徐々に普通になっていき次第に少し暗い顔になった。ヒナタはそれを訝しげに聞く。

 

「どうしたの?」

 

「私がお嫁さんになってもいいのかなって思ったんです。里を滅ぼそうとした私がもしそんな人が現れても、幸せになっていいのかって思ったんです」

 

 それを言ったスミレの顔はどんどん暗くなっていく。だけどそれを否定した人がいた。

 

「そんなの当たり前だってばさ!」

 

 スミレが思わず前を向いたらそこにいたのはボルトだった。あの時と同じ青い目で見てくる。

 

「委員長だって幸せになってもいいってばさ。委員長は確かに悪い事をしようとしたかもしれねえ、だけど今はちゃんと立派な木の葉の忍びじゃねえか。それに委員長は自分で傷つけた人以上に人を助けてるんだから胸をはれってばさ!」

 

 そう言ったボルトはスミレの不安を一掃する位の笑顔だった。スミレは胸が嬉しくなり思わず少し泣いた。後ろからナルトも来た。

 

「そうだぞ。人は間違える生き物だ。だけど本当に大事なのは間違えた後の行動だってばよ」

 

「父ちゃんは間違えることが多すぎだってばさ!」

 

「う! ボルトお前な!」

 

「ふふふ」

 

 スミレは面白くて思わず笑った。そして周りの視線に気が付きまた赤くなって言った。そしてオロオロし始めた。

 

「あ、え、えとその」

 

 それを見たヒナタが助け舟を出した。

 

「さあ、もう出来るからあなたもボルトも食器を出してくれる?」

 

「「了解だってばさ(ばよ)!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「頂きます!」

 

 そううずまき家とスミレは手を合わせて言った。スミレは何となく嬉しく思っていた。いつも1人でご飯を食べているが今日は5人というスミレからすれば大人数で初めての食卓であるからだ。

 

「うわあー、これスミレお姉さんが作ったの?」

 

 ヒマワリが思わずと言うふうに身を乗り出しスミレが作ったものを見る。それは肉じゃがだ。余ってたものを有効活用しようと思ったらそうなった。ヒマワリはその肉じゃがを口に運んだ。そしてもぐもぐしている。

 

「そ、その。どうかな?」

 

「美味しい!」

 

「おう、美味いってばよ!」

 

「うん、本当に美味しいわ」

 

 そう口々に言ってくれスミレは嬉しかった。だがその感想は1人分足りなかったスミレは不安に思いチラチラとボルトを見る。そのボルトは今肉じゃがを口に運び暫く噛んで

 

「美味いってばさ! 委員長料理上手いんだな!」

 

「はわわ、ありがとうボルト君」

 

「委員長、どうしたんだってばさ?」

 

「え?」

 

 スミレは何故か今目元が濡れている事に気がついた。思わず目を少し触って一所懸命止めようとするが止まらなかった。

 

「あ、あれ? 何でだろ? 止まらない」

 

 今まで1人だったスミレは初めての温もりに思わず泣いてしまっていた。手で拭っているが次から次へと出てしまう。ヒマワリを除きスミレの事情を知っている3人は最初は少しびっくりしたがその内暖かい目線を向けていた。

 

「スミレお姉さんどうしたの?」

 

「うんうん、何でもないよ。ただ·····嬉しくて」

 

 そう言って泣き顔のままヒマワリに笑いかける。

 

「あー、わかるよそれー。ヒマも食べてもらって美味しいって言ってもらった時嬉しいもん!」

 

 そう言ってとびきりの笑顔を見せてきたヒマワリに笑い返したスミレ。そして声をかけられる。

 

「さあ、冷める前に食べるってばよ!」

 

「何父ちゃんが仕切ってるんだってばさ」

 

 そう言って親子は食べ始めた。スミレは嬉しい気持ちを噛み締めながら自分も箸を進めたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ご馳走様でした!」」

 

 最初と同じようにうずまき家とスミレは手を合わせながら言った。

 

「美味しかったではさ! ありがとうな委員長」

 

 スミレは今のボルトにある意味1つだけ不満だったから少しイタズラした。

 

「もう委員長じゃないよ」

 

「え? でも俺の中では委員長出しなー」

 

「じゃあ私は修学旅行委員って言おうかな?」

 

「え、そ、それはやめてくれってばさ! わ、わかったてばさ! ·····スミレ、これでいいんだろ?」

 

 そう言って少し赤面になるボルト。スミレはそれを聞き今以外に初めてボルトに名前で言われたのを思い出した。

 少し照れくさいが嬉しかった。

 

「うん、ボルト君!」

 

 そしてヒナタの方に向き

 

「あ、あの。お皿洗いもします」

 

 そう言ったがヒナタは横に振った。

 

「大丈夫よ、流石にそこまでお客様にやらせる訳にはいかないわ」

 

「わ、分かりました。で、ではその今日は帰らせて貰います」

 

「え? でも·····」

 

 そう言ってヒナタは外を見た。スミレもつられてみた。そこはもう真っ暗だった。少女が1人で帰るには心もとない。·····まあスミレは忍びだからただの大人程度なら負けないが。

 

「今日は泊まっていきなさい」

 

「で、でも·····」

 

「えー、スミレお姉さんお泊まりしないの?」

 

 ヒマワリが残念な顔で言ってきた。その顔にいたたまれず無意識に返した。

 

「わ、分かりました。その、ありがとうございます。あ、でも着替えがこれしか」

 

 そう言って自分の格好を見た。そして視線に気がついた。

 

「どうしたの? ボルト君」

 

「あ、いや。その、似合ってるってばさ。その服」

 

「えっ!?」

 

 それを聞いたスミレがどんどん赤面になった。

 

「あ、ありがとう。ボルト君。·····というか今言うの?」

 

 そう、もう町でばったり出会ってから結構時間が経っている。普通なら出会った時に言うものと思う。

 

「え、ああ、すまねえってばさ」

 

 その間2人とも少しモジモジしていたがナルトが言った。

 

「じゃあ少しサイズが合うかは分からないけどヒナタの小さい時の服ならあるんじゃねえか?」

 

「うん、あるよ。少し待っててね」

 

「あ、ありがとうございます」

 

 そう言ってヒナタは2階に行った。そして持ってきたのはスミレに合いそうなパジャマだった。

 

「じゃあスミレちゃん、ヒマワリとお風呂に入ってきてくれる?」

 

「あ、分かりました。行こ、ヒマワリちゃん」

 

「うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スミレお姉さんはお兄ちゃんの事をどう思うの?」

 

「へ? ど、どうって?」

 

 スミレはお風呂の温度も相まってめちゃくちゃ赤面になってしまった。腕の中にいるヒマワリを思わず見た。

 

「だってお姉さん、お兄ちゃんの事をチラチラ見てたもん!」

 

「えっ!?」

 

 全然意識をしてなかった。知らず知らずに見ていたらしい。ヒマワリに言われて初めて気がついた。

 ·····というかそんなのボルト君にバレてたらと思うと恥ずかしい以外の何物でもない。

 それより今はこの状況を打開する方法を考えたがのぼせてきて何も考えられなくなってきた。

 

「え、えと。その·····友達かな?」

 

「ふーん、そうなんだ!」

 

 凄く無邪気な顔で笑ったヒマワリに笑顔を見せスミレは言った。

 

「じゃあそろそろ出ようか」

 

「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとうね、スミレちゃん」

 

「あ、どういたしまして。私も楽しかったので大丈夫です」

 

 実際楽しかった。ボルトの家の中の姿をヒマワリに教えて貰っていた。やっぱり妹には甘いお兄ちゃんらしい。でもそれは微笑ましい話だった。スミレはリビングを見渡してボルトとナルトがいないことに気がついた。

 

「あれ? ボルト君と7代目様はどうされたんですか?」

 

 ヒナタを見たがヒナタは顔を庭の方に向けた。スミレは庭の所に行き窓から庭を覗いた。そこにいたのはお互いに戦っている親子だった。でもその顔は嬉しさが出ている顔だった。そしてその親子が止まりスミレの方を向いた。スミレは窓を開けて

 

「ボルト君、修行?」

 

「ああ、委員·····スミレが出るまで汗をかいとこうと思ってな」

 

「そっか」

 

「お兄ちゃん! ママがお風呂入れって言ってるよ」

 

「わかったってばさ」

 

 そう言ってひょいとリビングに戻ってきたボルトは颯爽とお風呂に向かった。スミレはどうしようかと思ったが取り敢えず机の椅子に座った。ヒマワリがシュカークを持って来たが

 

「ヒマワリ、少し片付けるのを手伝って」

 

「分かったー!」

 

 そう言ってヒマワリはヒナタの元に行った。そしてスミレの目の前に座ったのはナルトだった。背筋がピーンとなるのを自覚していたらナルトが話しかけてきた。

 

「その、筧スミレ。すまなかった」

 

 そう何故か謝られた。スミレは何でという顔を思わずしたがナルトは理由を言い始めた。

 

「今日の親子の日、お前にとっては辛い日だっただろう? すまなかった、俺は良かれと思ってこの日を企画したがお前みたいな人達の事を考えていなかったってばよ。親がいない気持ちは·····俺は知っていた筈なのに」

 

 そう心痛な面持ちで言った。スミレはナルトが言いたい事がよくわかった。そしてそれを謝ってきてくれたんだと理解した。やっぱり親子なんだなとスミレは思った。ボルトも間違った時は直ぐに謝ってきてくれた。

 

「いえ、顔をあげてください7代目様」

 

「今はプライベートだからナルトでいいってばよ」

 

 そうニカッと言ってきた。

 

「確かに今日私は少し憂鬱だったのは否定しません。本当は今日一日中アパートに引っこもうと思ってたんです。ですけどご飯の材料がないのに気がついて外に出なきゃボルト君に会えなかったと思うんです」

 

「·····そうか。これからもボルトと仲良くやって欲しいってばよ」

 

「はい!」

 

「所で最近は大丈夫か?」

 

「はい、お陰様で班の皆とも上手くいっています。鵺の事も·····知ってもらいました。でも皆受け入れてくれました」

 

「そうか·····、良かったな!」

 

 そうボルトとよく似ている笑顔で言ってきた。そんな話をしてたらヒマワリが寄ってきた。そして遊ぼうと言ってきたから一緒に寝るまで遊んだりお話をした。そしてヒマワリはその内ウトウトし始めスミレはヒマワリの部屋におんぶをして連れていき寝かしつけた。そのヒマワリの腕にはシュカークがある。そのヒマワリのベッドの横には簡易的な寝る所があった。スミレとヒマワリが入っている間にヒナタが置いたのだ。その気遣いにお礼を言おうと思って戻るとボルトがいてナルトとヒナタはいなかった。

 

「7代目様とヒナタさんはどうしたの?」

 

「ん? あー、父ちゃんと母ちゃんなら久しぶりに夜のデートに行くって行ったってばさ」

 

「で、デート·····」

 

「ああ、やっぱりスミレもそういう事に興味あるのか?」

 

「はわわ、そんな事は·····あるかもしれない」

 

「どっちだよ」

 

「今日はありがとうね、ボルト君」

 

「どういたしましてだってばさ」

 

 ボルトと2人きりだからかスミレの胸は激しく脈をうっていた。だけどそんな事を知る由もないボルトは続ける。

 

「さっき母ちゃんと父ちゃんと話してたんだけどよ、偶に一緒にメシ食わないか?」

 

「え? それって……ここで?」

 

「ここで」

 

「いいってばさ。スミレなら歓迎するって言ってたてばさ」

 

 それを聞き嬉しくなりまた目に涙が溜まった。

 

「お、おい泣くことはねえだろ」

 

「うん、ごめんね」

 

 そう言ってスミレは目を拭い真っ直ぐボルトを見つめた。そして

 

「ありがとう、ボルト君」

 

「どういたしまして、だってばさ」




親子の日、それはスミレにとっては少し辛い日である。アニメでは何か当たり前のごとくスミレの描写はなかったが普通にいるだろとか思ってしまった僕は悪くない。何かヒナタと同じ匂いがする。·····別に良いんじゃない?と思ってしまう作者。言うてそんなにゴリ押しでもないだろとか思っている。ではまた書ける暇があれば書きます。バイバイ(ヾ(´・ω・`)

修業パート誰目線でやる?

  • ボルト&ナルト
  • スミレ&ビオラ
  • 自来也&サスケ
  • 最早全部やれ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。