ボルトとスミレ 基本的にif   作:レオ2

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おはようございますm(*_ _)m。先に言います。戦闘ばっかりです。ボルスミ要素は皆無に等しいです。トーナメント表書いときます。オリジナル注意。
1回戦 ボルトVSシカダイ
2回戦 サラダVSアラヤ

3回戦 ナミダVSヨド
4回戦 スミレVSワサビ

5回戦 ミツキVSいのじん
6回戦 チョウチョウVSシンキ


アニメでもある対戦カードは基本アニメの動きを言葉にしてるだけなんでよろしくです。オリジナル対戦カードはオリジナルでやりました。尚、偶に速攻で終わります。
ではどぞ(っ´∀`)っ


トーナメント開始!!

 中忍選抜試験第3次試験の日ボルト達は会場の戦う為の闘技場に入る手前の所に集まっている。砂隠れの3人は反対側にいる。ボルト達はまだ闘技場に入っていないのに伝わる熱気に思わずニヤッと好戦的な笑みをした。

 

「ミツキ君は試合は何番目?」

 

「5番目かな。」

 

「じゃあ僕とか・・・手加減はしないよ?」

 

「うん。」

 

 ミツキがスミレの質問に答えたら入ってきたのはいのじんだ。ミツキはどうやらいのじんと対戦するらしい。

 

「朝飯が喉通んなくてよ」

 

「分かる〜」

 

 そうチョウチョウは返事しているがポテトチップスを普通に食べている。

 

「よく食えんなデブ」

 

 ボルトはそんな会話を聞きながら横目でスミレを見た。そこにいるのは前の夜とは違い微笑んでるスミレだった。スミレは女の子メンバーと話している。ボルトは自分の気持ちについてはもう自覚している。それでも・・・

 

(俺に・・・恋愛してる暇は)

 

 サスケのような忍びになりたいボルトは今恋愛している暇はないと思っている。だけど・・・そう思っていたらアナウンスが流れた。それでボルトは切り替えそこにいた木の葉の面子に言った

 

「木の葉の力見せつけてやろうぜ。だって勝つのは」

 

「「俺(私)(僕)(あちし)!!」」

 

「だってばさ!」

 

 その後ボルト達は入場した。ボルトを先頭にして7班は縦に並んだ。そして反対側からもシンキ達が入場してきた。一瞬だけ視線が交錯した。だが2人とも直ぐに上にいるメタルの父親で試験官のロック・リーを見上げた。リーは下忍を見た後始めた。

 

「この三次試験は個人戦です。1回戦では同じ班のメンバーとは戦わないように配慮しましたが勝ち進めば当然戦う事になります。試合は3回戦までで決勝は甲乙丙、各ブロックの勝者3名での三つ巴戦となります」

 

 最後はバトルロイヤルという訳だ。1回戦のメンバー以外は用意されモニターつきの控え室に移動した。入場する所で見るのも構わないが基本的にはここから見る事になる。スミレも1回戦の面子以外の木の葉の仲間と集まって観戦している。スミレ達が出て行ったのと直ぐに1回戦対戦者たちは拳を付き合わせながら言う

 

「負けないぜ、シカダイ。」

 

「こっちのセリフだ。正々堂々、勝負しようぜ!」

 

 そう言い合い2人は一定距離離れて相対した。リーも真ん中に来る。そしてリーは右手を上げながら2人を見て宣言する。

 

「では、1回戦!うずまきボルトVS奈良シカダイ・・・始め!!」

 

 1回戦の対戦カードは木の葉隠れNo.1の息子とNo.2の息子のぶつかり合いだ。1回戦目から凄い大物の息子同士の戦いで会場はハイテンションになっていく。そしてその戦いもそのテンションに相応しい戦いだ。

 

「ふっ!」

 

 そう言ってボルトは手裏剣を投げるがシカダイはクナイを持ち上手く捌いている。アカデミー終盤からボルトの手裏剣術は急速な勢いで成長している事をシカダイは知っているが故に例え自分に当たらないコースだとしても横目で確認し迎え撃ってる。そしてボルトは手裏剣じゃ埒が明かないと思い煙玉を自分とシカダイの間に投げ辺りは煙に包まれた。そしてボルトは影分身とある術をした。

 

「こんな状況を自ら作るとはな!俺の影の餌食になるぜ?」

 

 そう言いながらシカダイは影縛りの術を煙の中に放った。煙の中で影縛りの影が見えにくくなっている。そんな状況をボルト自ら作ったのだ。スミレも何で?って顔になっている。

 

(どうして?こんなのシカダイ君を有利にするだけなのに)

 

 だがそんな煙の中からボルト達が数人出てきた。影分身だ。だがスミレはこれまた何故となった

 

(何でボルト君最大人数を出さないんだろ?)

 

 ボルトの影分身の最大人数は4体·····では無い。確かに白夜団の前は確かに4人だったが白夜団の後は頑張れば5人出せるようになった。白ゼツの時に4人だったのは別に舐めていた訳では無い。あの時は5人になれるようになって日が浅くちゃんと5人継続出来るか怪しかったからだ。だが今は安定して出せるようになっている。それはスミレもミツキも知っている。だからミツキも?を出している。今出してる人数は4体だ。そのボルト達はそれぞれ影を躱していく。そしてスミレは途中でボルトの糸に気がついたがそれでも?になった。

 

(・・・シカダイ君の意表を突く·····でも捕まってしまえば印も組むのが難しくなる。それが分からない筈ないのに。)

 

 ボルトVSシカダイは状況は拮抗している。どちらの技も当たらないのだ。

 

「ふっ!」

 

 そう言ってボルトはクナイを投げたがシカダイは印を組んだまま避ける。避けられたクナイはそのまま地面に突き刺さった。それでもボルトは気にせずアクロバティックに影を躱し続ける。

 

「いい加減捕まれ!」

 

 シカダイは割と焦っている。影縛りは永遠に出来る訳では無い。自分のチャクラが切れる前にボルトを捕捉せねばならない。·····まあこの苛立ちは演技なのだが。ボルトはそんな苛立ちをかいてそうなシカダイにチャンスだと思い1人が突撃した。周りにいた4人もチャンスだと思い突撃した。だがそこでシカダイはにっと笑った。

 

「なっ!?」

 

 そうスミレは思わず言った。ナルトも似たような驚きの声をあげた。何故ならシカダイの影の範囲がシカダイを中心とし円形になっているのだ。そしてシカダイに突撃していた本体含め5人のボルトが全員拘束された。

 

「し、シカダイあんな事出来たのかよ!?」

 

 そう思わずナルトが後ろにいるシカマルに聞いた。シカマルはニヤッとしながら言った。

 

「親子の対ボルト戦の研鑽の成果だ。ここまでにするのに結構頑張ってたんだぜ?」

 

 そう嬉しそうに言った。・・・まあナルトからすれば嫌味に聞こえてしまうがそれはしょうがない。ボルトの影分身は全員消え去り残った本体ボルトに影を固定しクナイを持って詰め寄る

 

「これはシカダイの勝ちかな?」

 

 そういのじんが言ってるのを聞きながらスミレは両手を握りしめた。画面の中のシカダイはとうとうボルトに詰め寄るのが終わりクナイをボルトに突きつけた

 

「降参しろ。もう詰みだぜ?」

 

 だがボルトの答えは好戦的な笑みだった。

 

「俺は諦めが悪いんだってばさ」

 

 ボンッ!

 

 そんな音がシカダイの横からした。シカダイは目を見開いて横を見た。そこに居たのはボルトが先程クナイを投げてシカダイがそれを避けて突き刺さっていたクナイがボルトに変わっていた・・・いや、この場合は元に戻ったと言うべきだろう。クナイはボルトの変化だったのだ。アカデミー時代にサラダとやったコンビ技に似たような事を今度は自分1人でやったのだ。そしてその変化を解いたボルトがするのは当たり前だが

 

「うちは流手裏剣術、雷・三連!!」

 

 そう雷のチャクラを手裏剣に纏わせながらボルトは投げた。ボルトが最近サスケから伝授してもらった技だ。シカダイはそんな雷と手裏剣の攻撃なんて当たり前だが受けたくないから咄嗟に影縛りを解除し回避した。だがシカダイが影縛りを解除した瞬間にボルトは再び印を結び分身を4体出して回避中のシカダイを取り囲みクナイを四方八方から突きつけた。

 

「·····参った。降参だ。」

 

「そこまで!勝者、うずまきボルト!!」

 

 そのリーの宣言の瞬間観客は沸き立った。

 

「やった!」

 

 そう思わずスミレは勢いよく立ちながら言った。・・・そして周りの視線に気が付き慌てて赤面になりながら座り直した。画面ではボルトとシカダイが共に闘技場から出ている所だった。それと同時にサラダが立ち上がり少し準備運動をした。そしてボルトとシカダイが入ってきた

 

「お疲れ、私の次の相手はボルトか·····」

 

「何だよ、まだ勝てるかも分かってねえのに勝った気かよ。」

 

 そうボルトが言った。サラダが次の試合に勝てば次は確かにボルトと勝負だがそれは勝てればの話である。だがサラダはにっと笑いながら手を出す。ボルトもその意図をつかみ手を出す。

 

「当然!」

 

 そう言いながらハイタッチしてサラダは闘技場に向かった。そしてスミレの隣に座ったボルトにスミレが言う

 

「お疲れ様。」

 

「おう、サンキューだってばさ。」

 

 そんな様子を見ながらシカダイが愚痴る

 

「まさかボルトが影分身を5人まで出せるようになってるとはな」

 

「忍者なら裏の裏を読めってサスケさんが教えてくれたからな。」

 

 そう1人でうんうん言ってるのをスミレは見ていた。あの夜はあの後スミレはヒマワリの部屋にそっと戻って寝た。今度こそ父親の声は聞こえなくなっていた。そんな回想をしていたら観客が浮き立った。サラダと対戦相手の砂隠れのアラヤと言う少年が出たからだ。

 

「何であんな仮面被ってんだ?」

 

「さあ?」

 

「第2試合、木ノ葉隠れうちはサラダ対砂隠れアラヤ、始め!」

 

 その掛け声と共にサラダとアラヤは互いの武器を手にぶつかり合う。そしてサラダは一旦距離を取り手裏剣を2つ投げて途中でぶつけ合い手裏剣が飛ぶコースを変えてアラヤの脇腹辺りに向かった。だがアラヤはノールックでその手裏剣を弾く。それに息を飲みながらボルト達は見守る。

 

「冷静に観察してるって訳ね・・・ならこっちも!」

 

 そう言ってサラダは写輪眼になりクナイを振るう。だがアラヤはそんなサラダの動きを上回り冷静に避けて行く。

 

「・・・写輪眼でも追い切れないってのかよ」

 

「サラダ·····」

 

 そう思わずナミダ言う。ぶつかり合っていたがアラヤが距離を取って剣だったものを鞘に入れてその鞘の先端を見せた。鞘は槍にもなっていたのだ。そしてその槍を振るう。

 

「流石はうちはの写輪眼」

 

 そう言いながら上空に飛び上段から振り下ろす。サラダは写輪眼でも追い切れないならチャンスを作るまでとクナイを手放し印を結んだ。幻術だ。だが止まると思っていたアラヤの攻撃はそのまま進みサラダはそれに気が付き避けようとしたが遅かった。サラダの肩が斬られそこから血が出てくる。

 

「サラダは幻術を使おうとしたのか。」

 

「でも効かなかったみたいだね。」

 

「嘘でしょ?」

 

 ボルト、ミツキ、チョウチョウの順で驚きの声を上げた。写輪眼の幻術を初見で破るなんて·····それはもう並の人間ではない。サラダは流血してる肩を抑えながら何かを考えている。

 

「どんな攻撃も冷静に対処する動き·····あの人・・・強い」

 

 そうスミレが言った。スミレでも十中八九冷静に対処出来るかと言われたら出来るとは言えない。と言うよりも多分幻術に強くなったと言っても写輪眼の幻術を破るのに時間はどうしてもかかってしまう。だがアラヤはそれをものともせずにサラダに攻撃し傷を負わせた。これで弱い訳ない。そんなスミレの思考を他所に試合は再び始まる。肩の傷を負いながらもサラダは再びクナイを構え何とか攻撃を防いでいる。だが怪我の影響か動きが少し鈍い。その証拠にいつもなら防げたらであろう足に向けての攻撃を受けれず食らった。

 

「サラダ!」

 

 サラダは地に膝をつけて息を荒く吸っている。その足からは血が出ている。

 

「無駄っす。君達木の葉の忍びの事は研究してきたっすから。」

 

 そう独特な口癖と共に言う。そしてその槍を掲げ降参させようとした。だがサラダは槍を掲げた瞬間に印を高速で結んだ。

 

「雷遁・雷球!」

 

 嘗て修学旅行の時に戦った相手からコピーした忍術だ。その簡単に言えば雷のボールをサラダは目の前にいるアラヤにぶつけると見せかけて全く関係の無い会場の屋根の所に撃った。勿論そんな事をしたら屋根はぶっ壊れる訳で

 

「僕に任せてください!」

 

 そう跳躍しながらリーの息子のメタルが屋根の残骸を蹴って壊したりした。

 

「ありがとうメタル!」

 

 ボルト達はサラダが会場を破壊したのに驚いた。

 

「な、何やってんだよサラダ」

 

「いや、見て」

 

 そうミツキが言ってボルトも見ると何故かアラヤは倒れていた。ボルトはそれに疑問符をつける。だがそれからまたどよめきが起こりカメラはサラダが壊した会場の屋根を映した。そしてそこに居たのは・・・

 

「さあもう逃げられないよ!」

 

 煙が晴れいたのはアラヤだった。それを見てサラダは確信を持って言った

 

「あなたが本体でしょ?傀儡使い!」

 

「どどど・・・どこで気づいたっす!?」

 

 ·····なんかさっきの自信満々の声とは裏腹に動揺しまくりな声を出した

 

「おかしいと思ったのは最初からね。いくら鍛えていても人間は目の前で突発的に起こった事に無意識に反応してしまうもの。それが全くないなんて。それに写輪眼でも追い切れない機械のような精密な動き。幻術にもかからない。それで思い出した。砂隠れの里には優れた傀儡の技術があるって事を。」

 

「そそそそれだけっすか!?」

 

 そこでサラダはコンマ数秒悩んだ顔をしたが直ぐに返した

 

「あっ、もう1つ。あんた弱った私を相手に急いで勝負を決めに来たでしょ?私の事を研究してきたなら写輪眼の弱点が何か知ってる筈よ。」

 

 控え室にいるシカダイが言う

 

「写輪眼は大量のチャクラを消費する。だからサラダの弱点は」

 

「スタミナ・・・」

 

 シカダイの呟きにスミレが答える。サラダは続ける

 

「私を倒すなら戦いを引き伸ばしてチャクラ切れを狙う方が確実。なのにあんたは一気に決めようとした。その違和感で確信を持った。」

 

 サラダが言うのを少し考えた理由はこの後戦う事になるボルトに自分の弱点を教えるようなものだからだ。だがサラダはボルトならとっくに知ってるかと思い結局言う事にした。サラダは説明を続ける

 

「長引かせて私があんたの秘密に気づくのを恐れたんでしょ?冷静に観察されたら隠しきれないものね。傀儡を動かすそのチャクラの糸を!」

 

 スミレはやっぱりサラダは凄いと感嘆した。あの場に立ってみないことには分からないが自分でも気がつけるか分からない。恐らく鵺がいたら鵺の方が違和感に気が付きチャクラ糸を切ろうとして動いてくれるかもしれないがスミレ単独ではジリ貧になるかもしれない。その頃ナルトはシカマルに聞いた。

 

「戦いに挑む者は闘技場にいなけりゃ失格じゃないのか?」

 

「確かに途中で出たら失格だが最初からいなけりゃ失格にしようがねえ。そうだろ、風影様?」

 

 我愛羅は慌てず返した

 

「何か文句でも?」

 

 まあルール違反はしていないから問題ないがそういう訳にもいかない

 

「こりゃルール改正が必要だってばよ。」

 

 ·····まあ嘗ての中忍試験でナルトはほぼ自分専用のルールがあったのにそれを聞いてなくて失格になった苦い過去があるから何とも言えないのだが。

 そして闘技場ではまだ試合は続いている。別に傀儡がバレたからと言ってアラヤが闘技場に入った訳では無いからだ。·····だが何か様子が変だとボルトは声を上げる

 

「さっきから動かねえ。あいつ今度は一体何を狙ってやがるんだ?」

 

 だがそれにミツキは異を唱えた

 

「いや、彼・・・震えてるよ」

 

「どどどどうすればいいっす!?僕こんなに注目され・・・」

 

「あいつ注目されてビビってるのか?メタルと一緒だな。」

 

「僕あんなですか!?」

 

 そう観客席からイワベエとメタルは言い合う。我愛羅はそんなアラヤを見て言う

 

「悪い癖が出たか・・・」

 

 アラヤはあがり症なのだ。緊張癖があると言い換えてもいい。まあメタルと同じである。そういう面ではメタルと仲良くなれそうである。まあそれは置いときアラヤは殆どやけくそになった

 

「も、もう遅いっす!そその体じゃ逆転は無理っス!」

 

 そう言ってチャクラ糸を再び動かし自分を模した傀儡を動かす。この傀儡のチャクラ糸を切らない限り試合は終わらない。だが半分やけくそになったアラヤとは違いサラダは冷静だった。高速で印を結びサスケ譲りの忍術をした。

 

「火遁・豪火球の術!!」

 

 そう言い巨大な炎を吹き出し直線で走ってきた傀儡をチャクラ糸諸共吹き飛ばした。それを見届けたリーが降りてきて言う

 

「そこまで!勝者うちはサラダ!!」

 

 その宣言で観客は歓声を上げアラヤはへなへなと膝をついた。その頃ナミダは準備して闘技場の入口にやってきた。そこには試合を見届けたワサビやボルト達もいた

 

「凄いよサラダ!あんな術があったなんて!」

 

 そうナミダが感動して言った。

 

「まだ未完成だから焦って真っ直ぐ突っ込んでくる相手くらいしか使えないけどね。それよりナミダ、次はあんたの番!頑張って!」

 

「う、うん!頑張る!」

 

 そしてナミダは闘技場に入っていった。サラダ達は控え室に戻りそこに置いてあった救急箱を取り出しワサビが医療忍術をサラダにした。サラダは次の試合はワサビ何だからいいと言ったのだがワサビは気にするなと言いやった。だがボルト達が知っているワサビの医療忍術よりも治りが早い気がした

 

「ワサビ、お前の医療忍術何か凄くなってねえか?」

 

「サラダの家に行った時にサクラさんから教えて貰ったんだ。」

 

「あー、成程!」

 

 そしてワサビは救急箱と医療忍術を駆使しサラダの肩の傷と足の傷を治した。

 

「どうだ?痛むか?」

 

「うん、大丈夫。ワサビありがとう。」

 

 ワサビ自体はそんなにチャクラは使ってない。傷を治しただけだからだ。それに救急箱もあったのもある。ボルトはそんなサラダを頭に腕を組みながら言った。

 

「まっ、俺はサラダが怪我してようがしてなかろうが勝つつもりだけどな。」

 

「それは私の台詞。あんたには負けないから。」

 

 そう宣言しあったのだった。

 

(やっぱり・・・仲いいんだね。)

 

 そしてまた嫉妬の感情が出ている事に気が付き小さく頭を振った。そんな時リーのアナウンスが聞こえ一同はテレビに向いた

 

「3回戦、木の葉隠れ雀のナミダVS砂隠れヨド!!」

 

 画面のナミダは大観客の前に少し緊張して泣き掛けになっているが相手のヨドは普通だ。リーはそんな2人を気にせず両者見た後に宣言した。

 

「始め!!」

 

 その合図でナミダは一旦距離をとった。だがヨドは動かない。ナミダは舐められているのかと思うがそれを言う勇気はない。構えないのなら自分から仕掛けるまでとクナイを投げつける。

 だがヨドはそれを何処吹く風と華麗に避けていく。そんなヨドの耳にはイヤホンがある。ナミダはあれでは自分の術が使えないと悟る。·····ぶっちゃけそんな事はないのだが。

 ナミダはクナイを投げつけるのでは埒が明かないと思ったのか一旦跳躍自分に背を向けているヨドに起爆札付きのクナイを投げた。避けたとしても爆発に巻き込まれ怪我は負うはずだと思ったからだ。だがヨドは勢いよく振り向きながらいつの間にか持っていたクナイでその起爆札付きのクナイをナミダに弾き返した。その弾き返されたクナイは上空にいたナミダの後ろを突き抜け爆発を起こした。ナミダは文字通り涙を流しかけながら吹き飛び上手く着地した。だがクナイを死角から投げても避けてしまう敵にどうするか何てナミダにも分からずオマケにそれが得体がしれないからナミダが涙ぐむのもある意味しょうがなかった。

 だが·····それでもナミダに勝負を投げる選択肢はなかった。だが作戦も何もないのにどうするか何て分からず·····いつもなら作戦はサラダが立ててくれるが今回は個人戦故にそれは期待できない。好戦的な笑みを浮かべてるヨドに少し気圧され少し下がりながらクナイを投げた。と同時にナミダは何かを踏んだ。そして何故かその避けるのは簡単であろうクナイをヨドは少し目を見開きギリギリ避けた。

 

「・・・なんで?」

 

 そうナミダが言い横目で下を向いたがそこにあったのはクナイだった。自分が投げた物のどれかだろう。控え室にいたシカダイは少し考えた

 

「・・・まさかな」

 

「なんだってばさシカダイ。」

 

「何か気づいたの?」

 

 そう班員を案じるようにサラダが聞いた。シカダイは頷いた。

 

「まあ・・・俺の仮説が当たってるなら·····ナミダは普通に勝てるぞ。」

 

 その答えに一同は「えっ?」とした顔をしたのだった。一方試合は新たな展開を迎えていた。ヨドがナミダに向けて言った。

 

「この程度なの?」

 

 ・・・それだけでメンタルが弱いナミダが鳴くのは時間の問題だった。そしてそれがヨドの最大の誤算という事も。ヨド木の葉の忍びは研究したがナミダは研究しなかった。どこか凄い親の元で生まれた訳でもない。そして目立った戦績もある訳でもない。それだけでヨドがナミダを脅威と認めないのは十分だった。

 

「まっ、あんたが終わるならこっちもやらせてもらおうかな?」

 

 そう言いながらフードを取り長い金髪を出した。その時にイヤホンも同時に無くなっているのを見てシカダイはやっぱりなという顔をした。だがナミダはそれに気が付かない。ヨドは自分の長い髪を持ちそれを勢いよく振りかざした。それによってナミダは思わず耳を抑えながら横にずれた。

 

「今のは・・・高周波ってやつか。まともに食らったらアウトだぞ。」

 

 そうシカダイが呟く。

 

「ほら!まだ行くわよ!」

 

 そう言いながらヨドは更に髪を振りかざす。ナミダはそれをかろうじて避けるがその避けてる最中にも泣き掛けになっている。そして反撃してこないナミダを見てヨドはつまらなさそうに言う

 

「逃げてるだけ?やっぱり砂隠れが1番・・・あんたの仲間がアラヤを倒したのはただのまぐれか」

 

 それを聞きナミダは足を止めた。ヨドは引っかかったとニヤッとした。煽れば自分に向かってくると思ったのだ。そこを自分の術で一気に仕留める作戦だ。だが·····ナミダはその予想を斜め上に越えた

 

「サラダちゃんをは·····本当に強いの!」

 

 そう涙を溜めナミダは殆ど無意識に口を大きく吸った。それを見た観客席にいたイワベエ達も控え室にいたボルト達も耳を抑えた。·····でも普通の観客はナミダの術何て知らないからこの後少し悲惨な目に

 

「何しようとしてるか知らないけどあんたの負けだよ!」

 

 そう言いながら髪を持った。だがそれよりもナミダの方が早かった

 

「あーーーーーーーーーー〜っ!」

 

 そう闘技場所か会場に響き渡る鳴き術·····「ナミダ参上の術」を発動させた。これは所謂超音波であり近くにいればナミダ以外を気絶させる程の威力を持つ。ただ欠点としては味方も耳を防いでもらえないと巻き添えにしてしまうという何ともあれな術である。だが・・・

 

「なっ!?」

 

 ヨドは髪を持っていた手を離し全力で耳を抑えた。だがその顔はどう見ても苦痛を感じてるような顔である。因みに観客も急いで耳を抑えたが·····少しの間皆難聴になってしまった。リーはメタルから凄い術の使い手としてメタルから話を聞いていたから術発動の前にギリギリ耳を抑え難聴を回避した。そしてナミダの術が終わり闘技場でヨド伸びていた。

 

「えっ?」

 

 自分でやったが何故か効果抜群な様子を見れば誰でもこうなる。だがどう見ても試合は終わったからリーが宣言した。

 

「勝者、雀のナミダ!!」

 

 だが1部しか反応しなかった。・・・5影はギリギリ防ぎ難聴も回避したが一般市民は間に合わず皆難聴になってしまったのだ。歓声のないままナミダはよく分からないという顔で闘技場の出入口に来た仲間の元に戻って疑問符をつけながら聞いた。

 

「えっと・・・よく分からないけど勝ったよ。」

 

 本人もよく分かってない顔で言う。そんなナミダにシカダイは仮説だが話した

 

「あいつは恐らく恐ろしく耳が良い奴なんだ。最初にイヤホンをしていただろ?あれはナミダの術を調べてつけていた訳じゃなくて良すぎる耳を抑える為のものだったんだ。」

 

 それにサラダは成程といった

 

「だからシカダイはナミダが普通にやれば勝てるって言ったんだね。」

 

 そう納得したようにサラダが言った。そして今度はスミレとワサビが闘技場に向かった。その道中で2人は話し合う

 

「負けないからなスミレ。」

 

「うん。私も負けないよ。」

 

 そう言って2人は拳をコツンとぶつけた。2人は闘技場に入りリーを真ん中にして向かい合った。

 

「4回戦、木ノ葉隠れ筧スミレVS同じく木ノ葉隠れ伊豆野ワサビ·····始め!」

 

 スミレとワサビはクナイを持ってぶつかった。2人ともどちらかと言うとスピードタイプ、どちらもクナイを振りそれをガードするという展開が続く。だがスミレの方が実戦経験があるが故にワサビが押される。スミレは隙を見つけクナイでは無く拳握りワサビの腹に当てた。

 

「かっ!」

 

 そして怯んだ時スミレは綺麗な回し蹴りを放った。ワサビはギリギリ腕を横に置きガードしたが弾き飛ばされた。ワサビはやはり普通にやれば不利だと悟ったのか弾き飛ばされながらも巻物を広げ着地したのと同時に叫んだ

 

「忍法・猫かぶり!」

 

 文字通り猫の能力を得る術だ。猫だと言って侮ってはダメだ。爪は人を引っ掻いて負傷させるのに十分だし脚力も上がる。スミレは巻物が出た瞬間に攻撃をしようと思っていたのだがワサビはスミレが足を振り抜き弾き飛ばされながら術を発動させたから邪魔が出来なかった。一方ボルト達の控え室ではボルトが拳を無意識に握りしめていた

 

(スミレ頑張れ。)

 

 スミレは猫かぶりを邪魔するというのは出来なかったがならばと接近してきたワサビを迎え撃った。爪による攻撃を紙一重で躱し隙あらば自分も攻撃をした。

 

「くっ!」

 

 そうワサビが苦渋の声を上げる。ずっと体術とクナイで戦ってるスミレに対してワサビは術を発動し続けている。それ故にずっとチャクラを消費し続けているのだ。それに猫かぶりも永遠に出来る訳じゃない。その証拠に術が発動してる証の猫耳が一瞬消えかかった。それと同時にワサビの動きが遅くなった事を悟ったスミレは一気に勝負を決めに行った。

 

「ニャーっ!」

 

 そう言ってワサビは攻撃が当たらない焦りか術が終わる焦りか大振りな一撃を当てようとしたがスミレはそれも紙一重で躱しそれと同時に足を引っ掛けてワサビをこけさした。勿論ワサビは直ぐに立とうとするがその前にスミレがワサビにクナイを突きつけた

 

「・・・参った。」

 

「勝者、筧スミレ!!」

 

 その宣言で電光掲示板がスミレの勝利を知らせ難聴になってしまった人達も歓声を上げた。スミレはホッとした後にクナイをポーチに直してワサビに手を差し出した。ワサビはその手を取り立った

 

「やっぱりスミレは強いな。全然当たんなかったぜ。」

 

「うんうん。私もボルト君とミツキ君と体術の修行してなかったら危なかったよ。」

 

 この3人の修行内容は普通に基礎から実戦形式が多い。元々アカデミー卒業前でも下忍レベルを超えている面子だからだ。まあ特に3人は意識している訳では無いのだが。2人は闘技場の出口に向かう。そこには次の試合のミツキといのじんがいた。

 

「良い戦いだったよ2人とも」

 

 そういのじんがにこやかに言う。

 

「ミツキ君頑張ってね。」

 

「うん。」

 

 そう言ってミツキといのじんは闘技場に入って行った。スミレとワサビは控え室に戻りワサビはサラダとナミダの間にどかっと座った。

 

「15班で私だけ負けかよ〜」

 

「ははは。次があるよ。」

 

 そのサラダの言葉にワサビは頷いた。スミレもボルトの隣に座った。

 

「お疲れスミレ。」

 

「うん。ありがとう。」

 

 テレビから歓声が上がりまた一同はテレビに向いた

 

「では第5回戦!木ノ葉隠れ山中いのじんVS木ノ葉隠れミツキ·····始め!」

 

 先に動いたのはいのじんだった。巻物を開き高速で絵を描いて印を結ぶ

 

「忍法・鳥獣戯画!!」

 

 何匹もの絵の小鳥がミツキに迫る。パッと見攻撃力は無さそうだがどれか1つでも目に入ったらその目は試合中に治す事は難しい。ミツキは小鳥を全部迎え撃とうかと思ったがそれよりも術者を狙った方が早いと考えて後退しながら印を結んで袖を振った

 

「風遁・カマイタチ!」

 

 振られた腕からカマイタチが出て小鳥を切り裂きながらいのじんに迫る。いのじんは描くのをやめて上空に飛んで躱す。だがミツキは今度は腕を伸ばしいのじんの足を掴んだ。

 

「うわっ!」

 

 そんな叫び声を上げながらいのじんはミツキによって無理やり下に叩き落とされた。受身を取ろうにも重力によって落ちるなら兎も角人為的に叩き落とされたら受身を取るのは至難の業だ。いのじんは闘技場の地面に背を下にして叩き落とされミツキは叩き落とした瞬間に倒れてるいのじんに詰め寄りクナイを当てた。

 

「ま・・・参った」

 

「勝者・・・ミツキ!」

 

 いのじんの敗因はミツキが腕を伸ばせる事を忘れて上空に飛んだ事だろう。横ならまだ戦えたかもしれないが上空に行くのは不味かった。いのじんは試合開始僅か30秒で負けて悔しげな顔になっていた。そのまま2人は控え室に戻る。·····木の葉同士で戦った後に一緒に控え室に戻るのって割と気まずい。·····まあミツキはそんな事ないのだが。控え室に戻れば仲間がそれぞれ待っていた。

 

「お疲れ様。」

 

「うん。」

 

「はあー、秒殺されたよ。」

 

「ありゃあお前が悪い。」

 

 とシカダイからの責めもありいのじんは項垂れた。チョウチョウは控え室の出口にまで来て言う

 

「じゃあ、行ってくるっしょ!」

 

「うん!チョウチョウ頑張れ!」

 

 その声援を背に受けてチョウチョウは闘技場に行き対戦相手のシンキと向かい合った。そんなチョウチョウに声をかける人物がいた。それはチョウチョウの父親のチョウジであった。

 

「チョウチョウ〜!勝ったら雷バーガー食い放題!パパも一緒に食い放題!勿論ママも食い放題!」

 

 好きなものでテンション上げるのは理にかなっている。だが今回はチョウチョウの好みではなかった

 

「ハンバーガーか〜、テンション上がんねー」

 

「中々笑えるご両親じゃないか。その前で娘の無惨な姿を見せるのは心苦しいな。」

 

「あんた何様な訳?」

 

「やれば分かる。」

 

 控え室にいたボルトはもっと近くで試合を見たいと思い闘技場の出入口にまで来た。スミレもついてきた。それにつられたのかシカダイ達もやってくる。

 チョウチョウは珍しく怒ってる顔になっている。誰だって何もやってないのに勝手に自分が下だと決めつけられたらこうなる。リーの試合開始の合図はもう終わっているからいつでも始められる。

 

「さっさと来い。お前も2次試験の奴らも忍びに向いていない。ここで現実をわからせてやろう。」

 

 そんな挑発されたらそりゃあ怒る。

 

「あちしカチンと来ちゃったよ!部分倍加の術!」

 

 秋道一族秘伝の術で自分の右の拳を巨大化しその拳でシンキをぶん殴ろうとしたがシンキの纏っていた黒いもの·····砂鉄が動き砂鉄の手を作りチョウチョウの拳を止めた。そしてもう1つの砂鉄の腕がチョウチョウを吹き飛ばした。チョウチョウはギリギリガードし後退した。闘技場の出入口で見ているサラダが言う。

 

「何?あの術・・・」

 

「メタル達が手も足も出なかったってやつか」

 

 外野が観察してる間にチョウチョウは攻め続けるがシンキはその場から1歩も動かずにチョウチョウを押す。観客席にいる親のチョウジとカルイが話し合う

 

「大丈夫かなママ・・・」

 

「あんたが狼狽えてどうすんの?チョウチョウも馬鹿じゃないんだ。接近戦が不利なら距離をとるだろうさ。」

 

「距離だよ距離!一旦離れて!」

 

 そんな言葉を聞いたシンキは言う。

 

「心配してくれる肉親がいるだけ有難いと思うんだな。」

 

「何言ってんのか分かんないんだけど!」

 

 ボルトはシンキの言った言葉で眉をひそめた。だが今はチョウチョウが戦ってるが故黙った。

 

「早目に降参することだ。俺は手加減が出来ないと言っただろう。」

 

 チョウチョウは顔を苦しげにしながら一旦下がった。

 

「痛った〜。ネイル整えたばっかりなのにどうしてくれるのよ。あんた調子こいてっと痛い目見るよ!」

 

 そうシンキを指さしながら言った。そして再び部分倍加の術で拳を大きくし跳躍した。それを見たサラダが思わず言う

 

「同じ手は通用しないってば!」

 

 だがチョウチョウはシンキでは無く会場の地面を殴り瓦礫を浮き上がらせた。

 

「からの〜ドーン!」

 

 チョウチョウはその浮き出た瓦礫をシンキに向かって弾き飛ばした。だがシンキは砂鉄で自分事包みその瓦礫をガードした。チョウチョウはさっきは接近戦していた故に気が付かなかったが遠距離攻撃をしてみて気がついた

 

「砂鉄にチャクラを流し込んで操ってたのね!」

 

「それが分かったところで事態は何も変わらない。」

 

 確かにそうである。自分の方から相手のチャクラコントロールを奪う事は·····出来る人はいるがチョウチョウには出来ない。ならば道はただ単純にぶっ飛ばして勝つしかない。だがそれが簡単に出来れば苦労はしない。チョウチョウは焦って再び直接殴りに行こうとしたがシンキにまた吹き飛ばされた。だがチョウチョウは立て直し吹き飛んだ所にあった瓦礫をぶん投げた。だがシンキはそれも防ぎ砂鉄をチョウチョウに伸ばし捕まえた。

 

「うわぁーーっ!」

 

 そんな叫び声を上げながらチョウチョウは地面に叩きつけられた。

 

「立たなくていい!もう十分だ!」

 

 だがチョウチョウは立ち上がる。シンキはそれを見て感情の変化がよく分からない声で問いかける

 

「無駄だと分かっていて立つか」

 

「ポテチのレアシリーズにさ、明太子プリン味ってのがあんのよね。」

 

 何かよく分からないシリーズの話を持ち出しながらチョウチョウはゆっくり立つ。

 

「そんなの美味いわけないじゃん。でもさ、あちし食べてみんのよ。一か八か食べて見なきゃ分からないでしょ?」

 

「・・・お前の残りのチャクラ量では何をしようが無駄だ。」

 

「ふぅ·····無駄かどうかなんてやって見なきゃ分かんないって言ってんの!」

 

 そうチョウチョウは言って印を結ぶ。その印はチョウチョウの父のチョウジがよく使っていた・・・だがチョウチョウはあまり使いたがらなかった術だ。それは·····

 

「本当に嫌だけど!肉弾戦車!!」

 

 そうチョウチョウ事巨大化し顔を引っ込めた後にチョウチョウは地面を凄い勢いで転がった。シンキはそんなチョウチョウを迎え撃つ。砂鉄の手で止める。だがチョウチョウは回り続けている。ボルト達は手を握りしめた。そしてチョウジとカルイは

 

「い」

 

「行けチョウチョウ!!」

 

 やっぱり父親よりも母親の方が熱かった。

 

「ゴロゴロゴロゴロ·····」

 

 そしてそのぶつかり合いの果てに煙が上がった。結果は·····

 

「ハァハァ・・・あんた·····少しは見る目変わった?」

 

「そうだな。やはり俺の方が遥かに上だった。」

 

「あぁそう。むかつくわァ〜」

 

 そう言いながら仰向けに倒れた。そしてリーの勝利宣言があり難聴が治った観客は沸き立った。ボルト達は倒れたチョウチョウの所に来て言った

 

「チョウチョウ大丈夫?」

 

「だらしない顔してるから大丈夫だよ。」

 

 そんないつも通りの会話をしながらシカダイといのじんはチョウチョウに手を貸し持ち上げた。女子陣と猪鹿蝶はそのまま控え室の道に行った。ボルトとミツキも続こうとしたがその前にシンキが声をかけてきた

 

「ミツキとか言ったな。せいぜい見習う事だ。どんな理由があっても手を抜く事は相手を愚弄する行いだ。俺は父上の名にかけてお前を倒す。」

 

 だがそれに反応したのはボルトだった。

 

「父上の名にかけてだ?笑わせるな!勝負ってのは自分自身と仲間の為に戦うもんだぜ?」

 

「お前を倒すのはその次だ。勝ち残ればの話だが。」

 

 そう言いながらシンキは背を向け退場していく。そんな背中にボルトが吠える

 

「お前もミツキに勝ってから言えってばさ!」

 

 その後ボルト達は控え室まで戻る。そんな控え室から未だにグラグラしているチョウチョウを連れて猪鹿蝶がチョウジとカルイと一緒に出てきた。

 

「おう、何してたんだ?」

 

「ああ、ちょっとな。」

 

 そうはぐらかした。

 

「そうか。俺達はもう観客席に行くぜ。」

 

「おう!見ててくれってばさ!」

 

 シカダイもいのじんも頷き観客席に行く為の階段を登って行った。それを見届けた後ボルトとミツキは控え室に入ろうとしたが·····Uターンした。ミツキは不思議そうな顔で着いてきながら聞く

 

「どうしたの?」

 

「あー、いや。あそこ今女子ばっかりで何か入りにくいからさ。」

 

 ミツキは再び首を傾げた。ボルトはそんな事を気にするような性格だっただろうかと思ったのだ。·····実際はさっきまでは試合があるって言う建前で控え室にいてもスミレを気にする事はなかったが今は準決勝の前の30分休憩だから自分の気持ちを自覚した今は多分スミレの事を無意識に気にしてしまう。それをサラダ達にバレたら何て言われるか分かったもんじゃない。

 

(俺・・・こんなキャラだっけ?)

 

 そう思わず愚痴たボルトなのであった。そのまま2人はぶらぶらして丁度いい階段があったから座った。そして少しミツキと話してたのだがそんな時後ろから声をかけられた

 

「ボルト。何してるんだこんな所で?」

 

「父ちゃん!」

 

 ボルトの父親のナルトだった。家にいる時とは違い今は7代目の羽織を羽織ってる。

 

「なんでここに?」

 

「それは俺が聞いてるんだけど・・・まあ5影にも休憩時間位はあるってばよ。」

 

 そう言いながらナルトはボルトの隣に座った。余談だが座ってる階段は皆共通だから割と迷惑である。今は運がよく誰も来てなかったから良かった。今は父親として褒めている

 

「よくやったな。」

 

 そう言いながらナルトはにししとボルトの頭を撫でた。ボルトは素直に受け取った。誰かに見られてたら小っ恥ずかしいが今はミツキだけだ。なら問題ない·····筈。そしてそんな撫でも終わり3人は立ち上がった。もう少しで30分経つからだ。ナルトは拳を突き出しながら言った

 

「サラダにも負けんなよ?」

 

 ボルトもにっと笑いながら勢いよく合わせた

 

「当たり前だってばさ!」

 

 そうコツンとした後ナルトとボルト達は反対に進んだ。そして休憩が終わりボルトはサラダと闘技場の真ん中にまで来た。

 

「そう言えばあんたと直接戦うのは初めてね。」

 

「そう言えばそうだな。」

 

 2人は割と落ち着いている。その反対に観客はまだ試合が始まってもいないのに熱気が高まっている。なんせ7代目火影うずまきナルトの息子とそのライバルにしてナルト共に忍界を救ったうちはサスケの娘の対決なのだ。興奮しない方がおかしい。リーは何か少年期のナルトとサスケを少し思い出した。が、今は仕事中故にそれ以上考えるのは止め手を上げた

 

「では、準決勝第1試合·····始め!」

 

 そして2人はぶつかった。先ずはクナイを持たずに互いの体術のみで戦う。滑り出しは静かだった。

 

「はっ!」

 

 ボルトが日向の体術を駆使しサラダは親から譲り受けた力押しの体術で戦いを繰り広げる。だがそこは少し相性が悪かった。確かにサラダの力押しの体術は1発1発当たるだけ相手を消耗させることは出来る。サラダの体術は1文字で言い表せば「剛」なのだ。それに対してボルトの日向流体術は白眼こそはないがそれでもボルトはその天性の才能でヒナタやハナビから得た体術。柔拳を使いチャクラの経絡系を塞ぐことは厳しいがそれでも普通の体術として流用するなら通じる。そんなボルトの日向流体術ら一言で言えば「柔」。

 

「くっ!当たんない!」

 

 ボルトはサラダの攻撃を上手く受け流す。そして反撃に掌底を加える。だがそこはサラダも上手くガードしながら後退し2人の戦いは一旦止まった。

 

「あんた・・・そんなに強かったのね。」

 

 サラダはボルトの事を見直した。元々強いのは知っているが体術の相性もあったがそれでも決定打が無いことに思わず褒め言葉を出した。勿論まだ写輪眼は出してはいないがそれでも体術で負けたのは割と堪えてる。

 

「でも私も負けない!」

 

「·····へへ、写輪眼か。」

 

 そう言いボルトはサラダの周りを走りながら手裏剣を投げる。偶にカーブや2つぶつける事によるコース変更という技も使うがやはり本場のうちは一族、上手くクナイで叩き落とす。だがサラダが接近しようとするとボルトも上手く距離を取りながら手裏剣を投げる。サラダは段々とイラついてきた。

 

「ちょっと!やる気あるの!?」

 

「いや、そんな事言われても·····」

 

 やる気はありまくるのだが接近戦に持ち込んで幻術にかけられて負けましたなんて洒落にならない。

 

「そんなにお望みならやってやるよ!影分身の術!」

 

 そう言って分身を五体出しサラダに向かわせた。サラダの写輪眼が動きを先読みする。1人目の分身はサラダに飛び蹴りをしようとしたがサラダは逆にその足を持ちながら逆に向かってきた2人目の分身に投げ返した

 

「しゃんにゃろー!」

 

 2人の分身は消えたがその煙に乗じてクナイが来る。サラダは顔を逸らして躱す。もう2人の分身も突撃してくるがサラダは冷静に捌く。そして分身2人が消えたのと同時にまたボルトが突っ込んでくる。

 

(これが本体!)

 

 写輪眼は白眼とは違い影分身の本体か分身を見分ける事ができる。本体をぶっ飛ばしてチャクラコントロールを乱れさせればもう1人の分身も消える。だがその時何故か影分身が消えて出来た煙が一瞬で晴れた。サラダは目を見開きその場所を見た。そこに居たのは分身のボルトだ。いや、それは今はどうでもいい。大事なのは何故かボルトが何かを投げたようなフォームをしていている事だ。違和感でサラダは本体ボルトがいるにも関わらずその得体の知れない投げられたものをガードした。

 

「うっ!」

 

 そう言いながらサラダは少し吹き飛んだが何とか倒れるのだけは阻止した。だが阻止しただけだ。サラダはその時仰け反ってしまい本体ボルトの攻撃をガードする術はなかった。

 

「はぁ!」

 

 日向流の掌底がサラダの腹部に直撃した。

 

「かハッ!」

 

 サラダは肺の中の空気を一気に出され苦渋の声を上げた後に吹き飛んだ。ボルトはそのままクナイを当ててサラダを降参させようとダッシュしたが

 

「負けるものですかーーっ!」

 

 意地で立ち上がりボルトのクナイを持ってる腕を掴んだ。ボルトは左手で殴ろうとするがその手も捕まえた。

 

(このまま持ち上げて叩き落とす!)

 

 そう心で言ってサラダは腰を入れて本体ボルトを持ち上げて地面に叩き落としてクナイを当てて降参させようと思った。·····サラダは焦っていた。あとは本体ボルトをぶっ飛ばせばほぼ勝ちだったのにいつの前にか自分は仰け反りさせられ掌底を貰ったことに。自分の動きが読まれている。そう感じサラダは焦っていた。決定的な事を忘れる程に

 

「悪いな。俺も負けたかないんだよ!」

 

 そう言いながらボルトは頭を下げた。サラダはいきなりのその行動に0.5秒で不思議な顔をし残りの0.5秒で驚愕した。そして自分の迂闊さを思い知った。頭を下げたボルトの後ろにいたのは分身のボルトだった。サラダは咄嗟に腕を離して後退した。だが先程の掌底が思ったよりも効いていて顔を苦痛に染める。

 

(だけどこれで本体と分身がぶつかり合って隙が生まれる筈!)

 

 今分身ボルトは本体の後ろから飛んできてる状態だ。本体ボルトは頭を下げ

 

(何で腰が下がってるの!?)

 

 ボルトは所謂礼の体勢に近かった。あんなの反撃しにくいだけなのに·····と思ったサラダの思惑は再び打ち砕かれた

 

「はっ!」

 

 そう言いながら分身が今度は本体を踏みつけてまたサラダの上空に飛んだ。そしてここでもサラダは不味い事をした。上にいるボルトに気を取られたのだ。礼状態から再び本体ボルトは動き出した。

 

「くっ!」

 

 本体ボルトは拳を握り上のボルトはクナイをサラダに投げた。上から前からの同時攻撃がサラダを襲う。普段のサラダなら何も問題ないが今は無理やり体を動かしたが故に動きにくい。サラダは上からのクナイを1歩下がる事で躱す。そして本体ボルトの拳も避けようとしたがその前に上に影が出来たのを見て咄嗟に腕を上空に交差させた。その腕にかかと落としをしていた分身ボルトは一回転し本体ボルトと入れ替わった。そしてサラダに次の攻撃を避ける術はなかった。

 

「はぁ!」

 

 その本体ボルトの右手には青い球体が出ていた。それは

 

「螺旋丸!!」

 

 その声と共にサラダの周辺に爆風が吹き荒れた。サラダは普通ならしてはいけないが思わず目を閉じた。そして恐る恐る見ていたら螺旋丸が自分の腹部スレスレで止まっていていつの間にか来た分身ボルトが首筋にクナイを当てていた。サラダはため息して言った

 

「·····参った」

 

 元より目を閉じた時点で勝負は決していた。電光掲示板がボルトが勝った事を知らせれば観客は何度したか分からない大歓声を上げた。2人はそのまま闘技場出口にまで歩く。その道中サラダが悔しそうに言う

 

「・・・まさかあんな切り札があったなんて」

 

「?·····あー、そうか。サラダは俺の消える螺旋丸は何であんな風になるのか知らなかったのか。」

 

 そうボルトが少し考え言った。サラダはそれに疑問符をつける

 

「あんたが使ったのがアカデミーの時に使った奴なのは分かったけど」

 

「あれは雷遁の性質変化があるんだってばさ。だからチャクラの流れを見る写輪眼を持つお前相手なら有効だと思ってな」

 

 にししとイタズラ小僧のような顔をして笑った。その顔は父親のナルトにそっくりだった。サラダは消える螺旋丸の存在自体はアカデミー時代の時にボルトが使ったのを見て知っている。だが何故消えるのかは知らなかった。そして自分の写輪眼を逆手に取って逆にフェイントに使用されたのを知りまた悔しそうな顔をしながら言った。

 

「次は絶対に勝つから今回の勝ちはあんたに譲ってあげる。」

 

「次も勝つのは俺だってばさ。」

 

 そんな幼なじみの会話をして次の試合のスミレとナミダの所まで来た。

 

「お疲れ様、ボルト君。」

 

「おう!スミレも頑張れよ!」

 

「うん。」

 

 その隣ではサラダとナミダが話していた。

 

「ナミダも頑張って。」

 

「う、うん。頑張る!」

 

 そう言いながら4人はすれ違った。だがボルトは闘技場の出入口の所で止まり振り向いて闘技場を見た。サラダも迷ったがそこで止まり試合を見る。そうしてたら後ろからミツキとワサビも来た。

 

「準決勝第2試合·····始め!」

 

 その宣言で互いのクナイをぶつけた。スミレは兎も角ナミダの技はもうスミレに知れ渡っている。だからナミダは迂闊に術を使えない。

 

(でも不意打ちですれば)

 

 不意打ちならば効く筈だ。戦いにおいて音も重要なファクターだ。ダウンまでは取れなくても一時的な難聴にすれば少しは渡りあえるはず。と思った。だがスミレは一旦下がった。そして口を噛んだ。ナミダはそれであっとした顔になった

 

「口寄せ!」

 

 その言葉と同時に鵺がスミレの上空から降ってきてスミレの頭に乗りつつ耳を塞いだ。これでナミダの術は鵺を退かさない限り意味が無い。そうなればあとは地力の問題で·····

 

「·····参った。」

 

 スミレがナミダをあっという間に追い込み降参させた。ナミダは身体能力はワサビよりも低い。ならワサビに勝ったスミレが負ける道理はなかった。

 

「ふぅ」

 

「ぬえ〜」

 

 そう言いながら鵺は肩に乗った。スミレは鵺を見て微笑んだ後にナミダに手を差し出した。ナミダはその手を取り立ち上がった。

 

「う〜スミレ強いよ〜」

 

「ふふ、ありがとう。」

 

 ここで謙遜するのは良くない。素直に受け取った。2人はボルト達の所まで来てスミレはボルトとハイタッチした。

 

「これで後はミツキだけだぜ。」

 

「頑張って!」

 

「決勝は第7班でやろうぜ?」

 

「うん。」

 

 そう言いながらミツキは闘技場に入って行った。向かい側からはシンキが出てきた。

 

「準決勝第3試合、木ノ葉隠れミツキ、砂隠れシンキ·····始め!」

 

「風遁・突破!」

 

 ミツキの風遁がシンキを襲うがシンキは砂鉄でガードする。そしてし終わった後に砂鉄の塊をミツキに向け捕まえようとした。実際ミツキは空中で右腕が捕まった。だがミツキは右腕を蛇に変化させてその拘束を抜けた

 

「面白い手品だ。次は何を出す?鳩か?」

 

「僕、蛇しか出せないけど。君こそ変わった術を使うね。どうやってこの砂鉄を動かしてるんだい?」

 

「これは父様から直々に教えてもらった術。お前に分かるはずもない。」

 

「そう。まあどっちでも良いけどね。」

 

(砂鉄にチャクラを流し込んで動かしてるのは間違いねえ。だけどそれだけであんな自由自在に出来るのか)

 

 外野ではボルトとスミレがシンキを観察していた。ミツキが負けるとは思ってないが観察しとくのに越したことはない。

 

「風遁・カマイタチ!」

 

 また風遁をするがシンキの砂鉄の防御は破れない。

 

「無駄だ。」

 

 そして今度は腕だけじゃなくてミツキ自身を砂鉄で捉えた。だがその砂鉄の塊から蛇が大量に出てきた。蛇分身だ。

 

「潜影乱蛇手」

 

 その言葉の次の瞬間地面から大量の蛇がシンキに襲いかかった。シンキは砂鉄を自分の周りに広げその蛇達を止めた。

 

「まさに鉄壁だね。でもこれはどうかな?」

 

 そんな言葉を呟きの瞬間にシンキの足を地面から掴んだ。それと同時にミツキは地面から出てきて腕を伸ばしながら言う

 

「潜影蛇葬!!」

 

 シンキを地面に引きずり込んだのだ。だがミツキは手応えが無いことに手を見ながら後ろに問いかける

 

「そうだよね。まるで手応えがなかった。今まで1歩も動かなかった君が分身を使うなんてね。少しは驚いてくれたかな。」

 

 それに後ろに来たシンキが答える

 

「ああ。だが父上はこういう状況だからこそ油断するなと。かつて戦ってきたライバルがそうであったと教えてくださった。お前はどうだ?ミツキ。もっとお前の力を見せてくれ。」

 

 そう言って砂鉄を広げた。ミツキは冷や汗を出しながら思考する。

 

(もう小細工は通用しない。こんな時ボルトならどうするかな?)

 

「・・・雷遁・蛇雷!」

 

 ミツキは雷遁を放つ。そしてその雷遁でシンキの砂鉄の鎧が崩れた。ミツキはそのチャンスを生かすべく一気に接近し殴ろうとしたがシンキはギリギリ躱し自分の拳に砂鉄を一瞬で集めて逆にミツキを殴り飛ばした。

 

「ミツキ君にわざと鎧を外させてチャンスを作ったようにして誘い込んだんだ。」

 

 スミレは手を握りながらそう呟いた。その隣ではサラダが写輪眼でミツキの状態を確認する。

 

「術も結構使ってる。チャクラも後僅か·····」

 

(·····ミツキの雷遁で鎧は外れる。だけどそれでも相当な雷遁じゃねえと今みたいにカウンターされる。)

 

 ボルトは冷や汗を出しながら観察している。

 

(ミツキ·····どうするんだ?)

 

 シンキは再び砂鉄を纏いながら問いかける

 

「こんなものか?まだある筈だ。奥の手が」

 

 シンキはミツキが本気を出していないことを気がついている。ミツキは口元を少し緩めている。

 

「そうか。その余裕がどこから来るのか教えて貰うぞ。さっきの攻撃でお前に砂鉄のマーキングを仕込んだ。砂鉄の性質は知っているな?」

 

「磁力」

 

「そうだ。回避不能の槍がお前を貫く。」

 

(確かにこの状況じゃなす術なしかな。この人に勝つには仙人化しか…)

 

 ミツキは心でそう言いながらふと目に止まったボルトを見た。ボルトもそれに気が付き不思議そうな顔をした。ミツキはボルトに微笑んだ

 

(さあ見せてみろ。お前の本気を!)

 

 シンキが砂鉄の槍を放った。それはミツキの心臓辺りに物凄い勢いで飛んでいく。そして·····

 

「参った」

 

 その言葉を聞きシンキは槍を急停止した。

 

「今のは聞き間違えか?」

 

「うんうん。あってるよ。参ったって言ったんだ。」

 

 そうミツキが言えば電光掲示板がシンキの勝利を知らせた。ミツキはシンキの前を通りボルト達の所に向かう

 

「何やってんだよミツキ!」

 

「どこか怪我したの?」

 

 そう班員のボルトとスミレが心配そうに声をかけた。

 

「ごめん」

 

「「えっ?」」

 

「いや、よろしくかな。うん。そんな気がする。」

 

 ミツキはそのまま闘技場を出ていった。ボルトとスミレとシンキはリーを見た。

 

「決勝戦は明日開催します。出場者は万全の態勢で臨むように!」

 

 リーのその言葉で解散した。シンキは砂隠れのメンバーの所に行きボルトは男仲間の所に行きスミレは女の子メンバーの所まで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その夜ボルトはサスケの元で修行していた。最初はサラダを倒した事により割と気まずかったがサスケは気にしていなかったからボルトも徐々に普通になっていた。今は雷遁を構成する印の精度を上げている。

 

「そう言えば千鳥と紫電の違いって何だってばさ?」

 

 そう印をしながらボルトは聞いた。サスケは直ぐに答える

 

「そうだな・・・千鳥は貫通力が紫電よりもある。対して紫電は千鳥よりも汎用性が優れているな。」

 

「へ〜!」

 

 ボルトはサスケが千鳥を使う所はあんまり見てない。だから違いが分からず聞いた。その後も黙々とボルトは印の精度を上げていく。そんなボルトを見ながらサスケは話をした

 

「昔…人の言葉に耳を貸さず手段を問わずに力を求め、一人で世界を変えようとした男がいた」

 

「へぇ〜。そいつどうなったんだってばさ?」

 

「痛い目を見たさ。でも最後は友が助けてくれた。」

 

「つまり友達は大事って事だろ?そこに関しては俺は大丈夫だってばさ。俺の友達皆良い奴なんだぜ?」

 

「·····そうか。」

 

 

 修行はそこで切り上げ2人は帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




お疲れ様でしたm(*_ _)m
最後にボルスミシーン入れようかと思ったんですけど思いつかず挫折。まあ翌日は敵だから良いかなと。モモシキ達の戦いが終わればいっぱい書くので許してください(ノ_ _)ノ

オリジナル設定、ボルト影分身を五体出せるようになってる。シカマルが修行次第で出せたかもしれねえって言ってたから良いかなと。

そしてナミダ、よく分からない内に勝つと言う。ヨドとは相性が良すぎた笑。尚スミレには通じなかった模様。

そしてボルトVSサラダやりました。·····尺の都合上あんまり書けませんでしたが。消える螺旋丸って写輪眼でも見えるみたいだからそれを逆手に取って戦うと言う。

戦闘ばっかりでめちゃくちゃゆっくり目に書いてたんで時間かかりました。ごめんなさいm(*_ _)m
では次は決勝です。原作・アニメ・映画とは違う結末を楽しみにしてください。(*´∇`)ノ ではでは~

修業パート誰目線でやる?

  • ボルト&ナルト
  • スミレ&ビオラ
  • 自来也&サスケ
  • 最早全部やれ

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