スミレに浴衣を着させたかったのだ。時系列は呪印編が終わった後です。NARUTOの世界って季節感覚が分からないんですよね。だって任務服皆バラバラだし。長袖だったり半袖だったり。だから季節は違ってても知らね。
ではどぞ(っ´∀`)っ
鳥獣被害の調査は呪印を研究、そして世界中に広めようとしていたトサカと言う罰当たりな奴との決戦、その後暴走した重吾を止める為の戦いも終わりスミレが科学忍具班に行く事を決心し少し経った時、里は親子の日以来の熱狂に包まれかけていた。
何故ならもう少しで木ノ葉隠れの里の夏の名物―――夏祭だからだ。
筧スミレは今久しぶりに15班でお茶会をしようとハナビが言い、日向邸に向かっていた。スミレは鳥獣被害の調査の任務の少し前から科学忍具班に誘われていた。スミレは悩んだ。確かに鵺は最近言う事を聞かなくなっていた。それがチャクラが制御出来ないのかはたまた自分に原因があるのかが分からなかった。そこで科学の力に頼るのも手だった。
しかしスミレに悩ませたのはやはり科学忍具班の研究所の場所だ。新たな科学忍具班の研究所は里の外にあるのだ。つまりもう気軽にあまり15班の仲間と会えなくなる、そして·····自分の好きな人にも中々会えなくなる。
だがその好きな人が暴走した重吾に向けた言葉でスミレは決めた。
『どんなに願っても叶わない事だってあるかもしれないけどさ!なりたい自分になりたい気持ちだけは捨てちゃダメなんだ!』
その言葉を聞きスミレは決めた。家族の鵺とこれからも付き合って行くために、科学の力を借りよう、と。
スミレは自身の好きな人·····うずまきボルトの事を考えながら日向邸に来た。最後にここに来たのは自分が悪夢のせいで倒れた時だ。つまりそれ以来という事になる。スミレはその後の事を思い出し少し赤くなりながら1日に1回はしてる指で自分の口元を触る事をした。それがある種のおまじないになっていた。
そして門が開いてる事を確認し入った。そしてお手伝いさんに声をかけ通してもらった。案内された部屋にいたのは15班全員だった。
「皆、久しぶり!」
「スミレ〜元気だった?」
ナミダがそう涙を流しかけながら言った。恐らくあの時の自分みたいにまたなってたらどうしようとかそういう事なのかなと思い笑って返した。
「うん、大丈夫。元気だよ。」
「また無茶してないだろうな?」
今度はワサビだ。こちらも心配してる顔だった。やっぱりそんなに酷かったんだなあと当時の自分を思い出したら確かに無茶していた。
だけど今は科学忍具班に行く準備に割く時間が多く、それでもちゃんと寝るようにはしている。·····偶にボルトと一緒にいたりする夢を見るが。
「大丈夫、ちゃんと休む時は休んでるからね。」
「それなら良かったわ、皆心配してたのよ?またあの時みたいに倒れたらどうしようってね。」
「はわわ、ごめんなさい。」
「まっ、元気ならいいのよ。それに・・・」
「?」
何故かそこで止めて少しニヤついてるのは何故だろうか?自分何かしただろうかと考える。しかしこれと言って思い浮かべない。そしたら爆弾が落とされた。
「何か良い夢はちゃんと見れてるようね。」
「へ?はわわわ!!良い夢って、な、何ですか?」
「そんなに慌てたら認めたようなものじゃない。何ですか、か。うーん、ボルトの夢とか?」
そう言われた瞬間スミレの顔は真っ赤に染まった。そして露骨に慌て出す。余談だがもう班の皆はスミレがボルトの事が好きなのは何となく分かってる。あの日からボルトを見る目が少し変わっていたからだ。最も合同任務の時は割といつも通りだった。任務だと割り切れば普通になれるのだ。だが任務じゃない日にボルトを見かければふっと目を向けているのに皆気がついた。同性だから余計に。
「はわわわわわわ!!み、見てませんよ!?」
「ハイハイ、そういう事にしといてあげるわ。」
「うう、ほ、本当ですよ?」
そして両側から何故か肩に手を置かれた。左右にはナミダとワサビがいた。
「分かってる、分かってるから」
「ああ、恥ずかしがることは無いと思うぜ?」
「ああう」
何故か2人とも全て知ってるみたいな顔をしていた。それが恥ずかしくてしょうがないスミレだった。
その後4人はお茶会をスタートさせた。主に話す内容は最近の任務やスミレが行く科学忍具班の事だった。そしてそれらを話終わった時ハナビが狙ったように言ってきた。
「ああ、そうだ。皆ボルトの写真見る?可愛いわよ〜?」
ボルトの写真と聞いた瞬間スミレは少しビクンとしてしまった。ここで否定せねばさっきのを否定した意味が無くなってしまう。だが心の中では見たいと言う葛藤の中にいた。そんなスミレを3人は少しニヤニヤしながら見てた。スミレは少しばかり他人だよりした。
「え、えっと、皆が見たいなら良いよ?」
あくまでも自分が見たいと言うのではなく2人の内のどちらかが見たいと言えば合法的に見られるという考えで言った。だがそれも3人の策略だった。
「んー私はいいです。」
「私も見なくて大丈夫です。」
「え?」
2人は見事に回避した。スミレのやろうとした事に気がついて綺麗に躱した。スミレは1人ぐらい見たい人いるかなぁと言う気持ちで言ったがその策も甚だしく散った。そしてハナビが最後に畳み掛けた。
「それでスミレはどうするの?見ないなら見ないで構わないわよ?」
「う。」
見たい、凄く見たい気持ちをとるか先程の否定を磐石にするかで悩んだ。そんなハナビはどこからか取り出したのかアルバムを見せつけていた。スミレは耐えきれず言った。
「み、見たいです。」
「はい、よく出来ました。」
そう言ってハナビが手招きしたからスミレはハナビの隣に座った。ナミダもワサビも結局気になったのかスミレとハナビの後ろからひょこっとアルバムを覗いた。そしてアルバムが開かれまず出てきたのはボルトの赤ん坊の時の姿だった。そして思わず
「はわわ、ボルト君可愛い!!」
そう言った直後周りからの暖かい視線に気がついた。そしてまた真っ赤になったのを見てハナビはアルバムをめくった。
そこにあったのはボルトが恐らく立てるようになった時のものだろう。てくてく歩く様はアカデミー時代のイタズラ小僧のイメージがなければ最早天使にも見えなくもない。
「こんなに可愛いのにアカデミーじゃああなっちゃうんだ。」
ナミダが笑いながら言った。スミレも確かにと頷いた。でも可愛いとは思った。その証拠に何秒かは釘付けだった。そしてまたアルバムがゆっくりめくられた。その写真はボルトとヒマワリが仲良く寝てる写真だった。この時は2人とも歓声をあげた。
「わぁヒマワリちゃん可愛い!!」
「本当にボルトとよく似てるな。」
「でしょ〜?本っ当にボルトとヒマワリは可愛くてね!!」
ハナビがうずまき兄妹の事を大好きなのはこの3人にとっては最早周知の事実だった。その溺愛ぶりは最初のうちは結構ひいた。妹の方は分かるが兄の方を見てると余計に。
「あれ?スミレちょっと顔赤いよ?」
「へ?はわわ!!」
そこで慌てるのはやぶ蛇である。この3人は最早反応で面白がってる部分がある。しかし同時にその恋が叶ってほしいとも祈ってる。3人はスミレの素性を殆ど知っている。里の反逆者だったという事、ダンゾウが創設した「根」の生き残りの父親を持つこと、その父親に根の怨念をはらさせる為に自分を兵器と言った事、そして・・・家族がもうスミレ以外にはいないということ。そんな辛い境遇にあったスミレが傍から見ても恋をしてるならば応援もしたいと思っている。
·····ハナビに関しては例えもうすぐ元部下になってしまうが自分の班の人が甥に恋してるのは嬉しかったりしてる。
そして次は火影就任式の時のものだった。ナミダとワサビ、それにハナビに関しては親戚だから間近で見ていた。スミレはこの時父親と修行の真っ最中だったから就任式には行ってない。故に当時のボルトの事もあまり知らない。
「この時は·····色々大変だったわね。」
そうハナビが言ったのは少し意外だった。
「えっと、それはやっぱり親戚が火影になったからですか?」
そうスミレが聞いた。それ以外思いつかなかったのもある。しかしそれを聞いたハナビは首をふるふるして
「半分正解」
と言った。3人はまた考えるがギブアップした。
「この日はね·····ヒマワリが一時的でも白眼になった日でもあるの。ついでに言うならその時不意をついたとはいえ火影様を一撃で気絶させてたみたいよ?」
「「·····え?」」
さらっととんでもない事を言った。不意打ちでも火影を気絶させるのすら途方もない修行がいるだろうにそれを小さな女の子がやってのけたのだ。·····凄い可愛いのにそのギャップに少し震えた。
「まあその気絶も休止の点穴を一撃だったからだけどね。だからこの写真の火影様は木ノ葉丸が化けてるのよ。」
「そ、そうなんですか·····因みにボルト君は大丈夫だったんですか?」
「大丈夫だったと思う?」
ナルトでさえこれだったのだからナルトよりもボルトがどうなったのかは·····お察しである。
「で、でも何で白眼になれたんですか?」
普通白眼とは修行をして初めてなれる。だが修行すれば誰でもなれるという訳では無い。実際日向の全員がなれてる訳では無い。だから忍者の修練すらまだしてないであろうヒマワリがなぜなれたのか気になったのである。
「うーん分からないわ。それに元々持ってる才能で直ぐになれる人もいない訳では無いからね。」
「そ、そうなんですか。」
スミレはそう言って写真を見ながら聞いた。
「ボルト君のは·····白眼じゃないのですか?」
スミレがゴースト事件を起こしていた時、そこにボルトが関わっている事を確かめる為にスミレはボルトの近くでボルトの好きな俳優のカゲマサに鵺をとりつかせて遠目で観察した。予想通りボルトには何故か鵺が見えていた。
そしてスミレは間近で見た。あれは自分が鵺を千手公園に解き放ち自分は里を一望出来る所でそれを見ていた時、ミツキがスミレを殺しに来た時ボルトも駆けつけスミレとミツキを止めようと2人の攻撃をクナイで受け止めた時に起きた。
一瞬ボルトの右目が白眼みたいになっていたのを覚えてる。だが白眼は移植などをしない限り基本は両目で開眼するものだ。だからスミレはあれが白眼なのか分からなかったのだ。
それを聞いたハナビは少し難しい顔をしていた。
「うんうん、ボルトはまだ白眼は開眼してないはずよ。でも·····何か別のものはあると思うわ。」
「別のもの?」
「まあ全く検討もつかないけど·····1度ボルトが白眼を開眼したとか言って家に来た事あるのよ。で、それを見極める為に私が戦ったんだけど·····確かに白眼ではなかった。だけど少なくともボルトは嘘をついてない、そう思ったわ。」
スミレはまた写真に目を移し頷いた。
「・・・はい。私もボルト君の目は特別だと思います。今の私があるのはボルト君のおかげ·····はっ!!」
そう言ってスミレは周りを見て皆にこやかに笑ってるのを見て引っかかった事を悟った。それが恥ずかしくてそれを誤魔化す為に
「つ、次行きましょう!!」
最早誤魔化しにすらなっていなかった。それにハイハイと言いながら出た写真は
「これ夏祭りの時のですか?」
「ええ、そうよ。2人の浴衣姿可愛いでしょ!?」
凄く凄みをきかせて聞いてきた。3人は思わず頷いた。そしてワサビが思い出したように言う
「そう言えばもう少しで夏祭りだな。」
「うんそうだね、皆で行かない?浴衣を着てさ!」
「おお、良いなそれ!」
だが1人だけ暗い顔をしていたのはスミレだった。それに気がついたナミダが聞いた。
「スミレどうしたの?」
「私·····浴衣持ってない。」
そう、家族で逃げていたり貧乏だったのであまりファッションなどに興味を持たなかったスミレだ。アパートにある服もそんなに種類はない。少なくとも同年代の女の子に比べれば余計に。
そんなスミレに手を差し伸べたのはハナビだった。
「なら家にある浴衣貸そうか?」
「え?はわわ、そんなの悪いです。」
「いいのいいの、どうせ今はあまり使われてないから大丈夫よ。」
「で、でも·····」
「借りときなよスミレ」
「ハナビ先生もこう言ってるんだからさ。」
スミレはハナビを見て少し悩んだがこれが第15班として遊びに行く最後かもしれないと考え頷いた。
「じゃあその、お借りしてもいいですか?」
「ええ、バッチシよ。うーんじゃあスミレに似合いそうなのを選んどくから。そうね、じゃあ当日はここに来てくれる?」
「わ、分かりました。」
そして4人はそれからも少し話をして解散した。
夏祭り当日
スミレは半袖のセーラー服のようなものを着て日向邸に着いた。最早顔なじみのお手伝いさんに通してもらいハナビの所に来た。
「お、いらっしゃいスミレ。」
「お、お邪魔します。」
そう言ってスミレはおずおずと中に入って行った。そしてハナビが少し待ってと言い取り出したのは薄い紫色の浴衣だった。柄には何かの花がある。帯は黄色だった。スミレはその綺麗さに思わず数秒見続けた。それに満足したようにハナビは頷いて先程のお手伝いさんを呼んだ。
「じゃっ、スミレ、脱いで。」
「·····へ?」
思わずそんな変な声を出した。そして徐々に赤くなった。
「浴衣を着るなら脱がないとでしょ?ほら早く!」
「は、はい!!」
そうしてスミレはハナビとお手伝いさんのナツによって生まれて初めて浴衣に袖を通した。そして浴衣を一通り着終え今度は髪型の話になった。
「うーんどうするスミレ?ストレートか三つ編みかそれとも新しいの挑戦してみるか。」
「あ、新しいのですか?」
「そう、例えば後ろに纏めるとか·····ああ、でも長くてそれは少し辛いかなぁ。まあ決めるのはスミレだけどね。1つアドバイスするならいつもと違う自分を見せつけたらお近づきになれるかもしれないわよ?」
「な、成程·····って!」
それを聞きスミレは嵌められたのに気がついて赤面になりながらハナビを見る。そこに居たのはイタズラが成功したみたいな顔をしたハナビだった。しかし引っかかったのはスミレ自身だから何も言えなかった。
三つ編み·····確かにいつもと同じだから新鮮味にかける。でも慣れてるという点では軍配が上がる。
ストレート·····1人の時はなってる事はあるがあまり人前では見せない。ただボルトの前では結構なっている。ゴースト事件の時然り親子の日然り。だからボルトに鍵って言えば新鮮味にかける。
第三の選択肢·····後ろで纏める。しかし先程も言われた通りスミレの髪が長くて少し厳しい。そこで思いついた。
「あ、あの先生。」
「ん?決まった?」
「えっと·····」
スミレはハナビ達にお礼を言い祭りに向かった。入口らへんで集合する事になっている。慣れない浴衣だからゆっくりと歩いていた。そして集合時間前に到着した。周りはもう祭りに来た人でいっぱいだ。祭りの途中には花火大会もあるらしい。だからその時にはもっと増えるだろう。
そう思っていたら見覚えのある顔が2人いたから手を振る。そして近づいてきたのはそれぞれ浴衣を着込んでるナミダとワサビだった。それぞれのイメージカラーのオレンジ色と緑色の浴衣だった。
「ごめんスミレ、待った?」
「うんうん、私も今来た所だから、大丈夫だよ。」
ナミダに返した所で2人がじっと自分の事を見てる事に気がついて少し照れた。
「スミレ凄い似合ってるよ!!」
「ああ、本当に似合ってるぜ?長い髪をそうするとはな。」
スミレは後ろに髪を纏める事にした。でも普通にやったら少し厳しい。だから纏めた後余った髪の毛で三つ編みにしたのだ。
2人からの賞賛に照れながら返す。
「はわわ、あ、ありがとう。じゃ、じゃあ行く?」
「うん」
「おう!」
それぞれ返事をし3人は歩き始めた。ハナビは日向の用事があるそうで来れなかった。
スミレは初めて友達と浴衣を着て祭りに来てるこの状況をめいいっぱい楽しもうと決めてる。3人は気になった屋台に行きながら話を弾ませた。そしてスミレは2人と話してる時に何か見えた気がして思わず前を見た。
見えた先にいたのは少し離れたここからでも分かるほど目立つ金髪だった。人混みで少し見にくいが隣に小さい子供もいる。そう思っていたら向こうもスミレに気がついたらしい。少しびっくりしたような顔をし隣の子と何か話して近づいてきた。隣にいたのはヒマワリだった。普段から着ている薄い黄色の浴衣だった。ヒマワリはスミレを見つけ嬉しそうに寄ってきた。ナミダとワサビも気がついた。
「スミレお姉さん!」
「はわ、ヒマワリちゃん。」
「ヒマワリちゃんもか。」
「やっぱり可愛い!!」
思わずという風にヒマワリはスミレにハグした。スミレも笑ってハグし返す。そしてハグしながら前から来た人を見る。金髪に蒼い目·····ヒマワリの兄うずまきボルトだった。スミレは内心大いに焦った。
「よおお前ら。」
「ボルト君·····」
「ボルトはヒマワリちゃんのお供?」
「ああ、ヒマワリ楽しみにしてたからな」
そう聞きスミレは目をヒマワリに向けるとヒマワリもニコッとしていた。ヒマワリの手には金魚が入ってる袋がある。
「じゃあヒマワリ、スミレ達の邪魔したら悪いから行くぞー。」
「え〜」
そう言ってヒマワリは猛抗議の目を向けた。それにタジタジになるボルト。因みにボルトはいつも通りの格好だった。そこでワサビから救援が入った。スミレとボルトにとっては爆弾だったが
「じゃあ私達がヒマワリちゃん見てるからボルトとスミレで祭り見てこいよ。」
「·····は!?」
「·····え!?」
全くもって意味がわからない2人である。驚いてる間にナミダはヒマワリを少し後ろに連れていき何かを吹き込んでる。
この場合は普通女子3人がヒマワリを見るというのが流れ的に普通じゃないのかというボルトの心の叫びを声に出そうとしたら目の前で茹でられたみたいにスミレが赤くなっていた。
「はわわわわわわ!!わ、ワサビ、な、何言ってるの!」
全く迫力がない。
「そ、そうだってばさ!少しはスミレの意見を聞けってばさ!いきなり俺と2人きりになれって言われても困るだろ?」
それを聞きスミレは少しモジモジしながら否定した。
「はわ、えっと、それは別に構わないけど·····」
「え」
その時ヒマワリがトコトコボルトに寄っていき
「お兄ちゃん!私は別に良いよ!このお姉さん達と一緒にいる!」
「お、おいヒマワリ!?」
「さあさあもう決定したから早くスミレを連れて行けよ!」
そう言ってスミレとボルトの背中を押した。そして2人が振り返るともう3人は反対に進んでいた。そして人混みのせいで見えなくなった。2人はそれを呆然と見送った。ボルトがその内我に返りスミレに聞いた。
「えっと、スミレ嫌ならいいんだぞ?」
それを聞きスミレも我に返り少し顔を赤くしながら首を振った。
「えっと、ボルト君が嫌じゃないなら私は良いよ?·····ボルト君は私と一緒に回るのは嫌?」
「そ、そんな事無いってばさ!」
そうムキに返す。
スミレはスミレで心ではパニックになっていた。ボルトといきなり会ったのもそうだがそのあとのワサビの爆弾のせいで余計にパニクった。
最初はナミダとワサビと同じ班としての最後の思い出作りだった筈なのにそれが途中からボルトとの思い出作りになっていた。確かにもうナミダとワサビとはもう1時間以上ゆっくり回ったから思い出作りはもう成功したと言えるだろうけど·····でもいきなりボルトと2人きりにされたのは恥ずかしい。
そのまま往来の真ん中で立っていたが流石にボルトがはっと気づき動いた。
「あ、じゃあ行くか?」
「はわ、う、うん」
そう言って2人は横並びになり歩き出した。暫く2人は無言になったがそれに耐えられなくなったボルトが喋り出す。
「その、似合ってるってばさ。その浴衣。」
「あ、ありがとう。ハナビ先生が選んで貸してくれたんだ。」
「そうなのか、ハナビ姉ちゃんがか。」
「うん。」
その時スミレは浴衣で2人きりという状況のせいで注意力が散漫になっていた。スミレの左肩に男性とぶつかってしまった。そして誰かに支えられたのを感じながら謝る。
「ご、ごめんなさい。」
「いえこちらこそすいません。」
そう言って歩いて言った。ここで絡まれたら少しめんどくさかったから助かった。そう思いながらはて?自分は今誰に支えられてるのだろうと思い後ろを振り返り赤面になりながら離れた。
「ご、ごめんなさいボルト君!」
「大丈夫だってばさ。スミレも気をつけろよ。」
「う、うん。」
そのまま何か恥ずかしく2人は5秒程無言になったがボルトが聞いてきた。
「あっ、射的あるぜスミレ。」
そう言われスミレはボルトが向いてる方に向いた。確かに射的があった。射的は普段使ってる水遁水練波でも似たような事をしてるから出来るかもしれない。
そう考えたらボルトがいきなり手を掴んできた。
「はわわわ!!」
そのまま一緒に歩いた。そして射的の所に来てボルトが2人分お金を払った。
「あっ、お金は私が·····」
「別にいいってばさ、俺が連れてきたんだから俺が払うってばさ。」
そう言われそれでもと返そうとしたらその前に弾丸と銃を渡された。そしてボルトは弾を詰めて狙った。集中してる時に声をかける訳にもいかずボルトを見守る。そしてボルトは恐らく結構上ら辺にある可愛らしい狐のぬいぐるみを狙って撃った。のだが·····見事に外した。挑戦はあと2発だけ、なのだが·····全て外した。
「くそーーっ!全部外したってばさ!」
そう叫ぶボルト。そのボルトに店主が笑いながら声をかける。
「ははは!ボウズまた全弾外したのかい?」
「うぐっ!」
スミレは今の会話で?となった所があったから聞く。
「ボルト君、またって?」
それに答えたのはボルトではなく店主だった。
「ボウズはさっきも来たんだよ。その時は妹さんを連れて来て妹さんがどうやらねだったみたいだが射的の腕は今お嬢さんが見た通りだ。」
そう言われスミレはボルトを見るとバツが悪そうな顔をしていた。でもここに来た理由は何だか分かった気がした。恐らくさっき来た時全弾外した時にヒマワリは残念そうな顔をしたんだろう。そして兄として笑顔にしたいのが本音何だろう。だから唐突感はあったが無理矢理でもここにまた来たんだろう。
(やっぱり優しいね、君は。)
そう心の中で言う。そして自分の弾を銃に詰め込む。そしてボルトに聞こえるぐらいの音量で言う。
「任せて」
たったそれしか言ってないがボルトにはこれ以上ないほどスミレが頼りに見えた。そしてスミレは構えた。そして狙いを定めて撃った。その弾は見事にヒットしぬいぐるみが落ちた。
「おお!やるね嬢ちゃん。」
「すげぇなスミレ。」
「はわ、そ、そうかな?」
そしてスミレは残り2つは辞退しぬいぐるみ受け取りボルトに渡そうとした
「はい、ヒマワリちゃんにあげて。」
だがボルトは首をふるふる振った。なぜ?という疑問をボルトに目で聞く。
「スミレが取ったんだからスミレから渡してやってくれってばさ。」
そう聞いたスミレはボルトとぬいぐるみを交互に見て頷いた。
「分かった。じゃあ私から渡すね。」
そう言って狐のぬいぐるみを抱えた。スミレにとってヒマワリはもう既に妹のような存在になっている。勿論たかが何度かお話したりご飯を一緒に食べたりお風呂に入ったりするだけで妹になるとは言わない事は分かってる。でも家族がいないスミレにとってはそれだけでも妹のように感じてる。ヒマワリがお姉さんって言ってくれる時、嬉しいと思っている自分がいるからだ。
そのまま2人はまた歩き始めたがもう少しで花火大会だからか最初よりも人が多くなりスミレが少し流された。
「人が多くなって来たね。」
「そうだな·····」
その時ボルトはスミレの右手を掴んだ。
「はわ!」
「はぐれんじゃねえぞ、スミレ。」
「う、うん。」
本当は赤くなってるであろう顔を手で覆いたいが右手はボルト、左腕はぬいぐるみを抱えてそれも出来なかった。そして少しばかり脚が止まりボルトが何事か考えていた。スミレは首を傾げながら待つ。そして「決めたってばさ」と言い少し強めにスミレを引っ張り祭り会場の出口に向かった。流石にスミレは少し抗議した。
「ぼ、ボルト君!?出ちゃうの?」
「ああ、いい所があるんだってばさ!」
いい所?とスミレは思いながら連れて行かれた。そしてある廃ビルの所に来た。そしてボルトは少し悩みスミレに近づいてきた。スミレは何だろう?と思ったが
「スミレちょっと失礼するってばさ!」
そう言ってスミレがびっくりしてる間にボルトはスミレの体を横向きにして飛んだ。
所謂お姫様抱っこである。
(はわわわわわわ!!)
もうスミレの顔は真っ赤で思わずぬいぐるみを強く抱きしめてる。そして廃ビルの屋上についてまだ熱は覚めなかったがスミレは降ろされた。その屋上は四方に囲まれてなく木の葉の里が一望できた。
「はわわ、凄く綺麗。」
ボルトはその言葉に満足しながらスミレの手を引っ張り奥まで来た。そしてボルトは自分の上着を脱いでスミレの前に引いた。
「え?」
「スミレはここに座れってばさ。」
「で、でも·····」
「良いからいいから、俺が連れてきたんだし浴衣を汚しちゃ悪いだろ?」
そう言われスミレは思わず黙った。確かに借り物だから汚しちゃダメだ。でもボルトの上着を下敷きにするのもどうかなと思ったがボルトはそんなスミレの背を押した。
「別に構わないってばさ。第1俺のせいで汚れたと知られたらハナビ姉ちゃんに殺されるからさ。だから俺を助けると思ってさ。」
そう手を合わせお願いされた。色々屁理屈だがそんなボルトの気遣いが嬉しかった。
「じゃあ··座るね?」
「ああ。」
スミレはボルトの上着の上に座った。ボルトも隣に腰を下ろし思い出したふうに言ってきた。
「鵺も呼んだらどうだ?」
「う、うん。分かった。」
そして鵺を口寄せした。鳴き声を上げながらスミレの肩に乗った。そしてぬいぐるみを少し見た。何か仲間が出来たとでも思ったのか一旦降りてジロジロ見たあと鵺はボルトの肩に乗った。
「おいおい、お前スミレの上じゃねえのか?」
「ぬえー!」
「はわわ、もしかしてぬいぐるみ持ってるから浮気だと思っちゃったのかな?」
スミレはナチュラルにボルトに近づける鵺が少し羨ましいと思ってしまった。自分は行動一つ一つに恥ずかしさを感じながらするというのに鵺は普通にボルトの肩に乗ることが偶にある。
(・・・でもあの夜からは少しマシになったんだけどね。)
そう心の中で言いながらそっと指を口に触れる。とその時
「ん?どうしたんだスミレ?」
「はわわわわわわ!!」
(み、見られちゃった!ど、どうしよう?)
スミレにとってその行動はあの夜を思い出す為のアクションである。しかしボルトは寝ていたからあの夜のスミレの行動は知る由もない。だからボルトからすれば何でそんなに尊そうに口辺りを触るのかが全く分からない。だからスミレは無理矢理話題をすり替えた。
「そ、そう言えばボルト君、よくここ知ってたね?」
ボルトは露骨に話題を変えられたのが分かったが特に気にせず答える。
「ああ、去年花火大会を4方向から見たら4倍楽しめるんじゃねえかなと思って色々花火を見る所を探してた時に見つけたんだってばさ。」
「4方向から見て4倍楽しむ·····もしかして影分身?」
そう言ったらボルトは頷いた。スミレは面白い試みだなと思って聞いた。
「それでどうなったの?」
「ダメだった。確かに影分身の記憶がフィードバックはされたけどただ単に曖昧になっちまった。それにずっと出しっぱなしだったからチャクラがめちゃくちゃ無くなっちまって暫く寝てたってばさ。だから今年は1人でのんびり見ようと思ってたんだけどな。」
「えっと、ごめんなさい。」
「何謝ってるんだよ。俺はスミレと一緒に見れて嬉しいぜ?」
それを聞いたスミレはほんのり赤くなった。
「私も·····嬉しい。」
「そ、そうか?なら良かったってばさ。」
その時花火の第1射が発射された。赤色の花火だった。ボルトとスミレはそれに顔を向けた。そして次々に花火が打ち上げられた。色とりどりの花火が上がって心が奪われてる最中スミレは少し目をボルトに向けた。その顔は先程は暗かったから少し分かりにくかったが今は花火に照らされその横顔がちゃんと見えた。その次にボルトの左手を見る。少し·····いやかなり恥ずかしいが今しかアタックチャンスが無いのは明白だった。一緒にまわってる時は人が多くてボルトに手を握られてる時でさえ恥ずかしかったのだ。
(でも・・・今は2人きり)
そう思いながら顔も赤くしスミレはぬいぐるみを持つ手を左手に変え、そっと右手をボルトの左手に近づけた。そしてゆっくりと重ねた。ボルトは少しビクンとしてスミレを見たがスミレは見てない事にした。ここにきて今更のように振りほどかれたらどうしようと思ってしまったが幸いボルトは振りほどこうとはしなかった。
スミレの心臓の鼓動は弱まるどころか早くなっていった。その時·····
「あ·····」
ボルトの手が離れた。スミレは嫌われてしまったと思い顔を下げてしまったが·····
「回りくどいってばさ。」
そう言って手を繋いだ。スミレは反射的にボルトの顔を見たが赤くなってるのは自分だけだった。
(はわわわわわわわわわ!!)
大いに慌てた。自分から重ねるのだけでも恥ずかしかったのにボルトは普通に握ってきたのがびっくりした。いや、よく考えたらそれがボルトという人間なのかもしれない。そしてドキドキしながら花火を見ていた。
「・・・ねえ」
「ん?なんだってばさ?」
「菫の花の花言葉って知ってる?」
このまま手を繋いで2人きりで花火を見てたら心臓が爆発しそうで話を振った。ボルトは少し考えて言った。
「確か誠実とかじゃなかったか?」
「うん、そうだよ。よく知ってたね。」
「まあな。」
そう言って2人はまた花火を見上げた。そしてボルトとスミレは心の中で続けた。
(紫色の菫にはもう1つ花言葉があるんだけどな。)
(菫にはもう1つ花言葉あるんだよ?)
互いに心の中では同じ事を言ってる。
(まあ言えないってばさ。·····スミレの事を知りたくてその過程で知った何て事はさ。·····何か恥ずかしいってばさ。だって·····)
(言うのはちょっと恥ずかしいんだけどね。だって·····)
((その花言葉は「愛」だから))
2人の寄り添う姿を見ていたのはお月様だけだった。
お疲れ様でした。ボルトが重吾に言った言葉は名言だと思います(。・ω・)ノ。あとあの呪印編最終回はボルスミ回だったなぁ。まあカットしたんですが。この小説の呪印編の変更点はボルトがスミレの事を呼んでる時は委員長ではなくスミレって言ってることぐらい?流石にスミレも任務の時は平常心で頑張った。
アンケートの途中経過を言うとボルスミの大人になった話が超リードしてます。
後批判を承知で言いますがボルスミの大人になった話はまだ付き合ってないボルスミです。だってそうじゃなかったら最後の項目意味ないし。この小説のタイトルはifですからね。色々分岐出来るから考えるのが楽しいです笑。
でも勘違いしてしまった方がいましたらごめんなさい。説明不足でしたm(*_ _)m。
因みにこのボルトも前回の小説見てくれたら分かりますが自覚はしてないけど心ではスミレの事は気になってる設定です。
ではヾ('ω'⊂ )))Σ≡サラバ!!
修業パート誰目線でやる?
-
ボルト&ナルト
-
スミレ&ビオラ
-
自来也&サスケ
-
最早全部やれ