その日は、志穂の買い物の付き合いをしていた。
様々な ペンや筆、スケッチブックなどがあり、
志穂はそれらに目を輝かせていた。
志穂「ジャーマネ、これどうだ?」
志穂がそう言って差し出してきたののは
ペンの後ろにアザラシのキーホルダーが
付いている物だった。
マネージャー「これくらいならいいよ」
志穂「珍しく気前いいな」
マネージャー「『珍しく』は余計だよ
そんなことを話しながら会計を済ませ、
寮に戻ろうとした。
志穂「今日はこっちから帰りたい」
志穂が指をさした場所は、桜の木々が立ち並ぶ
小さな小道だった。
マネージャー「いいけど、ここって…」
志穂「そうだ、ジャーマネが私に告白した場所だ。」
マネージャー「正式には志穂から告白したんだけどね」
志穂「い、行くぞ」
桜が咲き誇る小道を歩き、自然と手が触れ合う。
微かに心がはずむ
志穂「たまにはこういうのも悪くないな」
マネージャー「そうだね」
志穂「ジャーマネ、寄りたい場所がある」
マネージャー「え、でも結構暗くなってきたよ?」
志穂「いいからいくぞ」
マネージャー「は、はい…」
小道を抜け、
暗がりの道しばらく歩くと神社に着いた
マネージャー「寄りたい場所ってここ?」
志穂「そうだ」
マネージャー「でも、なんで神社に…?」
志穂「あれだ」
彼女が指す方を見ると、桜の木が並んでいた
マネージャー「あれって…桜?」
志穂「そう、夜桜だ。」
1本1本に明るいライトに照らされている。
テレビや雑誌などに写っている物より、
遥かに綺麗だった。
志穂「絵、描いていいか?」
マネージャー「いいけど、長く描きすぎないようにね」
マネージャー(みんなに遅くなるって連絡入れないとな)
あれから15分程たった。
志穂「ジャーマネ、描き終わったぞ」
マネージャー「じゃあそろそろ戻ろうか」
志穂 「そうだな」
マネージャー「じゃあ最後にお参りして帰ろう」
2人は賽銭箱に10円ずつ入れ、
鈴をゆっくり鳴らした。
マネージャー「みんなが健康でいられますように。」
志穂「左に同じく…」
マネージャー「さ、帰ろう」
志穂「だな」
すっかり暗くなった道を歩いていく。
石階段を下り、商店街を抜け、寮へと向かう。
マネージャー「よし、着いた」
志穂「ジャーマネとはここでおわかれだな」
彼女の顔は少し歪んでいた。
マネージャー「じゃあ、また明日」
志穂「待て、渡したい物がある。」
そう言ってと彼女がカバンから差し出してきた
マネージャー「これって…さっき描いた絵?」
志穂「そうだ、記念に取ってくれ。」
マネージャー「ありがとう」
志穂が描いた物は素晴らしい物で
あの時見た夜桜そのものが ”そこ”
に映し出されていた。
志穂「また明日な。」
マネージャー「うん。また明日」
ジャーマネはいつも私のわがままに
付き合ってくれる。
そしてその度にどんどん好きになっていく。
志穂(いつもありがとな、ジャーマネ。)