うん、自分のせいです。
まぁ、それはさておき。
※監督生≠エミリア
監督生がツイステ世界に来るより前に死んでこの世界にトリップして来てしまったエミリアとパックが、オンボロ寮を拠点とし、学園生活をしているお話です。監督生の性別は男。名前はユウ。一人称は僕。
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なんやかんやあって、この学校の校長を名乗るクロウリーという人について行くと僕が飛び出していった部屋の前まで戻ってきた。部屋の中にはたくさん人がいるみたいで声が漏れて聞こえてきた。
「それにしても学園長はどこに行っちゃったのかしら?式の途中で飛び出して行っちゃったけど…」
「職務放棄…」
「腹でも痛めたんじゃないか?」
校長であるはずのクロウリーの扱いに思わず本当にこの人校長なのかと校長を横目で見た。
「違いますよ!」
クロウリーが中から聞こえた声に反論しながら勢いよく扉を開けて入って行く。
「あ、来た」
赤髪の男が言う。
「まったくもう。新入生が1人足りないので探しに行っていたんです。さあ、寮分けがまだなのは君たちだけですよ。狸くんは私が預かっておきますから、早く闇の鏡の前へ」
そう言うクロウリーだが、その狸は僕のものではない。耳に入っていないようだ。
「ふぐぐー!!!」
鏡の前に立つと鏡に仮面のような顔が出てくる。
「汝の名を告げよ」
「ユウです」
喋った!?驚いて目を見開きながらも、おずおずと答えた。
「ユウ……汝の魂のかたちは…………………………」
長い。
「…………………………………………………………………わからぬ」
あれだけ考え込んでいてそれはないだろう。驚きすぎて声も出ない。
「なんですって?」
「この者からは魔力の波長が一切感じられない……色も、形も、一切の無である。よって、どの寮にも相応しくない!」
その言葉に周りがざわめいた。
「全ての寮に当てはまる生徒なら3年前に選定されましたが……。魔法が使えない人間を黒き馬車が迎えに行くなんてありえない!生徒選定の手違いなどこの100年ただの一度もなかったはず。一体なぜ……」
全ての寮に当てはまる生徒?僕と真反対ということか。
「もごもご…ぷはっ!だったらその席オレ様に譲るんだゾ!」
「あっ待ちなさい!この狸!」
あの狸、また暴れるつもりか!?
「そこのニンゲンと違ってオレ様は魔法が使えるんだゾ!だから代わりにオレ様を学校に入れろ!魔法ならとびっきりのを今見せてやるんだゾ!」
「みんな伏せて!」
「ん"な"〜〜〜!!」
赤髪の男の伏せろと言う言葉に僕は瞬時に伏せた。
狸の青い炎が広間を覆い尽くされた。
「うわぁ!!あちちちっ!尻に火が!」
周囲を確認すると服に火が移っている人がいる上に広間の一部が燃えていた。狸は依然として火を吹き続けていて、大変危険だ。
「このままでは学園が火の海です!誰かあの狸を捕まえてください!」
お前がやれよ。思わず口が悪くなってしまった。許してほしい。
「チッ……かったりぃな」
獅子の耳を持つ男や、
「アラ、狩りはお得意でしょ?まるまる太った絶好のオヤツじゃない」
美しい男がそう言う。
「何で俺が。テメェがやれよ」
周りも面倒くさがってやろうとしない奴が多いようだ。
その時、視界の端に白いものが横切った。
「――そこまでよ。」
その声は雑踏の喧騒も、グリムの声も、僕の呼吸も、なにもかもをねじ伏せて部屋に響いた。
時が止まる、というのはこういうことだろうか。
グリムの手前にひとりの少女が立っている。
美しい少女だった。腰まで届く長い銀色の髪をひとつにまとめ、理知的な瞳が射抜くようにグリムを見据える。柔らかな面差しには美しさと幼さが同居し、どことなく感じさせる高貴さが危うげな魅力すら生み出していた。
身長は百六十センチほど。紺色を基調とした服装は華美な装飾などなく、シンプルさが逆にその存在感を際立たせる。唯一目立つのは、彼女の羽織っている白いコートに入った『鷹に近い鳥』の紋章を象った刺繍か。その荘厳さすら、少女の美しさの添え物にすぎない。周りが黒いローブを見に纏う中にいる白い少女。
「それ以上の狼藉は見過ごせないわ。――そこまでよ」
再び彼女の口から言葉が紡がれ、総身を震えるような感動が走った。
銀鈴のような声音は鼓膜を心地よく叩き、紡がれる言葉には他者の心を震わせる力がある。
僕も自分の置かれた状況すら忘れて、ただひたすら彼女の存在感に打ちのめされていた。
そしてそれはグリムも同じだ。
彼女の敵意を真っ向から向けられ、先ほどまで血気に逸っていた表情はどこへやら。
顔を青ざめさせ、後ずさった。
しかし我にかえったのだろう。また炎を吐き出そうとし……できなかった。
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彼女の掌から、飛礫つぶてがグリム目掛けて放たれていた。
球速はメジャー級で、コースはバリバリのビーンボール。
硬球が肉を打つのに似た音が鳴り、グリムが苦鳴を上げて吹っ飛ばされる。
グリムに命中し、僕の傍らに甲高い音を立てて落ちたのは氷塊だ。
拳大の大きさの氷の塊――季節感や物理現象を無視して生じた物体は、その役目を果たした途端に大気に食まれるようにして霧散する。
「ん"な"〜〜〜!?」
そのリアルな一撃を受けた側のダメージは甚大だ。
しかし足をふらつかせてなお、グリムはまだ立ち上がる。
「オンナのくせに生意気なんだゾー!!」
その言葉は女性を差別する言葉だ。大変よろしくない。
「オレ様に勝てる訳ないんだゾ!」
怒声を張り上げる。
その声に対して少女は怯んだ様子はない。
「う"な"!?」
頭を押さえながら、グリムは倒れ込んだ。どうやら打ちどころが悪く、昏倒したらしい。
広間は完全に静まり返っており誰1人声を発しない。新入生からはなんで女が…という声も聞こえてくる。若干思ってたけど、もしかしてここ、男子校?それならこのざわめきも納得。
少女の手によって捕まったグリムは赤髪の男ーーーリドル(という名前らしい)に『