ポケどま!   作:よすぃ

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マサラの戦士

 ワイルドエリアの南西に私たちは到着した。

 そこは孤児院(ホーム)へと続く入口が人知れずある場所で、その道筋はマスターを始めとした一部の者しか知らない。

 

「何があったの?」

 

 そこで待つサオリに尋ねる。

 

「メイちゃんね。なんかバトルタワーの対戦実況動画を観ていたらしいのよ、PokeTube(ポケチューブ)の。ちょうどそこに貴方とサナちゃんが映っていて。いや、見事なポケモンバトルだったわ。さすがはガラルチャンピオンね」

 

 私は瞬時に理解した。

 あのときの対戦者の中には“配信者”であるトレーナーが居た。“ランバラリ”とか、“モコ男”とか、そういった名前の人が、それこそたくさん。

 そのうちの一人が動画を配信したのだ。

 そして、それをメイちゃんは観た――私がポケモン(・・・・)として戦う姿を。

 

「そのあと、あの子……ウソだぁって叫びながら、部屋に閉じこもっちゃってね。しばらく放っておいたんだけど……気づいたらそれから誰も見てないって……」

 

 屋敷内を探し回り、周辺や隣接するヨロイ島へのステーションも捜索したが見当たらない。いよいよもって不安になってきたところで、マスターに連絡を入れてきたのだ。

 私のせいだ。

 姉を演じるはずの私が、ポケモンであることがバレたから。

 

「ワイルドエリアのリーグスタッフにも連絡入れて監視してもらってるんだけど、目撃談が無くてね。私は迂闊に動かないほうが良いって言われてここで待ってるんだけど……あのコスプレ男と、あとポプラさんがワイルドエリアを探し回ってくれてるわ」

 

 コスプレ男とはマッシュのことだろう。マッシュのことだから、コウタローや他の仲間に連絡を入れて捜索に当たってくれているかもしれない。

 ポプラは、メイちゃんのことを影から見守っており、今回も騒動に気づき、すぐに捜索メンバーに加わったのだと推測する。

 

「わかった。サオリさんはここの持ち場を守って。ワイルドエリアのポケモンは生半可なトレーナーだと返り討ちにされちゃうから、サオリさんにお願いしたい」

 

 マスターが頼むと、サオリは頷いた。

 それと同時だった。マッシュから着信が入る。

 

『おい、逆鱗の湖で、女の子のサンダルが見つかったぜ』

「それってメイちゃんの……!?」

『わからんねえ。ピンク色の、ちっせぇサンダルだ』

 

 私の記憶の中で、メイちゃんはピンクのワンピースを着ていた。サンダルはどうだったか。履いていたか。形はどうか。何も思い出せなかった。姉なんていう資格はなかった。私はあの子のことをあまりにも知らなさすぎる。

 

『マスター、私ひとりなら、瞬時にテレポートできます』

「でもサナたん……ワイルドエリアは危ないよ……」

 

 まだ私がガラルに来て間もない頃の、以前の失敗のことを言ってくれている。私はマスターとはぐれ、デブ二人組にリンチされた。私がまだ、この世界をよく知らなかった時のことだ。

 だが、今は違う。

 

『そのとおりです、マスター。ワイルドエリアは危険です。だからこそ、一刻も早く、あの子を見つけてあげないと』

 

 私は成長したと思う。強く、それこそ進化と言えるくらいに、私のこの心は。それに……

 

『それに、もし何かあっても見つけてくれるでしょう?』

 

 告げると、マスターは心配そうな表情から一転、微笑むと強く頷いた。そして、私も強く頷き返す。

 胸の輝石に想いを集中させる。脳裏にはワイルドエリアのマップが叩き込まれている。

 必ず、メイちゃんを見つけ出す。

 強い意志をもって、私はテレポートした。

 

 ※

 

「ばあさん、まだメイの物って決まってないぞ!」

「ナンマンダブ。ナンマンダブ……」

「おい、コードネーム“管理人”。そっちの方は泥が深いぞ。その先だ」

「くそっ。すごい釣り竿あまってないか?」

 

 ナックルシティの西に位置する逆鱗の湖に、サンダルが浮かんでおり、それをマッシュとコウタローが手繰り寄せようとしている。

 そして、それを見守るように、ポプラが何やら祈りを唱えていた。

 

「お、コードネーム“大婆”。コードネーム“聖女”のポケモンが来たぞ」

 

 コウタローが声をあげると同時に、マッシュがサンダルを陸上げするのに成功した。ポプラが駆け寄り、それを受け取る。

 

「これ。これだよ……!」

 

 私はサンダルには見覚えは無かったが、ポプラからそれを預かると、両手で握りしめ、目を閉じ、意識を集中した。

 成功率は今の私ではあまり高くはないが、時に能力を発揮できる。オーレ地方でダークポケモンとして使役されていた頃の、忌まわしい能力。あの幽霊船で日誌を読み取ったあの力。

 今ならば、読み取れる気がしたのだ。

 ――サイコメトリー。

 物に宿った思いや記憶を読み取る超能力。

 

「どうしたんだ……?」

「待ちな!」

 

 マッシュが私に声をかけようとしたが、ポプラがそれを制止したのが感覚でわかった。

 しばし意識を集中し、そして、それを読み取った。これは……

 

『メイちゃんのじゃない』

「よかったよぉ……あたしゃてっきりメイちゃんのかと思って……」

 

 私の言葉を聞いて、ポプラも安心したように脱力していた。

 サイコメトリーの結果、このサンダルはナックルシティの粗大ゴミを食べたダストダスが吐き出したものであることがわかった。

 

「なんだ。ばあちゃんの早とちりか。もういっぺん探し直しだな」

 

「じゃあ、ここではないか……。少し捜索範囲を広げた方が良いかもしれないな。俺たちも手分けしよう。早くしないと暗くなる。ちっ、雨も降ってきやがったぜ……」

 

「ああ、コウタロー。レイドの中とか怪しぜ」

 

「フッ……“一人より二人のほうが仕事が早い”。あと、コードネームで呼べ、“管理人”」

 

「へいへい、わーったよ。コードネーム“不思議の国のアリス”」

 

 マッシュは私の肩を叩くと、大丈夫だ、と強く告げると、走り去っていった。コウタローは、レイドの巣穴を一つずつ探ってみると告げ、別の方向へ向かった。

 

「サナ。私たちも探すとするかい。“一人より二人のほうが仕事が早い”。ここはワイルドエリアだ。自然の驚異で溢れている。幼子一人が、生きていける環境じゃあない」

 

 ワイルドエリア。

 一端のトレーナーでは野生のポケモンに返り討ちに合うことも少なくはない。人はポケモンと共存しているが、全てがそれに当てはまるわけではない。

 人間よりも大きく、人間よりも早く。人間よりも強く、人間よりも遥かに恐ろしい。そのようなポケモンは多く存在し、時に人間に危害を加えることもある。

 私たちポケモンがその気になれば、人間などすぐに殺せてしまう。ポケモンである私はそのことを容易に理解していたし、ポケモントレーナーと呼ばれる者たちは等しくそのことを理解している。

 強いトレーナーとは、ポケモンそのものが強いだけでは駄目で、トレーナー自身も鍛えている必要がある。

 それは、万が一の時に自らの身をポケモンから守るためだ。

 

 しとしとと降り始めた雨はやがて、雷雨へ変わっていた。

 突如、逆鱗の湖の水面が揺れ、水飛沫が上がった。そこには、巨大なギャラドスが立ちはだかっている。

 ポプラはそれに背を向け、立っている。

 

『ポプラさん……!』

 

 間に合わない、と思った。

 私とは距離がありすぎた。ゆっくりとポプラはそれを振り返るが、ポケモンを繰り出す暇は無いように思えた。

 すべてがスローに見える中、ポプラは右手の親指を立て、人差し指をギャラドスに向け、まるで拳銃のような形をとった。

 そして、気迫をはらんだ声で、全身のエネルギーを人差し指に集めるようにして叫ぶ。

 

「サナ……! 今のままじゃ、お前はいつかどこかで必ず負ける。ギャラドスはおろか、この私にさえなっ!」

 

 指先に光のエネルギーが集まり、それは光の弾丸となりギャラドスへ向けて弾き出された。

 撃つ瞬間、ポプラは「霊丸(れいがん)!!」と叫んだ。その声音は、老婆のそれではなく、うら若い女性のそれへと変化していた。

 ギャラドスは霊丸(れいがん)の光線に貫かれ、逆鱗の湖の底へと沈んでいった。

 

「どんなもんだい。だてにガラルチャンピオンになり損ねたわけじゃないさ」

 

 驚くべきことに、ポプラの顔は若い女性に変わっており、肌の艶や姿勢もすべて、若かりし頃のポプラへと変貌していた。

 ホップと過去のガラルへ時間飛行タイムスリップしたとき、ブラウン管テレビ画面に映し出された決勝戦で見た、若かりしポプラその人だった。

 

「あたしの身体には戦士の血が流れているのさ。遠く東の日出ずる国のカントー地方に住まう“マサラ人”のね……」

 

 私は目の前の光景に、若返ったポプラに、ただ啞然と言葉を失うのみだった。

 

――――――――――

【補足】

○「1人より2人のほうが仕事が早い」とは?

 古くはオーレ地方の伝説「続・夕日のガンマン」で悪玉が善玉に宝探しをしにいくとき放ち、またその伝説に影響を受けた、はるか東方のカントー地方に伝わる「拳王恐怖の伝説」の中でも、闘いに赴く一子相伝の暗殺拳を使う男に対し、水鳥のように美しく舞い、その拳は触れる者皆切り裂く男が放った、非常にクールな言葉である。

 何がクールかって、死地に赴く強敵(とも)に向かって「フッ……」と微笑を浮かべて一緒に行こうっていう、その様がなんともたまらないのである。ちなみに「続・夕日のガンマン」の中では使い方も2人の関係も「拳王恐怖の伝説」とはまるで異なる。絵になってカッコいいのは「拳王恐怖の伝説」のほうであるがオリジナルのほうがいいとも伝えられるので、それぞれにこの言葉の持つ意味を代々伝える語り部が存在し、漢達の熱き想いと共に伝えられる伝説の言葉なのである。

 本作では、コウタローは「続・夕日のガンマン」から、ポプラは「拳王恐怖の伝説」からインスパイアされたものと思われる。

 

○「霊丸(れいがん)」とは?

 指先に霊気を凝縮し輝く弾として解き放つ技。当然、霊気量が多いほうが威力が高い。また精神状態にも左右される。威力は「正拳突きの何倍も強い」とされる程度だが、最盛期のポプラは核爆発の如き閃光を放ち山一つ粉砕したこともあるらしい。

 霊気を集中させるには身体中のあらゆるエネルギーを使用することになり、結果的に、身体を構成する細胞を活性化させ、束の間、身体が最盛期の者へと若返ることになる。今回ポプラが若返った原理である。

 この“霊気”という概念は定義が難しく、人によっては、“気”と表現したり、単に“オーラ”と呼んだりもする。一部の特殊な戦士“マサラの戦士”の血筋の者にしかないとも伝えられている。

――――――――――

 

 ポケモンを用いず、単身、生身でギャラドスをぶち倒した老婆――否、今は若返ったポプラを見て、私は呆気に取られた。

 

「まあ、驚くのも無理もないね。でもまだ序の口さ。“気”を解放してないからね」

 

 若返ったポプラが言うには、気を解放すれば、今よりも遥かに高い戦闘能力を得ることができ、惑星ひとつを滅ぼすことも造作がないという。

 髪は金髪に変わり、巷では「スーパーマサラ人」と呼ばれているらしかった。

 “マサラ人”とは、カントー地方にかつて生息していた戦闘種族の呼称であり、内紛で崩壊し、放浪の末に世界各地へ分化していったという逸話があり、その名の通り、異様に『戦闘』を好み、立法、行政、司法に至るまで、『戦闘』で決めてきたと歴史には語られているという。

 “マサラ人”の子供たちにとっては、戦闘が遊びのようなものであり、「遊ぶ」という習慣はない。また、子どもから大人に成長するまでの期間も戦いの連続なので死亡者も多く、種族全体の人口は増えず、それが歴史上から姿を消した理由とも言われている――。

 

 そのような意味のことをポプラは一気に説明した。

 

「もっとも……その血を引き継ぐ者はこの世界のあらゆるところにいるよ。むしろ、この世界の人には多かれ少なかれ、その血が流れてるんじゃないかとあたしは思うがね……それこそが、“ポケモンバトル”が愛されて止まない理由ってわけさ」

 

 確かに、不可思議だとは思っていた。

 目と目が合えばバトル。挨拶代わりにバトル。

 勝っても負けても喜び、時には、そこで友情も恋も芽生える。

 

「強いポケモントレーナーってのは、その血が隔世遺伝で蘇ったものさ。逆にバトルの才能の無いヤツは、もともとマサラの血が流れていないか、まあ、血筋に恵まれなかったんだろうさ」

 

 トレーナーの腕の違いは、血筋に由来するとポプラは述べている。

 学術的にそれを証明することはできないかもしれないが、否定することもできない。ある意味で、私には真理のようにも聞こえた。

 なぜならば、私はマサラタウンで生まれ育ち、生ける伝説とまで呼ばれた最強のトレーナーの存在を知っているからだ。彼はカントー地方のチャンピオンまで上りつめ、その過程で数々の悪を打ちのめしてきた。

 巨悪と呼ばれた存在の壊滅という快挙を、まだポケモンバトルやそこに至るまでの育成のノウハウさえ確立されていなかったあの時代にやってのけたのだから、生まれついての鬼才だろう。

 私の、カントー地方時代のマスターは、まさに“マサラの戦士”あるいは“マサラ人”と呼ばれる存在だった。

 

「あんたらポケモンにはいい迷惑かと思うと、そうでもない。むしろ、あんたらも喜んでいるフシさえある。あれだけ傷つき、ときに瀕死の状態となっても、立ち上がり、また戦場へと戻ってくる。あんたらは一体なんなんだい?」

 

 考えてもみなかった。

 私たちは。

 私は。

 一体何者なのだろう。

 

「この世界には“動物”や“植物”と呼ばれる者が確かに存在している。あんたらも、それに似ているようで異なる。生物は、データとして転送されたり、小さなボールの中には入れない。質量があるからね。また、重力には逆らえないものさ。だがどうだい、その摂理にすらいともたやすくポケモンは抗ってみせる。いわば、あんたらは新たな存在ニュータイプさ。……さあ、サナ。あんたはどう思う?」

 

 答えられなかった。

 そんな私を見て、ポプラはフッと微笑んだ。その顔が瞬間、元の老婆のそれに戻っていた。

 

「困らせようとしたわけじゃないよ。あたしは今まで、あんたほど優秀で、知能のあるポケモンを見たことがない。だから、ちょっと訊ねてみたかっただけさね。さて……」

 

 ポプラは、逆鱗の湖の向こう、小島のような場所を見つめている。

 

「今、会話しているうちに、あの子……メイの存在を表す“気”が伝わってきたよ。歳をとったせいか、狙って読めなくてねぇ。今はしっかり感じたよ。あの島からあの子の気配がする。それとはまた別に、他の人間の“気”も感じる……」

 

『“気”……?』

 

「マサラの血が色濃く流れるトレーナーはわかるんだよ。その人がどこにいるのか。その人の持つ魂のオーラ、とでも言うのかね。東の国ではそれを“気”と呼んで、医学にすら応用されているのさ。あんたらポケモンには“波動”といったほうが伝わるのかね」

 

 老婆のポプラはそう言うと、何やらごそごそ、髪型を整え始めた。

 ずっと気になっては居たのだが、その服装は、ポケモントレーナーとしてのポプラがいつも着込んでいる、ゆったりとしたピンク色の洋装ではなく、今は何やら見たことのない格好をしている。

 

「ん……これかい? 東の国のイナカと呼ばれる地域に住む老人の民族衣装さ……モンペとか呼ばれることもあるよぉ。あまり見かけるこたぁないが、東の国のアニメ“隣のトトロ”では出てたぁねぇ」

 

 口調がどこか訛ったものに変わっている。

 何やら芝居が始まったようである。

 

「お、気ぃついたんかねぇ。サツキちゃんは勘がええねぇ」

 

 そう。これは恐らく、隣のトトロの登場人物の物真似だ。

 

『どうして、そんなキャラを演じてるんですか?』

 

「あの子を笑わせるためさ。あの子は、隣のトトロをよく観ていた。だから、このキャラなら、ちょっとは安心してくれると思ってね……もっとも、孤児院(ホーム)では大失敗だったから、演技をワンランク落として、訛りを少なめにするよ」

 

 打って変わって、普通の口調でポプラは話した。

 

「あたしはラテラルタウンの元ジムリーダーのポプラ。ラテラルタウンは劇団の町さ。そして、あたしの二つ名は“ファンタスティック・シアター”。あたしにかかりゃ、演じれない役割は……基本的には無いんだよ」

 

 基本的には、とポプラは言った。その例外のひとつが、メイちゃんの家族なのだろうと推測できた。

 どこか寂しげな表情をしてみせたポプラは、ロトムバイクを組み立て、瞬時に水上仕様にする。

 この世界のバイクは優れていて、何よりすごいのは、ロトムを融合させることで、ポケモンの持つ性質である伸縮の自在さを取り込んだことだ。

 ポプラは、バイクにまたがるとサングラスをかけ、エンジンをふかした。

 

「乗りなっ!」

 

 私はポプラの後ろに乗らせてもらうと、その腰に手を回した。

 

「霧が出て来やがったよ……天候が変わった。だれか、“時渡り”をしたようだね。面倒なことに巻き込まれてなきゃいいが」

 

 マスターはよく、このワイルドエリアで“時渡り”をして、日銭を稼いでいると言っていたが……何か関係があるのかもしれない。

 ポプラは私の方を振り返り、バイクの爆音にかき消されないように大声をあげる。

 

「あたしは今、ポケモントレーナーを引退して手持ちポケモンはいない。体力的にも、さっきの霊丸(れいがん)を撃てるのも一日に1回が限界だ。最盛期は3回だったんがね……だからサナ。いざというときは、あんたが頼りさ。頼んだよ!」

 

 同時に物凄い速さで水上を走り出した。

 湖に浮かぶギャラドスは居ないが、様々なポケモンを避けながら、ポプラと私は島を目指した。

 

――――――――――

【補足】

○「東の国」とは?

 頻繁に出る呼称のひとつ。別の呼称に「日出ずる国」があるが、同一のものである。あまり呼ばれることはないが、『ジャパン』という名称がつけられている。

 ガラルを中心とした世界地図で確認すると、ガラル地方より、遥か当方に存在する島国である。遥か古代の文献では、黄金でできた理想郷であると記され、当時の国名は『ジパング』と伝えられている。

 最北端に「シンオウ」、最南端に「ホウエン」、そして中央部に「カントー」と隣接する「ジョウト」など、いくつかの“地方”と呼ばれる共同体から成り立つ。国としての概念は持たないが、他方同士は協定を結び、同じ意思を持つもの同士の象徴として「日の丸」を掲げ、互いの地方が争うことなく共存しているため島国という一つの括りで見られている。

 なお、「日の丸」とは白地にモンスターボールを描き込んだシンプルなものであり、太陽の昇る国(最も早くに朝が来る≒最古の歴史を持つ)という意味合いが込められている。

 一説によると、世界の中心はこのガラルではなく、ジャパンの中央に位置するカントーではないかとされているが、学会においても議論は尽きない。

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