ポケどま!   作:よすぃ

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「ふっ……所詮、主義思想の異なる者同士。理解し合うことも叶わぬ。その点、曇った空に差す一筋の光明のように、レインボーロケット団は我らの希望だ」

 

「お前の主義思想って……ポケモンごっこだろ? キグルミ着てたむろしてるよな?」

 

「ふっ……ドラゴン使いは愚か者が多いようだ。それに危機感も足りぬ。よくジムリーダーが務まるな? 貴様はインド象を知らぬのか」

 

 近年のポケモン図鑑では見られなくなったが、旧式のポケモン図鑑において、何かと大きさや重さと比較される単位に使われがちなのが、“動物”である。旧式の図鑑は孤児院のマグノリア博士の書斎で読んだので記憶に残っているが、インド象に至っては単位にすら使われず、下手にライチュウに触って気絶したり、ゴースのガスに包まれ2秒で気絶したりしている。ろくなものではない。

 

「この世界には、いつの間にか姿を消した生き物たちがいる。貴様らはハヤブサを知っているか? ネコを見たことがあるか? ネズミは? 蝶や鯉は?」

 

 概念としての猫は理解しているが、実際に目にしたことはない。また、断片的な記録は世の中にあれど、その猫が存在していた事実は確認できない。

 

「絶滅したのであればプテラに代表されるように何らかの記録や文献がある。だが、“消えた”動物たちにそれはない。なぜか、“消えた”のだ。否、そもそもこの世の中の人間に興味すら持たれていない。大多数の人間は、猫が“消えた”ことにすら気づかず、代わりに当たり前にニャースを受け入れているのだ。我々が指摘して初めて、そういえば、と軽く気づく程度。異常だとは思わぬか? 否、構わぬ。世界の道理において、異常なのは我らだ。気づかないのが正常で、気づくのは異端。そういう意味では我らこそ異端者」

 

 ペルはロープに縛られ地べたに転がったまま、喋り続けた。

 彼の言うとおり、周囲の者は「言われてみると、猫はいないよな」という顔をしている。また、ペルの隣に同様に縛られているゴルゴは「俺の背後に立つな……」とよくわからないことを言いながら、背中を隠すため、姿勢を仰向けにしていた。放っておこう。

 

「我が何故、半妖(ハーフ)の人間となったのか。それは因果からの解放だと気づいたのだ……悪魔の実は我を我のまま留め、世界の因果から解き放つための希望だったのだ。世界に消される前に、先だって策を講ずる。即ち、先手必勝、自らポケモンとなれば良いのだ。それが我らが思想……」

 

 ペルの言うことを理解した。

 ポケモンは、各学会の権威により、“いつの間にかそこにいた”ものとして当たり前のように認識されている。

 また、ポケモン図鑑に説明として時折登場する生物が実はこの世界に存在していなかったりする。それは初めから存在していないように扱われているだけで、実のところは元は存在していたものが“消えた”のだ。

 そして、ペル達の思想では――“消えた”生物に置き換わり、ポケモンが表れているのだという。コラッタはかつてネズミだった。ニャースはかつてネコだった。バタフリーは蝶で、コイキングは鯉だ。

 私たちポケモンは何かを消し、等価交換として、この世界へと現れた存在なのか。だとすれば、この私は?

 私も何かを犠牲にし、ここにいるのだろうか。

 

「なるほど、ペルは己の存在意義を探すためにその思想に結びつけたってわけだ。だからって、大の大人が何人もポケモンのキグルミ着てポケモンごっこってのはかなりシュールだぞ……さすがのキバナ様もpokestagram (ポケスタグラム)にアップするのを躊躇ったぜ」

 

「否! 後付けなどではない、我が元より考えていたことだ。悪魔の実がなければ、人間は近いうちに消え、別のポケモンに置き換わることだろう……それこそが世界の因果。だが悪魔の実はこの世界には希少なもの……ふたつとあるかはわからぬ。ならば。ポケモンの格好をすれば良いのではないか? そう考えるのも道理であろう」

 

「なるほどな? そりゃそうか。そうでもなければ、幼い子や女のコがポケモンのコスプレをするならまだしも、大の大人がポケモンの格好をする理由なんて、そうそうないもんな。このキバナ様もようやくお前たちの思想を理解したぜ」

 

 私の脳裏にはエースバーンのコスプレをした一人の男マッシュの顔が過ぎっていた。たぶん、世の中は広くて、ペルの理由だけが全てじゃない気がした。

 

 そして、ペルは転がったまま、勝ち誇ったかのように宣言する。若干のドヤ顔をしていた。これは何か凄いことを言うぞ、という気迫のようなものすら感じる。

 

「……素晴らしい提案をしよう。お前も(ポケモン)にならないか」

 

 マスターが、表情を変える。そして、わなわなと、「鬼滅」だの「猗窩座」だの「上弦の三」だの言っている。どうやら今ガラルで流行のアニメのセリフのようだった。

 

「……ならねえよ」

「誰が見てもわかる。お前は(ジムリーダー)だ。その波動、練り上げられている。至高の領域に近い」

 

「遠回しすぎてわかんねえが、俺は竜柱(ドラゴンジム)のキバナだ」

 

「キバナ、なぜお前が至高の領域に踏み入れないのか教えてやろう。人間だからだ、老いるからだ、死ぬからだ」

 

 地面に転がりながらもペルの持つ気迫が伝わってきた。先程までと気配が違う。まるで別人のようだった。

 

(ポケモン)になろうキバナ。そうすれば百年でも二百年でも鍛錬し続けられる、強くなれる」

 

 ポケモンの寿命については謎が多い。小型のポケモンは短いと言われているが、その中でもずば抜けて長生きするケースがある。また、バトルでの傷もさほど身体には影響しない。食しているものの種類によるのか、ストレスによるのか、他の外的要因によるのか、全くわかっていないのだ。

 一説によると、個体により生まれつき寿命が異なるということも言われている。

 

「ならない」

 キバナはその誘いを毅然と断る。その圧にも負けず。

「老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ。老いるからこそ、死ぬからこそ、堪らなく愛おしく尊いんだ。強さというものは肉体に対してのみ使う言葉ではない」

 

 これまたアニメのセリフらしきものをパクりながらドヤ顔で言い切り、ダンデに目線を送るキバナ。

 過去に。まだジムチャレンジに挑んでいた少年だった二人に、きっと何かあったのだろう。チャンピオンとジムリーダー、立場を分かち、それでもなお強敵ともと呼び合える関係が今に続くくらいには。

 きっと、何かがあったのだ。

 

「何度でも言おう」

「ペルと俺とでは価値基準が違う。俺は如何なる理由があろうとも(ポケモン)にならない!」

 

 キバナの言葉を聞いたペルは心底残念そうに、鋭く冷たい視線を向けた。そして、何やら、重々しく口を開いた。

 

(ポケモン)にならないなら殺す……死んでくれキバナ、若く強いまま」

 

 言うと同時だった、ペルの身体が赤い光に包まれたかと思うと、着ていた衣服を残したままロープから抜け出し、空中へ飛び出す。同時にその衣類のポケットからペルの私物だろうハイパーボールが転がり落ちる。

 

「マジかよ、ホントにポケモンになれんのか!?」

 

 サイズこそ人より小さいが、ファイアローだ。紛れもないポケモンに姿を変え、ペルはその鋭いクチバシをキバナに向け、伝説に謳われるハヤブサのごとき遠吠えをあげ、威嚇していた。

 

 ――ファイアロー。

 獲物に襲いかかる時のスピードは時速500キロにも達し、強烈なキックで敵を攻撃するという。飛んでいる時は体から火の粉を放っており、これで空気を温めてスピードを生み出している。

 肉食性で特に小型の鳥ポケモンを好物としており、キックは飛んでいる鳥ポケモンを地面に叩き落とす為の行為であるという獰猛なポケモンだ。

 そのようなポケモンに襲われ、生身の人間が無事でいられるわけがない。

 

 一瞬、だった。

【僕たちは燃え盛る〜旅の途中で出逢い〜♪】

 キバナのスマホロトムに着信が入り、その受話音に設定していた歌が流れ出した。

 キバナの隙を見つけたファイアローと化したペルが、空を切る。一触即発――しかし思いのほか強くなさそうだった。素早さも半端、攻撃も半端そうな、ろくに努力値なども割り振られておらず、そもそもレベル上げなどの育成されていないようなファイアローの動きは人間にも見切れる。

 それでも動作の遅れたキバナにペルが突撃しかけた瞬間、「えい」と間の抜けた少女の声がした。

 

『!?』

 

 瞬間、ハイパーボールから赤い光の筋が走り、ファイアローをそのボールの中に戻した。

 

「あれ、ゲットは過去にされてたみたいだけど……今のであたしの手持ちになったみたい?」

 

 そう言ってマスターは、あちゃー、と言いながらハイパーボールを構えて、周囲の人々の視線を集めながら、気まずそうに一言、「ファイアロー、ゲットだぜ」と述べた。

 確かに、私の記憶にもしっかり残っていた。

 あのランクマッチバトルのナレーターは、こう言っていた。

 

 ――悪魔の実を食べたことで、隼に似たポケモン、ファイアローに変化できるようになったガラル最強の戦士。しかし、ファイアローに変化したため、ハイパーボールで捕まえられた。……コードネーム“ハヤブサのペル”。

 

 確かに、彼はポケモンだった。

 

――――――――――

【補足】ハヤブサのペルとは?

 古に存在していたというハヤブサに似たポケモン、ファイアローになれるようになったのは本文のとおり。

 しかし、そのステータスは低い。レベルは35で、中途半端に経験値と努力値が入っており、なぜか覚えている技は、ニトロチャージ、でんこうせっか、じたばた、アクロバットである。

 まるでそのへんでハイパーボールで捕まえたヤヤコマを図鑑集めのため適当にそのへんの野生ポケモンでレベルを上げただけのようだった、と後にサナのマスターは語ったという。

――――――――――

 

 

 ダンデの指示を受けたコサリの通報で、ガラル警察が到着し、取調べが行われていた。

 カイトとシャケは通報と同時にその姿を消している。怪盗であるが故のお決まりで、今この場に居る証言者は、ダンデとコサリ、キバナ、マスターの四人と私だけである。

 

 まず簡単に四人の事情聴取があり、その後、ペルの取調べが行われ、今は実行犯ゴルゴの取調べに入っていた。

 そのゴルゴの取調べの合間に、マスターはペルに『やすらぎのすず』を持たせ、『けいけんちアメXL』を注ぎ込み、その後は、半端に入った努力値を下げるため、ザロクの実などを与えまくっていた。

 また、ショップで販売されている合法の医薬品でドーピングを施すことで、必要な箇所に適切に努力値を割り振る。更には、一般市場には流通していない怪しげなミントで、性格すら作り変えていく。

 仕上げに技レコードと技マシンを使用し、技構成も今よりマシな状態へと変え、後は元々の個体値を銀の王冠で鍛えれば完璧だった。

 

 マスターランク級に出ても張り合える程には、ペルは生まれ変わっていた。もはや別人、いや、別ポケモンである。

 

 当初のペルは「我がこんな物ごときで屈するものか」と強気な態度だったが、やすらぎのすずと木の実の副作用により、ポケモンでありながら人間という特異なペルの脳内は、なつき度があがるにつれ、快楽物質(ドーパミン)のバランスが崩れ、アヘ顔ピースをしながら、「あ、んっ……あん、何でも言うこと聞きます、私めは汚い豚ですゥゥゥぅ…………ひゃんっ!///」などと、だんだんと快楽堕ちしていき、今ではどんな命令でも聞く、従順な奴隷のようになっていた。

 ある意味、育成という名の洗脳による尋問である。

 

「……まあ、大体ヒアリングできたな」

 

 マスターがそんな“育成”を行っていた横でコウタローは、二名の警官と共に現場検証とゴルゴへの取調べを終えた。

 コウタローと会うのはワイルドエリアでメイちゃんを一緒に捜索して以来である。初めて知ったが、コウタローは本物の警官らしい。てっきりマッシュエースバーンと同じでコスプレの一種かと思っていた。

 

「まず今回の、レインボーロケット団の話だが……こちらは、ガラル警察では記録だけ残し、リーグ委員会に一任せざるを得ない。今のところ、確たる証拠が無さすぎるし、また、話が本当だとすれば、警官レベルのポケモントレーナーの手には余る」

 

「このダンデ。リーグ委員長として責任を持って引き受けよう。この場には、ガラルチャンピオン、ジムリーダーのキバナも居る。委員会としては証人は十分だ。オレの権限で、承認としたい。コサリ、今の発言をしっかり記録しておいてくれ」

 

「承知いたしました」

 

 ダンデは毅然とした態度で応じた。

 その横でコサリが手帳を開き、何やら書き加える。今の発言をメモしたのだろう。

 

「そして、委員長。貴方への襲撃の件だが、これもレインボーロケット団の指示らしい。しかし、目的は被疑者のペル自身もあまりよく理解しておらず、ただ命じられ、ここに至る手筈を整えたのだと」

 

 ペルは、レインボーロケット団の指示を受け、ダンデ殺害をゴルゴに依頼し、狙撃に適した場所の提供や、侵入時の協力を行った。しかしペルは、指示を出した男の顔は忘れているのだという。ガラル鉄道の事件の際、脱獄の首謀者の顔を囚人全員が覚えていなかったのと同じ原理だろう。

 もっとも、私はその首謀者をサカキだと判断している。

 

「しかしこのゴルゴ――否、コードネーム“未完の殺し屋”だが、余罪は多いが凶悪犯では無いな」

「俺の後ろに立つな……」

「お縄にかかったのだから見張られていても仕方がない。我慢するんだな」

 

 コウタローに言い聞かされ、ゴルゴは項垂(うなだ)れた。

 取調べにより、ゴルゴは今回の一件の他、余罪が多く出たわけだが、その全てに殺人罪は適用されることなく、いずれも殺人未遂罪が適用される可能性が高いということだった。

 ゴルゴの犯行はほとんどの場合、依頼人をつい殴って気絶させたり、霊感が強いため、誰もいない虚空に向かい、「俺の後ろに立つな」などと言っている間にターゲットが逃げてしまったり、13時ちょうどにターゲットを殺そうと固執するあまりターゲットが通り過ぎてしまったりと、成功率ゼロのある意味で凄腕の殺し屋だった。

 

「ま、罪は罪だ。ある意味ロックな殺し屋だが、ブタ箱で罪を償ってもらうしかないな。それから、コードネーム“聖女”。君のそのハイパーボールの中の男――コードネーム“ハヤブサ”だが……通常の人間の場合は殺人を教唆した罪に問われる……が、今回は逮捕しない。なにせ、ポケモンだからな」

 

 ゴルゴはガラル収容所に投獄されることとなったが、ゴルゴに指示を与えたペルはポケモンだからという理由で無罪放免。

 ポケモンは罪に問われず、そのトレーナーが罪に問われるのが普通だ。ポケモンとトレーナーの関係からすれば、ポケモンはトレーナーの指示に従わざるを得ないため、そういう法律となっている。

 

「本来ならポケモンの持ち主が罰則対象だ。が、そのファイアローは犯行当時、持ち主が居なかった。よって、単なる野生ポケモンと見做みなすことになる。通常であれば、保健所が引き取り、場合によっては殺処分になるが……現時点の持ち主は、ポケモンに関する一定の権限を付与されたガラルチャンピオンだ。責任を持って引き受けるということであれば、保健所には連絡しないでおこう」

 

 かなりの温情だった。

 取調べの中でわかったのだが、ペルは当時、ハイパーボールで捕獲されたが、捕獲した者は、いわゆる証持ちを狙っていた。そのため、証を持っていない、そもそも個体値もろくでもない、いわゆる“糞個体”のペルはすぐにリリースされた。

 以来、彼は野生ポケモン扱いであったが、自身が捕まったハイパーボールを何となく捨てられないでいたところ、今回マスターがボールの操作ボタンを押した際に、登録されたポケモンを戻すシステムが作動し、同時に所有者不明なペルに対し捕獲システムも作動したため、私のマスターが新たな所有者として登録されたのだった。

 

「もっとも……コードネーム“未完の殺し屋”の持っていた手持ちポケモンのオクタン配布プレシャス6匹については、すべて同じ個体であると確認できた。最近よく見かける“ 不自然な(違法コピー)”ポケモンだ。こちらは、コードネーム“管理人”に処分を頼むことになるな……」

 

 原理はわからないが、1匹のポケモンを複数に増やすことのできる方法があるらしい。いずれにせよ、人の手に余る禁忌の術、神をも恐れぬ生命への冒涜だと言える。

 

「かわいそうだけどしかたないね……」

 マスターは悲しそうに顔を伏せた。

 

「君は悪くない。落ち込むな、コードネーム“聖母”。それに、不自然極まりないファイアローについては、捨てられた経緯ひとつにしても同情の余地もある……君がケアしてあげてほしい。頼んだぞ、コードネーム“聖女”」

 

 ペルは今はハイパーボールに入っている。一度捕獲されてからは、割とマスターの言うことを聞いていたのだが、今の取調べの合間に与えられた木の実や、やすらぎのすずのせいで、なつき度はマックスになっており、見る人が見れば、『最高になかよし!』などと言われ、なかよしリボンも貰えるような状態であった。

 しかし、ペルは既にマスターに媚びさえ売っているような状態で、もはや洗脳されていると言っても良く、コウタローの懸念しているようなケアは必要なさそうではある。

 

「キバナ様からも頼むぜ、チャンピオン。ペルのことは小っちゃな頃から知ってるからな。いくら勝手に“悪魔の実”を食ったとは言え、放っておけなくてな……。それに、お前なら、珍しくペルも心を許してるみたいだし、任せたいんだ……」

 

 キバナには心を許しているように見えたらしい。私にはとてもそうとは思えなかったが、まあ色々な受け止め方があるのだろう。

 それに、気になることはある。

 一つは、その“悪魔の実”だ。人をポケモンに変えるとはどうかしている。自然ならざる力が作用しているように思えてならない。レインボーロケット団の名が頭をちらついた。

 

「コードネーム“未完の殺し屋”、お前はブタ箱行きだ。ついてこい」

「……俺の後ろに立つな……」

 先頭をコウタローが歩き、ロープで上半身を縛られたゴルゴがその後を歩き、ゴルゴの後ろからロープを握った警官がついていく。

 ゴルゴはしきりに後ろの警官に「後ろに立つな」と言っていたが、身動きのとれない状況なので殴ることはなかった。ただ時折り、縛られていない足で蹴りを入れようとして返り討ちにされ、コウタローにボコボコにされていた。

 

 宝物庫からゴルゴを連行して、コウタローは2名の警官と共に外に出ようとして、足を止めた。

 扉の前の大通りには、ポケモンのキグルミを着込んだ集団が囲んであり、それぞれ手に何やらメッセージの書かれたプレートが掲げられている。

 

『すばらしい提案がある。お前も(ポケモン)にならないか?』

『魂を燃やせ。滅びから逃れるために』

『ガラル王ペルを返せ。人権・ポケモン権侵害!』

『権力に屈するな!』

 

 ガラル王家のうち、ペルの主義思想に共感する一派によるデモクラシーである。彼らは党首であるペルの身柄を要求していた。それを見たキバナは、「出たな……」とため息をついた。

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