ポケどま!   作:よすぃ

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アラベスクタウンにて

 私はシャケと暗闇の中、待ち伏せをしていた。

 予想どおり、夜の帳に人影が表れる。

「お前はサナ。あと、シャケか……」

 姿を表したのは、異世界のダンデだった。

『こんな気がしました。貴方は一人で全てを背追い込もうとしている……』

 

「それ以上は言うな。俺はもう、ダンデでは無い。この街の事情を知らない連中のほとんどは俺をこの世界のダンデだと思っている。まさか同じ人間が二人居るなどと思ってもいない。この世界の俺が居ないからこそ、その代理を務めてきた。この世界の俺が帰ってきた以上、不要な混乱を招く必要もない。俺は“名無し”になって、姿を消すさ」

 

『そんなの気にしすぎじゃ……』

 

「この街の連中が何故、俺を慕ってくれたか俺は理解してるつもりだ。俺じゃない。この世界の俺の人望だ」

 

 今までこの街の中心で、人々を導いてきた。彼は彼なりに、求められる役割を全力でロールプレイしてきたのだ。

 名無しとなった、このダンデの心境はいかばかりか計り知れない。すべてを捨てて、名無しになろうと彼は言っている。

 

「それに……同じ人物が対面したときの、世界への影響は未知数だ」

 

 ダンデの言葉を聞き、こことは異なる世界線に行ったときのことを思い出す。私ごアローラのマスターの姿になってしまっていた、あの時のことだ。“サナっち”と呼ばれるアローラのマスターによく似た少女と対面したとき、妙な感覚があった。また、アローラのマスターもまた、今のダンデと同じようなことを述べていたと思い出す。

 

「普通は、同じ世界に同じ人間は存在しない。だからこそ、二者が出会ったときには、何が起こるかわからない。だからこそ、俺たちレインボーロケット団も、異なる世界線へ赴く時は、その世界線の自分と対面するのは最大限に避けた。万が一に出会うことが有ったとしてもそれは最小限に抑えなければならない。だからこそ、俺はここを去る」

 

 そして、名無しのダンデは笑った。

 

「俺の推測が合っていれば、Wエネルギーの供給源であるナックルのエネルギープラントをどうにかすれば、ガラル中に供給が再開されると思う。城が空へ浮かんだ際のダメージがエネルギープラントにどれだけ及んでいるか全く分からんが……」

 

『行ってみて何とかなるものなのですか?』

 

「何とかなるかもしれないし、ならないかもしれない。いずれにせよ可能性の話だろう。だからこそ、俺が行ってこの目で確かめる。復旧できるならする。できないなら……打つ手は無いかもしれない。が、ここでこのまま何もせずに居るよりはマシだ」

 

 ダンデは頑なだった。

 彼はそこに自身の役割を見出している。それは、ホップが言った「居場所がないなら作れ」という言葉のせいか。彼自身の持つ、元来の正義感のなせる技なのか。

 

『ちょっと待つのニャ』

 独特の喋り声が混じる。人語を操るニャース、シャケだ。

『ひとりで行くんじゃないニャ。そうやって、カイトの親友は死んだんだニャー」

 

 シャケの瞳には哀しみの影がさしている。きっと、異なる平行世界の、カイトの親友だったというキバナのことを思い出しているのだろう。

 

『ニャーも一緒に行くニャー』

「無限の彼方にさあ行くぞ」

『ニャ!?』

「私はバズライトイヤー、敵ではない」

『おミャーも居たのかニャ……』

 

 シャケの会話に紛れ、妙な音声が混じる。小型であるため、暗闇に紛れ、いつの間にか近くまで来ていても気づかなかったのだろう。

 

「私は自立歩行可能、AIを搭載した未来の世界のターミネーターだ……この“バズライトイヤー”のボディを得て、一瞬であれば空も飛べるようになった上、機能もダイオーキド博士の手によって追加された」

 

 機敏にT-800は左手の装置を辺りに向けて構える。

 

「オールクリア。ここには、コレクレーは居ない。私の探知機能があれば、迫り来る危険も可能な限り排除できる。私も行っていいだろうか? この街における私の役目は果たしたと考えている」

 

 このロボットは、研究施設に居た方が良いのではないか、と一瞬考えたが、T-800はその考えを見透かし、左右に首を振る。

 

「私は全ての世界を救うための情報をエーテル財団やダイオーキド博士たちに与えてきた。君たちに想像はつかないかもしれないが、この世界を救うことは全ての世界線を救うことに繋がり、全ての世界の未来を救うことになる。きっとそれが私の思う未来に繋がる。それこそが、私の新規任務だ」

 

 バズライトイヤーとなっているT-800には明確な任務が発生していた。

 

「そうか。オモチャにニャース。面白い顔ぶれだな」

 

 名無しのダンデは口調こそぶっきらぼうだったが、どこか嬉しそうだ。

 だからこそ、私も言わなければ。

 

『――私も行きます』

 意を決して言葉を発した。

 しきりに第六感が働いていた。ナックルシティに向かうことが、今の私に必要なことだという未来予知をひしひしと感じる。

 

「すまない、みんな」

 

 名無しとなったダンデが頭を下げる。本当に人が変わったかのように、素直な男になった。変わったというよりは、元のダンデの性質になったと考えるばきかもしれない。

 カントーのニャースのシャケ。未来からやってきたT-800。そして――私。

 私たちは即席パーティを組み、暗闇へと向かう。その先の光を信じて。

 

 ※

 

 シュートシティからナックルシティに向かうには10番道路を歩き、ガラル鉄道に乗るのが普通のルートである。

 しかし、世界が時を止めてしまっているのであれば、鉄道は使えず、線路の上を徒歩で歩き、暗闇のトンネルを南へと向かうことになる。

 ダンデはシュートシティで試作したアナログの懐中時計を持っている。私の持つスカウターは何故かアナログ機能という、よくわからない機能があり、針付きの時計を表示させることができるので、それで時を止められずに済んでいる。シャケはT-800の良くわからないバリアの圏内で平気そうだった。

 

「ATフィールドという。ナックル城を守るバリアと同種のものだ。正式名称はAbsolute Terror FIELD(絶対恐怖領域)。心の壁とも言われており……」

 

「……しかし、トンネルを行くにはリスクは高いな」

 

 ダンデは小型の玩具のボディのまま語り始めるT-800を無視しマップを睨み唸る。

 

『鉄道がどうなっているかわからないし、トンネルの中で足止めとなった場合、暗闇に長時間、身を置く可能性もあります』

 私の言葉にダンデは頷く。

「ああ。暗闇の中、コレクレーの群れでも出ようものなら対処のしようもない。他のルートか……」

 

「そうだ!」

 突然、T-800が声高に叫ぶ。

「内なる声に耳を傾けてみたら、思い出したことがある」

 

 今まで無視していたダンデが地図を見るのをやめ、T-800を見る。

 

「サナ。君は知っているだろう。ブイズの隠れ里を、その行き方を。この世界には、時々、神隠しと言われるような、奇妙な迷い道がある」

 

『あの岸壁にぶつかったら、すりぬけるやつ?ですか?』

 

 T-800は頷いた。

 私も経験したことがある。物質をすり抜けて、向こう側へ抜けられる箇所がこの世界には何ヶ所かあるらしい。これがゲームならば致命的なバグとも言える、創造主の手抜きであるが、今の私たちには渡りに船である。

 

「“トンネル効果“と言う。人間を構成する要素のひとつ、素粒子が波の状態の時、極めて低確率ながら壁をすり抜けることがある」

 

「低確率ってどれくらいなんだ?」

 

 ダンデはT-800の話に耳を傾けていた。

 

「私のプログラム上の細かな計算を出すと君たちの脳内メモリがパンクしてしまうので簡単に説明しよう……仮に、宇宙が始まって仮に約140億年としよう。その140億年間、ひたすら、1秒間に100億回ぶつかり続けたとする。そうしたら、1回くらいは、すり抜けられるかもしれないな」

 

「不可能だな」

 

 ダンデは鼻で笑ってみせた。

 

「普通であれば、限りなくゼロに近いが、不思議な生き物――ポケモンが傍にいれば、話は変わってくる。ポケモンバトルにおける確率は、通常判明しているより、歪な動き方をする事もあるだろう? あくのはどうの追加効果の怯みは20パーセントとされているが体感50パーセントだ。ほのおのからだ? 30パーセントではなく80パーセントだろう。地割れは70パーセントだ。私のデータベースにはそうあるし、我が主もバトルの度にそう言っていた」

 

 突拍子もない話であるが、世界のどこかには“確率の魔術師”の異名を持つトレーナーも居るらしい。彼のハクリューは確実と言って良い程、特性の“だっぴ”を発動させるとか。

 T-800の話を単に笑って済ませて良いとは思えなかった。現に、すり抜けられる場所があり、ポケモンと共に行動するポケモントレーナーばかりが、すり抜けている事実は確かに在るのだ。

 

「お前の主が誰かは分からないが、すり抜けた事実はあるんだな?」

 

「ある。そして、そのルートもまた、この日を想定した私の主――未来の世界のホップより私にインプットされている」

 

「ホップ……」

 

 その言葉に、ダンデは僅かに反応した。弟の名が出てきたのだ。

 

「私が誘導しよう。だが、私が歩くと遅い。シャケ。君は私を抱えたまま、私のナビに従ってくれ」

 

『ネコ使いの荒い奴ニャー……』

 

 言いながらもシャケは頷き、バズライトイヤーのボディを抱きかかえる。

 私たちはそのまま、10番道路を外れ、森の中へと向かっていった。

 ダンデは黒いリザードンを繰り出し、即席で覚えさせた“いあいぎり”で、道を切り開いていく。その光景に既視感を覚える。

 

 あれは、どのマスターだっただろう。ホウエンか、カントーか、ジョウトか。区別がつかなかった。

 どのマスターも、もしかしたら全て同じ人だったんじゃないかというくらいに、私にとって等しく、その差は無かった。今までずっとそうだった。どのマスターの隣も、私の魂がここだよって叫ぶくらい、私の居たい場所になっていた。

 平行世界の概念を踏まえるなら、姿は異なるが、それらは別の世界線で同一人物だったのでは無いか。では、ジョウトの旅の果てにたどり着いたシロガネ山に居たのは?

 

『……レッド?』

 

 思わず思考が漏れる。

 リザードン、フシギバナ、カメックス。始まりの三体を使役していた。また、今でこそメジャーとなったピカチュウも。カントーでは珍しいカビゴンなども使役していた。

 レッドは、アローラにも居た。グリーンというライバルと共に。

 ……果たして、レッドとは誰なのか。鮮明になりつつ私の記憶の中に、その名前は無かった。

 

「サナ、どうした?」

 

 振り向いたのはダンデだった。その言葉ですぐに現実に戻る。

 レッドという誰かわからない男のことなど考えている暇はない。その文字には何のオーラも感じられない。

 ユウナ。私にとって意味のある3文字。ガラルのマスターを救うことこそが、今の私のやらなければならないことだった。

 

『いえ、何も……』

「そうか、行くぞ」

 

 気づけば皆歩き始めていた。慌ててその後に続く。森の奥深くを南へと向かう。

 

「私の知るルートを抜ければ、アラベスクタウンに着く。あそこは特殊な空間だから、何が得られる情報もあるかもしれない」

 

 シャケに抱きかかえられている、T-800(バズライトイヤーのすがた)が言う。

 劇団の町アラベスクタウン。私のガラルのマスター、ユウナの師事したポプラの住む町。かの老婆とは連絡が途絶えたままになっていたが、もしかしたら、あの人なら無事で過ごしているかもしれないという予感があった。

 

「着いたぞ。そこの通常は人が入れないであろう、鬱蒼と繁った木々向かって秘伝技の……すまない、この時代には無いな。さっきの“いあいぎり”を数回放ってくれ」

 

 言われるがままに、ダンデは黒いリザードンに技の指示をする。

 空間が揺らいだような錯覚があり、目眩に襲われる。次に視界がはっきりとしたときには、森の静けさの中に、煌々と輝く町が広がっていた。人工的な明るさとは異なる、大気中を舞う光る虫のようなものがその光源らしい。

 

 ここが、アラベスクタウン。

 幻光虫の舞う神秘的な風景の中に、キノコを模した町並みが広がる。フェアリージムを抱える、ポプラの住まう劇団の町だ。

 

「……よく来たね」

 

 迎えたのは10代後半の美しい少女で、見たことの無いピンク色のポケモンを連れていた。何故か、大きなハンマーを持っている。

 

「サナ、無事だったようで何よりさ。でもまあ、そりゃそうさね。あんたが居ないと、物語は先へ進まない」

 

 声を発したその顔には見覚えがある。ピンク色のポケモンを従えた美少女。

 

「見な、この子。名はヨーダだと言うよ。良いフェアリーだろう? まったくもってピンクじゃないか。……だが、この時間軸には存在し得ないはずの“パラドックス”さね」

 

「そうか、それはすごいな。だがすまない」

 

 よく分からないことを語る少女を、ダンデは軽くあしらう。

 

「なあ、お嬢さん。俺たちは先を急ぐ身だ。的確な情報だけが欲しい。この街で戦力になりそうなトレーナーは居るか? 例えばジムリーダーのポプラ……」

 

「あたしだよ」

 

「は?」

 

「あたしがポプラさ」

 

 ポプラを称する少女に、ダンデは怪訝な顔を見せる。そして、どうやら本気で言っていると気づき、私を振り返る。

 

『見覚えがあります。若かりし頃のポプラさんで間違いありません』

 

 そして、ダンデは口をあんぐりと大きく開き、改めて美少女となったポプラの顔を見つめる。

 

「あんたは異世界のダンデだね。良い面構えになった。それでこそ、今は無き世界のソニアやホップも喜ぶだろうさ。あんたは今、自分に恥じない生き方をしている」

 

 ダンデはそっぽを向くと、「わかったような口を聞く」と呟く。しかし、その表情に怒りは浮かんでいなかった。

 

「ところでポプラ? で良いのか?」

 ダンデは若干戸惑いながら声を掛ける。

「なんだい?」

 

「ここアラベスクタウンは、見たところアナログな針のついた時計が無いようだが……一体どうやって無事にこうしていられるんだ?」

 

 町中を見渡すと、ポプラの他にも、人々が生活を営んでいるようだった。その横には見覚えのないポケモンが何体か居る。

 ワニのような赤紫のポケモンが地を這い、二足歩行する黄緑の猫が色気たっぷりにポーズを決める。また、水色の二足歩行する鳥人間のようなポケモンが若干気持ちの悪いステップをしながら、お尻をフリフリしている。よく見ると足がキモい。

 3体のいずれも新種かもしれない。

 

「クロコダインに、モナーに、それからジョニーさ。どうだい、ピンクだろう?」

 

 全然ピンクじゃなかった。そして、視界の端に金色の球体が駆け抜けていくのが見えた。嫌な記憶が脳裏を過ぎる。

 また、同時に、金色の棒状のディグダが地面から顔を出す。

 

「きん〇ま、ち〇こ。黄金色のポケモンたちさ」

 

 どう聞いてもポケモンの種族名ではない。私は胸元のネックレスにさげたスカウターを片目に装着し、それらのポケモンを観察した。

 “ヨーダ”は、デカヌチャン。“クロコダイン”は、ラウドボーン。“モナー”は、マスカーニャ。“ジョニー”は、ウェーニバル。それぞれ、そのような種族名だった。明らかにシモネタとしか思えない呼ばれ方をした金色の2体は、シガロコとウミディグダという種族である。全て、いずれも色違いであった。

 

「全て、“タイムパラドックス”さ。この時間軸、世界線には居ないはずの存在だよ、このポケモンたちはね」

 

 難しい話をしている周りを、ジョニーという鳥人間が妙なステップで踊り狂っている。正直気持ち悪い。足の爪先なども、よく見るとますます気持ち悪い。

 

「何でこんな状況になったかわかるかい? ここはアラベスクタウン。幻想の森と生きる、時間の流れから切り離された町さ。町を舞う幻光虫が、世界が“こうなった”時から元来の不思議な力を増幅させ、こうなっちまったのさ」

 

 着いてきな、とポプラは歩き出す。

 私とダンデが慌ててその後を追うと、シャケもバズライトイヤーを抱えたまま着いてくる。

 

「この飛び交う不思議な光を、あたしたちアラベスクの民は“幻光虫”と名付けちゃいるが、一種のフェアリーさ」

 

 飛び交う幻光虫のなか、ポプラは歩きながら語る。

 

「不思議な存在さ。今ではポケモンのひとつのタイプとして受け入れられているが、ある日、フェアリーは突然あらわれた。だが、あたしたち、アラベスクの民は遥か昔からこのフェアリーと共に生きてきた」

 

 道中、アラベスクタウンの人たちはポプラを見ると、手を振ったり挨拶をしてきた。急に若返っても、誰も不気味がってなどいない。

 

「この町を舞う光のひとつひとつが、死んだ人間やポケモンの魂さ。信じられないだろうが、事実なんだよ。あたしたち、アラベスクの民の中でも強い力を持つ者は、その魂を具現化し、この世界に生前の記憶を持たせたまま“召喚”することができた。今それを出来るのは……あたしくらいだがね」

 

 さて、とポプラは足を止める。

 

「アラベスクジム、あたしのアジトさ。見せたいものがある。特にサナ、あんたにね。本当に良いタイミングだった。……最後かもしれないだろ。だから全部、話しておきたいんだ」

 

『私に?』

「あんたにさ」

 

 そう言ったポプラはどこか儚く見えた。終わりに向かう者に特有の、消え入りそうな弱い、けれども最後の灯火のようなものも感じる。

 しかし、建物の中にどんどん足を進める。私たちは遅れないように必死でその後を追いかける。

 楽屋や舞台の裏方のような場所に向かい、どうやら舞台に向かう扉の前で足を止めた。そこに、何かのメモがあり、ダンデはそれを手に取り食い入るように見つめた。

 私も横からそれを覗き見る。紙は成績らしく、どうやら二枚ある。

 

「ソニア――優秀だがちょいと諦めやすいかもね。まあ、あのマグノリアの孫は大変だね」

 

 ポプラが口を開く。

 

「ダンデ――ポケモン勝負の才能はあたしが見てきた中でダントツ。ただ、よくわからない男だね」

 

 すらすらと暗記しているかのようにポプラは、その紙面を見ずに口を開く。

 

「この世界のあんたたちの成績さ。どっちも、あたしにとっちゃ不合格だったがね。ピンクが足りないよ」

 

 ダンデは深く考え込み、黙ったままだった。消えてしまった自分の世界の、亡きソニアやホップに想いを馳せているのかもしれない。今はそっとしておくべきだろう。

 

「さて。この先だよ、終点は」

 

 そう言ってポプラは扉を開け放つ。そこをくぐり抜けると、広がっていたのは、どこかの公園のような場所だった。遠くに老人が体重を杖に預け、眠りこけているのが見える。いや、よく見ると杖ではなく、何か鞘に納めた剣のように見える。

 

 以前、迷い込んだことがあった。

 時の旅人が迷い込む、時間や空間に縛られない場所――“時の最果て”だ。

 

――――――――――

【補足】ジョニーとは?

 ソードシールドを原作とする本作の時間軸・世界線とは異なる平行世界スカーレットバイオレットからやって来たポケモン『ウェーニバル』につけられた愛称。

 作者の息子(6)が愛してやまない相棒の名である。しかし、世間は冷たく厳しく、現実世界のポケモンセンターでは、御三家の中でも、クワッス(ウェーニバルの進化前)だけが大量に売れ残ったり、ネットでは、「よく見ると足がキモい」や「ケツ振りすぎキモい」、「ここまで不人気でキモい御三家は歴代でも見ない」、「ドナルドダックの模造品キモすぎて草」などと散々な言われようである。

 しかし、息子も私も、そんなジョニーが大好きである。みんなも、クワッスやウェーニバルの良さを是非知ってほしい。

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