あと、みんながどんな所が好きか知りたい。
アンケートもよろしくお願いします。
節電キャンペーンが未だに続く、六月中旬を過ぎた夏のある日。
わたしたちはいつものメンバーで、刀剣類管理局本部にあるレクリエーション施設の一つである屋内プールに、顔を出していた。
見渡す限り人が居ないが、設備がショボイ訳じゃない。
勿論、レクリエーション施設なので、ウォータースライダーに流れるプールはあるし、普通の五十メートルレーンのプールだって設置されている。
ただ、ここに駐在している刀使や鎌府の刀使は、基本的に常在戦場を心構えにしなければならないので、訪れる者が居ないだけなのだ。
職員も同様、元々ブラックな職場でもあるので、休暇が取れないと言う理由もあったりする。
……じゃあ、なんでわたしたちがここに居るのかって?
そりゃあ、有給休暇を申請したからだ。
まぁ、少し裏技を使って、
「それにしても、こんな場所があるなんて知らなかったよ…」
「私もですわ。基本、業務に謀殺されてましたから」
「一応、私は知っていましたが、来たことはありませんね。……摘花さんはどうやってここを?」
「ん? ……あぁ、いや。近場で、お金があんまり掛からなくて、設備が良い屋内プールを調べてたら、ここに当たったんだよ。その後は、ここの利用許可を貰う為に色々と工作を…ね?」
「もう! お姉ちゃんもおねーさんたちも、そんなのどうでもいいよ! 早く遊ぼ!!」
プールに入りたくてウズウズしている結芽ちゃんの水着は、白を基調とし花柄のついたワンピースタイプ。
可愛い。
まるで天使、まさに天使。
愛苦しい幼さとワンピースタイプの水着の良さがベストマッチ!
この姿を写真に収める為に、防水のスマホケースを買ったと言っても過言じゃないよ!!
スマホカメラで連写するわたしに、結芽ちゃん以外ドン引きしているが問題ない。
取り敢えず、結芽ちゃんがカメラ目線で笑顔をくれてればわたしはオールオーケー!!
百枚ほど撮った所で結芽ちゃんを解放しプールに直行させ、監視役に夜見ちゃんも派遣する。
それにしても……ぐへへ、可愛いなぁわたしの結芽ちゃんは。
他のみんなの水着も可愛いけど、一番は結芽ちゃんだ。
正直、夜見ちゃんや真希ちゃんの着ているビキニも、可愛いしグラマラスな感じがして魅力的だけど……届かない。
寿々花ちゃんの着ているパレオタイプの水着も捨て難いが、やっぱり届かない。
「水着、最高…!」
「完全に変質者だね。ボクらに拘束権があったら捕まえてるよ」
「今回の施設利用の件も、色々と回りくどいことをしたみたいですし……。犯罪一歩手前か、普通に犯罪を犯している気がしますわ」
「……むむ、やだなぁ。勘違いしないでよ。わたしはただ、真庭本部長と
「目、笑ってませんわよ?」
ありゃりゃ、流石に寿々花ちゃんくらい付き合いが長いとバレちゃうか。
でも、しょうがないじゃないか。
偶然、本当に偶然、真庭本部長が職務終了後に指令室で飲酒してる所を見て、写真に撮っちゃったんだから。
全く、今時の技術は凄い。
ちょこちょこっと画像を編集ソフトで弄ったり、データを改竄すれば、あら不思議。
撮られた時間をズラすことも可能に。
良い脅しのネタが手に入って嬉しい限りだ。
少なくとも、あと2、3回はこれで脅そう。
「……気にしない方が良い事も、わたしはあると思うんだ。それじゃ、一足先に行ってきまーす!!」
二人の追求から逃げるように、わたしは結芽ちゃんが入っているプールへと向かう。
少し早足になってしまったが無問題。
転ばないように足元に気を付ければ良いのだ。
次第に近付く、わたしと結芽ちゃんの距離。
…そう言えば、今思い出したけど、わたし泳げたっけ?
体育の成績は悪い方ではなかったけど、水泳の授業は……どうだったか?
頭をフル回転させたお陰か、僅かコンマ数秒の間に思い出される過去の記憶。
その中でわたしは──キッチリ溺れていた。
犬掻きやバタ足すら出来ていなかった。
まず始めに、浮かぶと言う技能さえ……あれ?
これって不味くない?
……うん、早足になったの──無問題じゃなかったわ。
滅茶苦茶問題ありだわ。
止まらない足は、ブールへと向かって行き。
そして、
「結芽ちゃん、助けて〜!」
「へっ? どうしたの、お姉ちゃ──」
わたしは無事に溺れ、結芽ちゃんたちに救助された。
◇
お姉ちゃんは頭が良い。
でも、時々頭が悪い。
物凄く悪い。
まさか、自分が泳げないのを忘れるとは……思いもしなかった。
…最初からちょっと可笑しかったんだ。
わたしの分の浮き輪は用意しても、自分のは用意しなかったし。
水着だって、新しいお揃いで色違いのを買ったのに、わたしのばっかり写真に撮ってたし。
……いや、いつも通りと言えばいつも通りだけど、流石にハメを外しすぎだ。
本気で溺れるとは思ってもいなかったし、心臓が止まるかと思った。
二度とやらないで欲しい。
「分かった、お姉ちゃん?」
「はい…。以後、気を付けます」
ブールサイドで正座するお姉ちゃんに、わたしが説教すること十数分、
姉妹なら普通逆だが、家では偶に見られる光景。
心配を掛けられる側がどれだけ苦しいか、こう言う時に良く分かる。
反省してしょんぼりするお姉ちゃんを見て、わたしも少し反省した。
言い過ぎた…かな?
優しく諭すなんて出来ないから、酷いこと言っちゃったかな?
お互いにモジモジとして動けなくなっていたその時、ポンっと誰かが背中を押してくれた。
確認する間もなく、わたしは勢いのままにお姉ちゃんに抱き着いた。
「…え、えっと…その」
「結芽ちゃん? どうしたの? …もしかして、まだお姉ちゃんのこと信用してない?」
「ち、違うよ。そうじゃなくて……言い過ぎたかなって。心配かけるのは、いつもわたしなのに。お姉ちゃんは怒んないで、優しくしてくれるから」
「…別に、そんなの気にしなくていいよ? わたしが怒りたくないだけなの。怒らなきゃダメだって思ったら、ちゃんと怒るよ?」
仲良し姉妹だなんて言われるけど、わたしはお姉ちゃんの全てが分かるわけじゃない。
お姉ちゃんがわたしの全てを知ろうとしてくれてるから、やっていけてるだけなんだ。
でも、お姉ちゃんだって完璧じゃないから、少しだけすれ違う事もあるけど、それでいい。
欠けてるくらいが丁度いい。
補い合える、そんな姉妹を目指そう。
良し、そうと決まれば、今から泳ぎの練習だ!
「お姉ちゃん! 今からみっちり泳ぎの極意を教えてあげるね!」
「お、お手柔らかに…」
苦笑しながら立ち上がったお姉ちゃんの手を引き、ブールへと向かう。
あぁ…そう言えば、水着の感想を言ってなかった。
「水着、似合ってるよお姉ちゃん」
「い、今言うの!? …結芽ちゃんも、似合ってるよ。すっごく可愛い」
「当たり前だよ〜、だってわたしだもん! だけど…お姉ちゃんは、少しエッチぃね」
「えっ? えっ!?」
最後の一言に戸惑いを隠せていないお姉ちゃんを他所に、わたしは歩く。
良く考えれば分かる話だが、お姉ちゃんは大きい。
色々と大きい。
ギリギリ収まっているが、いつはみ出るか分からないくらいには大きいのだ。
露出が余りないワンピース水着でも、グラビア写真集が出せるくらいには色っぽい。
今後、外では着させない事を胸に誓った。
シスターズプロフィール②「得意教科」
摘花「特にありませんね…。何か一つ上げなければ行けないなら世界史や日本史等の歴史でしょうか?その時代、その場所に合う戦術が組み立てられた戦争を見るのは、少しワクワクします!」
結芽「体育…かな?体動かすのは好きだし。あと、美術なんかも好きだったよ!お絵描きって楽しいよね〜!!いちご大福ネコなら、一分で描けるよ!!どう、凄いでしょ!?」
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次回もお楽しみに!
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摘花ちゃん視点の過去話は見たい?それとも日常の話が見たい?……過去編は少し重いかも
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過去話やろ!
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日常一択!