燕シスターズ   作:しぃ君

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 今回は摘花視点のみとなっております。ご容赦ください。


姉と自称姉の茶会

 姉会議。

 それは時折、わたしと結芽ちゃんの自室で行われる。

 姉の、姉による、妹べた褒めお喋り会である。

 今日は運悪く智恵ちゃんしか来られなかったが、お茶とお菓子を片手に、妹の話に花を咲かせるのは気持ちがいい。

 

 

 わたしが結芽ちゃんの可愛いところを一つ話すと、智恵ちゃんは美炎ちゃんたち調査隊メンバーの可愛いかった話を二つする。

 わたしが結芽ちゃんの可愛いところを二つ話すと、智恵ちゃんは美炎ちゃんたち調査隊メンバーの可愛いかった話を四つする。

 倍々に話す内容は増えていき、それと同時に話すテンションも上がっていく。

 本当に心地良い時間だ。

 

 

「でねでね! 結芽ちゃんったら、トイレまで少し歩けばいいだけなのに、怖いから付いてきて〜って上目遣いでお願いしてくるんだよ!!! 最っ高に可愛いよね! 天使だよ天使! あんなに可愛い子、この世に二人といないんだって!」

 

「そうかしら? うちの美炎ちゃんだって、宿題が終わらない時は決まって私の部屋を訪ねてきて教えて〜って言うのよ? 全然負けてないわ。美炎ちゃんも間違いなく天使よ!」

 

「いいや、うちの結芽ちゃんが唯一の天使だよ!」

 

「そんなことないわ、うちの清香ちゃんや呼吹ちゃん、由衣ちゅんやミルヤだって可愛いわ!!」

 

「ミルちゃんが可愛いのはわたしも同感!!」

 

「流石摘花!」

 

 

 明らかに深夜テンションに突入したわたしたちは、熱い握手と抱擁を交わし、紅茶を一服。

 満たされた、とても満たされた有意義な時間を過ごした気分だ。

 よし、このまま恒例の写真&動画視聴タイムに移行しよう! 

 お互いのスマホにある写真データを、クラウドに移してからパソコンに落とし、あとはテレビに繋げるだけであら不思議、簡単にスライドショーのかんせ──

 

 

「お姉ちゃーん! たっだいまー!」

 

「瀬戸内智恵、遅くなってすみません。買い出しの件で相談が……何をしてるんですか、二人とも?」

 

「や、やだなぁー!? ただのお喋りだよ!」

 

「パソコンとテレビを繋げて、ですか?」

 

「そ、そうなの、実は摘花が任務先で撮った、綺麗な風景写真があるらしくて、それを大画面で見ようと思ったの」

 

 

 ナイスフォロー智恵ちゃん! 

 これで結芽ちゃんとミルちやんにはバレずに済む。

 一安心、ひとあんし──

 

 

「えー! それ、わたしも見たーい! ねぇねぇ、お姉ちゃん良いでしょー??」

 

「べ、別に大丈夫だよ! 待っててね、すぐに映すか──あっ」

 

 

 抜けた声が、口から盛れた。

 わたしとしたことが、失念していたのだ。

 幸いなことに日別にファイル分けはされていて、中身は見えないが、その中にあるほとんどは結芽ちゃんの写真。

 風景の写真なんて、ほんのひと握り。

 

 

 それを、今から見つける? 

 否。

 そんなことできるわけはないし、それに……わたしは既にスライドショーの設定で写真の一枚を、開いてしまっていた。

 テレビの画面に、デカデカと水着姿の笑顔な結芽ちゃんが映る。

 

 

 はい、可愛い。

 天使も天使、流石は結芽ちゃん。

 もう可愛さを語り出したら一日が終わるくらいには可愛い。

 

 

 そんな結芽ちゃんが、なんとも微妙な顔でわたしを見ていた。

 あぁ、どんな顔でも結芽ちゃんは可愛いねぇ。

 

 

「……お姉ちゃん、これなに?」

 

「こ、これは、その……えっと、結芽ちゃんの写真、です」

 

「何枚、あるの?」

 

「る、累計で、216487枚撮りました」

 

「そっかぁー、そっかそっかー」

 

「ゆ、結芽ちゃん?」

 

「お姉ちゃん、いっぱいわたしのこと撮ってくれて嬉しいなぁ……お返しに、わたしもいっぱい撮ってあげるね!」

 

「わ、わたしは撮る専だから! 撮ってくれなくても全然大丈夫──」

 

「丑年だから、牛柄ビキニ着たいよね? ね??」

 

 

 どこから出したかも分からない牛柄ビキニが、結芽ちゃんからわたしの胸に押し付けられる。

 恥ずかしい。

 だ、だって、ここにはミルちゃんや智恵ちゃんがいる。

 見られることは確実だ。

 

 

 でも……強気な結芽ちゃんも、良い。

 最っ高に良い。

 ちょっと見下したような瞳が、絶対に自分に逆らえないと分かってるからこその勝気な表情が、胸にキュンキュンくる!! 

 

 

 本当に、結芽ちゃんはわたしの天使だ。

 

 

「き、着ましゅー!!」

 

「ちょっ! 摘花ちゃん!?」

 

「はぁ……本当に、姉バカですね」

 

 

 その後、揉み合った末に、小一時間ミルちゃんに説教されました。




 シスターズプロフィール⑩「嫌いな人はいますか?」
 摘花「特にはいませんね。わたし自身、好き嫌いが激しいタイプでもないので。……強いて言えば、結芽ちゃんの可愛さを理解できない人、ですかね?」

 結芽「ん〜。真面目過ぎる人は嫌いかなぁ……固いっていうか頑固な人?あぁ、あとは、お姉ちゃんを虐める人は、嫌い」

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 次回もお楽しみに!

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摘花ちゃん視点の過去話は見たい?それとも日常の話が見たい?……過去編は少し重いかも

  • 過去話やろ!
  • 日常一択!
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