「先輩はどうするんですか?もう大学では噂になっていますよ。ネルフからスカウトが来ているって話が」
後輩の言葉に私は大きなため息をついた。
ネルフが完全に私を取り込むために下地作りをしている
面倒なことに巻き込まれることは間違いない
彼らが簡単にあきらめるはずがない。どうやってそのあたりを誤魔化すか
慎重な判断が求められることはわかっているが外堀から埋められてくると逃げ場所が無くなるかもしれない
「私は教師になることを目指しているのよ。ネルフに興味なんてないわ」
「先輩はどうしてそんなに教師になることにこだわっているのですか?」
「私は人々が平穏に暮らせる社会になるきっかけになるかもしれないと考えているから教師を目指しているのよ」
他にもいくつか理由があるけど、
子供達には平穏で誰かに強制的に命令された未来ではなく、
自らの手で未来に羽ばたくためのチャンスを見せたいのと私は回答した
嘘は言っていない。
私はただの平和な世界でゆっくりと暮らせる未来を子供達には見てほしい
だから教師の道を選んだ。今さらこの道から帰るつもりはない
大学寮内の廊下を歩いていると携帯電話に着信が入ってきた
発信者は非通知だったが、おおよその推測はできている
『ゼーレの関係者』か『ネルフの関係者』であるかだ
私の友人や大学で親しくなった人から非通知で電話をしてくるはずがない
仕方がないとして私は電話に出ることにした
「セールスはお断りよ」
『相変わらずだね。君は今は最重要監視対象なのに』
「なるほど、加持リョウジさんからのお電話ですか。私には興味がないような話ならきりますよ」
『君は気を付けておいた方が良い。ゼーレからも狙われているからね』
「そうですか。小娘相手に平和の組織が脅しでもかけてきたのかと思いますよ」
『本当に良い返答だよ。君は』
「1つだけはっきりさせておきますが。私や私の大切な人に傷1つでもつけたらどうなるか」
そのあたりはしっかりわかっていることを願いますよと言うと私は通話を切った
これ以上話すつもりはないし聞くつもりはない
降りかかる災いがあるなら私自ら消火活動を行うだけでなく、殲滅作戦を実行する
迷惑をかけてくる連中にはたっぷりとお返しをしないといけない
冥途の土産になるようなものをしっかりと持たして
これくらいのことをしないと『私』と『僕』の生活を守ることができない
大切な友人も守らなければならない。そのためなら手段を問わないで行動する覚悟はできている
「どこの連中も迷惑をかけてくれるわね。荷物の用意をしておきましょう」