朝食を食べ終わると私たちは教育実習先の高校に向かう用意を始めた
ルミナさんも自分の部屋に戻った。私は部屋着からレディーススーツに着替える
さらにカバンにリボルバー拳銃を1つ入れた。万が一に備えての保険である
「できることならこれが必要にならないことを願いたいわね」
私はカバンを持つと部屋から出るとルミナさんも着替えを終えて待っていてくれた
「ルミナさん。お待たせしました」
「私も今来たばかりだから気にしないでね。それじゃ今日も頑張ろうね」
「そうですね」
私とルミナさんは傘を使いながら寮の前にある市バスの停留場で待っているといつものようにバスがやってきた
バスに乗り込むとまだ早朝ということもありそれほど乗客はいなかった
おかげでバスの座席に座ることができた。やはり満員のバスに乗るのは好ましくない
特にこんな雨降りの日は混雑したバスに乗り込むのは嫌である
少し早起きして空席があるバスに乗り込むほうがまだましというものである
「そういえばカオリはバイクの駐輪許可が下りたみたいね。今度一緒にバイクに乗せてもらえない?」
ルミナさんは車の免許を持っているがもちろん車を持っているわけではない
学生のみで車を持つことなどありえないからである。おまけに大学寮には駐輪場はあっても駐車場はない
だからこそ私のバイクに乗りたいと提案してきたのだ
「お天気が良い日なら問題ないですよ。雨の日はバイクが汚れるので」
できることならバイクが汚れる雨の日は走りたくない。
それにスリップとかしたら危険である。私のハンドルミスにルミナさんを巻き込むわけにはいかない
だからこそ天気の良い日ならと答えたのだ
私の存在の影響を受けて誰かが犠牲になるのは見たくない
もしそういう道を走り始めたら大学を休学して、一度家族が待っているあの町に戻ることも当然の選択肢である
「そうね。私も雨の日は怖いから。カオリの都合の良い日を教えてくれたら合わせるから」
「いつもいろいろとありがとうね。ルミナさん」
私たちはその後もいろいろとおしゃべりをしながら教育実習先の高校に向かっていた
本当に何事もない平和な朝である。
雨さえ降っていなければもっといいのだが、お天気だけはどうすることもできない
確かに私は神様かもしれないけど、お天気を自由に操ることはできない
「帰る時までに雨が降り終わっていると良いんですけどね」
「カオリの言葉に同感だわ。雨の日は憂鬱になるから好きじゃないし」
「ルミナさんもですか?」
「当然でしょ。洗濯物は乾かないし、いろいろと苦労もあるから」
それはカオリも同じでしょと。確かに私も同じである
雨の日は本当に憂鬱である